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10.受け入れると決めたなら
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必死にレオの頭を抱き締めているせいで、彼の髪の毛がふわふわと私の首を掠める。
それがなんだかくすぐったくて、思わず息を詰めた時だった。
「い、痛いですか⋯!?」
バッと音がしそうなくらい慌ててレオが私から離れた。
告げられた言葉と少し青ざめるかのようなその表情がなんだか可笑しくて⋯
「くすぐったかっただけよ」
そう笑いかけると、あからさまな安堵を浮かべるレオ。
“よっぽど嫌われたくないのね⋯?”
つい数分前は好かれる事を諦め、痛みを刻む事で記憶に残ろうとしてきたくせに⋯
そっと頭を撫でると、少し照れくさそうに視線をずらしながらまた私に覆い被さってくる。
全身で感じるレオの重みがなんだか心地よくて、私がそっと目を閉じるとすぐに彼の唇が降ってきた。
「ーん、⋯はっ」
角度を変えて何度も重ね、おずおずと控えめに舌が入ってくる。
“初めてのキスはあんなに無遠慮だったのに”
私の様子を探り探りするかのように、絡めるというより舌同士を触れさせるだけの口付けがなんだか少し物足りない。
“もう少しだけ、もう少しだけ深く⋯”
レオに何度もされたように、彼の舌に自身の舌を絡めるとすぐに彼の舌が応えてくれる。
くちゅくちゅと響く音が耳を刺激し、深くなる口付けで酸素が足りなくなったのかぼんやりと頭が痺れるような感覚がした。
先程までの物足りなさが嘘のように満たされ、私はただ彼にされるがまま受け入れる。
その時控えめに胸を揉んでいた指が、両先端を思い切り弾いて。
「ーーきゃ⋯っ!」
「セリのここ、どんどん固くなっていきますね」
「そんな事言わーー⋯んんっ!」
私が話し終わるのを待たずにまた重ねられる唇。
今度はもう遠慮しないと言うように私の奥を蹂躙するかのごとく舌が中で動かされた。
弾かれた乳首は、そのまま先端を労るように、何度も指の腹で擦られじわりとした快感が広がる。
「どっちも⋯はっ、んんっ、ダメ⋯!」
「どっちもは、どれとどれですか?キスと愛撫?それとも左右の乳首を同時に、という事ですか?」
「それは⋯ひゃぁあ!」
答えを求めるふりをして、私が言葉を発するタイミングに合わせて両先端を捻られる。
私の口からは勝手に荒い吐息と嬌声が溢れ出た。
「もっと、もっと感じてる声が聞きたいです」
再び胸元へ顔を近付けたレオは、先程までと違い先端だけを省いて乳輪をなぞるように舌を這わせる。
「ーーんっ、んん⋯っ」
下から持ち上げるように胸を揉み、敏感に熟れた乳首にはレオの吐息が触れるだけ⋯
彼からの直接的な快感を本能で求める私は、無意識に太股同士を擦り合わせていて。
「可愛い、ここも求めてくれるんですね」
片腕を下半身へ動かしたレオは、内太股を撫でるように中心部へ手のひらを動かし、そのまま私の下着の上から熱を孕んだソコを覆うように触れた。
「ーーッ!そ⋯こは⋯っ」
制止しようと慌てて上半身に力を入れるが、それよりも早くレオの指が私の蜜壺にあてがわれて。
ーーぴちゃ、と卑猥な水音が部屋に響いた。
「濡れてますね、嬉しいです。セリ⋯」
「や、やぁ⋯っ!言っちゃ、ダメ⋯!」
「言わなければいいんですね、了解しました」
“何も了解じゃないわよ⋯っ!”
