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導きの天使
かけられた手錠
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周囲は息を呑んで静寂する。しかし恐ろしさに物静かな騒めきは絶えず、リーベと天も落ち着けない人々の1人であった。天はまだ恐怖でたじろぐ集団に紛れ、隣のソファに転んだままでいるリーベを抱き寄せる。
「もしかして、さっき言ってた?」
「う、うん。天を狙ってたんだ。だから手を引こうとしたら、リーラにぽいって」
僅かな視線に、動きの重心の変化。それらは手を繋いでいたことによって、リーラに全て伝わっていた。リーラはここの誰よりも、戦いの場数を踏んでいる。リーベほどとは言えないが、感情の流れには敏感だ。特に殺意には。
「天、どうしよう……このままじゃリーラが」
リーベは自分が気付けなかったことに後悔している。もっと、いや、最初に気付いた時から警戒して報告すれば良かった。そう震えるリーベを、天は優しく撫でて慰める。
「大丈夫だよ、リーラは強いから。人間なんかに負けないよ。それに……どっちかって言うと、犯人のほうが可哀想かも」
「え?」
「まあ、殺しはしないだろうけど。相手の手、見てみなよ」
言っている意味が分からないまま、リーベは青い目で恐る恐る視線を男の手に向ける。銃をリーラの背中に突きつけているのに、どうしてかその手は僅かに震えていた。
そこでリーベは、針のように刺さる悪意の奥底に、真逆の恐怖心があるのに気付く。行動と矛盾している感情が理解できず、リーベはすっかり恐ろしさを忘れてキョトンとした。
男は戸惑いを覚えていた。覚悟を決めてここまで来たのに、どうして大事なところで計画が台無しになったのだろう。
(くそ……っ! 弱そうな男を狙ったのに)
そう、天を狙っていた。なのに、掴んだのは自分より頭ひとつ分高い女。しかも全く怯えた様子は無い。悲鳴も上げなければ、逃げようともしないリーラに、男は無意識に不気味なものを覚えた。リーラはそれが分かっていて、あえて片手を上げて見せる。
「狙った獲物じゃなくて、災難だね坊や」
「しゃ、喋るな、撃つぞ!」
「撃ってどうするつもりだね?」
「はっ?」
「だから、撃ってどうするんだね。オモチャじゃないだろ?」
男は煽られたと理解するとわなわな震え、意を決したように銃口をリーラの背中へ強く押し付ける。そして震えを抑えた声を低く響かせた。
「殺されてえのか!?」
「それじゃあ殺せないよ」
「……は?」
「内臓一個くらい爆発させても、生き物ってのは死なないんだ」
何を言っているのか理解できない。銃に弾丸は入っている。さっき発砲したのだから、それはリーラも分かっているはずだった。しかし彼女はもう1つ、男本人すら分からないことを確信している。
予想外の反応に唖然としていると、いつの間にかリーラと男は向き合っていた。
「! う、動くなって」
男が身動いだ。それは恐怖から来るもの。その隙を紫の目が見逃すはずもなく、リーラは男の足を引っ掛けて払った。男が体のバランスを崩した瞬間に、手元を弾き、銃を天井へ飛ばす。銃は数回空中を回転し、リーラの手に収まった。
男がなされるがまま腰を地面に打ちつける、たった数秒の出来事。彼が痛みに唸った頃には、額に無機質な冷たさを感じた。見れば、銃口が額に当てられている。
「銃で殺すなら、こうしないとね?」
「ひっ」
「まだ、坊やにこのオモチャは早かったみたいだ」
男は恐怖で立ち上がれないのか、逃げ出すこともできない。もうその白くなった頭は、ここまで来た目的も思い出せないだろう。戦意喪失まで、5分も経っていない。天は分かっていながらも、リーラが無事なことにホッと胸を撫で下ろす。
「ね? 相手のほうが可哀想になるでしょ? それにしてもこれじゃあ、どっちが悪い人か分からないね」
きっと今この状況を見かけた人物にとっては、リーラが男を一方的に脅している様子にしか思えないだろう。それもそのはず、ハッキリとした殺意と嫌悪を彼女は抱いている。おそらく、天とリーベを狙ったからだろう。相手が悪かった。リーベは天の言葉を聞きながら、笑顔のままいるリーラの横顔を見ていた。彼女の怒りは何本もの剣のように男を刺してる。だから彼は動けないのだ。
一瞬の出来事に周辺が唖然としていると、遠くから数人のバタバタと駆けてくる音が近づいて来た。周りは非日常で視界が収縮しているのか、気づいていない。事の終わりを確信していた天は、リーベと同じで音のほうへ振り返った。集団に向かって来ているのは、数名の男女。警備と駆けつけた警官だ。その中には顔見知りである円華の姿もある。
リーラはそこでようやく額に当てていた銃を下ろし、逃げられないよう男の手を拘束する。
「みなさん離れてください! 強盗、殺人未遂で逮捕します!」
