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2C-幹果と油脂
2C-05 循環の手ほどき
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今日は教会での授業の日。前日に司祭と村長、そしてパラケル爺さんとの打ち合わせを終え、「そこまで具体的に考えているなら、まずは一度やってみよう」という結論に至った。
教会の敷地に足を踏み入れ、礼拝堂を通る。主神ヘルメスと面会してしまった自分にとって、この宗教はどこか不思議なものに映る。像を見上げると、この神が自慢げに語った言葉が脳裏に蘇った。
――地上に降りられぬ神が、正位を通じて人々に教えを伝えるために築いた組織。それがヘルメス教会。慈善と教育を担い、国の体制に左右されずに人々を支えるセーフティーネット。だからこそ、住民からの信頼は厚い。
集会所を兼ねた教室に入ると、シュリッター司祭が子供たちに向けて声を張った。
「今日から特別授業を行います。先生はパラケル魔導具店のパラケル師、一昨年まで在籍していたレッド君、そしてエルフ族のリンネさんです。私も同席しますので安心してください。週二回、午後の授業です。皆さん、がんばりましょう」
「パラケルだ。魔術の修練を行う。心してかかれ」
「レッドです。やさしく始めますから、楽しくやりましょう」
「リンネよ。気楽に覚えていきましょう」
子供たちはざわざわと落ち着かない。いつもと違う授業に戸惑っているのだろう。
「それでは十二人、三人組を作れ。仲良し同士でも構わん」
男子は年代ごとに、女子は仲良し同士で自然に分かれた。
1.マーク、レンドール、グレン
2.ナイジェル、オーガスタス、アシュリー
3.マーシャ、エステル、キャロル
4.マリン、フローラ、ローズ
「よし、この班で進めるぞ。ワシは1班、司祭は2班、レッドは3班、リンネは4班だ」
自分の前に来たのは女の子三人。マーシャ、エステル、キャロル。年齢は九歳、八歳、七歳。自分と大差ない年齢に、不安そうな顔をしている。
「久しぶり、マーシャ。背中をこちらに向けて。ゆっくり魔力を流すから、体の中の違和感を感じてみて」
「は、はい……」
背中に手を当て、少量の魔力を流す。血管を通り、魔力器官に届くと、停滞していた魔素を少しずつ動かす。
「両手を合わせて。そう、そのまま……右手から左手へ、循環させるよ」
マーシャの体内を魔素が巡り、彼女は汗をにじませながら息を荒くした。
「えっ。いっ。ん゙ん゙ん゙♡♨◇」
「大丈夫かい?」
「だ、大丈夫です……」
次はエステルとキャロルを同時に。二人の鼓動が背中越しに伝わる。並列思考で二人同時に魔素を循環させる。
「両手を合わせて。……よし、いいぞ」
「ん゙ん゙ん゙♡♨◇」
二人もまた顔を赤らめ、膝をついた。少しウルウルしている姿がかわいいと思ったのは心の中に留めておく。
「もう一度やってもらえますか?」
三人が揃って頼んでくる。
そこへマリンとフローラが割り込んできた。
「ずるいわ。私たちもレッドさんにやってほしい」
リンネを見ると、少し不機嫌そうに肩をすくめていた。
「どうせなら女子全員にやってあげたら?」
結局、女子全員に施すことになった。男子たちは男子たちで、爺さんや司祭の指導を受けていた。
「何か、レッドはあっちの女子達と一緒で楽しそうだな」
「爺さんなんて、限界ギリギリまで一気に攻めてきたぜ」
「一気に遠慮なくベリベリはがす感じだよな」
「痛てぇ、と思ったら、全身くまなく回してくるんだぜ。両足なんて折り返してな。ん?体が温かくなってきた」
「お前もか?実は俺もだ」
「司祭は優しく動かしてくれるから楽だったぜ」
「ああ、俺もあんまり変わらないな」
「家でも毎日、自主練習しておくんだ。今日やったように魔素を循環させ、回路を鍛えるんだぞ。分からなければ先生たちに聞きに来い。魔導具店はいつでも開いている。次は三日後だ」