なんて思うが、やはりその言葉が言葉として発する事は叶わずー⋯
くちゅくちゅと溢れてしまった愛液を塗りたくるように蜜壺の入り口を刺激しながら、焦らすように触れなかった乳首を今度は強く吸われ、私の口からは熱の籠った嬌声が漏れるだけだった。
言わなければいい、という言葉の通りそこからレオは恥ずかしい言葉こそ口にしなくなったものの。
ぴちゃ、くちゅ、くち⋯
あえて音が響くように指を動かされ、その事実が“どれだけ自身が感じているか”を証明するようで一層私の羞恥を煽った。
「も⋯や、レオ⋯恥ずかしい、恥ずかしいのぉ⋯っ」
「恥ずかしい事なんてないですよ」
「やだぁ⋯音、響かせないで⋯!」
「うーん⋯」
音を響かせないで、と頼むと一瞬考え込んだレオは徐に私の両足を抱えて。
「ーーーえっ、ま、待っ⋯!」
あっという間に上に向けられ脚を左右に開かれた私は、ひくひくと愛液を溢れさせるソコをレオの顔前にさらけ出しー⋯
「やぁぁぁあ!!」
「⋯ん、セリの美味しいです」
ざらりとした舌でねっとりと舐めあげられたかと思うとそのままぢゅう、と強く吸われた。
「ここが潤っている限り音がしてしまうので、すぐに全部吸いだしましょうね」
「やぁ、やぁぁ⋯、そうじゃ⋯ないのぉ⋯っ」
ダメダメと必死に首を左右に振るが、おそらくわざとだろうレオはにこりと微笑み何も大丈夫じゃない「大丈夫ですよ」を口にしながら私の蜜壺に舌を挿れる。
熱い舌がナカを刺激し、思わず私は息を詰めた。
そんな私に向けられた言葉は。
「奥から溢れてきてしまいますね、指で掻き出しましょうか」
「ーーーッッ!?」
“指で⋯っ!?”
ハッとした時にはもう遅く、ぐちゅりと指をナカに挿れられ、強く内側を擦られる。
レオの舌は蜜壺の少し上ー⋯、重ねられる刺激に芯を持ち出した芽を潰すようにぐりっと捏ねられた。
「ーーーーーひッ!」
その瞬間バチバチとした星が私の瞳の奥で弾ける。
一瞬で脳が沸騰したかのように感じ、横たわったままの体をしならせ全身をゾクリとしか快感が走った。
「ーーー僕でイッてくれるなんて⋯嬉しい、嬉しいです、セリ。好きです」
指は挿れたままで顔を近付けてきたレオは、私のおでこに優しく口付けを落とし⋯
「ー⋯ひゃ、待っ⋯!!はぁん!あ、あぁ⋯ッ」
いつの間に増やしたのか、突然ナカを二本の指がバラバラに動きだしまだ呼吸の整わない私を更に追い詰めた。
スピードを上げ緩急付けて抽挿を繰り返すレオの指に、もう私は委ねる事しか出来ずはふはふと必死に息をする。
そんな私がとても愛おしいと言うように穏やかな表情を浮かべるレオは、そっと胸元に顔を近付け、ちゅう、と一つ痕をつけた。
「ーーあ、ぁん⋯っ、レオ⋯っ」
「はい、セリ」
「も、ダメ⋯頭⋯回んな⋯」
「はい、セリ」
何度も絶頂に導かれ、何度も弾ける快感にくらくらとした私はもうこの行為を終えて欲しいと思う事すら出来なくなっていてー⋯
「レオ⋯私、もう⋯」
「はい、セリ。僕ももうそろそろ限界です」
「ぁ⋯」
カチャカチャとレオが自身の服を寛げる音が部屋に響いた。
限界、と口にしたくせにどこかまだ余裕のありそうなレオは、そのままじっと私の表情を窺いつつ熱いソレを私の入り口にあてがってー⋯
ぐぷ、とナカを押し広げるように少しずつ挿入された。
「ーーーッッ!」
「ーーく、は⋯っ」
繰り返し何度も絶頂させられたからか体も脳も痺れきっており、ハジメテの痛みこそ感じなかったものの、その“異物感”にゾクリと震える。
「ひっ、ぁ⋯やっ!挿入って、く⋯!」
「セリ、セリ⋯っ、どうかこのまま⋯」
「やぁ、ぁあ⋯っ、ダメっ、やぁ⋯!」
「セリ、どうしても⋯?」
