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1.肖像画
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大陸の南東に位置するラトワナ王国は、領土こそ周辺国家に比べ見劣りするものの、気候と地下資源に恵まれた豊かな国である。
隣国のダトル皇国と同盟を結んでから百年余りは戦もなく、安寧は人々の暮らしを豊かにさせた。
ラトワナ王国の統治者であるグラント王家は国の豊かさの証として、芸術面の強化を政策に取り入れた。
画家、彫刻家、音楽家、建築家など。才能が認められた者には国から援助金が支給され、功績を認められた者は地位――爵位を与えられる。
それにより才能豊かな芸術たちが集まるようになり、いつしか、ラトワナ王国の首都ライネローズは芸術の都と呼ばれるようになった。
グラント王家、そしてグラント国民からもっとも愛された音楽家、モーリス・オービニエが男爵位を授与されたのは彼がまだ十代の頃であった。
偉大な作曲家にして、卓越したピアニスト。
白髪混じりの茶色の髪。目尻に皺のある神経質気な蒼い双眸。厳めしい容貌の男。
バラティエ公爵家の屋敷。玄関から入ってすぐの場所にある扉のない客間の壁には、高名な画家バルニエが、彼の死を悼み描いた『モーリスの肖像画』が飾られている。
ミシェルはぼんやりと、父の肖像画を見上げていた。
「お父上にご挨拶かい?」
背後から声を掛けられ、ミシェルはゆっくりと振り返る。
肩につくかつかないかの辺りで切り揃えられた白金の髪に、切れ長の蒼い双眸。白磁の肌に尖った顎。
高慢さが隠し切れない薄い唇の両端を上げ、ミシェルは笑んだ。
「まさか。バルニエ男爵は素晴らしい画家だけれど、絵は絵でしかないわ。私、絵に語りかけるほどロマンチストではないの」
ミシェルが肩を竦めてみせると、客間に入口に立っていた青年は呆れたような笑みを返した。
「君らしいね」
柔らかそうな亜麻色の髪を掻き上げながら、青年はミシェルへと足を進める。
この屋敷の次男アレクシ・バラティエは、碧色の瞳がやや垂れ目気味な、女受けの良い甘やかな顔立ちをした男だ。
「あなた聴かなくていいの?楽しみにしていたのではなくて?」
うっすらとピアノの音が聞こえていた。
まだ演奏は続いているようだ。
「君の方こそ、聴かなくて良いのかい?あのダトルから来たピアニストは、若い頃モーリス・オービニエの弟子だったって聞いたよ。君とも面識があるんじゃないの?」
「昔の話よ。それに父の弟子は、大勢いたの」
「天才としてダトル皇国だけでなく、周辺国でも持て囃されているそうじゃないか。同じピアニストとして、興味はない?」
からかうように見つめてくるアレクシから、ミシェルはそっと視線を外す。
「別に。私は私だもの。興味なんてないわ」
「それは君らしくないな。君はもっと好戦的な人だろう?」
「対抗意識を持てって?あなたが私に何を期待しているのか知らないけど、私、そんなお子様ではないの」
鼻で嗤った時、階下から盛大な拍手が響いた。
ミシェルは一瞬、顔を強ばらせたものの、すぐに不敵な笑みを唇に浮かべた。
「終わったみたいね」
「そうだね」
アレクシが手を差し出す。その手を無視して足を踏み出そうとするが、気が変わった。
ミシェルは指を、彼の腕に絡めた。
「行きましょう、アレクシ」
ミシェルは何か言いたげな眼差しを向けてくるアレクシを促した。
(そう……私はもう、子どもじゃないもの)
ダトル皇国で天才として名高いピアニストが、王家に招かれ、ライネローズに来ると耳にしたのは十日前だ。
その名を聞いても、ミシェルは動揺しなかった。
彼の評判はダトル国内だけでなく、数年前から周辺国でも話題になっていたし、芸術に力を入れているグラント王家が彼に興味を持つのは当然だった。
いつかは再会する日も来るだろう。
そう覚悟していたせいか、夜会で、同じ壇上に立つと知っても妙な感傷は湧かなかった。
(彼の演奏を聴かなかったのも、アレクシに言った通り……単に興味がないだけ――)
客間を出る前、ミシェルはモーリスの肖像画を一瞥した。
病で起き上がれなくなった父が、彼を呼んでいたのを思い出す。
意識が混濁する中、父が口にしたのは彼の名だけだった。
最後まで自分を認めてくれなかった父に背を向けるように、ミシェルは部屋を後にした。
