Whale World ~転生したらそこは鯨が創った異世界で、俺は本気で人生をやり直すことを誓いました~

うみぶどう

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第一章 サハル砂漠編

15 エルローシャまでの道のり

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「夜は冷えるな」

ロイドが暖かい飲み物を渡してくれた。

「そうですね、下層になればなるほど寒くなりますよね」

「ところで、アベルは何でエルローシャに行きたいんだ?」

ロイドに尋ねられた。

「学院に通う為です。
まだ、創生術も他の国の事も何も知らなくて……」

「そういうことか……
噂でしか聞いたことはないが、あそこの学院は裏で何かやってるらしい。
行くなら気を付けろよ」

「そうなんですね……
ありがとうございます」

「まぁそもそも、エルローシャは戦争でそれどころじゃないと思うけどな!」

俺はロイドから様々な話を聞いた。

まず、このサハル砂漠の探索談についてたくさんの話を聞いた。

カバネリスや砂上カジキとロイドも出会った事があるらしい。

また、治安維持や要求があった際にそれをクエストとして、依頼を引き受ける
冒険者ギルドというものがあるらしい。

そのギルド内での討伐ランクが存在し、カバネリスはBランク、砂上カジキはAランクと、
常人が手を出す相手ではないそうだった。

それから、俺達はエルローシャに向けて歩いた。
ロイドはもう鯨の鱗が見つからなくて、半分諦めている様子だった。

秘薬を作り、大儲けしたいと言っていたが、そんな理由じゃ見つからないよな、と思う。

しばらく歩いていると、転移陣が見えてきた。

「あれが、エルローシャへの転移陣?」

「そうよ、探索家の中じゃ有名な常識さ」

俺らが歩いてその転移陣に向かう途中、急に地響きが鳴った。

「っ!?」

「…!??」

「何だこれは? 初めてだぞ、こんなの」

ロイドが焦った表情でそう言った。

「一体何が……?」

「俺にも何が起こっているのかさっぱりわからない」

俺達は立っているのが精いっぱいだった。
一体何が起こっているのか分からなかった。

しかし、俺は心にひっかかっていることがあった。
薬鯨だ。

もしかしたら薬鯨を狙った奴が来たのかもしれない。

「ロイド! 今まで短い間だったが、ありがとう!
きっとまた、どこかで会おう!」

「っ、おい! どういうことだよ。
こんな時にどこに行くっていうんだ」

「ちょっと最下層まで、行ってくる」

「最下層!??」

薬鯨の加護生死の統率者を使って、俺は地面の砂に触れた。

俺の触れた場所が風化し、どんどんと消えていく。

俺はそれに従って、下へと降りていく。

「……一体どんな手品だよ……
生きろよ! また会うんだろ!」

ロイドが見えなくなっていく。ただ、本当に彼には感謝していた。
もし、前世であっていたら、良い友達になれたかもしれないな。

「あぁ! またどこかで!」

俺は急いでいた。
早く向かわなければ、もう手遅れになってしまうかもしれない。


そして、また、あの薬鯨と出会った場所へとたどり着いた。
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