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えっちな呪い
3.勃てば説教、萎めど説教。揺れる姿もお説教
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「で、なんでそんな暴挙に出たんだ」
「⋯⋯⋯。」
「黙ってちゃわからないだろ?そもそもお前はうっかり迷惑をかけることはあるが、故意に迷惑をかけることなんてしないだろう」
「⋯⋯⋯。」
「だったら何か理由が⋯⋯、エイベル?」
「はっ!」
テントを張ったキャロンの下半身に目を奪われていた俺は、名前を呼ばれ正気に戻ると視線をなんとか上げる。
すると今度は濡れ半裸の上半身が目の前にあって――
「だからエロいって!!!」
「は?」
思わず猛る想いを叫ぶと、半眼になったキャロンの濃紺の瞳と目があった。
「あ、ごめん今のは表に出すつもりのなかった本音っていうかー⋯、その、濡れてるなぁって思って⋯」
「⋯風呂に入ってたんだから当然だろう。それに濡れてるのはエイベルもだ馬鹿」
馬鹿、なんて言いながらゆさっと揺らしつつ一度奥に行ったキャロンは手にタオルを持って戻り、ガシガシと俺の髪を拭き始める。
――ちなみにどこが揺れたのかはお察しだ。
「わ、ちょ⋯っ、キャロン!?」
「髪くらい拭け、風邪をひく」
“濡れ半裸のキャロンに言われても説得力がない⋯!”
なんて思うが、前衛で戦う騎士と後衛補助の魔法師ではそもそもの体力に差があるので大人しく口をつぐんだ。
そしてガシガシと髪を拭かれているということは⋯
“し、視線が再びキャロンの股間に⋯!”
強制的に下を向かされた俺は、相変わらず立派なソコに目を奪われてしまう訳で。
“⋯これが通常時ってことはないよな?”
「やっぱり呪いで⋯」
思わず口からポロッと出てしまい、あっと思った時には俺の髪を拭いていたキャロンもギシッと固まった。
「あ、えっとその⋯、お、おっきいのは同じ男でも憧れだから!わぁ、おっき~!格好いい~!!⋯みたいな、あは、あはは⋯」
勃っているのを同僚に見られるなんてきっと恥ずかしいだろうと思い、俺なりにフォローするが言葉選びを間違えたのか、キャロンの顔がどんどん赤くなり⋯
“やばい、顔の赤さに比例して眉も吊り上がってく⋯!”
ひぇっと息を呑みつつ、怒りに震えるキャロンにオロオロしてしまう。
いつもの説教が降ってくる事を察した俺は、大人しく目を瞑り待機したのだがー⋯
俺に降ってきたのは、キャロンの大きなため息ひとつだった。
「とりあえず、気付いたならもう帰れ、俺は自分でなんとかするから」
「自分でスるのか⋯」
ちらっとキャロンの剣だこの出来ている右手を見ると、その右手でガシッと顔面を掴まれる。
「⋯何を連想したのかは知らんが、それ以上考える必要はないから戻れ⋯!」
「い、いだ、いだいでず⋯っ」
そのままくるりと回転させられた俺は、どんどん俺が焦がした扉の方へ促されるが、そもそもキャロンがこうなったのは俺の責任で⋯
「――娼婦、呼ぶか?」
好きな人に娼婦を薦める事になるなんて、こんな自分が嫌になる。
“それでも、キャロンが苦しいのは俺も嫌だから⋯”
ヤれば解呪出来るなら、逆に言えばヤらなければこの呪いは解けないのだろう。
“だから、これは仕方ないことなんだ⋯”
しかし、意を決して聞いた俺に返ってきたのは、「不要だ」というあっさりとしたものだった。
「え!?で、でもそれじゃ呪い解けないんじゃないのか!?」
“それに俺も同じ男だからわかるけど、そんなにパンパンになってたら相当苦しいはずだろ、股間が!”
