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レフルート
17.計画とはどれだけ練ってもミスる時はミスる
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「えっと、次のイベント確認しておかなくちゃね⋯」
自室に帰ってきた私は重たい体を引きずりながら予言書を抱え、そのままベッドに横になる。
行儀は悪いが仕方ない。
“いえ、悪いのは行儀じゃなくてレオよね⋯!?”
なんて思うほど私の体は全身がギシギシしているのだが⋯
パラリと捲ったメインルート、夜会の後のページに目を奪われた。
「殿下に誘われたお茶会で、悪役令嬢セシリスに招待状を燃やされるヒロインー⋯って、えっ!?この間のお茶会ってイベントだったの!?」
その事実に驚愕し、そしてうっかりキャンドルとか倒さなくて良かったと心底ホッとしー⋯
『僕なら燃やします』と言い切っていたレオの言葉を思い出す。
“お、落ち着くのよ、あれは招待状の話ではなく自分宛の手紙の話だから予言とは違うわ”
そう自分に言い聞かせるが、ドクンドクンと痛いくらいに心臓が跳ねる。
“私がセッティングしなくてもメインルートのイベントは起きたわ、世界は確実にメインルートになっている。問題なのは”
「婚約者として立ちはだかる悪役令嬢、セシリス・フローチェが『いない』という事⋯?」
メインルートになったのであれば、殿下とアリスの恋のライバルとして殿下の婚約者が必要で。
なのにその『悪役令嬢』としての私はレオの婚約者。
やはりライバルになれない私の代わりにレオが巻き込まれているのだとしたら⋯!
「まだ、安心してのんびり過ごす訳にはいかないって事ね」
そう決意し、しかし体がキツすぎてそのまま寝込むようにベッドの上でぐだぐだしたのはもう10日程前。
そしてそのぐうたらしてしまった10日間で、他のルートもしっかり確認すべきだったと全力で後悔した理由はーー⋯
「えーっと、申し訳ありませんわ、私の聞き間違いかしら⋯その、レフ様⋯?」
「いいえ聞き違いではありません、私は恋に落ちてしまったのです」
「は、はぁ⋯」
目の前にいるのはエメラルドのような緑の髪に黒に近い焦げ茶の瞳が美しいレフ・リーサンネ伯爵令息。
現宰相の息子で、夜会イベントの時は私達悪役コンビの変わりにアリスにワインをぶっかける事になったまさにその人だった。
そして。
「貴族同士ならば家へ婚約の打診を入れるのですが⋯。その、セシリス嬢は親しい友人関係とお伺い致しました、どうか私に紹介していただけませんか?アリス嬢を⋯っ!!!」
「ひぇっ」
お祖父様から譲って貰った予言書、『どきどきっ!メイドの下克上~たった1つの恋を掴み取れ!~』の表紙にしっかり描かれている“攻略対象”の一人である。
“あ、アリスを紹介!?私がっ!?えっ、どういうこと⋯!?”
同時に2つのルートが進むことなんであるのかと一瞬疑問に思う。
予言書の強制力かと考えたものの、それならばヒロインに嫌悪感を出すレオに辻褄が合わない。
それに今重要なのは、目の前のレフ様がどう見ても本気と言うことで⋯
「えっと、ですがその⋯アリスは⋯」
“殿下と良い感じなんですが”とは、黒に近い焦げ茶の瞳が少し不安気に揺れるのを見て、どうしても言えなかった。
それでも困っている私に気付いたのか、レフ様はポツリと話出す。
「⋯仲を取り持ってくれ、とまでは言いません」
「え?あ、はぁ⋯」
「先日の夜会で、故意ではないとしても彼女のドレスを汚してしまったお詫びがしたい。謝罪の場を作ってくださるだけで構いません」
謝罪の場。
そういう事ならば、私としては断るのも可哀想かと考え⋯
“って、ダメよね!?名目はそれでも、本音はアリスが好きだから会いたいってことなんだもの!”
一瞬頷きかけて、そしてすぐに頭を左右に振る。
メインルートを進めたのは他でもない私自身。
張本人である私が、殿下とアリスをこれ以上振り回す訳にはいかないだろう。
「その、レフ様はアリスを好いていらっしゃるんですわよね?」
「はい!夜会で彼女を一目見た瞬間に、天使に出会ったのかと全身が震えました。見惚れたせいでその彼女にワインをかけてしまうことになったのですが⋯」
「ま、まぁ⋯そうでしたの⋯」
“やだ!私がアリスを着飾ったせいなの!?”
