親友ポジション

used

文字の大きさ
41 / 50
エクストラステージ

こたつとみかん

しおりを挟む
※真山くん視点



 冬夜がテーブルこたつに肘をつきながら、じーっとオレを見る。熱い溜息をつく。
 多分、ヤりたいんだなってのがわかる。
 オレはどこからどう見ても男の身体なのに、冬夜はどうして欲情できるんだろう。
 あいつのPCにインストールされたオレだからこそよくわかるが、男の娘ですらエロフォルダには存在してなかった。
 ってか、三次元に彼女なんていらないと豪語していただけあって、実写はひとつもなかったんだよな……。だからこそ、オレは冬夜がこんな視線を向けてくるのが不思議な訳で。そんで……嬉しいとか思ったりしちゃって。
 オレは剥いていたみかんを一房、冬夜の口に押し込んだ。
 
「食いたいの?」
「……ん、なんで」
「こっち、じーっと見てるから、食いたいのかと思って」
「別に……」
「なんだ、食いたくないのか、オレのコト」
 
 冬夜が瞬間的に、火を噴くんじゃないかってほど真っ赤になった。
 
「君は意地が悪いな。わかってるくせに、そんなふうにからかうんだ」
 
 あ。拗ねた。くそー、可愛いなぁ。
 
「オレはお前が欲しがってくれんなら、いつだって嬉しいのに」
 
 キスをして、甘く舌を吸う。みかんの味を求めるように、口の中を丁寧に舐めた。
 
「で、でもさ。真山くん、いつも途中でやめろとか、嫌だとか言うじゃんか」
「……そ、そんなに言ってないだろ」
「言うよ。言う。あんまり嫌がられると傷つくよ、俺」
 
 こたつに入ってるせいだけじゃなく、頬が熱くなっていく。
 正直してる時……てか、冬夜がオレの中に入ってくると、訳わかんなくなっちまってあまり何言ったか覚えてないっていうか。
 
「多分、それ、は……。恥ずかしいからだ、とゆーか……」
「千里」
「なっ、なんだよッ」
「やっぱ、みかん食べたい。もうひとつ俺の口、入れて?」
 
 甘えるように首を傾げられて、オレはドキドキしながら冬夜の口の中にみかんを押し込んだ。
 手首を掴まれて、指の先をたっぷりねぶられる。そのまま指の股をくすぐられ、汁を舐め尽くすように手の平を舐められた。
 まるで、愛撫だ、こんなの。腰の奥がずしんと重くなる。
 
「もちろん、千里も食べたい」
 
 冬夜が、あ、と口を開けてオレの唇を噛んだ。みかんでも食べるように唇を割られて、舌から顎から甘く吸ってくる。
 なんだ、今日はやけに性急だな。本当に食われそうな感じ……。
 
「ん、冬夜……。あ、やめ……ッ」
「……ほら、やっぱり言った」
「あ、ああ! いや、これは……ッ」
「うん、わかったから。千里の嫌とかやめろは、イイ、もっとしてってことだろ?」
「いや、違……ッ! そんなエロゲみたいな……ちょ、待てよ。待……ッん……!」
 
 その日は本当に嫌だって言いたくなるくらい、とことん恥ずかしいことをされてマジで恥ずかしさで死ねると思った。
 ……このムッツリスケベめっ……! 
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か

雪兎
BL
第二性が存在する世界。 Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。 しかし入学初日、彼の前に現れたのは―― 幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。 成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。 だが湊だけが知っている。 彼が異常なほど執着深いことを。 「大丈夫、全部管理してあげる」 「君が困らないようにしてるだけだよ」 座席、時間割、交友関係、体調管理。 いつの間にか整えられていく環境。 逃げ場のない距離。 番を拒みたいΩと、手放す気のないα。 これは保護か、それとも束縛か。 閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。

あなたと過ごせた日々は幸せでした

蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。

邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ

BL
鍛えられた肉体、高潔な魂―― それは選ばれし“供物”の条件。 山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。 見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。 誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。 心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。

執着

紅林
BL
聖緋帝国の華族、瀬川凛は引っ込み思案で特に目立つこともない平凡な伯爵家の三男坊。だが、彼の婚約者は違った。帝室の血を引く高貴な公爵家の生まれであり帝国陸軍の将校として目覚しい活躍をしている男だった。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

君に望むは僕の弔辞

爺誤
BL
僕は生まれつき身体が弱かった。父の期待に応えられなかった僕は屋敷のなかで打ち捨てられて、早く死んでしまいたいばかりだった。姉の成人で賑わう屋敷のなか、鍵のかけられた部屋で悲しみに押しつぶされかけた僕は、迷い込んだ客人に外に出してもらった。そこで自分の可能性を知り、希望を抱いた……。 全9話 匂わせBL(エ◻︎なし)。死ネタ注意 表紙はあいえだ様!! 小説家になろうにも投稿

キサラギムツキ
BL
長い間アプローチし続け恋人同士になれたのはよかったが…………… 攻め視点から最後受け視点。 残酷な描写があります。気になる方はお気をつけください。

後宮の男妃

紅林
BL
碧凌帝国には年老いた名君がいた。 もう間もなくその命尽きると噂される宮殿で皇帝の寵愛を一身に受けていると噂される男妃のお話。

処理中です...