※
偉大な音楽家モーリスの一人娘ミシェル・オービニエはこの春、二十歳になった。
十二歳の時、ピアニストとして表舞台に立って以来、ミシェルは着実に場数を踏んでいき、評価をあげてきた。
今では貴族の間だけではなく、民らかも衆望され、ライネローズで人気のピアニストの一人として名を連ねるようになっていた。
けれども父モーリスの名は、みなにとって特別であり、ミシェルの名の前には必ず巨匠の娘という前書きがされる。
ミシェル個人として評価されないことに不満はあった。しかし幼い頃から父の音を聴いて育ち、父の影響力、周囲からの賛辞を見続けてきたミシェルは、仕方のないことだと諦めてもいた。
(どれだけ人気を得て、名声を得られたとしても、私は父のようには、決してなれない)
ミシェルはとうの昔に、父を超えることは不可能だと、自身の才能にある程度の見切りをつけていた。
そして、自身の限界を知りながらも、自棄にならずピアノを続けた理由も父の存在があったから。
モーリス・オービニエの名を汚さないため。
娘は大したことない、そんな言葉を聞きたくない、その一心で、ミシェルは真摯にピアノに向かってきた。
父という名の重圧と、父の娘である矜持があったからこそ、今のミシェルがあるとも言えた。
同年代のピアニストからは、所詮は親の七光りだと陰口を叩かれることもある。
王家は男女関係なく才能と実力があれば取り立ててくれたが、芸術を志す女性が少ないせいか、女であることで不当な差別を受けもした。
ミシェルが外見に恵まれていることもあってだろう。女を売りにしていると蔑まれることも、しばしばだった。
二年前。モーリスが病により死去し、もともと父の後援者でもあった現国王の弟バラティエ公爵家がミシェルの後援に回った。
公爵家の次男アレクシと親しくしていることもあってだろう。
父が亡くなってからは親が大物だと楽、という陰口より、女はいいな、という皮肉の方が圧倒的に多くなった。
(他人を見下げることで、矜持を保とうとしてるのね。可哀相な人達……)
ミシェルは彼らが自身を蔑む理由は、嫉妬だと思っていた。
心の中で思うだけでなく、堂々と口にも出した。
人を妬む時間があるならもっと腕を磨いたらどう?、と助言をしたりもした。
そのことにより陰口に、高慢な可愛くない女、が加わったが、歪んだ敵意より事実を指摘される方が心地が良かった。
隣国のダトル皇国と同盟を結んでから百年余りは戦もなく、安寧は人々の暮らしを豊かにさせた。
ラトワナ王国の統治者であるグラント王家は国の豊かさの証として、芸術面の強化を政策に取り入れた。
画家、彫刻家、音楽家、建築家など。才能が認められた者には国から援助金が支給され、功績を認められた者は地位――爵位を与えられる。
それにより才能豊かな芸術たちが集まるようになり、いつしか、ラトワナ王国の首都ライネローズは芸術の都と呼ばれるようになった。
グラント王家、そしてグラント国民からもっとも愛された音楽家、モーリス・オービニエが男爵位を授与されたのは彼がまだ十代の頃であった。
偉大な作曲家にして、卓越したピアニスト。
白髪混じりの茶色の髪。目尻に皺のある神経質気な蒼い双眸。厳めしい容貌の男。
バラティエ公爵家の屋敷。玄関から入ってすぐの場所にある扉のない客間の壁には、高名な画家バルニエが、彼の死を悼み描いた『モーリスの肖像画』が飾られている。
ミシェルはぼんやりと、父の肖像画を見上げていた。
「お父上にご挨拶かい?」
背後から声を掛けられ、ミシェルはゆっくりと振り返る。
肩につくかつかないかの辺りで切り揃えられた白金の髪に、切れ長の蒼い双眸。白磁の肌に尖った顎。
高慢さが隠し切れない薄い唇の両端を上げ、ミシェルは笑んだ。
「まさか。バルニエ男爵は素晴らしい画家だけれど、絵は絵でしかないわ。私、絵に語りかけるほどロマンチストではないの」
ミシェルが肩を竦めてみせると、客間に入口に立っていた青年は呆れたような笑みを返した。
「君らしいね」
柔らかそうな亜麻色の髪を掻き上げながら、青年はミシェルへと足を進める。
この屋敷の次男アレクシ・バラティエは、碧色の瞳がやや垂れ目気味な、女受けの良い甘やかな顔立ちをした男だ。
「あなた聴かなくていいの?楽しみにしていたのではなくて?」
うっすらとピアノの音が聞こえていた。
まだ演奏は続いているようだ。
