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第三章・それは契約に記すまま
20.切り離せないのも私だから
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「商談をしたいんだ」
「商談?」
そう私に言ってきたのは、先日結婚式を挙げたばかりのルカだった。
結婚式を終えた私たちは、いまだメリベルト領には戻らず王都で過ごしている。
それは更なる宣伝と商品の買い付け、新しい商団メルクスと職人たちを繋げるなどの目的――はもちろんあるが、何より一番の理由はもうすぐある国王陛下の生誕祭のためである。
全家門が一堂に会するこの夜会は、よほどの理由がない場合に除き出席が義務付けられているものの代表者の誰かが参加すればいいというものでもあり、私は過去一度しか行ったことは無かった。
(あの時はお父様と一緒に参加させて貰ったのよね)
もちろん家族全員で出席する家もあるが、遠方の領地からでは全員が参加するのは厳しいためそのような決まりになっており、その家門の者であれば当主でなくても構わない。
ちなみに今年の私は、メリベルト侯爵家として参加する予定である。
だが問題があった。ルカの両親だ。
(侯爵夫人は派手なパーティーが好きだから、絶対参加したがるはずだわ)
だが評判も悪くかつ没落寸前と噂もあるメリベルト侯爵夫妻が来ると、折角先日の結婚式で大々的なお披露目をし印象回復させたその努力が無駄になってしまう。
しかも何か問題を起こされでもすれば、プラスがゼロどころかマイナス、まさしく大打撃だ。
「今度の夜会、家門の誰かは参加しなきゃいけない……というのは、逆に言えば家門として何人でも参加できるってことだよね」
「そうね。私たちが参加していてもいなくても侯爵夫妻には参加する権利があるわ」
そこでこの間のようにお金を要求されたり、それこそクロフス男爵家へ直談判なんてこともあり得るだろう。
クロフス男爵家としてはそのような少し厄介なお客様とも当然渡り合ってきていたし、個人としてもこの程度は許容範囲でどうとでも出来るが、新しく設立したばかりの商団としては決してそうではない。
もちろんこれくらいのリスクは相手にルカを選んだ時点で許容範囲ではある、が。
(ルカはそうじゃないわよね)
どこか思いつめたような顔で俯く彼の表情に胸が痛んだ。
できればルカにはずっと笑っていて欲しい。こんな風に傷つく姿を見たくない、なんて考えが頭を過り――
「ライサ?」
私がじっと彼の顔を見ていたからだろう。
その視線に気付いたルカが不思議そうな顔でこちらを見ていることに気付き、私はぐりんと不自然に顔を逸らした。
バクバクと早鐘を打つ心臓が痛い。
はじめて閨を共にした日から、私の気持ちがずっと落ち着かないのだ。
(まさか本当に好きになってしまったってことなの!?)
契約違反をまさか私がしたということなのだろうか。
だがあれは睦言だ。
ルカも特に契約違反による慰謝料請求なんてこともしてこないし、その話は話題にもなっていない。
彼も同様の言葉を返してくれていたことを鑑みれば、あれはいわばリップサービスと認識しているのだろう。
私だってそうだ。
まだ本当に契約違反をしたとは限らない。もしかしたら雰囲気に流されて思ってもいないことが出たのかもしれない、なんて答えの出ない自問自答を繰り返していると、そっと彼の手のひらが額へと触れる。
「うーん、熱はなさそうだけど」
「えっ、な、なに!?」
「この間は無理をさせちゃったし、それに準備で忙しかったからね。この話はあとにしてもう休む?」
(や、優しい……!)
「飲みたいものとかあるかな。それとも果物を剥こうか?」
(そして甘いわ……!)
眉尻を下げて心配を顔に浮かべたルカから気遣われるだけで胸がきゅんと高鳴った。
まずい、これは本当にまずいかもしれない。
「へ、平気だから」
彼の手を払うように軽くどかして顔を背ける。
頬が熱い。
(赤くなってるところ、気付かれてないといいんだけど)
高鳴る心臓を押さえながら私は誤魔化すように口を開いた。
「それで、商談って?」
夫婦間での商談。
それをルカがわざわざ言い出したことに興味があった私は、完全に頭を仕事モードへと切り替える。
「うん、実は売買したいものがあるんだよね」
「え、これって……」
ルカに見せられたその一覧表を見て驚いた私は思わずぽかんと口を開ける。
だがそんな私とは反対に、ルカはニッと口角をあげた。
「実はちょっと個人的に契約を結ぼうと思うんだ、あの人たちと」
「それって」
「こんな契約を、ね」
どこか楽しそうにくすくすと笑ったルカが見せてくれたのは、彼と彼の両親で結ぶ契約のようだった。
そしてその内容に、私は更に目を見開く。
「ライサもあの時聞いてたかもしれないんだけど」
そう前置きをしたルカは、どこか仄暗く口元を歪めて笑ってこう言った。
「親子間での金銭って、共有すべきだと思うんだよね」
◇◇◇
夜会までの期間はとても充実したものだった。
ルカがひとりで出かけている日ももちろんあったが、予定のない日は基本的に私の買い付けや商談、新しい商品の開拓に付き合ってくれた。
彼がいてくれる時は護衛がいらないので、ふたりきり。
(実質これってデート……よね?)
