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10.初めての夜※
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脅されて。割り切ったら、箍が外れたのだろうか。
男はそれまで拒んでいたのが嘘のように、ミシェルの体をまさぐってきた。
首筋に熱い息がかかり、掌が胸を這う。
もう片方の掌はミシェルの尻を撫でた。
体を引き寄せられると、お腹の辺りに堅いものが触れた。
それが何なのか思い当たったミシェルは、心の中で男を嗤った。
多くの男がそうであるように、この男も若い女の体を前にし、理性よりも性欲が勝ったのだ。
ライネローズの裏通りは娼館街になっていて、夜になると、男達で賑わうという。男達の大半は。生活に余裕がある貴族で、既婚者だと聞いた。
彼らは愛が求めて娼館に通うのではない。単に女の体で、性欲を満たしたいだけだ。
(紳士面をしていようが、男なんてみな同じ。愛がなくとも女を抱ける)
脅されて仕方なく自分に触れているくせに、女の体に欲情してしまっている男が、滑稽で哀れだった。
首から鎖骨へと、薄い唇が辿る。
身を屈めた男は、ミシェルの胸元に顔を埋めた。
硬く凝った乳首を舌先で撫でられる。
ねっとりした熱い感触に身を震わせると、唇が被さってきて、キツく吸われた。
「あ……んっ」
乳首を吸われ、まるで自分の声じゃないような、甘ったるい声が出た。
(男だけじゃない、女も一緒ね……愛がなくとも、快楽を得ることが出来るんだもの)
「いい、わ……気持ちいい……もっとして、もっと」
冷静になる自分を振り切るように、クラウスの黒髪に指を絡めて、いやらしく強請った。
尖った先端を、舌先で転がされ、軽く何度も吸われる。
息が震え、体の奥が熱くなってくる。
ミシェルは無意識のうちに、クラウスの腰に手を回し、熱くなったその部分を彼に擦りつけていた。
クラウスはミシェルの体をドアに押し当てると、ドレスの裾をたくし上げ、乱暴にミシェルの下着をずり下ろす。
カチャカチャとベルトを外す音が聞こえた。
そして次の瞬間――ミシェルは声にならない悲鳴をあげた。
片足の膝裏を抱え上げられ、下から乱暴に、熱くて大きなものが、体の中に、突き入ってくる。
意識したことのない胎の奥を貫かれ、凄まじい痛みに、男の背に爪を立てた。
「ひっ……うう」
苦しさと痛みに涙が滲み、カチカチと歯が鳴って、唸り声が出てしまう。
「っ……ミシェル……君は、初めてなのか?」
クラウスはミシェルの顔を覗き込み、驚いた表情で尋ねてきた。
「……そ、そうよ。だから、なに?」
痛みを我慢し、震える声で答えると、クラウスはミシェルの内部に入ったそれを抜き取ろうとした。
「いやっ!ダメッ!」
「っ……動くと痛いのか?……俺をぬくだけだ。もうしないから我慢してくれ」
クラウスは眉を寄せ、ミシェルの背中を撫でる。
ミシェルは首を振って、腕を男の背に回し、きつく、しがみついた。
「やめなくていいわ。このまま続けて」
「ミシェル……?」
「いきなりだったから、驚いただけよ。……悪くないわ。平気よ」
痛みで強ばった顔を見られたくなくて、クラウスの胸に額を押し当てる。
「気持ちいいのよ。だから、入れたままでいいわ」
初めては痛いと聞いたことがあった。
けれど、これほどまでに苦しいとは思っていなかった。異物感に吐き気が込み上げてくる。
「……お願い、続けて……」
痛くて苦しくて堪らないのに、やめて欲しくなかった。
これほど辛いのに、どうしてそう願ってしまうのか、ミシェルにもわからない。
必死に男に抱きついて、掠れた声で強請った。
クラウスは小さく息を吐くと、ミシェルの白金の髪を指で梳いた。
あやすように背中から腰に掌を這わせる。
繋がったまま、長い時が過ぎた。
異物感はあるものの、徐々に激しい痛みは薄れていく。
「んっ、やっ……」
ミシェルの呼吸に合わせて、クラウスのものがずるりと抜けた。
クラウスは自身を抜いた後も、しばらくの間、じっとミシェルを抱きしめていた。
(……こういうものなのかしら)
ミシェルは未経験だったが、下世話な噂話や流行の小説から、男性の性器を女性の性器に挿入するのは知っていた。
(確か、挿入したまま動くって、小説にはあったけれど)
クラウスはミシェルの願いを聞き入れ、すぐには抜かず、挿入したままでいたけれど、動いたりはしなかった。
けれど性の営みのやり方は人それぞれだろうし、間違っているとも言い切れない。
つらつらと考えながら、彼の胸に寄り掛かっていると、クラウスが身動いだ。
クラウスは懐から取り出したハンカチーフで、ミシェルの違和感の残る足の奥を拭った。
「っ……」
ピリッとした痛みが走る。
眇めたミシェルの瞳に、真白いハンカチーフに付着した赤色が映った。
彼のものを汚してしまった。
言いようのない羞恥が込み上げてきて、ミシェルはクラウスの胸を押し、彼の腕の中から抜け出した。
下半身が強ばっていて、よろめきそうになるのを必死で堪え、片方の足先にひっかかっている下着を履き直し、乱れたドレスを整える。
「……俺には君がわからない。初めてなのに、なぜ、俺を誘ったりした?」
クラウスが困惑した声で問うてくる。
「初めてだから。処女だから何だっていうの?何か問題があって?」
「アレクシと君は……そういった関係ではないのか?」
「その質問は、さっきも答えたと思うけど?彼は後援者よ。後援を得るために寝て当然なんて、時代錯誤の考え方ね。あなた……ダトルでは。古くさい考えがまかり通ってるのかもしれないけれど」
ミシェルは深呼吸し、息を整えると、微笑を浮かべて彼を見た。
「アレクシは後援者だけれど、良き友人でもあるわ。お互いに好意を抱いてもいる。今まで、そういった関係にならなかったのは、単に巡り合わせが悪かったから。もしかしたら、これから寝ることもあるかもしれないわね」
そう言いながらも、アレクシとはおそらくこの先も体の関係を結ぶことはないだろうと思った。
公爵家の息子であるアレクシの妻になるには身分的な差がある。
モーリスの娘であるミシェルは、彼の両親に気に入られているが、結婚となれば難色を示す可能性が高く、もし許されたとしても、良家の妻として暮らす重圧にミシェルが我慢できそうになかった。
そして――。相手がアレクシに限った話ではなく、結婚し家庭を持てばピアニストとしての活動は制限されるだろう。
ピアノより家庭を優先する生活を想像すら出来ないミシェルは、結婚そのものを望んでいなかった。
みなの噂通りに実際にアレクシの愛人になるのも悪くはなかったが、友情と恋情の間の微妙な関係を続ける方が二人にとって正解のような気もしていた。
アレクシは友人としては信頼できたが、恋人にするには複雑でわかりにくい性格だ。
彼と肉体関係を持って、もし仮に恋情を抱いたりしたら――振り回されるののはごめんだった。
「彼のことが好きならば、彼のためにも、君は自分の体をもっと大切に扱うべきだ」
脅されていたとはいえ、積極的にミシェルの体に触れてきた。
そんな男に諭されても可笑しいだけだ。
(手慣れた女だと思ってたら、処女で。怖じ気づいたってことかしら)
困惑と後悔で、渋い顔をしているクラウスをミシェルはせせら笑った。
「男の処女信仰には嫌気が差すわ。男が思うほど女って、初めての体験に夢を抱いてはいないのよ。少なくとも私はね。……アレクシに知られるのを心配しているなら、黙っていればいいだけよ。私は今夜のことを喋らない。二人だけの秘密なら何の問題もないわ」
(クラウスと寝たと知っても、アレクシは嫉妬なんてしないでしょうけど)
何か言いたげに男の唇が動くが、結局何も言えないまま閉じる。
「……帰るわ」
「……送っていく」
「うちの馬車が、迎えに来る頃だから結構よ。……平気よ。もう人気のない庭に行ったりはしないから。バルニエ男爵に、気分が悪くて挨拶出来ずに帰るって。私が詫びていたって伝えておいて」
ミシェルは鍵を開け、そう言い残して、部屋から出て行く。
部屋を出てから少しの間。
閉めた扉を見つめていたが、扉は開かなかった。
歩き出すと、足の奥が痛んだ。
後を追ってくる気配はない――。
誰にも見られていなかったけれど、弱々しく歩くのはプライドが許さなかった。
