23 / 34
藍堂流奈と蟻喜多利奈の日常
5
しおりを挟む
「っ!?……びっくりした……。」
廊下で何やら呟いていた流奈。
そんな彼女が目を見開き驚きの表情で路歩子を見ていた。
「……あんた、帰ったんじゃないの?」
「……え?いや、私今日は先輩の家に泊まるって言ったよね?」
「え?」
「え?」
静止。
この場だけ、時間が止まった。
「……ま、まぁ良いや。それで、あんたは今から帰るの?」
先に口を開いたのは流奈であった。
「……え?」
「いや、私は先輩の家に泊まることは決まってるけど……。」
「……え?」
「え?」
「え?」
再度の静止。
またも両者の考えに相違があった。
このままでは埒が明かない。
互いに嫌っている。
出来ることなら必要最低限の会話すらもしたくない。
そう思いつつ、双方が自身の考えを伝えあった。
「……解せない。」
「それはこっちの台詞。先輩との二人きりのお泊まり会をあんたに邪魔されて不快の極み。」
「それはこっちの台詞。……って言うかキャラ被りしてどっちが話してるか分かりにくいからもっとハッキリ話して。」
「え?」
「……こっちの話。気にしないで。」
路歩子が自身で出した話題であったが、そう言ってシャットアウトするのであった。
「ま、まぁ兎に角……あんたは帰りなよ。私は先輩と一緒にいるから。」
「だからそれは認められないと言っている。……というか、なんで利奈のことを先輩って言うの?あんたと私達はクラスメイトだけど……。」
「え?あぁ……そっか……ふふふ、秘密だよ。私と先輩の秘密。」
ニヤニヤ。
マウントを取れる話題だと分かるや否や、勝負に勝ったように優越感に浸っている。
「……そう。まぁ、別に良いけど。」
「いや、もっと気になりなさいよ!」
「私の利奈が悲しむようなことにならなければ何でも良い。」
「……私の?あんたのじゃない!あの人は私の先輩だ!」
「……何?」
「……何よっ!?」
その不毛なやりとりは、夜通し行われた。
体力も尽きかけ、フラフラになった頃。
もうすっかり太陽が辺りを照らしていた。
「おはよう……二人とも早起きだねー。」
欠伸混じりの呑気な声。
彼女らにとって、目の前で口論していた相手よりも優先すべき者が起きて来てしまった。
「お、おはよう、利奈。」
「おはようございます、先輩。すみません、起こしてしまいましたか?」
廊下で何やら呟いていた流奈。
そんな彼女が目を見開き驚きの表情で路歩子を見ていた。
「……あんた、帰ったんじゃないの?」
「……え?いや、私今日は先輩の家に泊まるって言ったよね?」
「え?」
「え?」
静止。
この場だけ、時間が止まった。
「……ま、まぁ良いや。それで、あんたは今から帰るの?」
先に口を開いたのは流奈であった。
「……え?」
「いや、私は先輩の家に泊まることは決まってるけど……。」
「……え?」
「え?」
「え?」
再度の静止。
またも両者の考えに相違があった。
このままでは埒が明かない。
互いに嫌っている。
出来ることなら必要最低限の会話すらもしたくない。
そう思いつつ、双方が自身の考えを伝えあった。
「……解せない。」
「それはこっちの台詞。先輩との二人きりのお泊まり会をあんたに邪魔されて不快の極み。」
「それはこっちの台詞。……って言うかキャラ被りしてどっちが話してるか分かりにくいからもっとハッキリ話して。」
「え?」
「……こっちの話。気にしないで。」
路歩子が自身で出した話題であったが、そう言ってシャットアウトするのであった。
「ま、まぁ兎に角……あんたは帰りなよ。私は先輩と一緒にいるから。」
「だからそれは認められないと言っている。……というか、なんで利奈のことを先輩って言うの?あんたと私達はクラスメイトだけど……。」
「え?あぁ……そっか……ふふふ、秘密だよ。私と先輩の秘密。」
ニヤニヤ。
マウントを取れる話題だと分かるや否や、勝負に勝ったように優越感に浸っている。
「……そう。まぁ、別に良いけど。」
「いや、もっと気になりなさいよ!」
「私の利奈が悲しむようなことにならなければ何でも良い。」
「……私の?あんたのじゃない!あの人は私の先輩だ!」
「……何?」
「……何よっ!?」
その不毛なやりとりは、夜通し行われた。
体力も尽きかけ、フラフラになった頃。
もうすっかり太陽が辺りを照らしていた。
「おはよう……二人とも早起きだねー。」
欠伸混じりの呑気な声。
彼女らにとって、目の前で口論していた相手よりも優先すべき者が起きて来てしまった。
「お、おはよう、利奈。」
「おはようございます、先輩。すみません、起こしてしまいましたか?」
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる