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18 Rip Stick ~After side
Rip Stick 31
「眠っていたの?」
「ええ」
「ごめんなさい。起こしちゃって」
「いいよ。もう夕方だし、起きなきゃいけなかったから」
「さつき…」
「…なに?」
「ごめんなさい」
「…なに、あやまってるの?」
「昨日…」
「夕べのこと?」
「ええ… あたし…」
「別に、もう、あやまってもらわなくても、いい」
「でも…」
「あやまるくらいなら、はじめっから、やってほしくなかった」
「…」
「今さらみっこにあやまってもらっても、もう、どうしようもないもん」
「あなたたち…」
「ええ。別れたわよ」
「ほんとうだったの?」
「さすが、情報早いわね。みっこ」
「…川島君から聞いて」
「どうして川島君、みっこにそんなこと、いちいち報告するの?」
「…」
「みっこと川島君って、そうやっていつも、連絡とりあってたのね」
「いつもっていうわけじゃないけど…」
「川島君、そこにいるの?」
「ううん」
「もう、帰ったの?」
「もう、って?」
「わたしと別れたあと、みっこん家に行ったかと思ってたから」
「そんなことないわ。朝、さつきといっしょに帰ったきりよ」
「ふ~ん。なんか、意外」
「さつき。説明させてよ」
「なにを?」
「あたし、昨日は混乱してて… 助けに来てくれたのは、てっきり文哉さんだと思って…」
「やめてよ! そんな見え透いたウソ!」
「…」
「もういいわよ。みっこがだれを好きでも。別にわたしにはもう、関係ないんだから」
「…ごめんなさい」
「みっこって、やっぱり、すごいよね」
「え?」
「わたし、全然気づかなかった」
「…」
「ううん。『みっこは川島君のことが好きなのかな?』って疑ってたときもあったわ。
でも、先週の夜。公園でみっこから、『藤村さんが好き』って打ち明けられて、すっかり信じ込んでた。
あのときは迫真の演技だったもんね。涙まで流して。
さすが、女優の話がくるだけのことはあるわよね」
「…」
「モルディブに行ったときね。実はわたし、みっこが藤村さんとキスしているところ、見たのよ」
「えっ?」
「月明かりの海岸で、みっこと藤村さん、抱き合ってたでしょ」
「…」
「それを見てたから、みっこが『藤村さんのこと好き』って言ったとき、わたしもすっかり信じちゃったのよ。あれはいったい、なんだったの?」
「あたし… あのときはただ、さつきたちのことが羨ましくって。だれかと肌を重ねたくって…」
「みっこは、だれとでも寝るの?」
「ひどい言い方しないでちょうだい。あのときはちょっと、その気になっただけ。
あたし、文哉さんのことはほんとに好きだし、さつきたちのことで、なんだか動揺してたから」
「動揺って、わたしに川島君を寝盗られたとでも、思ったわけ?」
「そうじゃない! でも… 純粋に愛しあっているあなたたちが、ほんとに羨ましかった」
「あのときからみっこ、川島君のこと、好きだったのね」
「…」
「もうはっきりさせよ。
みっこが好きなのは、川島君なのね?!」
「…」
「そうよね」
「……ん」
つづく
「ええ」
「ごめんなさい。起こしちゃって」
「いいよ。もう夕方だし、起きなきゃいけなかったから」
「さつき…」
「…なに?」
「ごめんなさい」
「…なに、あやまってるの?」
「昨日…」
「夕べのこと?」
「ええ… あたし…」
「別に、もう、あやまってもらわなくても、いい」
「でも…」
「あやまるくらいなら、はじめっから、やってほしくなかった」
「…」
「今さらみっこにあやまってもらっても、もう、どうしようもないもん」
「あなたたち…」
「ええ。別れたわよ」
「ほんとうだったの?」
「さすが、情報早いわね。みっこ」
「…川島君から聞いて」
「どうして川島君、みっこにそんなこと、いちいち報告するの?」
「…」
「みっこと川島君って、そうやっていつも、連絡とりあってたのね」
「いつもっていうわけじゃないけど…」
「川島君、そこにいるの?」
「ううん」
「もう、帰ったの?」
「もう、って?」
「わたしと別れたあと、みっこん家に行ったかと思ってたから」
「そんなことないわ。朝、さつきといっしょに帰ったきりよ」
「ふ~ん。なんか、意外」
「さつき。説明させてよ」
「なにを?」
「あたし、昨日は混乱してて… 助けに来てくれたのは、てっきり文哉さんだと思って…」
「やめてよ! そんな見え透いたウソ!」
「…」
「もういいわよ。みっこがだれを好きでも。別にわたしにはもう、関係ないんだから」
「…ごめんなさい」
「みっこって、やっぱり、すごいよね」
「え?」
「わたし、全然気づかなかった」
「…」
「ううん。『みっこは川島君のことが好きなのかな?』って疑ってたときもあったわ。
でも、先週の夜。公園でみっこから、『藤村さんが好き』って打ち明けられて、すっかり信じ込んでた。
あのときは迫真の演技だったもんね。涙まで流して。
さすが、女優の話がくるだけのことはあるわよね」
「…」
「モルディブに行ったときね。実はわたし、みっこが藤村さんとキスしているところ、見たのよ」
「えっ?」
「月明かりの海岸で、みっこと藤村さん、抱き合ってたでしょ」
「…」
「それを見てたから、みっこが『藤村さんのこと好き』って言ったとき、わたしもすっかり信じちゃったのよ。あれはいったい、なんだったの?」
「あたし… あのときはただ、さつきたちのことが羨ましくって。だれかと肌を重ねたくって…」
「みっこは、だれとでも寝るの?」
「ひどい言い方しないでちょうだい。あのときはちょっと、その気になっただけ。
あたし、文哉さんのことはほんとに好きだし、さつきたちのことで、なんだか動揺してたから」
「動揺って、わたしに川島君を寝盗られたとでも、思ったわけ?」
「そうじゃない! でも… 純粋に愛しあっているあなたたちが、ほんとに羨ましかった」
「あのときからみっこ、川島君のこと、好きだったのね」
「…」
「もうはっきりさせよ。
みっこが好きなのは、川島君なのね?!」
「…」
「そうよね」
「……ん」
つづく
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