ミシェルは背筋を伸ばす。
痛みを堪え、しっかりと、颯爽と、歩いた。
男はそれまで拒んでいたのが嘘のように、ミシェルの体をまさぐってきた。
首筋に熱い息がかかり、掌が胸を這う。
もう片方の掌はミシェルの尻を撫でた。
体を引き寄せられると、お腹の辺りに堅いものが触れた。
それが何なのか思い当たったミシェルは、心の中で男を嗤った。
多くの男がそうであるように、この男も若い女の体を前にし、理性よりも性欲が勝ったのだ。
ライネローズの裏通りは娼館街になっていて、夜になると、男達で賑わうという。男達の大半は。生活に余裕がある貴族で、既婚者だと聞いた。
彼らは愛が求めて娼館に通うのではない。単に女の体で、性欲を満たしたいだけだ。
(紳士面をしていようが、男なんてみな同じ。愛がなくとも女を抱ける)
脅されて仕方なく自分に触れているくせに、女の体に欲情してしまっている男が、滑稽で哀れだった。
首から鎖骨へと、薄い唇が辿る。
身を屈めた男は、ミシェルの胸元に顔を埋めた。
硬く凝った乳首を舌先で撫でられる。
ねっとりした熱い感触に身を震わせると、唇が被さってきて、キツく吸われた。
「あ……んっ」
乳首を吸われ、まるで自分の声じゃないような、甘ったるい声が出た。
(男だけじゃない、女も一緒ね……愛がなくとも、快楽を得ることが出来るんだもの)
「いい、わ……気持ちいい……もっとして、もっと」
冷静になる自分を振り切るように、クラウスの黒髪に指を絡めて、いやらしく強請った。
尖った先端を、舌先で転がされ、軽く何度も吸われる。
息が震え、体の奥が熱くなってくる。
ミシェルは無意識のうちに、クラウスの腰に手を回し、熱くなったその部分を彼に擦りつけていた。
クラウスはミシェルの体をドアに押し当てると、ドレスの裾をたくし上げ、乱暴にミシェルの下着をずり下ろす。
カチャカチャとベルトを外す音が聞こえた。
そして次の瞬間――ミシェルは声にならない悲鳴をあげた。
片足の膝裏を抱え上げられ、下から乱暴に、熱くて大きなものが、体の中に、突き入ってくる。
意識したことのない胎の奥を貫かれ、凄まじい痛みに、男の背に爪を立てた。
「ひっ……うう」
苦しさと痛みに涙が滲み、カチカチと歯が鳴って、唸り声が出てしまう。
「っ……ミシェル……君は、初めてなのか?」
クラウスはミシェルの顔を覗き込み、驚いた表情で尋ねてきた。
「……そ、そうよ。だから、なに?」
痛みを我慢し、震える声で答えると、クラウスはミシェルの内部に入ったそれを抜き取ろうとした。
「いやっ!ダメッ!」
「っ……動くと痛いのか?……俺をぬくだけだ。もうしないから我慢してくれ」
クラウスは眉を寄せ、ミシェルの背中を撫でる。
ミシェルは首を振って、腕を男の背に回し、きつく、しがみついた。
「やめなくていいわ。このまま続けて」
「ミシェル……?」
「いきなりだったから、驚いただけよ。……悪くないわ。平気よ」
痛みで強ばった顔を見られたくなくて、クラウスの胸に額を押し当てる。
「気持ちいいのよ。だから、入れたままでいいわ」
初めては痛いと聞いたことがあった。
けれど、これほどまでに苦しいとは思っていなかった。異物感に吐き気が込み上げてくる。
「……お願い、続けて……」
痛くて苦しくて堪らないのに、やめて欲しくなかった。
これほど辛いのに、どうしてそう願ってしまうのか、ミシェルにもわからない。
必死に男に抱きついて、掠れた声で強請った。
クラウスは小さく息を吐くと、ミシェルの白金の髪を指で梳いた。
あやすように背中から腰に掌を這わせる。
繋がったまま、長い時が過ぎた。
異物感はあるものの、徐々に激しい痛みは薄れていく。
「んっ、やっ……」
ミシェルの呼吸に合わせて、クラウスのものがずるりと抜けた。
クラウスは自身を抜いた後も、しばらくの間、じっとミシェルを抱きしめていた。
(……こういうものなのかしら)
ミシェルは未経験だったが、下世話な噂話や流行の小説から、男性の性器を女性の性器に挿入するのは知っていた。
(確か、挿入したまま動くって、小説にはあったけれど)
