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第三章・それは契約に記すまま
21.見せるものではないでしょう
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自分たちらしく、さり気なく。一見お揃いだとわからないものだからこそふたりだけの特別感を演出する――という新たなコンセプトの商品は別途開発するとして。
「どうかしら!」
ふふん、と私は着替え終わった姿を鏡で確認しながらジーナへと聞く。
「よくお似合いです、ライサ様」
「ありがとう。そろそろルカも着替え終わっている頃よね?」
褒められたことに気をよくしながら体を捻り後ろ姿も確認していると、丁度部屋の扉がノックされた。
「ライサ」
「ルカ!」
ひょっこりと顔を出したルカは、私とお揃いの濃紺の生地に白の刺繍が入った衣装に身を包んでいる。
私も首元は黒のレースで隠しつつ濃紺の生地に白の刺繍、そして背中が大きく開いたドレスのデザインだ。
(背中部分は髪で隠し、ダンスでターンをした時にドキッとさせちゃうんだから)
パッと見では清楚に、けれど大胆な隠し味を入れたこのドレスは、先日の結婚式で着用した純白のドレスと色を対比にしたことで印象付ける作戦である。
そう、今日は待ちに待った国王陛下の生誕日。
「さぁ、生誕祭へ行きましょう!」
ルカと初めて出る、『メリベルト侯爵家』としての初めての夜会である。
◇◇◇
メリベルトとして出席するため、父たちとは別の馬車に乗り込んで王城へ向かうことにした私たち。
馬車内で向かい合った私が、少しだけ視線を落とす。
「そういえば、今日の夜会なんだけど」
聞くべきか一瞬迷ったものの、おずおずと口を開いた。
尋ねたいのはメリベルト侯爵夫妻のことだ。
(王都のタウンハウスに住んでいるのだから来るに決まってるわよね)
自分の家の持ち物を少しずつ売り、領地へ補填していたルカ。そんな彼が唯一売らなかったのがこの王都にあるタウンハウスだ。
それを売ってしまったらルカの両親は住む場所を失い領地に戻ってきてしまう。
これ以上領民を苦しませないためにもそれだけは絶対に避けたかった彼はこのタウンハウスを残すことで彼らを領地から遠ざけていた、というのは聞いていたけれど。
その結果、王都に住む彼らは今日の夜会に必ず出席するだろう。
そこでもしこの間みたいにルカが絡まれ、せびられでもしたら。
(ただでさえ私たちの噂は流れているはずよ)
お金だけはある下位貴族と、没落しかけの高位貴族。
いくら燃え上がるような恋に落ちたと噂を流したところで、元々の状況ごと消し去れるはずもない。
平民たちには信じてくれる人も多いだろうが、貴族相手ならば別だ。
どれが真実かなんて関係なく、必ず悪意を持って蹴落とそうとしてくる人はいるだろう。
そこにルカの両親が現れたら。そしてこの間のようにお金の無心なんてされでもしたら――
(ルカが傷ついてしまうかもしれないわ)
商団の評判は今後どうとでも挽回できるとして、彼の傷ついた心が心配だった。
自身の商団を作るためだけにこの契約を結んだはずなのに、いつの間にかルカの方にばかり気を取られている自分に苦笑が漏れる。
「……私が、守ってあげるからね」
「? あはは。うん、僕もライサを守れるように頑張るよ」
私の突然の宣言に少し不思議そうな顔をしたルカが、ふわりと笑い、そしてゆっくりと窓の外へ視線を向けた。
「あの人たちのことは大丈夫だよ。ライサに迷惑はかけないから」
その言葉が少しだけ寂しい。
もし私たちが契約だけの関係ではなく本当に想い合う夫婦だったら、こんな時頼ってもらえたのだろうか。
(迷惑をかけられないということがこんな気持ちにさせるだなんて知らなかったわ)
けれど私たちは一年間だけの契約夫婦だから。
「うん、わかったわ」
私は小さくそう頷いた。
少しだけ気まずい沈黙が流れつつも到着した王城。
陛下の生誕祭ということで沢山の馬車が溢れ、中に入る瞬間をいまかいまかと待っている。
(これ、歩いて入る方が早そうね)
そしてルカも同じ判断をしたようだった。
「夜の庭園を楽しみながら散歩なんてどうでしょうか、お姫様?」
「あら、素敵な騎士様からのお誘いは断れないわね」
さっきの空気を壊すように茶化して誘うルカに私も乗る。
プッと同じタイミングで吹き出した私たちは、御者に声をかけそのまま馬車を降りた。
「夜に見ても綺麗ね」
「しっかり手入れされてるよね」
少し遠回りして庭園の横を通り抜けながら入り口を目指す。
馬車内から楽しむために真っすぐ一列に作られたこの正面の庭園は、背の高い植え込みになっており歩いてみるには少し見上げなくてはならないもののそれでも細部まで手入れされており美しかった。
「この植え込みに隠れていつでもライサを拐えそう」
「あら、ルカにだったら拐われてあげてもいいけど?」
「えー、誘ってる?」
「なんでよ!」
軽口を交わしながら手を繋いで歩く。
馬車から降り、歩いて入城を目指している私たちの姿は馬車内から見えているだろうが、この植え込みの向こうに紛れ込めば途端に見えなくなるだろう。
(言い出したのはルカなのに!)
