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ほんへ
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私はどちらかといえば煌びやかな方だ。それは生活がまるで、ミラーボールのような輝きを放っていた。そんな私はいつもお昼の時間になると屋上へ行く。そこには決まってある男の人が座って昼食を食べていた。いかにもという感じの陰キャ感、眼鏡をかけ、話しかけるなと言わんばかりのオーラをまとって黙々と食べている。そんな彼に私はいつもからかいにいく。
「ねっ、先輩。お昼一緒に食べません?」
先輩だろうが関係ない。私はただ、先輩の反応がみたいだけだ。そんな日々が半年程続いていた。
ある日の昼、いつものように先輩がいるであろう屋上の奥の日陰の場所へ行くとそこには先輩、ともう1人。全く知らない女の人がそこには立っていた。私は何も考えられなくなっていた。先輩と目が合ったのかと思って咄嗟に隠れてしまったが今考えればあの鈍感な先輩は気づいていなかったのだろう。その日はもう先輩に会うことなく帰路に着いた。
次の日、私は昼頃すぐに屋上へ行き、そこにいた先輩に向かって、
「明後日の日曜!...一緒にカラオケ行きましょう」
敬語が出てしまった。全く、自分らしくない。私はそれだけを伝えて、すぐに自教室へ戻った。先輩の返事は聞かずに帰った。結局先輩が来ると信じていたからだ。
案の定、先輩は来た。先輩はいつも無口だから歌わないものなのかなとも思ったが、意外と歌っていた。
「へぇ、先輩歌歌うんですね...アニソンばっかだけど」
そういうと先輩は少し苦笑いして、
「仕方ないだろ。流行りの曲とか知らないんだから」
などと言い訳をした。歌は少し休憩に入り、雑談会になった。
「ねぇ、先輩って私といて楽しいですか?」
「まあそりゃ楽しくない訳では無いよな」
その言い方に少し腹が立って、
「それって、私とが一番ってことですか?それとも数いるオタク友達の内の1人くらいってことですか?」
自分でも少し嫌味な質問だったと思う。先輩は、
「ぜ、前者で...す」
まるで私が言わせたかのようになった。更に嫌味のような質問になり、
「じゃあさ、三日前の昼に一緒にいた女の子、どっちが一緒にいて楽しいですか?」
先輩は少し驚いた表情をした。なにか本当にまずいことなのか、そう思って更に問い詰めた。すると、
「彼女は!クラス委員長で、来週の文化祭の紙を持ってきてて...それで」
何も無いと、そんなことがあって何も無いと?この男はこんなにも鈍いのかと思った。
「...そんなんクラスに戻ってきたら渡せばいいだけじゃん。それはきっと先輩と話したかったんですよ。文化祭関係なしに」
いやいや、と苦笑いしながら首を振る。ああ、先輩は本当に鈍感な人なんだ。そう思って私は諦めた。でも私もそれに敏感になり過ぎてると思った。この気持ちはなんだ?その瞬間、意識する間も無く咄嗟に手が出た。自分でもよく分からない。私の手は先輩の顔の真横を通って壁を付いていた。所謂壁ドンというやつだ。
「ちゃんと人の気持ち考えてください...私だってちゃんと...その...見て欲しいんすよ?」
自分で声に出して初めて気付いた。これが恋なんだなと。今まで沢山の男の人と関わってきた。先輩が関わった男の人の数の軽く倍はいると思う。それでもこんな気持ちになったのは先輩が初めてだった。今までの人はどうしても下心が目でわかった。それが嫌いだった。でも先輩はいつも上の空で、多分私の事なんか見てなかった。私が先輩の隣に行ってから先輩は1度も自分から私に話しかけることは無かった。本当に私には興味が無いのだろう。分かってる、わかってるけど私は諦められない。そんな気持ち、今までないと思ってた。でも自分から口に出した瞬間自分に自分の気持ちをわからされた気がした。だからもう後悔はしたくない。