「あ⋯」
どこまで挿いっているのかはわからないが、ダメ、という私の言葉に反応したレオは途中で止まって。
顔を歪めつつ、必死に耐えているようなレオにトクンと胸が鳴る。
“そんなに苦しいなら、無理やり奥まで入ればいいのに⋯”
なんて考え、そんな自分が少し可笑しくなった。
“えっちな雰囲気にはさせない、なんて考えてたはずなのに⋯”
相変わらず表情を歪め耐えているレオの顔を、両手でそっと包む。
少しビクッとしたレオの顔をそのまま促すように近付けて。
「⋯キス、しながら⋯なら」
「⋯!!」
そっとそう告げると、ゆっくりと、そして蕩けるような甘い口付けが与えられた。
「ーーん、んんっ」
そのままじわじわと腰を進めるレオ。
少しずつ、しかし確実に奥に突き立てられ、押し広げられる異物感はやはり少し怖いものの⋯
「好きです、セリ⋯愛しています」
「あ、はぁん⋯、わた、しも⋯」
何度も贈られる甘い口付けに甘い言葉。
レオから与えられるその全てが酔ったように、私の全身を痺れさせていた。
どれほどの時間をかけたのだろうか、押し広げ少しずつ進むその感覚が止まり、突然ゴリッと奥を刺激する。
「ッ」
ふ、と小さく息を吐いたレオの様子から、私は全部挿入った事を理解した。
「ーー痛く、ありませんか」
「わ⋯かん、ない⋯」
それが正直な感想だった。
恐らく痛い⋯ような気がするものの、長時間与えられ続けた快感と絶頂のせいで麻痺し、そして何より『自分から受け入れた』事によりもちろん嫌悪感どころか、はじめての恐怖すら消え去っていて。
「動いて、いい⋯わよ」
「⋯ッ」
そっと告げると、ぶわ、と顔を赤らめたレオが掠めるだけの口付けを一つ落とした。
「ー⋯本当に貴女は、ズルい人です」
ぽつりとそう呟いたと思ったら、そのままズッと腰を引いたレオは最奥めがけてぱちゅんと一気に貫いて。
「ーーーひゃ!」
「ん、セリ、そんなに締めるとすぐにイきそうになるので⋯っ」
「そんな、こ⋯とっ、ぁん!言われ⋯っても!」
「く⋯っ」
先程までのねっとりと絡むような卑猥な水音とはうってかわり、何かに焦ったかのような余裕のない吐息と肌がぶつかり合う音が響く。
何度も奥を突かれ、その度にパチパチと星が舞い、視界に広がる余裕のないレオが私の胸を熱くしてー⋯
「⋯っ、く、もう⋯っ」
「ん、きて、レオ⋯っ」
降りてきた子宮口をこじ開けるように一層奥へぐりっと貫いたレオのモノが、ナカでびゅくびゅくと震えた事に気付く。
そしてじわりと熱い精液が広がるのを感じ、そこで私は意識を手放したのだった。
それがなんだかくすぐったくて、思わず息を詰めた時だった。
「い、痛いですか⋯!?」
バッと音がしそうなくらい慌ててレオが私から離れた。
告げられた言葉と少し青ざめるかのようなその表情がなんだか可笑しくて⋯
「くすぐったかっただけよ」
そう笑いかけると、あからさまな安堵を浮かべるレオ。
“よっぽど嫌われたくないのね⋯?”
つい数分前は好かれる事を諦め、痛みを刻む事で記憶に残ろうとしてきたくせに⋯
そっと頭を撫でると、少し照れくさそうに視線をずらしながらまた私に覆い被さってくる。
全身で感じるレオの重みがなんだか心地よくて、私がそっと目を閉じるとすぐに彼の唇が降ってきた。
「ーん、⋯はっ」
角度を変えて何度も重ね、おずおずと控えめに舌が入ってくる。
“初めてのキスはあんなに無遠慮だったのに”
私の様子を探り探りするかのように、絡めるというより舌同士を触れさせるだけの口付けがなんだか少し物足りない。
“もう少しだけ、もう少しだけ深く⋯”
レオに何度もされたように、彼の舌に自身の舌を絡めるとすぐに彼の舌が応えてくれる。