ニマッと口角をあげたルカを見ていつものようにからかわれているのだと気付き顔が熱くなる。
どこか余裕そうな表情の彼を見て悔しくなった私は、少し驚かせてやろうと彼の腕に自身の胸を押し付けるように体を寄せた。
「少しくらいなら、誘ってあげてもいいけど……?」
言いながら少し恥ずかしくなり顔を伏せる。
(これ、絶対私の方が恥ずかしいじゃない!)
もっとすごいことだってしているのに、どうして自分からだとこうもお刺激されるのか。
早くもこの行動を後悔し始めた時だった。
「え、可愛すぎない?」
「へ?」
ぽつりと呟かれたその言葉に驚き見上げると、頬を赤く染めたルカがそこにいる。
(て、照れてる? ルカが?)
いつもからかってくるあのルカが。
どこか飄々としているあのルカが。
私のこんな一言でこんなに動揺するだなんて!
その様子に一気に気をよくした私は、調子に乗って彼の方へもう一歩近づきぎゅっと腕に絡みつく。
「ふふっ、ルカが照れ――んんっ!」
もっとしっかり見ようと顔をあげた瞬間、噛みつくような口づけが降り私は驚いて目を見開いた。
「ちょ、んっ、待っ……んんんッ!」
角度を変えて何度も重ねられる唇。
いつもならそのまま私も応えるのだが、ここは往来。馬車の中から今も見られている。
流石にこんなところで、と彼の胸をドンドンと叩きなんとか開放して貰えた私が思い切り睨むと、全く悪びれようともしないルカがくすりと笑った。
「ここをどこだと思ってるのよ!?」
「あはは、でもライサに誘われたら乗らないと」
「今誘うなんて言ってないわよッ」
「えー? じゃあ夜かな。楽しみだなぁ」
(わざと! 絶対わざとだわ!!)
少し優位になったなんて勘違いし調子に乗った少し前の自分に激しく後悔しながら、これ以上注目を浴びる前にとルカの腕を掴み引っ張るように速足で歩く。
「もう庭園見ない?」
「見る訳ないでしょ! 庭園を見る私たちが見られてるのよッ」
「庭園を見ている時、庭園もまた我々を見ている……?」
「見ているのは馬車内の貴族よ!」
「あはは」
私は尚も楽しそうにそんなことを言うルカを一睨みし、歩くスピードを上げたのだった。
「どうかしら!」
ふふん、と私は着替え終わった姿を鏡で確認しながらジーナへと聞く。
「よくお似合いです、ライサ様」
「ありがとう。そろそろルカも着替え終わっている頃よね?」
褒められたことに気をよくしながら体を捻り後ろ姿も確認していると、丁度部屋の扉がノックされた。
「ライサ」
「ルカ!」
ひょっこりと顔を出したルカは、私とお揃いの濃紺の生地に白の刺繍が入った衣装に身を包んでいる。
私も首元は黒のレースで隠しつつ濃紺の生地に白の刺繍、そして背中が大きく開いたドレスのデザインだ。
(背中部分は髪で隠し、ダンスでターンをした時にドキッとさせちゃうんだから)
パッと見では清楚に、けれど大胆な隠し味を入れたこのドレスは、先日の結婚式で着用した純白のドレスと色を対比にしたことで印象付ける作戦である。
そう、今日は待ちに待った国王陛下の生誕日。
「さぁ、生誕祭へ行きましょう!」
ルカと初めて出る、『メリベルト侯爵家』としての初めての夜会である。
◇◇◇
メリベルトとして出席するため、父たちとは別の馬車に乗り込んで王城へ向かうことにした私たち。
馬車内で向かい合った私が、少しだけ視線を落とす。
「そういえば、今日の夜会なんだけど」
聞くべきか一瞬迷ったものの、おずおずと口を開いた。
尋ねたいのはメリベルト侯爵夫妻のことだ。
(王都のタウンハウスに住んでいるのだから来るに決まってるわよね)
自分の家の持ち物を少しずつ売り、領地へ補填していたルカ。そんな彼が唯一売らなかったのがこの王都にあるタウンハウスだ。
それを売ってしまったらルカの両親は住む場所を失い領地に戻ってきてしまう。
これ以上領民を苦しませないためにもそれだけは絶対に避けたかった彼はこのタウンハウスを残すことで彼らを領地から遠ざけていた、というのは聞いていたけれど。
その結果、王都に住む彼らは今日の夜会に必ず出席するだろう。
そこでもしこの間みたいにルカが絡まれ、せびられでもしたら。
(ただでさえ私たちの噂は流れているはずよ)
お金だけはある下位貴族と、没落しかけの高位貴族。
いくら燃え上がるような恋に落ちたと噂を流したところで、元々の状況ごと消し去れるはずもない。
平民たちには信じてくれる人も多いだろうが、貴族相手ならば別だ。
どれが真実かなんて関係なく、必ず悪意を持って蹴落とそうとしてくる人はいるだろう。
