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#2【日常と非日常の中で】
第11廻「りなの先祖のこと」
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「私の祖父のご先祖様は、呪術師なの。私は、ご先祖様の血が濃いみたいで…小さい頃から、よく霊が視えてしまって。そのせいじゃないかなって」
すると、大和が考え込みながら言う。
「うーん…呪術師の家系っすか。それにしたって、そんじょそこらの術師の血筋じゃ、若の術を見通せるはずがないんだけどな。」
「少し視てみるか…りなの今後にも、関わることだからな。」
しかし、椿が輪廻を心配して、気遣う。
「輪廻さま、血筋や魂まで視られるのは、貴方様に負担が掛かるのでは?」
「椿、ありがとう。なに、今度は平気だよ。それにりなだって知らなければ、不安だろう?俺のような人ならざる者と、関わってしまったんだからな。」
椿とりなに輪廻は、微笑みかける。
「輪廻さん。ありがとうございます。無理だけはしないでくださいね。」
りなは輪廻の事が、心配でたまらなかったが、彼に頭を下げる。
「はい…輪廻さま。」
椿の胸中は複雑で、また、ちくりと胸が痛んだ。
「大丈夫だよ、りなちゃん。若にドーンと任せとけば!」
大和が笑いながら、胸をどんと拳拳で叩く。
「そういう事だ。」輪廻が静かに言う。
輪廻がりなを引き寄せて、彼女のおでこに自分の額をくっつける。
これは二度目でも、どうしても、慣れなくて胸がドキドキと早鐘を打ってしまう。
心なしか、輪廻の鼓動も早くなって、聴こえるような気がする。
りなは、目を閉じて輪廻に身をゆだねた。
◇+◇+◇
輪廻は、りなの中の血や、細胞に刻まれた祖先の記憶をたどっていく。
「うん…りなの祖先は、望月空近と言う。平安の修験者だ。表舞台には、出てこなかったが。修験道の開祖、役小角の一番弟子で、なかなかの霊力の持ち主だったようだ。りなは、その望月の血を色濃く受け継いでいる。」
りなは、目を丸くして驚きを隠せない。
「そう、なのね。だから、輪廻さんの霧が見通せたんだ」
「ふふっ、しかし。りなに見通されてしまうとは…俺もまだまだ、修行が足りないな」
輪廻は赤色の目を細めてくすっと笑った。
すると、大和が考え込みながら言う。
「うーん…呪術師の家系っすか。それにしたって、そんじょそこらの術師の血筋じゃ、若の術を見通せるはずがないんだけどな。」
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しかし、椿が輪廻を心配して、気遣う。
「輪廻さま、血筋や魂まで視られるのは、貴方様に負担が掛かるのでは?」
「椿、ありがとう。なに、今度は平気だよ。それにりなだって知らなければ、不安だろう?俺のような人ならざる者と、関わってしまったんだからな。」
椿とりなに輪廻は、微笑みかける。
「輪廻さん。ありがとうございます。無理だけはしないでくださいね。」
りなは輪廻の事が、心配でたまらなかったが、彼に頭を下げる。
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椿の胸中は複雑で、また、ちくりと胸が痛んだ。
「大丈夫だよ、りなちゃん。若にドーンと任せとけば!」
大和が笑いながら、胸をどんと拳拳で叩く。
「そういう事だ。」輪廻が静かに言う。
輪廻がりなを引き寄せて、彼女のおでこに自分の額をくっつける。
これは二度目でも、どうしても、慣れなくて胸がドキドキと早鐘を打ってしまう。
心なしか、輪廻の鼓動も早くなって、聴こえるような気がする。
りなは、目を閉じて輪廻に身をゆだねた。
◇+◇+◇
輪廻は、りなの中の血や、細胞に刻まれた祖先の記憶をたどっていく。
「うん…りなの祖先は、望月空近と言う。平安の修験者だ。表舞台には、出てこなかったが。修験道の開祖、役小角の一番弟子で、なかなかの霊力の持ち主だったようだ。りなは、その望月の血を色濃く受け継いでいる。」
りなは、目を丸くして驚きを隠せない。
「そう、なのね。だから、輪廻さんの霧が見通せたんだ」
「ふふっ、しかし。りなに見通されてしまうとは…俺もまだまだ、修行が足りないな」
輪廻は赤色の目を細めてくすっと笑った。
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