クラウスはミシェルの願いを聞き入れ、すぐには抜かず、挿入したままでいたけれど、動いたりはしなかった。
けれど性の営みのやり方は人それぞれだろうし、間違っているとも言い切れない。
つらつらと考えながら、彼の胸に寄り掛かっていると、クラウスが身動いだ。
クラウスは懐から取り出したハンカチーフで、ミシェルの違和感の残る足の奥を拭った。
「っ……」
ピリッとした痛みが走る。
眇めたミシェルの瞳に、真白いハンカチーフに付着した赤色が映った。
彼のものを汚してしまった。
言いようのない羞恥が込み上げてきて、ミシェルはクラウスの胸を押し、彼の腕の中から抜け出した。
下半身が強ばっていて、よろめきそうになるのを必死で堪え、片方の足先にひっかかっている下着を履き直し、乱れたドレスを整える。
「……俺には君がわからない。初めてなのに、なぜ、俺を誘ったりした?」
クラウスが困惑した声で問うてくる。
「初めてだから。処女だから何だっていうの?何か問題があって?」
「アレクシと君は……そういった関係ではないのか?」
「その質問は、さっきも答えたと思うけど?彼は後援者よ。後援を得るために寝て当然なんて、時代錯誤の考え方ね。あなた……ダトルでは。古くさい考えがまかり通ってるのかもしれないけれど」
ミシェルは深呼吸し、息を整えると、微笑を浮かべて彼を見た。
「アレクシは後援者だけれど、良き友人でもあるわ。お互いに好意を抱いてもいる。今まで、そういった関係にならなかったのは、単に巡り合わせが悪かったから。もしかしたら、これから寝ることもあるかもしれないわね」
そう言いながらも、アレクシとはおそらくこの先も体の関係を結ぶことはないだろうと思った。
公爵家の息子であるアレクシの妻になるには身分的な差がある。
モーリスの娘であるミシェルは、彼の両親に気に入られているが、結婚となれば難色を示す可能性が高く、もし許されたとしても、良家の妻として暮らす重圧にミシェルが我慢できそうになかった。
そして――。相手がアレクシに限った話ではなく、結婚し家庭を持てばピアニストとしての活動は制限されるだろう。
ピアノより家庭を優先する生活を想像すら出来ないミシェルは、結婚そのものを望んでいなかった。
みなの噂通りに実際にアレクシの愛人になるのも悪くはなかったが、友情と恋情の間の微妙な関係を続ける方が二人にとって正解のような気もしていた。
アレクシは友人としては信頼できたが、恋人にするには複雑でわかりにくい性格だ。
彼と肉体関係を持って、もし仮に恋情を抱いたりしたら――振り回されるののはごめんだった。
「彼のことが好きならば、彼のためにも、君は自分の体をもっと大切に扱うべきだ」
脅されていたとはいえ、積極的にミシェルの体に触れてきた。
そんな男に諭されても可笑しいだけだ。
(手慣れた女だと思ってたら、処女で。怖じ気づいたってことかしら)
困惑と後悔で、渋い顔をしているクラウスをミシェルはせせら笑った。
「男の処女信仰には嫌気が差すわ。男が思うほど女って、初めての体験に夢を抱いてはいないのよ。少なくとも私はね。……アレクシに知られるのを心配しているなら、黙っていればいいだけよ。私は今夜のことを喋らない。二人だけの秘密なら何の問題もないわ」
(クラウスと寝たと知っても、アレクシは嫉妬なんてしないでしょうけど)
何か言いたげに男の唇が動くが、結局何も言えないまま閉じる。
「……帰るわ」
「……送っていく」
「うちの馬車が、迎えに来る頃だから結構よ。……平気よ。もう人気のない庭に行ったりはしないから。バルニエ男爵に、気分が悪くて挨拶出来ずに帰るって。私が詫びていたって伝えておいて」
ミシェルは鍵を開け、そう言い残して、部屋から出て行く。
部屋を出てから少しの間。
閉めた扉を見つめていたが、扉は開かなかった。
歩き出すと、足の奥が痛んだ。
後を追ってくる気配はない――。
誰にも見られていなかったけれど、弱々しく歩くのはプライドが許さなかった。
ミシェルは背筋を伸ばす。
痛みを堪え、しっかりと、颯爽と、歩いた。
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