高らかに告げたのは、20代に見える婦警。手元に構えた手錠を、勢いよく手首にかけた。リーラの。
「Was?」
「銃をこちらへ渡しなさい!」
予想外で、リーラは訂正することも忘れてただキョトンとする。こんなふうに手枷を付けられたのは、百数年生きてきて初めての体験だ。婦警はリーラを抑えつつ、すっかり二足歩行を失った男の安否を確認する。そこで、リーラと同じく驚いていた天がハッと我に返って叫んだ。
「ちょ、ちょっと! 犯人はそっちの男のほうだよ!」
「なんですって?」
どうやら本当にリーラが犯人だと思ったようだ。男の怯えた様子に信じられないのか、婦警が真偽を胸の中で確かめていると、騒ぎに気づいた円華が加勢の言葉をかける。
「こ、琴音さん、その人は協力者です!」
「やあ、マドカ君」
「え、九条さん知り合い……? じゃあ本当に」
困ったように笑うリーラと、どう説明しようか悩む円華を、琴音と呼ばれた婦警は見比べる。そうこうしていると、男が情けない声を上げて転がりながら逃げ出した。両手を上げて、抵抗しない姿勢をとりながらも、リーラの目はどさくさに紛れた逃亡を見逃さない。
(あの坊や……まだ懲りてないようだ)
身内に手を出されたのだ。しっかりと人間が決めた法律で裁いてもらわなければ。
紫の目が、暗く瞬く。それを合図に、リーラの影がずるりと滑り、鋭い鞭となって男の足を払った。まだ姿勢を保てていなかった男は、平面でも大袈裟に転んで仲間の警官に改めて押さえつけられた。
「彼を頼んだよ。怪我人はいない。じゃあ……そろそろコレから解放してくれないかい?」
リーラは琴音の持つ手錠と繋がれたままの右手を、ひらひら振って見せる。琴音はハッとすると謝罪し、手錠を外した。しかし険しい表情をして、立ち上がったリーラの腰にあるポシェットを示す。
「失礼ですが、その中身を見せていただけますか?」
「ああ、構わないよ」
まあ、あの状況を見たら危険人物だと判断されても無理ない。謝罪もされたから理不尽な正義というのでもなさそうだ。
「リーラ、大丈夫かっ?」
「ああ、リーベ。大丈夫だよ。2人は怪我ないね?」
「おかげさまでね。ていうか、リーラが手錠された時、肝冷やしたんだけど」
「ははは、キミのおかげで無罪放免──」
呑気な声を遮ったのは、冷たい感覚に、ガシャンという金属音。3人の視線を引き寄せた右手には、間違いなく、先ほどと同じ手錠が嵌っている。手錠をかけたのは、噛みつくような目をした琴音だった。
「ワーオ」
「え……ちょっと、なんでっ?」
「それはこちらのセリフです。コレはなんですか?」
コレとは、琴音の手に収まった小さな銃と、赤いナイフ。リーラのポシェットから出て来たものだ。もしもの時、イレギュラーなテンシに対抗するための、護身用だ。ナイフは人肌は切れないよう、リーラの血で作った物。銃は数発リーラの血の弾丸と、麻酔銃だ。
「あー、はは……護身用なんだよ」
リーラは懐から、テンシ狩りの身分証明書を見せる。特殊捜査員でなくとも、この証明書を持っている者は黙認するように指示されている。しかし琴音は一瞥したはいいものの、おかしなものを見る目をした。
円華が説明したのか、それでも信じないようだ。彼女は後ろで、どうしたものかと申し訳なさそうにしている。
「キミ、狩人について聞いてないのかね?」
「はい、知りません。その妙な証明書は通じません。あなた方も、この人が銃刀法違反を犯していたのを知っていながら黙認していたのなら、事情聴取をお願いします」
視線を向けられた天は、ギクリとしながらもリーベを庇うように、肩を抱き寄せる。リーベも狩人として麻酔銃だけだが、念のために所持している。琴音にバレれば、子供でも容赦なく手錠をかけそうだ。
リーラは意図を呑んでか、さりげなく2人を隠すように前に立つ。
「いや、この子たちは関係ない。分かった。キミの言うことを聞くよ。アマ君、リーベを少しよろしくね」
「リーラ……」
「大丈夫だよ坊や。すぐ帰る。アマ君たちとお茶でもしておいで。いい子でね」
リーラは不安そうなリーベの額に優しく口付けをし、琴音に連れて行かれていった。やきもきしながら見送った天は、円華を呼ぶ。
「円華ちゃん、あの人何……?」
「すみません……新しくここに派遣された同期で。説明もあったと思うんだけど、どうしてもテンシを信じられないみたいで」
「リーラはどうなるんだ?」
「大丈夫です、私もついて行くので! 遅くても明日には解放されると思います」
「お願いね」
厄介だ。聞いていてもなお信じないという頑なな人間。だが天たちには何もできなかった。今はただ、こちらへ頭を下げる円華とリーラの口のうまさを信じるしかない。
「もしかして、さっき言ってた?」
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「それじゃあ殺せないよ」
「……は?」