チラチラとキャロンのテントを見ながらそう聞くと、その俺の視線が不快だったのかくるりと俺に背中を向ける。
「⋯自慰でもいいと言ってただろ」
「それは⋯そう、だけど⋯」
確かに先輩はオナニーするか娼婦を呼ぶように言っていた。
“でも、オナニーに『ふける』って言い回しだったはずだ”
それはつまり、ヤるなら一回で済むが自慰を選んだならどれだけ時間がかかるかわからない訳で⋯
「もしかしたら長時間苦しむかもしれないんだぞ⋯?」
「俺は知らん女は抱かん」
「で、でも⋯っ」
“確かにそうかもしれないけど⋯”
しかし娼婦というのはそういうもので、心ではなくお金で繋がるもの。
それなのに頑なに拒否するという事は⋯
「好きでもない相手とシたくなんかないんだ、もういいだろ」
「そ、か⋯」
“キャロン、好きな人いるんだな⋯”
好きな女しか抱かない。
それは少し頑固で、真面目で、責任感が強いキャロンらしい結論だった。
好きな人の為なら、簡単に解呪出来る方法が目の前にあってもそれを選ばない。
そんなところも好きで、だからこそ俺の心も少し苦しくさせられる。
“⋯もし俺が女なら、キャロンに好きになって貰えたかな”
そんなあり得ない事を考え、こんな迷惑ばかりかけている俺なんかと小さく首を振り、そしてそもそも俺は女じゃない。
ー⋯そう、女じゃ、ないのだ。
「⋯なら、もしかして俺ならいいのか?」
「ん?」
ふと至った結論。
何かに納得し頷く俺の方を振り向いたキャロンが、不思議そうな視線を俺に投げている事に気付いて。
「キャロン、好きな女以外抱きたくないんだろ?でもさ!男ならノーカンじゃないか?」
「⋯は?」
「俺とヤれば解決だろ!俺は男だし、キャロンの操も守れるって事じゃん!」
天才かもしれない、なんて自画自賛しつつキャロンに提案すると、想定外⋯いや、ある意味いつも通りキャロンのこめかみがピクッと動いた。
「⋯言いたいことは、それだけか」
「ひぇっ」
「確かに俺はえっちな呪いにかかってるかもしれないがな!想いを通じ合わせてない相手とヤる気はないと言ってるだろ!?」
「で、でもっ、オナニーだと時間かかるだろ!?」
「かからん!」
「早いの!?」
「早くない!!!」
“え、どっち?”
なんて混乱するが、今その質問をすれば説教タイムが延長になることは明白だったのでそこは黙る。
しかしキャロンは黙る気配なんてこれっぽっちもなく――
「というかそもそもな!俺が呪われてるとわかっていてなんで来る!?」
「それは!俺の責任、だから⋯っ」
「そこだ、そもそもあの時お前を庇う判断をしたのは俺であってエイベルじゃないだろ!お前に責任なんかない!」
「あるよっ!?」
俺が迂闊に触らなければ。
俺の下心が反映されなければ。
そもそもキャロンの相方が、俺じゃなければ。
そうすればキャロンはえっちな呪いにかかることも、半裸で勃っている姿を見られる事もなかったはずで。
「⋯俺の、せいだよ⋯っ!だから、だからせめて俺は責任が取りたい⋯っ」
「⋯⋯だから責任感で俺に抱かれるって?」
「ッ!」
ポツリと呟いたキャロンの声が、いつもより数段低くてビクッとする。
それでも怯んでばかりはいられない。
「俺は、男だから⋯い、いいんだよ!」
「⋯⋯はぁ」
わざとらしいほど大きなため息を吐いたキャロンは、唐突に俺の手を取りゆっくりとベッド⋯ではなく、ベッド前の床に座らせた。
「⋯あの、キャロン?」
キャロンがベッドに腰かけたせいでキャロンの中身がチラッとしそうでドキドキする。
“というかこの体勢って、まさか⋯!”