「先輩、好きなんです私。先輩がどう思っててももう私、この気持ち抑えられないんです」
伝えた途端、恥ずかしくなって壁ドンをしていた手を自分の顔に当て、火照った顔を隠す。ここにいることも恥ずかしくなって、
「あの!...私帰ります!それじゃ...」
すると急に先輩が私の手を掴んだ。
「言い逃げなんてそんなんずるいだろ」
「え...?」
「僕も好きだ。こんな僕でよければ付き合って欲しい」
それを言われた更に恥ずかしくなった私は顔を真っ赤にしてその場から逃げ出してしまった。嬉しい反面、先輩がそれを言ったことへの驚きで死んでしまいそうだった。
次の日、先輩と付き合ったことで浮かれているのとまた会ったら恥ずかしくてまた顔も合わせられないと思っていると、
「あの、君が彼の...?」
と謎の女の先輩が話しかけてきた。話してみるとどうやらあの日、先輩と屋上で話していたクラス委員長さんだった。少し不機嫌になりながら話していると、
「あのね、実はあの時、私一緒にここでご飯食べてもいいかなって聞いたの。そしたらね...」
この先輩、本当に彼に惚れてるんじゃ、すると、
「彼がね、ここ、意地の悪い後輩の特等席なんすよ、だからその、ごめんなさいって」
それを聞いて更に驚いた。直後私は昨日のように恥ずかしくなって顔を咄嗟に隠した。彼が私のことを想ってることを知った、ただそれだけで涙がこぼれそうだった。
「それでね、ってちょっと!?」
私は気づいたら走り出していた。目的地は勿論彼の所へ。
彼を見つけこちらに手を振る彼を無視して私は抱きついた。彼は驚いた表情をしていた。
「先輩、その、何とは言いませんけど、ありがとうございます...」
「お、おう...?」
「それと昨日のカラオケ代も、ありがとうございます...」
「あ~それは気にすんな笑...ってか抱きつかれてるの恥ずかしいんですけど...」
先輩がそんなことを言うもんだからからかいたくなってつい彼のほっぺに唇を付けた。彼は驚愕して動けなくなっている。
「恥ずかしいって、見せつけてるんですよ?」
くすくすと笑いながら先輩の反応を楽しむ。先輩はやっぱりからかいがいがある。
これからもからかわせてくださいね。ずっと
「ねっ、先輩。お昼一緒に食べません?」
先輩だろうが関係ない。私はただ、先輩の反応がみたいだけだ。そんな日々が半年程続いていた。
ある日の昼、いつものように先輩がいるであろう屋上の奥の日陰の場所へ行くとそこには先輩、ともう1人。全く知らない女の人がそこには立っていた。私は何も考えられなくなっていた。先輩と目が合ったのかと思って咄嗟に隠れてしまったが今考えればあの鈍感な先輩は気づいていなかったのだろう。その日はもう先輩に会うことなく帰路に着いた。
次の日、私は昼頃すぐに屋上へ行き、そこにいた先輩に向かって、
「明後日の日曜!...一緒にカラオケ行きましょう」
敬語が出てしまった。全く、自分らしくない。私はそれだけを伝えて、すぐに自教室へ戻った。先輩の返事は聞かずに帰った。結局先輩が来ると信じていたからだ。
案の定、先輩は来た。先輩はいつも無口だから歌わないものなのかなとも思ったが、意外と歌っていた。
「へぇ、先輩歌歌うんですね...アニソンばっかだけど」
そういうと先輩は少し苦笑いして、
「仕方ないだろ。流行りの曲とか知らないんだから」
などと言い訳をした。歌は少し休憩に入り、雑談会になった。
「ねぇ、先輩って私といて楽しいですか?」
「まあそりゃ楽しくない訳では無いよな」
その言い方に少し腹が立って、
「それって、私とが一番ってことですか?それとも数いるオタク友達の内の1人くらいってことですか?」
自分でも少し嫌味な質問だったと思う。先輩は、
「ぜ、前者で...す」
まるで私が言わせたかのようになった。更に嫌味のような質問になり、
「じゃあさ、三日前の昼に一緒にいた女の子、どっちが一緒にいて楽しいですか?」