いや、そもそも私たちは契約結婚とはいえ夫婦なのだ。
デート程度で動揺している訳には――
「ライサ?」
「ひゃい!」
「え? あはは、なんで今驚いたの」
完全に思考の海にトリップしていた私が驚いて声をあげると、くすくすとルカが笑う。
どこか無邪気に笑う彼に、少しだけホッとした。
(この間の契約、上手くいったか聞きたかったんだけど)
だがどう切り出せばいいかわからず思わず口ごもった私の頬に、突然冷たいものが押し付けられた。
「きゃっ、えっ、何?」
「はい。集中力切れてるみたいだからちょっと休憩しない?」
いつの間にか近くのお店で買ってきてくれたらしく、ルカが飲み物を持っていた。
可愛いミントが浮かんでいるだけのシンプルなそのハーブティーは、ぐるぐると思考の渦に囚われていた私の頭をスッキリとさせてくれる。
結局私に出来ることなんて彼を信じ応援することしか出来ないのだ。
(だったら、待たなきゃ)
だから今は。
「ねぇ! あそこの噴水の前のベンチで飲みましょうよ」
「うん? いいけど」
広場の一際大きい噴水前のベンチは、恋人たちに一番人気のスポットだった。
まさかそこをピンポイントで指定されると思わなかったのか、ルカが少しだけ不思議な顔をする。
宣伝を兼ねての時以外は、むしろリサーチを兼ねて遠巻きに人間観察をすることが多かった。
だからこそ不思議そうな顔をしたのだろうが、私は気にせず彼の手を取りそのベンチへと向かった。
「だって私たちは燃え上がるように恋に落ちた新婚夫婦なんでしょう?」
「ははっ、そうだね僕の愛しの奥さま」
茶化すルカと並んでベンチに座る。
座ってみると、同じように男女で寄り添って座っている人たちが多いからか案外周りの目は気にならなかった。
手を繋ぎながら話すふたり、肩を寄せ合うふたり。
横目で見る彼らはとても自然にふたりだけの時間を堪能していて、少しだけ羨ましい。
「私たちも自然に見えてるかしら」
思わずそう呟くと、ルカが私の体に少しだけ体重をかける。
「これからの僕たちだから、少しギクシャクしていても初々しく思われるだけだとは思うけど……でもそうだな、ライサ、あそこのふたりを見てどう思う?」
重くないように調整しつつ、耳元で話すルカの言う方向へと視線を向ける。
そこには屋台で何かを買って食べているふたりがそこにいた。
「どう思うって……」
気付かれないようにこっそりと横目で見る。
お互いに買ったものをそれぞれ半分こしながら食べるふたりは仲睦まじく、なんだか微笑ましい。
(それから、なんだかお似合いに見えるわ)
好きあっているふたりだからということもあるのだろうが、それよりも何か――と、考え込んだ私は彼らの手元に気が付いた。
「彼女の持っているハンカチと、彼の帽子が同じデザインだわ」
「お揃いで可愛いよね」
パートナーとお揃いにすることは貴族だってよくある。
ドレスのコンセプトを同じにしたり、同じ生地の衣装にしたり。
基本は『見える』ところに同じコンセプトのものを取り入れる。
それは、互いがパートナーであるとそう見せつけるためでもあった。
だが彼らは違う。
(ハンカチなんて使う時しか表にださないもの)
誰かに見せるためではなく、自分たちだけがこっそりと持っていればいいということなのだろう。
自分たちだけの『お揃い』。
「そう考えるととてもロマンチックだわ……!」
「ふふ、売れそうって思った?」
「売れそうって思っ……、ちょっと、わざと?」
折角仕事抜きでデートを楽しもうと思ったのに、結局仕事に絡めた話になったことに思わずむすっとするが、そんな私を見てルカはむしろ楽しそうに笑った。
「こっちのが僕たちらしくない?」
「そ、れは」
「自分たちの自然な姿の定義はさ、僕たちで決めようよ」
私が気にしていたからだろう。
こうやって私が自然に振る舞える話題を振ってくれるのも全部彼の優しさだ。
(ルカは、貴族令嬢でも妻でもない商人の私も認めてくれるのね)
そう改めて気付かされた私は、今度は私の方から彼へと体重を預けた。
こうやって支え合う。その関係が何よりも心地よく感じたのだった。
「商談?」
そう私に言ってきたのは、先日結婚式を挙げたばかりのルカだった。
結婚式を終えた私たちは、いまだメリベルト領には戻らず王都で過ごしている。
それは更なる宣伝と商品の買い付け、新しい商団メルクスと職人たちを繋げるなどの目的――はもちろんあるが、何より一番の理由はもうすぐある国王陛下の生誕祭のためである。