私とレオの破滅を防ぐためにした行為が、まさかレフ様にまで影響を与えてしまっていたのかと心の中で頭を抱える。
しかし、アリスの見た目に惚れたのならば。
“でもあの時のアリスは、完璧な令嬢スタイルで輝いていたわ。だから頭では庶民とわかっていてもピンときてないのかも⋯”
殿下のように最初から洗濯メイドスタイルで会ったのとは違い、着飾った彼女に惹かれたというならば。
そもそも本来のスタイルである“質素な服”を身に纏ってアリスが現れたら⋯
そのギャップに、目が醒めるかもしれないとそう思った。
「わかりましたわ、仲を取り持つのではなく、あくまで謝罪の場を提供するだけ⋯それでも構わなくて?」
「あ、あぁ!ありがとうセシリス嬢!」
ぱぁっと表情を綻ばすレフ様に少し罪悪感が芽生えるものの⋯
“まぁサクッと現実を見て諦めて貰った方が後々いいわよね”
ー⋯なんて、その時の私は思っていたのだった。
前回は相手からの招待だったので仕方ないが、謝罪の場を作るのは私。
そして目的が私ではないとは言え異性に招待を送る事をきっとレオは快く思わないだろうと思った私は、当日レオも呼ぶことにした。
“場所はまぁ無難に私の家がいいわよね”
なんて考え、レオとアリスの休みの日を選んで招待状を送る。
2人の休みが合う日がなければ、その日がくるまで先延ばしにするのもいいかしら?なんて考えたせいなのかなんなのか、案外あっさり決まったその日はすぐにやってきてーーー⋯
「え、アリス?なんでそんなに綺麗なドレスなの?お願いだから汚れてきて?」
「いえ、目障りなのでもう帰って貰いましょうか」
「というか待って、私が招待したのはアリスだけなのですが⋯」
「おや、問題ないよ?何故なら俺は今日彼女のエスコート役で来たんだからね」
「殿下がエスコート役!?」
とんでもない大物にエスコートさせるなんて、恐ろしい子⋯!!
“って、そうじゃない、そうじゃないわ⋯”
名目は謝罪でも、レフ様の目的はアリスとの接点だし私の目的はアリスの庶民姿を見てレフ様にかかってしまった夜会の魔法を解いて貰うことでー⋯
「ち、ちなみにアリスのその服って⋯」
「あ⋯実はヴァレリーにいただいたのです」
「ヴァレリー!?」
いつの間にか殿下呼びから名前呼びに変わっていることに驚愕を隠せない。
いや、2人の仲が進むことは私としては本当に嬉しいんだけど⋯
「⋯ヴァレリー⋯?」
地を這うようなレオの冷たい声にビクリとする。
うっかり私まで呼び捨てにした事を不敬だと指摘されたと思い慌てて殿下に向き直り頭を下げようとしたが⋯
「セリがなんでこんな奴を名前で呼ぶんですか」
「ちょ、ちょっとレオ!?やめて!私達不敬コンビになっちゃうから!」
“ただでさえ現状悪役コンビなのに!”
「おかしいなぁ、君の主は俺のはずなのに⋯」
「仕事上のビジネス主はそうですが、僕を支配し蹂躙し僕の心の主として君臨しているのはセリですから」
「じゅ、蹂躙!?」
「わぁ、過激だねぇ」
あはは、と楽しそうに殿下が笑って流してくださっているおかげでなんとかなっているが相変わらずのレオの様子に私は冷や汗が止まらない。
「セリ様、大変ですすごい汗⋯。私洗濯が得意なんです、今すぐ脱いでくださいますか?」
「ちょっとアリスまで変なこと言わないで!?」
「は?洗濯メイドごときが僕のセリに何言ってんの?」
「やだなぁ、君は脱がす側じゃなくて脱がされる側でしょう?」
「もうやめて⋯、私じゃ収拾つけられな⋯」
各々自由にする会話がどれも際どすぎて頭がくらくらする。
そしてタイミングとは重なるもので。
「アリス嬢を脱がすのが殿下の役目ってどういう事ですか?」
「ひぇっ!れ、レフ様⋯!?」
自室に帰ってきた私は重たい体を引きずりながら予言書を抱え、そのままベッドに横になる。
行儀は悪いが仕方ない。
“いえ、悪いのは行儀じゃなくてレオよね⋯!?”
