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「さっそく女子トークがはじまってしまいました」
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入口の守衛さんから、担当の事務局の方に取り次いでいただき、わたしたちは撮影を予定している旧校舎へ向かった。
敷地のはずれにある古い校舎は、今はほとんど使っていないらしく、蔦の絡まったモダンなコンクリート造りが昭和の香りを漂わせ、趣のある雰囲気を出していた。
「いいところじゃないか。今は夏休み中で、学生はほとんどいないし。ロケ場所が見つからないときは、オレの大学も考えていたけど… 桃李ちゃんGJだな」
「やった~。ヨシキさんから褒められてしまいました(ж>▽<)y ☆ ツテのツテを頼って探していたら、思わぬ好物件をゲットできました(^ω^)b
ここはまだ、他のレイヤーさんやカメコさんが撮影したことのない、処女地なんです(((o(*゚▽゚*)o)))
今日は貸切なので、思う存分撮影できますよ~(((o≧▽≦)o
さ、どうぞどうぞ~☆ みなさんのアテンドができるよう、桃李、しっかりリサーチしときましたから。まずは控え室はこちらです~☆」
嬉しそうにヨシキさんに話しながら、桃李さんは先に立って校舎へ入っていく。キャリーバッグや大きな荷物を抱えながら、わたしたちはそのあとへ続いた。
『控え室』にあてがわれた部屋は、講師が研究室として使っていたようだ。
教室の半分程度の広さで、5人が着替えるにはちょうどいい。鍵もかかるので、外に撮影に出た際は、バッグや貴重品なども安心して置いておける。
「じゃ、オレたちはロケハンに行ってくるから。準備が終わったら、メッセでもくれよ」
そう言ってヨシキさんと大竹さんは、気を利かせて部屋から出ていく。
男性陣がいなくなると、さっそく女子トークがはじまった。
「へえ~。恋子さんはウィッグネットじゃなくて、水泳帽使うんだ」
メイクをしていたソリンさんが、まとめ髪の上からぴったりした水泳帽を被っている恋子さんに、感心した様に言った。
帽子の位置を調節しながら、恋子さんが応える。
「男装のときに使ってみたら、けっこうよかったのよ。
あたしって髪長いから、ネットだけじゃどうしても浮いちゃって、『島戸京子』みたいなショートヘアのキャラだと、デカ頭になっちゃうから」
「そうそう。ウィッグって悩むよね~。それが怖いからあたし、ショートヘアのキャラ、できないのよ」
「ゴムの水泳帽だと頭にフィットして、デカ頭になりにくいよ。ウィッグもずれにくいし。まあ、長時間やってると、頭痛くなるけどね」
「やっぱ、自分の髪でやれるのがいちばんかぁ。今回の『茜レイラ』はその点、楽でいいわぁ」
「美月さんはシャンプーのCMのようなストレートロングだから、『江之宮憐花』をやるのにウィッグの必要ないね」
「そうなんですよ」
「烏の濡れ羽色ともいうべき美月姫の御髪は、まさに大和撫子の憧れの的ですよぉ~*:.。.:*゜(n´д`n)゜*:.。.:*」
今にもわたしの髪を梳きそうな勢いで、桃李さんが迫ってくる。
「桃李さんのウイッグは綺麗な青ですね」
「はい。桃李のやる『小鳩りりか』タンは、紺色の髪なんで、馴染ませるのが大変でした((((*´・ω・。)」
「そのカラーウィッグ。なんか、髪の色がすごい自然でいいじゃん。それ、どこ製?」
続いて恋子さんも話の輪に入ってきた。
「これはですね~。ふつーのウィッグにコピックマーカーで、メッシュを入れる要領で塗って、髪の色を落ち着かせてるんですよ☆」
「へぇ。コピック使うんだ」
「コピックマーカーって?」
つづく
敷地のはずれにある古い校舎は、今はほとんど使っていないらしく、蔦の絡まったモダンなコンクリート造りが昭和の香りを漂わせ、趣のある雰囲気を出していた。
「いいところじゃないか。今は夏休み中で、学生はほとんどいないし。ロケ場所が見つからないときは、オレの大学も考えていたけど… 桃李ちゃんGJだな」
「やった~。ヨシキさんから褒められてしまいました(ж>▽<)y ☆ ツテのツテを頼って探していたら、思わぬ好物件をゲットできました(^ω^)b
ここはまだ、他のレイヤーさんやカメコさんが撮影したことのない、処女地なんです(((o(*゚▽゚*)o)))
今日は貸切なので、思う存分撮影できますよ~(((o≧▽≦)o
さ、どうぞどうぞ~☆ みなさんのアテンドができるよう、桃李、しっかりリサーチしときましたから。まずは控え室はこちらです~☆」
嬉しそうにヨシキさんに話しながら、桃李さんは先に立って校舎へ入っていく。キャリーバッグや大きな荷物を抱えながら、わたしたちはそのあとへ続いた。
『控え室』にあてがわれた部屋は、講師が研究室として使っていたようだ。
教室の半分程度の広さで、5人が着替えるにはちょうどいい。鍵もかかるので、外に撮影に出た際は、バッグや貴重品なども安心して置いておける。
「じゃ、オレたちはロケハンに行ってくるから。準備が終わったら、メッセでもくれよ」
そう言ってヨシキさんと大竹さんは、気を利かせて部屋から出ていく。
男性陣がいなくなると、さっそく女子トークがはじまった。
「へえ~。恋子さんはウィッグネットじゃなくて、水泳帽使うんだ」
メイクをしていたソリンさんが、まとめ髪の上からぴったりした水泳帽を被っている恋子さんに、感心した様に言った。
帽子の位置を調節しながら、恋子さんが応える。
「男装のときに使ってみたら、けっこうよかったのよ。
あたしって髪長いから、ネットだけじゃどうしても浮いちゃって、『島戸京子』みたいなショートヘアのキャラだと、デカ頭になっちゃうから」
「そうそう。ウィッグって悩むよね~。それが怖いからあたし、ショートヘアのキャラ、できないのよ」
「ゴムの水泳帽だと頭にフィットして、デカ頭になりにくいよ。ウィッグもずれにくいし。まあ、長時間やってると、頭痛くなるけどね」
「やっぱ、自分の髪でやれるのがいちばんかぁ。今回の『茜レイラ』はその点、楽でいいわぁ」
「美月さんはシャンプーのCMのようなストレートロングだから、『江之宮憐花』をやるのにウィッグの必要ないね」
「そうなんですよ」
「烏の濡れ羽色ともいうべき美月姫の御髪は、まさに大和撫子の憧れの的ですよぉ~*:.。.:*゜(n´д`n)゜*:.。.:*」
今にもわたしの髪を梳きそうな勢いで、桃李さんが迫ってくる。
「桃李さんのウイッグは綺麗な青ですね」
「はい。桃李のやる『小鳩りりか』タンは、紺色の髪なんで、馴染ませるのが大変でした((((*´・ω・。)」
「そのカラーウィッグ。なんか、髪の色がすごい自然でいいじゃん。それ、どこ製?」
続いて恋子さんも話の輪に入ってきた。
「これはですね~。ふつーのウィッグにコピックマーカーで、メッシュを入れる要領で塗って、髪の色を落ち着かせてるんですよ☆」
「へぇ。コピック使うんだ」
「コピックマーカーって?」
つづく
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