弟を好きになりました

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中学生編

10年目(R15

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  律のレベル的に余裕な高校だからか、あまり受験勉強している姿を見せない。自宅ではやっているのかもしれない。
 空いてる時間を全部俺と過ごしてる。
 ちなみに律のレベル的に余裕というだけで、高校でいえば普通より上だ。というか割りといい。
 学校ではもっと上を狙えるぞと言われていると思う。
 でも、無理して頑張らず、少し低いところで楽にやりたいと答えれば納得のもらえる範囲。贅沢な話だ。

 俺が行ってたとこより多少上ってくらいか。まあ俺も律との時間増やすために一個下げてたから人のことは言えない。入学当時はまだ恋じゃなかったけど。
 さすがに3歳児に恋はないよなー。いや普通は5歳でもないけど……。
 
 いつもなら、律はそれでいいのかな。後悔してないかなと悩むところなんだけど、律はもう子供じゃないから。すっかり大人びて、今じゃ俺と10センチ変わらない。
 きっときちんと考えて今の道を選んでる。俺と歩んでいく道を。
 愛されてるってことだから、もう悩む必要なんて何もない。
 
 秋になって、律の15の誕生日がやってくる。
 メールは日付が変わると同時に送信した。返事が来たから電話もした。
 ……今日は俺が律に恋してから、10年目の誕生日。
 だから盛大にお祝いしたくて、久し振りに包丁を握った。
 俺は基本的に不器用だけど、料理だけはなんとか普通……いや、普通より少し下手なあたりで済んでると思う。
 律に食事やおやつを作るためにすっごい努力したから。
 それでも目分量はできなくて、素材に合わせることが多いからレシピはじゃがいも中1個とかじゃなくて、きっちりグラムを書き込んである。
 前に律にレシピノート見られて笑われた。
 
 残念ながら明日は平日だけど、泊まって行ってくれるらしいからいっぱいいちゃいちゃしよう。
 俺の身体も否応なしに慣れちゃったから、今日は誘ってみようかな、俺から。
 ……隅々まで洗っておこう。
 
 受験生には似つかわしくないけど、プレゼントは最新型ゲーム機だ。どうせ俺の家では勉強してる姿を見てないからいいだろう。
 一緒にやろうと格闘ゲームソフトとレーシングソフトもある。
 問題は俺が弱すぎて相手にならないっていう……。
 
 テーブル全部を埋め尽くす勢いで料理を並べた、身体の準備も済ませたところで、玄関の開く音がした。
 
「律、誕生日おめでとう!」
「えっ……兄さん!?」
 
 実は……サプライズだった。
 明日は平日。でも今日も平日。どうしても抜けられない用事があると言って、有給を使った。
 律はよほど驚いたようで目を丸くしてる。

 サプライズは有給だけじゃない。律くらいの年齢なら、これは一度恋人にやってもらいたいことなはず。俺はやって欲しいし。
 
「な、なんてカッコを……」
 
 そう、男のロマン、裸エプロンだ。
 喜ぶと……思ったんだけど、呆れてるような。
 やっぱり男がやったんじゃダメだったかな。胸ペッタンだし、尻も固そうだし。 

「そんなカッコで料理作って、身体に油が跳ねたらどうするんだよ!」
 
 律はそう言いながら少し怒った顔で俺の身体をあちこち確認し始めた。
 ……気にするの、そこなんだ。
 これはなんか嬉しいような恥ずかしいような……恥ずかしい。
 
「兄さん……僕は心配してるのに、何勃ててんの」
「だって、律がそんなふうに撫で回すから……ッ」
「ホント仕方ないなぁ……」
 
 呆れていた律の声に、熱がこもる。欲情されてると判って、屹立はますます薄い布を押し上げていく。
 
「そ、それにこれは……料理終わったあと、シャワー浴びてから着たから、身体は平気だ」
「そうなの?」
「だって別に律が見てる訳じゃないのに、この恰好で食事の支度してたら変態みたいじゃないか」
「説明がなかったら、僕はまさにそう見えてた訳だけど」
 
 はっ、そうか! 考えつかなかった……。

 律は前から俺を抱きしめて、剥き出しになってる背中を撫であげた。
 
「ん……」
 
 手がそのまま下までどんどん下りていく。
 
「あ、あ、あっ……」
 
 尻の割れ目にそって指先でなぞられただけでぞくぞくして、俺は律の身体を引きはがした。
 
「り、律の制服……汚しちゃう」
 
 俺のそこは水色のエプロンに染みを作り、すっかり色を濃くさせていた。
 
「凄い、やらしい眺め。そのままキッチンに立ってよ。後ろから見たい」
 
 自分でこんなカッコをしたくせに、興味を出されると恥ずかしくなってくる。
 だって、律の視線がどこにあるかわかるから。
 視姦されてるっていうのはこういうことを言うんだろうな。
 
 俺は律の声に従って、何をするでもなくキッチンに立った。
 料理でもさせてもらった方がまだマシだ。
 
「わー、テーブルいっぱいに凄いご馳走」
 
 しかも俺見てないし!
 
「これでいいか?」
 
 顔だけ振り返りながら聞くと、律は俺に視線を戻してふふっと笑った。
 
「せっかくそんなカッコしてるなら、お約束の台詞言って欲しいな」
「えっ? えっと……。り、律にする……」
「兄さんが答えてどうするんだよ」
 
 欲しくてたまらなかったからつい口から出てしまった。
 もうベッド行きたい。
 
「ご飯にする? お風呂にす……っ」
「兄さんにする」
 
 最後まで言い切る前に、舌がフトモモを這って最奥を目指した。
 
「ひゃっ、あ、わわっ、待て!」
「もう少し足開いてくれないと、舐めにくい」
「こ、ここで?」
 
 足をがっちり掴まれながら、ゆっくり開かされる。
 体重かけて立ってるのに、いつの間にそんな力強く……。
 
「せっかくそういうかっこしてくれてるんだから、やっぱりね」
 
 ぴちゃり、という水音と柔らかいもので粘膜を舐めあげられる感触。指まで足されたけど、さっきまで準備していたそこは難無く飲み込んだ。
 
「……自分でしてた?」
「うん……」
「嬉しいな。このまましていい? 後ろから」
「律、制服……ッ」
「いいよ。それにこの方が、兄さん興奮するでしょ?」
 
 犯罪者っぽくてあれだけど、背徳的な気分になって確かに酷く興奮する。
 何より俺は律の制服姿が好きだった。
 
 ファスナーの下りる音。押し当てられる熱。すべてが思考をやいていく。
 
「っ、あ、あ……ッ」
 
 そして俺は、裸エプロンのままキッチンで律に調理されてしまった。
 これもある意味正しい使い方なんだろうか……。



 
 それから、俺が作ったケーキや料理を一緒に食べた。かなりの量だったし味が良いとは言えなかったけど、育ち盛りの律は全部食べてくれた。もちろん、プレゼントのゲーム機も凄く喜んだ。
 
「料理も美味しいし、ゲームも嬉しいけど、兄さんが一番美味しくて可愛くて嬉しかったよ」
 
 そう言ってキスしてくれた律に愛しさが募って、ベッドとお風呂で人には言えないようなプレゼントをいろいろ捧げてしまった。

 明日の仕事を考えると腰の重さが半端なかったけれど、愛の重さだから構わない。


 お誕生日おめでとう、律。
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