全家門が一堂に会するこの夜会は、よほどの理由がない場合に除き出席が義務付けられているものの代表者の誰かが参加すればいいというものでもあり、私は過去一度しか行ったことは無かった。
(あの時はお父様と一緒に参加させて貰ったのよね)
もちろん家族全員で出席する家もあるが、遠方の領地からでは全員が参加するのは厳しいためそのような決まりになっており、その家門の者であれば当主でなくても構わない。
ちなみに今年の私は、メリベルト侯爵家として参加する予定である。
だが問題があった。ルカの両親だ。
(侯爵夫人は派手なパーティーが好きだから、絶対参加したがるはずだわ)
だが評判も悪くかつ没落寸前と噂もあるメリベルト侯爵夫妻が来ると、折角先日の結婚式で大々的なお披露目をし印象回復させたその努力が無駄になってしまう。
しかも何か問題を起こされでもすれば、プラスがゼロどころかマイナス、まさしく大打撃だ。
「今度の夜会、家門の誰かは参加しなきゃいけない……というのは、逆に言えば家門として何人でも参加できるってことだよね」
「そうね。私たちが参加していてもいなくても侯爵夫妻には参加する権利があるわ」
そこでこの間のようにお金を要求されたり、それこそクロフス男爵家へ直談判なんてこともあり得るだろう。
クロフス男爵家としてはそのような少し厄介なお客様とも当然渡り合ってきていたし、個人としてもこの程度は許容範囲でどうとでも出来るが、新しく設立したばかりの商団としては決してそうではない。
もちろんこれくらいのリスクは相手にルカを選んだ時点で許容範囲ではある、が。
(ルカはそうじゃないわよね)
どこか思いつめたような顔で俯く彼の表情に胸が痛んだ。
できればルカにはずっと笑っていて欲しい。こんな風に傷つく姿を見たくない、なんて考えが頭を過り――
「ライサ?」
私がじっと彼の顔を見ていたからだろう。
その視線に気付いたルカが不思議そうな顔でこちらを見ていることに気付き、私はぐりんと不自然に顔を逸らした。
バクバクと早鐘を打つ心臓が痛い。
はじめて閨を共にした日から、私の気持ちがずっと落ち着かないのだ。
(まさか本当に好きになってしまったってことなの!?)
契約違反をまさか私がしたということなのだろうか。
だがあれは睦言だ。
ルカも特に契約違反による慰謝料請求なんてこともしてこないし、その話は話題にもなっていない。
彼も同様の言葉を返してくれていたことを鑑みれば、あれはいわばリップサービスと認識しているのだろう。
私だってそうだ。
まだ本当に契約違反をしたとは限らない。もしかしたら雰囲気に流されて思ってもいないことが出たのかもしれない、なんて答えの出ない自問自答を繰り返していると、そっと彼の手のひらが額へと触れる。
「うーん、熱はなさそうだけど」
「えっ、な、なに!?」
「この間は無理をさせちゃったし、それに準備で忙しかったからね。この話はあとにしてもう休む?」
(や、優しい……!)
「飲みたいものとかあるかな。それとも果物を剥こうか?」
(そして甘いわ……!)
眉尻を下げて心配を顔に浮かべたルカから気遣われるだけで胸がきゅんと高鳴った。
まずい、これは本当にまずいかもしれない。
「へ、平気だから」
彼の手を払うように軽くどかして顔を背ける。
頬が熱い。
(赤くなってるところ、気付かれてないといいんだけど)
高鳴る心臓を押さえながら私は誤魔化すように口を開いた。
「それで、商談って?」
夫婦間での商談。
それをルカがわざわざ言い出したことに興味があった私は、完全に頭を仕事モードへと切り替える。
「うん、実は売買したいものがあるんだよね」
「え、これって……」
ルカに見せられたその一覧表を見て驚いた私は思わずぽかんと口を開ける。
だがそんな私とは反対に、ルカはニッと口角をあげた。
「実はちょっと個人的に契約を結ぼうと思うんだ、あの人たちと」
「それって」
「こんな契約を、ね」
どこか楽しそうにくすくすと笑ったルカが見せてくれたのは、彼と彼の両親で結ぶ契約のようだった。
そしてその内容に、私は更に目を見開く。
「ライサもあの時聞いてたかもしれないんだけど」
そう前置きをしたルカは、どこか仄暗く口元を歪めて笑ってこう言った。
「親子間での金銭って、共有すべきだと思うんだよね」
◇◇◇
夜会までの期間はとても充実したものだった。
ルカがひとりで出かけている日ももちろんあったが、予定のない日は基本的に私の買い付けや商談、新しい商品の開拓に付き合ってくれた。
彼がいてくれる時は護衛がいらないので、ふたりきり。
(実質これってデート……よね?)