なんて思うほど私の体は全身がギシギシしているのだが⋯
パラリと捲ったメインルート、夜会の後のページに目を奪われた。
「殿下に誘われたお茶会で、悪役令嬢セシリスに招待状を燃やされるヒロインー⋯って、えっ!?この間のお茶会ってイベントだったの!?」
その事実に驚愕し、そしてうっかりキャンドルとか倒さなくて良かったと心底ホッとしー⋯
『僕なら燃やします』と言い切っていたレオの言葉を思い出す。
“お、落ち着くのよ、あれは招待状の話ではなく自分宛の手紙の話だから予言とは違うわ”
そう自分に言い聞かせるが、ドクンドクンと痛いくらいに心臓が跳ねる。
“私がセッティングしなくてもメインルートのイベントは起きたわ、世界は確実にメインルートになっている。問題なのは”
「婚約者として立ちはだかる悪役令嬢、セシリス・フローチェが『いない』という事⋯?」
メインルートになったのであれば、殿下とアリスの恋のライバルとして殿下の婚約者が必要で。
なのにその『悪役令嬢』としての私はレオの婚約者。
やはりライバルになれない私の代わりにレオが巻き込まれているのだとしたら⋯!
「まだ、安心してのんびり過ごす訳にはいかないって事ね」
そう決意し、しかし体がキツすぎてそのまま寝込むようにベッドの上でぐだぐだしたのはもう10日程前。
そしてそのぐうたらしてしまった10日間で、他のルートもしっかり確認すべきだったと全力で後悔した理由はーー⋯
「えーっと、申し訳ありませんわ、私の聞き間違いかしら⋯その、レフ様⋯?」
「いいえ聞き違いではありません、私は恋に落ちてしまったのです」
「は、はぁ⋯」
目の前にいるのはエメラルドのような緑の髪に黒に近い焦げ茶の瞳が美しいレフ・リーサンネ伯爵令息。
現宰相の息子で、夜会イベントの時は私達悪役コンビの変わりにアリスにワインをぶっかける事になったまさにその人だった。
そして。
「貴族同士ならば家へ婚約の打診を入れるのですが⋯。その、セシリス嬢は親しい友人関係とお伺い致しました、どうか私に紹介していただけませんか?アリス嬢を⋯っ!!!」
「ひぇっ」
お祖父様から譲って貰った予言書、『どきどきっ!メイドの下克上~たった1つの恋を掴み取れ!~』の表紙にしっかり描かれている“攻略対象”の一人である。
“あ、アリスを紹介!?私がっ!?えっ、どういうこと⋯!?”
同時に2つのルートが進むことなんであるのかと一瞬疑問に思う。
予言書の強制力かと考えたものの、それならばヒロインに嫌悪感を出すレオに辻褄が合わない。
それに今重要なのは、目の前のレフ様がどう見ても本気と言うことで⋯
「えっと、ですがその⋯アリスは⋯」
“殿下と良い感じなんですが”とは、黒に近い焦げ茶の瞳が少し不安気に揺れるのを見て、どうしても言えなかった。
それでも困っている私に気付いたのか、レフ様はポツリと話出す。
「⋯仲を取り持ってくれ、とまでは言いません」
「え?あ、はぁ⋯」
「先日の夜会で、故意ではないとしても彼女のドレスを汚してしまったお詫びがしたい。謝罪の場を作ってくださるだけで構いません」
謝罪の場。
そういう事ならば、私としては断るのも可哀想かと考え⋯
“って、ダメよね!?名目はそれでも、本音はアリスが好きだから会いたいってことなんだもの!”
一瞬頷きかけて、そしてすぐに頭を左右に振る。
メインルートを進めたのは他でもない私自身。
張本人である私が、殿下とアリスをこれ以上振り回す訳にはいかないだろう。
「その、レフ様はアリスを好いていらっしゃるんですわよね?」
「はい!夜会で彼女を一目見た瞬間に、天使に出会ったのかと全身が震えました。見惚れたせいでその彼女にワインをかけてしまうことになったのですが⋯」
「ま、まぁ⋯そうでしたの⋯」
“やだ!私がアリスを着飾ったせいなの!?”