くちゅくちゅと響く音が耳を刺激し、深くなる口付けで酸素が足りなくなったのかぼんやりと頭が痺れるような感覚がした。
先程までの物足りなさが嘘のように満たされ、私はただ彼にされるがまま受け入れる。
その時控えめに胸を揉んでいた指が、両先端を思い切り弾いて。
「ーーきゃ⋯っ!」
「セリのここ、どんどん固くなっていきますね」
「そんな事言わーー⋯んんっ!」
私が話し終わるのを待たずにまた重ねられる唇。
今度はもう遠慮しないと言うように私の奥を蹂躙するかのごとく舌が中で動かされた。
弾かれた乳首は、そのまま先端を労るように、何度も指の腹で擦られじわりとした快感が広がる。
「どっちも⋯はっ、んんっ、ダメ⋯!」
「どっちもは、どれとどれですか?キスと愛撫?それとも左右の乳首を同時に、という事ですか?」
「それは⋯ひゃぁあ!」
答えを求めるふりをして、私が言葉を発するタイミングに合わせて両先端を捻られる。
私の口からは勝手に荒い吐息と嬌声が溢れ出た。
「もっと、もっと感じてる声が聞きたいです」
再び胸元へ顔を近付けたレオは、先程までと違い先端だけを省いて乳輪をなぞるように舌を這わせる。
「ーーんっ、んん⋯っ」
下から持ち上げるように胸を揉み、敏感に熟れた乳首にはレオの吐息が触れるだけ⋯
彼からの直接的な快感を本能で求める私は、無意識に太股同士を擦り合わせていて。
「可愛い、ここも求めてくれるんですね」
片腕を下半身へ動かしたレオは、内太股を撫でるように中心部へ手のひらを動かし、そのまま私の下着の上から熱を孕んだソコを覆うように触れた。
「ーーッ!そ⋯こは⋯っ」
制止しようと慌てて上半身に力を入れるが、それよりも早くレオの指が私の蜜壺にあてがわれて。
ーーぴちゃ、と卑猥な水音が部屋に響いた。
「濡れてますね、嬉しいです。セリ⋯」
「や、やぁ⋯っ!言っちゃ、ダメ⋯!」
「言わなければいいんですね、了解しました」
“何も了解じゃないわよ⋯っ!”
なんて思うが、やはりその言葉が言葉として発する事は叶わずー⋯
くちゅくちゅと溢れてしまった愛液を塗りたくるように蜜壺の入り口を刺激しながら、焦らすように触れなかった乳首を今度は強く吸われ、私の口からは熱の籠った嬌声が漏れるだけだった。
言わなければいい、という言葉の通りそこからレオは恥ずかしい言葉こそ口にしなくなったものの。
ぴちゃ、くちゅ、くち⋯
あえて音が響くように指を動かされ、その事実が“どれだけ自身が感じているか”を証明するようで一層私の羞恥を煽った。
「も⋯や、レオ⋯恥ずかしい、恥ずかしいのぉ⋯っ」
「恥ずかしい事なんてないですよ」
「やだぁ⋯音、響かせないで⋯!」
「うーん⋯」
音を響かせないで、と頼むと一瞬考え込んだレオは徐に私の両足を抱えて。
「ーーーえっ、ま、待っ⋯!」
あっという間に上に向けられ脚を左右に開かれた私は、ひくひくと愛液を溢れさせるソコをレオの顔前にさらけ出しー⋯
「やぁぁぁあ!!」
「⋯ん、セリの美味しいです」
ざらりとした舌でねっとりと舐めあげられたかと思うとそのままぢゅう、と強く吸われた。
「ここが潤っている限り音がしてしまうので、すぐに全部吸いだしましょうね」
「やぁ、やぁぁ⋯、そうじゃ⋯ないのぉ⋯っ」
ダメダメと必死に首を左右に振るが、おそらくわざとだろうレオはにこりと微笑み何も大丈夫じゃない「大丈夫ですよ」を口にしながら私の蜜壺に舌を挿れる。
熱い舌がナカを刺激し、思わず私は息を詰めた。
そんな私に向けられた言葉は。
「奥から溢れてきてしまいますね、指で掻き出しましょうか」
「ーーーッッ!?」
“指で⋯っ!?”