いや、そもそも私たちは契約結婚とはいえ夫婦なのだ。
デート程度で動揺している訳には――
「ライサ?」
「ひゃい!」
「え? あはは、なんで今驚いたの」
完全に思考の海にトリップしていた私が驚いて声をあげると、くすくすとルカが笑う。
どこか無邪気に笑う彼に、少しだけホッとした。
(この間の契約、上手くいったか聞きたかったんだけど)
だがどう切り出せばいいかわからず思わず口ごもった私の頬に、突然冷たいものが押し付けられた。
「きゃっ、えっ、何?」
「はい。集中力切れてるみたいだからちょっと休憩しない?」
いつの間にか近くのお店で買ってきてくれたらしく、ルカが飲み物を持っていた。
可愛いミントが浮かんでいるだけのシンプルなそのハーブティーは、ぐるぐると思考の渦に囚われていた私の頭をスッキリとさせてくれる。
結局私に出来ることなんて彼を信じ応援することしか出来ないのだ。
(だったら、待たなきゃ)
だから今は。
「ねぇ! あそこの噴水の前のベンチで飲みましょうよ」
「うん? いいけど」
広場の一際大きい噴水前のベンチは、恋人たちに一番人気のスポットだった。
まさかそこをピンポイントで指定されると思わなかったのか、ルカが少しだけ不思議な顔をする。
宣伝を兼ねての時以外は、むしろリサーチを兼ねて遠巻きに人間観察をすることが多かった。
だからこそ不思議そうな顔をしたのだろうが、私は気にせず彼の手を取りそのベンチへと向かった。
「だって私たちは燃え上がるように恋に落ちた新婚夫婦なんでしょう?」
「ははっ、そうだね僕の愛しの奥さま」
茶化すルカと並んでベンチに座る。
座ってみると、同じように男女で寄り添って座っている人たちが多いからか案外周りの目は気にならなかった。
手を繋ぎながら話すふたり、肩を寄せ合うふたり。
横目で見る彼らはとても自然にふたりだけの時間を堪能していて、少しだけ羨ましい。
「私たちも自然に見えてるかしら」
思わずそう呟くと、ルカが私の体に少しだけ体重をかける。
「これからの僕たちだから、少しギクシャクしていても初々しく思われるだけだとは思うけど……でもそうだな、ライサ、あそこのふたりを見てどう思う?」
重くないように調整しつつ、耳元で話すルカの言う方向へと視線を向ける。
そこには屋台で何かを買って食べているふたりがそこにいた。
「どう思うって……」
気付かれないようにこっそりと横目で見る。
お互いに買ったものをそれぞれ半分こしながら食べるふたりは仲睦まじく、なんだか微笑ましい。
(それから、なんだかお似合いに見えるわ)
好きあっているふたりだからということもあるのだろうが、それよりも何か――と、考え込んだ私は彼らの手元に気が付いた。
「彼女の持っているハンカチと、彼の帽子が同じデザインだわ」
「お揃いで可愛いよね」
パートナーとお揃いにすることは貴族だってよくある。
ドレスのコンセプトを同じにしたり、同じ生地の衣装にしたり。
基本は『見える』ところに同じコンセプトのものを取り入れる。
それは、互いがパートナーであるとそう見せつけるためでもあった。
だが彼らは違う。
(ハンカチなんて使う時しか表にださないもの)
誰かに見せるためではなく、自分たちだけがこっそりと持っていればいいということなのだろう。
自分たちだけの『お揃い』。
「そう考えるととてもロマンチックだわ……!」
「ふふ、売れそうって思った?」
「売れそうって思っ……、ちょっと、わざと?」
折角仕事抜きでデートを楽しもうと思ったのに、結局仕事に絡めた話になったことに思わずむすっとするが、そんな私を見てルカはむしろ楽しそうに笑った。
「こっちのが僕たちらしくない?」
「そ、れは」
「自分たちの自然な姿の定義はさ、僕たちで決めようよ」
私が気にしていたからだろう。
こうやって私が自然に振る舞える話題を振ってくれるのも全部彼の優しさだ。
(ルカは、貴族令嬢でも妻でもない商人の私も認めてくれるのね)
そう改めて気付かされた私は、今度は私の方から彼へと体重を預けた。
こうやって支え合う。その関係が何よりも心地よく感じたのだった。
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