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予想外の反応に唖然としていると、いつの間にかリーラと男は向き合っていた。
「! う、動くなって」
男が身動いだ。それは恐怖から来るもの。その隙を紫の目が見逃すはずもなく、リーラは男の足を引っ掛けて払った。男が体のバランスを崩した瞬間に、手元を弾き、銃を天井へ飛ばす。銃は数回空中を回転し、リーラの手に収まった。
男がなされるがまま腰を地面に打ちつける、たった数秒の出来事。彼が痛みに唸った頃には、額に無機質な冷たさを感じた。見れば、銃口が額に当てられている。
「銃で殺すなら、こうしないとね?」
「ひっ」
「まだ、坊やにこのオモチャは早かったみたいだ」
男は恐怖で立ち上がれないのか、逃げ出すこともできない。もうその白くなった頭は、ここまで来た目的も思い出せないだろう。戦意喪失まで、5分も経っていない。天は分かっていながらも、リーラが無事なことにホッと胸を撫で下ろす。
「ね? 相手のほうが可哀想になるでしょ? それにしてもこれじゃあ、どっちが悪い人か分からないね」
きっと今この状況を見かけた人物にとっては、リーラが男を一方的に脅している様子にしか思えないだろう。それもそのはず、ハッキリとした殺意と嫌悪を彼女は抱いている。おそらく、天とリーベを狙ったからだろう。相手が悪かった。リーベは天の言葉を聞きながら、笑顔のままいるリーラの横顔を見ていた。彼女の怒りは何本もの剣のように男を刺してる。だから彼は動けないのだ。
一瞬の出来事に周辺が唖然としていると、遠くから数人のバタバタと駆けてくる音が近づいて来た。周りは非日常で視界が収縮しているのか、気づいていない。事の終わりを確信していた天は、リーベと同じで音のほうへ振り返った。集団に向かって来ているのは、数名の男女。警備と駆けつけた警官だ。その中には顔見知りである円華の姿もある。
リーラはそこでようやく額に当てていた銃を下ろし、逃げられないよう男の手を拘束する。
「みなさん離れてください! 強盗、殺人未遂で逮捕します!」
高らかに告げたのは、20代に見える婦警。手元に構えた手錠を、勢いよく手首にかけた。リーラの。
「Was?」
「銃をこちらへ渡しなさい!」
予想外で、リーラは訂正することも忘れてただキョトンとする。こんなふうに手枷を付けられたのは、百数年生きてきて初めての体験だ。婦警はリーラを抑えつつ、すっかり二足歩行を失った男の安否を確認する。そこで、リーラと同じく驚いていた天がハッと我に返って叫んだ。
「ちょ、ちょっと! 犯人はそっちの男のほうだよ!」
「なんですって?」
どうやら本当にリーラが犯人だと思ったようだ。男の怯えた様子に信じられないのか、婦警が真偽を胸の中で確かめていると、騒ぎに気づいた円華が加勢の言葉をかける。
「こ、琴音さん、その人は協力者です!」
「やあ、マドカ君」
「え、九条さん知り合い……? じゃあ本当に」
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「え……ちょっと、なんでっ?」
「それはこちらのセリフです。コレはなんですか?」
コレとは、琴音の手に収まった小さな銃と、赤いナイフ。リーラのポシェットから出て来たものだ。もしもの時、イレギュラーなテンシに対抗するための、護身用だ。ナイフは人肌は切れないよう、リーラの血で作った物。銃は数発リーラの血の弾丸と、麻酔銃だ。
「あー、はは……護身用なんだよ」
リーラは懐から、テンシ狩りの身分証明書を見せる。特殊捜査員でなくとも、この証明書を持っている者は黙認するように指示されている。しかし琴音は一瞥したはいいものの、おかしなものを見る目をした。
円華が説明したのか、それでも信じないようだ。彼女は後ろで、どうしたものかと申し訳なさそうにしている。
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「はい、知りません。その妙な証明書は通じません。あなた方も、この人が銃刀法違反を犯していたのを知っていながら黙認していたのなら、事情聴取をお願いします」
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「リーラ……」
「大丈夫だよ坊や。すぐ帰る。アマ君たちとお茶でもしておいで。いい子でね」
リーラは不安そうなリーベの額に優しく口付けをし、琴音に連れて行かれていった。やきもきしながら見送った天は、円華を呼ぶ。
「円華ちゃん、あの人何……?」
「すみません……新しくここに派遣された同期で。説明もあったと思うんだけど、どうしてもテンシを信じられないみたいで」
「リーラはどうなるんだ?」
「大丈夫です、私もついて行くので! 遅くても明日には解放されると思います」
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