ハッとした時にはもう遅く、ぐちゅりと指をナカに挿れられ、強く内側を擦られる。
レオの舌は蜜壺の少し上ー⋯、重ねられる刺激に芯を持ち出した芽を潰すようにぐりっと捏ねられた。
「ーーーーーひッ!」
その瞬間バチバチとした星が私の瞳の奥で弾ける。
一瞬で脳が沸騰したかのように感じ、横たわったままの体をしならせ全身をゾクリとしか快感が走った。
「ーーー僕でイッてくれるなんて⋯嬉しい、嬉しいです、セリ。好きです」
指は挿れたままで顔を近付けてきたレオは、私のおでこに優しく口付けを落とし⋯
「ー⋯ひゃ、待っ⋯!!はぁん!あ、あぁ⋯ッ」
いつの間に増やしたのか、突然ナカを二本の指がバラバラに動きだしまだ呼吸の整わない私を更に追い詰めた。
スピードを上げ緩急付けて抽挿を繰り返すレオの指に、もう私は委ねる事しか出来ずはふはふと必死に息をする。
そんな私がとても愛おしいと言うように穏やかな表情を浮かべるレオは、そっと胸元に顔を近付け、ちゅう、と一つ痕をつけた。
「ーーあ、ぁん⋯っ、レオ⋯っ」
「はい、セリ」
「も、ダメ⋯頭⋯回んな⋯」
「はい、セリ」
何度も絶頂に導かれ、何度も弾ける快感にくらくらとした私はもうこの行為を終えて欲しいと思う事すら出来なくなっていてー⋯
「レオ⋯私、もう⋯」
「はい、セリ。僕ももうそろそろ限界です」
「ぁ⋯」
カチャカチャとレオが自身の服を寛げる音が部屋に響いた。
限界、と口にしたくせにどこかまだ余裕のありそうなレオは、そのままじっと私の表情を窺いつつ熱いソレを私の入り口にあてがってー⋯
ぐぷ、とナカを押し広げるように少しずつ挿入された。
「ーーーッッ!」
「ーーく、は⋯っ」
繰り返し何度も絶頂させられたからか体も脳も痺れきっており、ハジメテの痛みこそ感じなかったものの、その“異物感”にゾクリと震える。
「ひっ、ぁ⋯やっ!挿入って、く⋯!」
「セリ、セリ⋯っ、どうかこのまま⋯」
「やぁ、ぁあ⋯っ、ダメっ、やぁ⋯!」
「セリ、どうしても⋯?」
「あ⋯」
どこまで挿いっているのかはわからないが、ダメ、という私の言葉に反応したレオは途中で止まって。
顔を歪めつつ、必死に耐えているようなレオにトクンと胸が鳴る。
“そんなに苦しいなら、無理やり奥まで入ればいいのに⋯”
なんて考え、そんな自分が少し可笑しくなった。
“えっちな雰囲気にはさせない、なんて考えてたはずなのに⋯”
相変わらず表情を歪め耐えているレオの顔を、両手でそっと包む。
少しビクッとしたレオの顔をそのまま促すように近付けて。
「⋯キス、しながら⋯なら」
「⋯!!」
そっとそう告げると、ゆっくりと、そして蕩けるような甘い口付けが与えられた。
「ーーん、んんっ」
そのままじわじわと腰を進めるレオ。
少しずつ、しかし確実に奥に突き立てられ、押し広げられる異物感はやはり少し怖いものの⋯
「好きです、セリ⋯愛しています」
「あ、はぁん⋯、わた、しも⋯」
何度も贈られる甘い口付けに甘い言葉。
レオから与えられるその全てが酔ったように、私の全身を痺れさせていた。
どれほどの時間をかけたのだろうか、押し広げ少しずつ進むその感覚が止まり、突然ゴリッと奥を刺激する。
「ッ」
ふ、と小さく息を吐いたレオの様子から、私は全部挿入った事を理解した。
「ーー痛く、ありませんか」
「わ⋯かん、ない⋯」
それが正直な感想だった。
恐らく痛い⋯ような気がするものの、長時間与えられ続けた快感と絶頂のせいで麻痺し、そして何より『自分から受け入れた』事によりもちろん嫌悪感どころか、はじめての恐怖すら消え去っていて。
「動いて、いい⋯わよ」
「⋯ッ」
そっと告げると、ぶわ、と顔を赤らめたレオが掠めるだけの口付けを一つ落とした。
「ー⋯本当に貴女は、ズルい人です」
ぽつりとそう呟いたと思ったら、そのままズッと腰を引いたレオは最奥めがけてぱちゅんと一気に貫いて。
「ーーーひゃ!」
「ん、セリ、そんなに締めるとすぐにイきそうになるので⋯っ」
「そんな、こ⋯とっ、ぁん!言われ⋯っても!」
「く⋯っ」
先程までのねっとりと絡むような卑猥な水音とはうってかわり、何かに焦ったかのような余裕のない吐息と肌がぶつかり合う音が響く。
何度も奥を突かれ、その度にパチパチと星が舞い、視界に広がる余裕のないレオが私の胸を熱くしてー⋯
「⋯っ、く、もう⋯っ」
「ん、きて、レオ⋯っ」
降りてきた子宮口をこじ開けるように一層奥へぐりっと貫いたレオのモノが、ナカでびゅくびゅくと震えた事に気付く。
そしてじわりと熱い精液が広がるのを感じ、そこで私は意識を手放したのだった。
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