そこにルカの両親が現れたら。そしてこの間のようにお金の無心なんてされでもしたら――
(ルカが傷ついてしまうかもしれないわ)
商団の評判は今後どうとでも挽回できるとして、彼の傷ついた心が心配だった。
自身の商団を作るためだけにこの契約を結んだはずなのに、いつの間にかルカの方にばかり気を取られている自分に苦笑が漏れる。
「……私が、守ってあげるからね」
「? あはは。うん、僕もライサを守れるように頑張るよ」
私の突然の宣言に少し不思議そうな顔をしたルカが、ふわりと笑い、そしてゆっくりと窓の外へ視線を向けた。
「あの人たちのことは大丈夫だよ。ライサに迷惑はかけないから」
その言葉が少しだけ寂しい。
もし私たちが契約だけの関係ではなく本当に想い合う夫婦だったら、こんな時頼ってもらえたのだろうか。
(迷惑をかけられないということがこんな気持ちにさせるだなんて知らなかったわ)
けれど私たちは一年間だけの契約夫婦だから。
「うん、わかったわ」
私は小さくそう頷いた。
少しだけ気まずい沈黙が流れつつも到着した王城。
陛下の生誕祭ということで沢山の馬車が溢れ、中に入る瞬間をいまかいまかと待っている。
(これ、歩いて入る方が早そうね)
そしてルカも同じ判断をしたようだった。
「夜の庭園を楽しみながら散歩なんてどうでしょうか、お姫様?」
「あら、素敵な騎士様からのお誘いは断れないわね」
さっきの空気を壊すように茶化して誘うルカに私も乗る。
プッと同じタイミングで吹き出した私たちは、御者に声をかけそのまま馬車を降りた。
「夜に見ても綺麗ね」
「しっかり手入れされてるよね」
少し遠回りして庭園の横を通り抜けながら入り口を目指す。
馬車内から楽しむために真っすぐ一列に作られたこの正面の庭園は、背の高い植え込みになっており歩いてみるには少し見上げなくてはならないもののそれでも細部まで手入れされており美しかった。
「この植え込みに隠れていつでもライサを拐えそう」
「あら、ルカにだったら拐われてあげてもいいけど?」
「えー、誘ってる?」
「なんでよ!」
軽口を交わしながら手を繋いで歩く。
馬車から降り、歩いて入城を目指している私たちの姿は馬車内から見えているだろうが、この植え込みの向こうに紛れ込めば途端に見えなくなるだろう。
(言い出したのはルカなのに!)
ニマッと口角をあげたルカを見ていつものようにからかわれているのだと気付き顔が熱くなる。
どこか余裕そうな表情の彼を見て悔しくなった私は、少し驚かせてやろうと彼の腕に自身の胸を押し付けるように体を寄せた。
「少しくらいなら、誘ってあげてもいいけど……?」
言いながら少し恥ずかしくなり顔を伏せる。
(これ、絶対私の方が恥ずかしいじゃない!)
もっとすごいことだってしているのに、どうして自分からだとこうもお刺激されるのか。
早くもこの行動を後悔し始めた時だった。
「え、可愛すぎない?」
「へ?」
ぽつりと呟かれたその言葉に驚き見上げると、頬を赤く染めたルカがそこにいる。
(て、照れてる? ルカが?)
いつもからかってくるあのルカが。
どこか飄々としているあのルカが。
私のこんな一言でこんなに動揺するだなんて!
その様子に一気に気をよくした私は、調子に乗って彼の方へもう一歩近づきぎゅっと腕に絡みつく。
「ふふっ、ルカが照れ――んんっ!」
もっとしっかり見ようと顔をあげた瞬間、噛みつくような口づけが降り私は驚いて目を見開いた。
「ちょ、んっ、待っ……んんんッ!」
角度を変えて何度も重ねられる唇。
いつもならそのまま私も応えるのだが、ここは往来。馬車の中から今も見られている。
流石にこんなところで、と彼の胸をドンドンと叩きなんとか開放して貰えた私が思い切り睨むと、全く悪びれようともしないルカがくすりと笑った。
「ここをどこだと思ってるのよ!?」
「あはは、でもライサに誘われたら乗らないと」
「今誘うなんて言ってないわよッ」
「えー? じゃあ夜かな。楽しみだなぁ」
(わざと! 絶対わざとだわ!!)
少し優位になったなんて勘違いし調子に乗った少し前の自分に激しく後悔しながら、これ以上注目を浴びる前にとルカの腕を掴み引っ張るように速足で歩く。
「もう庭園見ない?」
「見る訳ないでしょ! 庭園を見る私たちが見られてるのよッ」
「庭園を見ている時、庭園もまた我々を見ている……?」
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