「お、お口でご奉仕すればいいってことか!?」
そしてもちろん、この体勢の正解は――
「んな訳あるかっ!!説教だバカ!!」
「ですよね!!!」
安心・安定のお説教だった。
「⋯⋯⋯。」
「黙ってちゃわからないだろ?そもそもお前はうっかり迷惑をかけることはあるが、故意に迷惑をかけることなんてしないだろう」
「⋯⋯⋯。」
「だったら何か理由が⋯⋯、エイベル?」
「はっ!」
テントを張ったキャロンの下半身に目を奪われていた俺は、名前を呼ばれ正気に戻ると視線をなんとか上げる。
すると今度は濡れ半裸の上半身が目の前にあって――
「だからエロいって!!!」
「は?」
思わず猛る想いを叫ぶと、半眼になったキャロンの濃紺の瞳と目があった。
「あ、ごめん今のは表に出すつもりのなかった本音っていうかー⋯、その、濡れてるなぁって思って⋯」
「⋯風呂に入ってたんだから当然だろう。それに濡れてるのはエイベルもだ馬鹿」
馬鹿、なんて言いながらゆさっと揺らしつつ一度奥に行ったキャロンは手にタオルを持って戻り、ガシガシと俺の髪を拭き始める。
――ちなみにどこが揺れたのかはお察しだ。
「わ、ちょ⋯っ、キャロン!?」
「髪くらい拭け、風邪をひく」
“濡れ半裸のキャロンに言われても説得力がない⋯!”
なんて思うが、前衛で戦う騎士と後衛補助の魔法師ではそもそもの体力に差があるので大人しく口をつぐんだ。
そしてガシガシと髪を拭かれているということは⋯
“し、視線が再びキャロンの股間に⋯!”
強制的に下を向かされた俺は、相変わらず立派なソコに目を奪われてしまう訳で。
“⋯これが通常時ってことはないよな?”
「やっぱり呪いで⋯」
思わず口からポロッと出てしまい、あっと思った時には俺の髪を拭いていたキャロンもギシッと固まった。
「あ、えっとその⋯、お、おっきいのは同じ男でも憧れだから!わぁ、おっき~!格好いい~!!⋯みたいな、あは、あはは⋯」
勃っているのを同僚に見られるなんてきっと恥ずかしいだろうと思い、俺なりにフォローするが言葉選びを間違えたのか、キャロンの顔がどんどん赤くなり⋯
“やばい、顔の赤さに比例して眉も吊り上がってく⋯!”
ひぇっと息を呑みつつ、怒りに震えるキャロンにオロオロしてしまう。
いつもの説教が降ってくる事を察した俺は、大人しく目を瞑り待機したのだがー⋯
俺に降ってきたのは、キャロンの大きなため息ひとつだった。
「とりあえず、気付いたならもう帰れ、俺は自分でなんとかするから」
「自分でスるのか⋯」
ちらっとキャロンの剣だこの出来ている右手を見ると、その右手でガシッと顔面を掴まれる。
「⋯何を連想したのかは知らんが、それ以上考える必要はないから戻れ⋯!」
「い、いだ、いだいでず⋯っ」
そのままくるりと回転させられた俺は、どんどん俺が焦がした扉の方へ促されるが、そもそもキャロンがこうなったのは俺の責任で⋯
「――娼婦、呼ぶか?」
好きな人に娼婦を薦める事になるなんて、こんな自分が嫌になる。
“それでも、キャロンが苦しいのは俺も嫌だから⋯”
ヤれば解呪出来るなら、逆に言えばヤらなければこの呪いは解けないのだろう。
“だから、これは仕方ないことなんだ⋯”
しかし、意を決して聞いた俺に返ってきたのは、「不要だ」というあっさりとしたものだった。
「え!?で、でもそれじゃ呪い解けないんじゃないのか!?」
“それに俺も同じ男だからわかるけど、そんなにパンパンになってたら相当苦しいはずだろ、股間が!”