「君の方こそ、聴かなくて良いのかい?あのダトルから来たピアニストは、若い頃モーリス・オービニエの弟子だったって聞いたよ。君とも面識があるんじゃないの?」
「昔の話よ。それに父の弟子は、大勢いたの」
「天才としてダトル皇国だけでなく、周辺国でも持て囃されているそうじゃないか。同じピアニストとして、興味はない?」
からかうように見つめてくるアレクシから、ミシェルはそっと視線を外す。
「別に。私は私だもの。興味なんてないわ」
「それは君らしくないな。君はもっと好戦的な人だろう?」
「対抗意識を持てって?あなたが私に何を期待しているのか知らないけど、私、そんなお子様ではないの」
鼻で嗤った時、階下から盛大な拍手が響いた。
ミシェルは一瞬、顔を強ばらせたものの、すぐに不敵な笑みを唇に浮かべた。
「終わったみたいね」
「そうだね」
アレクシが手を差し出す。その手を無視して足を踏み出そうとするが、気が変わった。
ミシェルは指を、彼の腕に絡めた。
「行きましょう、アレクシ」
ミシェルは何か言いたげな眼差しを向けてくるアレクシを促した。
(そう……私はもう、子どもじゃないもの)
ダトル皇国で天才として名高いピアニストが、王家に招かれ、ライネローズに来ると耳にしたのは十日前だ。
その名を聞いても、ミシェルは動揺しなかった。
彼の評判はダトル国内だけでなく、数年前から周辺国でも話題になっていたし、芸術に力を入れているグラント王家が彼に興味を持つのは当然だった。
いつかは再会する日も来るだろう。
そう覚悟していたせいか、夜会で、同じ壇上に立つと知っても妙な感傷は湧かなかった。
(彼の演奏を聴かなかったのも、アレクシに言った通り……単に興味がないだけ――)
客間を出る前、ミシェルはモーリスの肖像画を一瞥した。
病で起き上がれなくなった父が、彼を呼んでいたのを思い出す。
意識が混濁する中、父が口にしたのは彼の名だけだった。
最後まで自分を認めてくれなかった父に背を向けるように、ミシェルは部屋を後にした。
※
偉大な音楽家モーリスの一人娘ミシェル・オービニエはこの春、二十歳になった。
十二歳の時、ピアニストとして表舞台に立って以来、ミシェルは着実に場数を踏んでいき、評価をあげてきた。
今では貴族の間だけではなく、民らかも衆望され、ライネローズで人気のピアニストの一人として名を連ねるようになっていた。
けれども父モーリスの名は、みなにとって特別であり、ミシェルの名の前には必ず巨匠の娘という前書きがされる。
ミシェル個人として評価されないことに不満はあった。しかし幼い頃から父の音を聴いて育ち、父の影響力、周囲からの賛辞を見続けてきたミシェルは、仕方のないことだと諦めてもいた。
(どれだけ人気を得て、名声を得られたとしても、私は父のようには、決してなれない)
ミシェルはとうの昔に、父を超えることは不可能だと、自身の才能にある程度の見切りをつけていた。
そして、自身の限界を知りながらも、自棄にならずピアノを続けた理由も父の存在があったから。
モーリス・オービニエの名を汚さないため。
娘は大したことない、そんな言葉を聞きたくない、その一心で、ミシェルは真摯にピアノに向かってきた。
父という名の重圧と、父の娘である矜持があったからこそ、今のミシェルがあるとも言えた。
同年代のピアニストからは、所詮は親の七光りだと陰口を叩かれることもある。
王家は男女関係なく才能と実力があれば取り立ててくれたが、芸術を志す女性が少ないせいか、女であることで不当な差別を受けもした。
ミシェルが外見に恵まれていることもあってだろう。女を売りにしていると蔑まれることも、しばしばだった。
二年前。モーリスが病により死去し、もともと父の後援者でもあった現国王の弟バラティエ公爵家がミシェルの後援に回った。
公爵家の次男アレクシと親しくしていることもあってだろう。
父が亡くなってからは親が大物だと楽、という陰口より、女はいいな、という皮肉の方が圧倒的に多くなった。
(他人を見下げることで、矜持を保とうとしてるのね。可哀相な人達……)
ミシェルは彼らが自身を蔑む理由は、嫉妬だと思っていた。
心の中で思うだけでなく、堂々と口にも出した。
人を妬む時間があるならもっと腕を磨いたらどう?、と助言をしたりもした。
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