私とレオの破滅を防ぐためにした行為が、まさかレフ様にまで影響を与えてしまっていたのかと心の中で頭を抱える。
しかし、アリスの見た目に惚れたのならば。
“でもあの時のアリスは、完璧な令嬢スタイルで輝いていたわ。だから頭では庶民とわかっていてもピンときてないのかも⋯”
殿下のように最初から洗濯メイドスタイルで会ったのとは違い、着飾った彼女に惹かれたというならば。
そもそも本来のスタイルである“質素な服”を身に纏ってアリスが現れたら⋯
そのギャップに、目が醒めるかもしれないとそう思った。
「わかりましたわ、仲を取り持つのではなく、あくまで謝罪の場を提供するだけ⋯それでも構わなくて?」
「あ、あぁ!ありがとうセシリス嬢!」
ぱぁっと表情を綻ばすレフ様に少し罪悪感が芽生えるものの⋯
“まぁサクッと現実を見て諦めて貰った方が後々いいわよね”
ー⋯なんて、その時の私は思っていたのだった。
前回は相手からの招待だったので仕方ないが、謝罪の場を作るのは私。
そして目的が私ではないとは言え異性に招待を送る事をきっとレオは快く思わないだろうと思った私は、当日レオも呼ぶことにした。
“場所はまぁ無難に私の家がいいわよね”
なんて考え、レオとアリスの休みの日を選んで招待状を送る。
2人の休みが合う日がなければ、その日がくるまで先延ばしにするのもいいかしら?なんて考えたせいなのかなんなのか、案外あっさり決まったその日はすぐにやってきてーーー⋯
「え、アリス?なんでそんなに綺麗なドレスなの?お願いだから汚れてきて?」
「いえ、目障りなのでもう帰って貰いましょうか」
「というか待って、私が招待したのはアリスだけなのですが⋯」
「おや、問題ないよ?何故なら俺は今日彼女のエスコート役で来たんだからね」
「殿下がエスコート役!?」
とんでもない大物にエスコートさせるなんて、恐ろしい子⋯!!
“って、そうじゃない、そうじゃないわ⋯”
名目は謝罪でも、レフ様の目的はアリスとの接点だし私の目的はアリスの庶民姿を見てレフ様にかかってしまった夜会の魔法を解いて貰うことでー⋯
「ち、ちなみにアリスのその服って⋯」
「あ⋯実はヴァレリーにいただいたのです」
「ヴァレリー!?」
いつの間にか殿下呼びから名前呼びに変わっていることに驚愕を隠せない。
いや、2人の仲が進むことは私としては本当に嬉しいんだけど⋯
「⋯ヴァレリー⋯?」
地を這うようなレオの冷たい声にビクリとする。
うっかり私まで呼び捨てにした事を不敬だと指摘されたと思い慌てて殿下に向き直り頭を下げようとしたが⋯
「セリがなんでこんな奴を名前で呼ぶんですか」
「ちょ、ちょっとレオ!?やめて!私達不敬コンビになっちゃうから!」
“ただでさえ現状悪役コンビなのに!”
「おかしいなぁ、君の主は俺のはずなのに⋯」
「仕事上のビジネス主はそうですが、僕を支配し蹂躙し僕の心の主として君臨しているのはセリですから」
「じゅ、蹂躙!?」
「わぁ、過激だねぇ」
あはは、と楽しそうに殿下が笑って流してくださっているおかげでなんとかなっているが相変わらずのレオの様子に私は冷や汗が止まらない。
「セリ様、大変ですすごい汗⋯。私洗濯が得意なんです、今すぐ脱いでくださいますか?」
「ちょっとアリスまで変なこと言わないで!?」
「は?洗濯メイドごときが僕のセリに何言ってんの?」
「やだなぁ、君は脱がす側じゃなくて脱がされる側でしょう?」
「もうやめて⋯、私じゃ収拾つけられな⋯」
各々自由にする会話がどれも際どすぎて頭がくらくらする。
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