チラチラとキャロンのテントを見ながらそう聞くと、その俺の視線が不快だったのかくるりと俺に背中を向ける。
「⋯自慰でもいいと言ってただろ」
「それは⋯そう、だけど⋯」
確かに先輩はオナニーするか娼婦を呼ぶように言っていた。
“でも、オナニーに『ふける』って言い回しだったはずだ”
それはつまり、ヤるなら一回で済むが自慰を選んだならどれだけ時間がかかるかわからない訳で⋯
「もしかしたら長時間苦しむかもしれないんだぞ⋯?」
「俺は知らん女は抱かん」
「で、でも⋯っ」
“確かにそうかもしれないけど⋯”
しかし娼婦というのはそういうもので、心ではなくお金で繋がるもの。
それなのに頑なに拒否するという事は⋯
「好きでもない相手とシたくなんかないんだ、もういいだろ」
「そ、か⋯」
“キャロン、好きな人いるんだな⋯”
好きな女しか抱かない。
それは少し頑固で、真面目で、責任感が強いキャロンらしい結論だった。
好きな人の為なら、簡単に解呪出来る方法が目の前にあってもそれを選ばない。
そんなところも好きで、だからこそ俺の心も少し苦しくさせられる。
“⋯もし俺が女なら、キャロンに好きになって貰えたかな”
そんなあり得ない事を考え、こんな迷惑ばかりかけている俺なんかと小さく首を振り、そしてそもそも俺は女じゃない。
ー⋯そう、女じゃ、ないのだ。
「⋯なら、もしかして俺ならいいのか?」
「ん?」
ふと至った結論。
何かに納得し頷く俺の方を振り向いたキャロンが、不思議そうな視線を俺に投げている事に気付いて。
「キャロン、好きな女以外抱きたくないんだろ?でもさ!男ならノーカンじゃないか?」
「⋯は?」
「俺とヤれば解決だろ!俺は男だし、キャロンの操も守れるって事じゃん!」
天才かもしれない、なんて自画自賛しつつキャロンに提案すると、想定外⋯いや、ある意味いつも通りキャロンのこめかみがピクッと動いた。
「⋯言いたいことは、それだけか」
「ひぇっ」
「確かに俺はえっちな呪いにかかってるかもしれないがな!想いを通じ合わせてない相手とヤる気はないと言ってるだろ!?」
「で、でもっ、オナニーだと時間かかるだろ!?」
「かからん!」
「早いの!?」
「早くない!!!」
“え、どっち?”
なんて混乱するが、今その質問をすれば説教タイムが延長になることは明白だったのでそこは黙る。
しかしキャロンは黙る気配なんてこれっぽっちもなく――
「というかそもそもな!俺が呪われてるとわかっていてなんで来る!?」
「それは!俺の責任、だから⋯っ」
「そこだ、そもそもあの時お前を庇う判断をしたのは俺であってエイベルじゃないだろ!お前に責任なんかない!」
「あるよっ!?」
俺が迂闊に触らなければ。
俺の下心が反映されなければ。
そもそもキャロンの相方が、俺じゃなければ。
そうすればキャロンはえっちな呪いにかかることも、半裸で勃っている姿を見られる事もなかったはずで。
「⋯俺の、せいだよ⋯っ!だから、だからせめて俺は責任が取りたい⋯っ」
「⋯⋯だから責任感で俺に抱かれるって?」
「ッ!」
ポツリと呟いたキャロンの声が、いつもより数段低くてビクッとする。
それでも怯んでばかりはいられない。
「俺は、男だから⋯い、いいんだよ!」
「⋯⋯はぁ」
わざとらしいほど大きなため息を吐いたキャロンは、唐突に俺の手を取りゆっくりとベッド⋯ではなく、ベッド前の床に座らせた。
「⋯あの、キャロン?」
キャロンがベッドに腰かけたせいでキャロンの中身がチラッとしそうでドキドキする。
“というかこの体勢って、まさか⋯!”
「お、お口でご奉仕すればいいってことか!?」
そしてもちろん、この体勢の正解は――
「んな訳あるかっ!!説教だバカ!!」
「ですよね!!!」
安心・安定のお説教だった。
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