親友ポジション

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ステージ6

初めから、ぜんぶ

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 毛布を引いただけの床に真山くんが横たわり、俺の頬に手を添えながら、にやついている。
 
「お前初めてだもんなー。マグロがいい? それとも、積極的なオレがいい?」
 
 どっちも捨て難い気がするけど……。積極的にこられるとテンパって上手くできそうにないから……。
 
「俺の手にいっぱい感じて、あんあん言ってくれたらいい」
 
 身体を重ねてシャツの上から乳首を押し潰すと、真山くんの身体がびくりと跳ねる。
 真山くんは少し頬を染めて、俺から視線を逸らすように横を向いた。
 
「それは難しいな」
 
 拗ねたような表情と声に、俺は首を傾げる。
 
「どうして? もう両思いだってわかってるんだから、何も問題ないだろ」
「……恥ずかしいだろ」
 
 恥ずかしがっちゃうんだ。俺の手で、乱されて。
 そんな真山くんは凄く見てみたいし、たくさん恥ずかしいって思わせたい。
 可愛くて、可愛くて、俺、我慢きかなくなりそう。
 
 俺は真山くんの首筋に顔を埋めて、柔らかく噛んでから強く吸い上げた。
 
「いっ……」
「……俺の」
 
 見えるところにつけた跡。真山くんは怒らず、嬉しそうに微笑んだ。
 
「バーカ。オレなんて、初めから全部、何もかもお前のもんだよ」
「っ……ちょっと、そんなこと言われると俺、暴走するよ?」
「しろよ。どんなに痛くしても、いくら跡をつけても構わない。お前の好きに、してほしい」
「ま、ま、ま、真山くんっ!? それ、わざと? 急にデレすぎじゃないか?」
「あー? 何言ってんだ。オレ、いつだってデレ全開だったろ?」
「だってそれは、親友としてだろ?」
「……あぁ」
「え?」
 
 何その反応。真山くん、いったいいつから俺のこと、親友以上に見てたんだよ。
 
「真山くん」
「んだよ」
「好きだよ。本当に好きだ。俺の知らない部分がないってくらい、身体全部触り倒したい」
 
 手をシャツの中に入れて撫で回す。
 
「あ……。くすぐったいって」
「ここも?」
「ん、ん……ッ」
 
 乳首を摘んで擦ると、真山くんが俺の背中に腕を回した。
 
「言わなくても、わかれよ……」
 
 指先の腹で擦るたび、反応する身体が愛おしい。
 
「気持ちよさそう」
「ッ……ん」
「ね。俺、本当に抱いちゃうよ。本当に……それでいい?」
「……今更だろ」
「うん……。いや、やけに素直だったなって。俺がねだったからって、無理してない?」
「してねーよ」
「抱く側がいいとかもない?」
「うーん。そうだな。お前を抱きたいって気持ちがない訳じゃない。でも……」
 
 真山くんが甘えるように、顔を俺の胸に擦り寄せる。
 
「お前には少しも痛い思いをしてほしくないんだ。快感だけ与えたい。オレの身体で気持ちよくなれんなら、好きなだけ……オレの中を擦り上げろよ」
 
 熱い息を吐き出しながらの誘いに、先を想像して暴走しかける。
 
「でも俺だけじゃ嫌だ……。真山くんも気持ちよくないと」
「お前のが、オレの中に入って動くの想像しただけで、ちんこ勃つレベルだぜ? ほら」
 
 真山くんに手を引かれ、押し当てられたそこは嘘みたいに、ギンギンだった。俺も人のことは言えない状態だけど。
 痛いだけじゃなくて、気持ちよくしてあげたい。真山くんが感じてる顔、見たいし。
 ……でも、それとは別のところで……傷付けたいとも思うんだ。噛んで、食べ尽くしてしまいたいって。
 真山くんは俺に少しも痛い思いをしてほしくないって言ってくれてるっていうのに……まるで自分が極悪人のように思えてくる。
 
「あのさ。それより、オレ……する前に、お前に謝らなきゃいけねーことがある」
「な、何?」
「……実はオレ、な。お前の好感度も見えんのよ」
「は!?」
 
 じゃあ、俺の気持ち……ずっと丸見えだったってことか!?
 わかってて……今まで、俺に彼女を作ろうとしてたって?
 
「怒った?」
「というより、むしろ呆れた。でも、もういいや。今はこうして君が腕の中にいるんだし。好感度くらいいくらでも見たらいい。君が大好きって気持ちしか溢れてないから」
「ん……。そだな。そうだった。お前のオレへの想いが透けて見えるたび、我慢してたんだ。だから……早く、抱けよ。オレだって、もう限界だ」
 
 唇に吸い付かれた。口の中の粘膜が触れ合ってとろける。
 多分俺は、君以上に限界だ。言葉だけでイキそう。意識も霞む。
 
 生身のよさは、君が今から改めて、たっぷりと教えてくれ。 
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