異世界転生した女子高校生は辺境伯令嬢になりましたが

学園生活編

第十六話 婚約者との決闘と王都暴乱の始まり

私は神聖騎士団の第三隊副隊長の申し出を断り、ギルド員の方々に事情を説明し、A級になった上でその日は帰った。
そして月日は経ち、アムール祭当日、私は緊張しながら自分の競技の番をまっていた。
そしていよいよ自分の競技が始まり、私は競技場の中心で、初戦の対戦相手となった婚約者クロンスと戦った。
しかし蓋を開けてみれば、私が最初から最後までクロンスを圧倒していた。
クロンスはそんな私が気に入らないのか、怒りながら魔法を放ってきた。
私はその魔法を剣で切り裂き、クロンスに最後の一撃をいれようとした。
しかしその直後。
「緊急事態ですー。王都内の多くの場所で魔人と魔神が大量発生しましたー。動くことのできるB級以上の方はすぐに向かってくださいー」
そう学園の警備員が大声で言った。
その瞬間、生徒全体がガヤガヤと騒ぎ始めた。
私はシルカ先生の方を向く。
「行け」
そう言われた。
「はい」
私はそう言い残して魔人や魔神の元に向かったが、内心では危険を感じていた。
魔人って確か、大量の魔力が人を飲み込んで魔物化させたもので、魔神ともなれば、魔神の進化みたいなものでしょ。私だけじゃ、一体仕留められればいい方だよ。
私はそう思いながら走っていると、あっという間に魔人の元までついた。