授業を終え、子供たちは笑顔と汗を残しながら、満足げに下校の準備を始めた。
教会の敷地に足を踏み入れ、礼拝堂を通る。主神ヘルメスと面会してしまった自分にとって、この宗教はどこか不思議なものに映る。像を見上げると、この神が自慢げに語った言葉が脳裏に蘇った。
――地上に降りられぬ神が、正位を通じて人々に教えを伝えるために築いた組織。それがヘルメス教会。慈善と教育を担い、国の体制に左右されずに人々を支えるセーフティーネット。だからこそ、住民からの信頼は厚い。
集会所を兼ねた教室に入ると、シュリッター司祭が子供たちに向けて声を張った。
「今日から特別授業を行います。先生はパラケル魔導具店のパラケル師、一昨年まで在籍していたレッド君、そしてエルフ族のリンネさんです。私も同席しますので安心してください。週二回、午後の授業です。皆さん、がんばりましょう」
「パラケルだ。魔術の修練を行う。心してかかれ」
「レッドです。やさしく始めますから、楽しくやりましょう」
「リンネよ。気楽に覚えていきましょう」
子供たちはざわざわと落ち着かない。いつもと違う授業に戸惑っているのだろう。
「それでは十二人、三人組を作れ。仲良し同士でも構わん」
男子は年代ごとに、女子は仲良し同士で自然に分かれた。
1.マーク、レンドール、グレン
2.ナイジェル、オーガスタス、アシュリー
3.マーシャ、エステル、キャロル
4.マリン、フローラ、ローズ
「よし、この班で進めるぞ。ワシは1班、司祭は2班、レッドは3班、リンネは4班だ」
自分の前に来たのは女の子三人。マーシャ、エステル、キャロル。年齢は九歳、八歳、七歳。自分と大差ない年齢に、不安そうな顔をしている。
「久しぶり、マーシャ。背中をこちらに向けて。ゆっくり魔力を流すから、体の中の違和感を感じてみて」
「は、はい……」
背中に手を当て、少量の魔力を流す。血管を通り、魔力器官に届くと、停滞していた魔素を少しずつ動かす。
「両手を合わせて。そう、そのまま……右手から左手へ、循環させるよ」
マーシャの体内を魔素が巡り、彼女は汗をにじませながら息を荒くした。
「えっ。いっ。ん゙ん゙ん゙♡♨◇」
「大丈夫かい?」
「だ、大丈夫です……」
次はエステルとキャロルを同時に。二人の鼓動が背中越しに伝わる。並列思考で二人同時に魔素を循環させる。
「両手を合わせて。……よし、いいぞ」
「ん゙ん゙ん゙♡♨◇」
二人もまた顔を赤らめ、膝をついた。少しウルウルしている姿がかわいいと思ったのは心の中に留めておく。
「もう一度やってもらえますか?」
三人が揃って頼んでくる。
そこへマリンとフローラが割り込んできた。
「ずるいわ。私たちもレッドさんにやってほしい」
リンネを見ると、少し不機嫌そうに肩をすくめていた。
「どうせなら女子全員にやってあげたら?」
結局、女子全員に施すことになった。男子たちは男子たちで、爺さんや司祭の指導を受けていた。
「何か、レッドはあっちの女子達と一緒で楽しそうだな」
「爺さんなんて、限界ギリギリまで一気に攻めてきたぜ」
「一気に遠慮なくベリベリはがす感じだよな」
「痛てぇ、と思ったら、全身くまなく回してくるんだぜ。両足なんて折り返してな。ん?体が温かくなってきた」
「お前もか?実は俺もだ」
「司祭は優しく動かしてくれるから楽だったぜ」
「ああ、俺もあんまり変わらないな」
「家でも毎日、自主練習しておくんだ。今日やったように魔素を循環させ、回路を鍛えるんだぞ。分からなければ先生たちに聞きに来い。魔導具店はいつでも開いている。次は三日後だ」
授業を終え、子供たちは笑顔と汗を残しながら、満足げに下校の準備を始めた。
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