先輩は少し驚いた表情をした。なにか本当にまずいことなのか、そう思って更に問い詰めた。すると、
「彼女は!クラス委員長で、来週の文化祭の紙を持ってきてて...それで」
何も無いと、そんなことがあって何も無いと?この男はこんなにも鈍いのかと思った。
「...そんなんクラスに戻ってきたら渡せばいいだけじゃん。それはきっと先輩と話したかったんですよ。文化祭関係なしに」
いやいや、と苦笑いしながら首を振る。ああ、先輩は本当に鈍感な人なんだ。そう思って私は諦めた。でも私もそれに敏感になり過ぎてると思った。この気持ちはなんだ?その瞬間、意識する間も無く咄嗟に手が出た。自分でもよく分からない。私の手は先輩の顔の真横を通って壁を付いていた。所謂壁ドンというやつだ。
「ちゃんと人の気持ち考えてください...私だってちゃんと...その...見て欲しいんすよ?」
自分で声に出して初めて気付いた。これが恋なんだなと。今まで沢山の男の人と関わってきた。先輩が関わった男の人の数の軽く倍はいると思う。それでもこんな気持ちになったのは先輩が初めてだった。今までの人はどうしても下心が目でわかった。それが嫌いだった。でも先輩はいつも上の空で、多分私の事なんか見てなかった。私が先輩の隣に行ってから先輩は1度も自分から私に話しかけることは無かった。本当に私には興味が無いのだろう。分かってる、わかってるけど私は諦められない。そんな気持ち、今までないと思ってた。でも自分から口に出した瞬間自分に自分の気持ちをわからされた気がした。だからもう後悔はしたくない。
「先輩、好きなんです私。先輩がどう思っててももう私、この気持ち抑えられないんです」
伝えた途端、恥ずかしくなって壁ドンをしていた手を自分の顔に当て、火照った顔を隠す。ここにいることも恥ずかしくなって、
「あの!...私帰ります!それじゃ...」
すると急に先輩が私の手を掴んだ。
「言い逃げなんてそんなんずるいだろ」
「え...?」
「僕も好きだ。こんな僕でよければ付き合って欲しい」
それを言われた更に恥ずかしくなった私は顔を真っ赤にしてその場から逃げ出してしまった。嬉しい反面、先輩がそれを言ったことへの驚きで死んでしまいそうだった。
次の日、先輩と付き合ったことで浮かれているのとまた会ったら恥ずかしくてまた顔も合わせられないと思っていると、
「あの、君が彼の...?」
と謎の女の先輩が話しかけてきた。話してみるとどうやらあの日、先輩と屋上で話していたクラス委員長さんだった。少し不機嫌になりながら話していると、
「あのね、実はあの時、私一緒にここでご飯食べてもいいかなって聞いたの。そしたらね...」
この先輩、本当に彼に惚れてるんじゃ、すると、
「彼がね、ここ、意地の悪い後輩の特等席なんすよ、だからその、ごめんなさいって」
それを聞いて更に驚いた。直後私は昨日のように恥ずかしくなって顔を咄嗟に隠した。彼が私のことを想ってることを知った、ただそれだけで涙がこぼれそうだった。
「それでね、ってちょっと!?」
私は気づいたら走り出していた。目的地は勿論彼の所へ。
彼を見つけこちらに手を振る彼を無視して私は抱きついた。彼は驚いた表情をしていた。
「先輩、その、何とは言いませんけど、ありがとうございます...」
「お、おう...?」
「それと昨日のカラオケ代も、ありがとうございます...」
「あ~それは気にすんな笑...ってか抱きつかれてるの恥ずかしいんですけど...」
先輩がそんなことを言うもんだからからかいたくなってつい彼のほっぺに唇を付けた。彼は驚愕して動けなくなっている。
「恥ずかしいって、見せつけてるんですよ?」
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これからもからかわせてくださいね。ずっと
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