甘え嬢ずな海部江さん。

あさまる

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昨日の怯えた彼女の姿が脳裏に浮かぶ。
もしかしたら……。
翔子は人見知りなのではないか。
彼女に対し、そう思う翔子であった。
しかし、それだけでなく、もしかしたら寂しがりなのではないだろうか。
そうも思うのであった。


「……海部江さん?」

真優の声に反応する。
そして、振り返る翔子。

「な、何かな……?」
怯えた姿。
ピクッと反応し、目がキョロキョロと忙しなく動いている。
先ほどの真優の大声を思ってのことだろう。

「もし良かったらなんですが、お昼……その、一緒に食べませんか?」
我ながら思い切ったな。
自身の発言ながらそう思う真優であった。

ドクンドクン。
心臓の鼓動がうるさい。
緊張しているのだろう。

「え……?」
驚く翔子。
ただでさえ目が大きい彼女の目が更に大きく見開かれている。

一度言ったことは、そう簡単には取り消せない。
このまま続けるしかない。

「お昼、一緒に食べない?」
もう一度言う。
それは、先ほどよりもはっきりと声に出したものであった。

「え、えっーっと……。」
困っている。
それは、真優にも分かった。

「あっ……。」

気不味いからとか、嫌いだからではない。
もっと単純な話だ。
もう翔子は昼食を食べ終えていたのだ。

なんとも間の悪いことだろう。
「……あ、あはは……。」
ただただ苦笑いするしか出来なかった真優であった。


「な、なら明日は?」


「……翔子ちゃん、今日良いことあった?」

「うん?なんで?」

時は進み、放課後。
自宅へ帰って来た翔子。
梨華の質問に、質問で返す。

「だっていつもより嬉しそうだよ?」

「そっかな……えへへ……。」

「なになに?教えてよー。」

「実はね、友達が出来たんだー。」

「へー、良かったね。」
にっこり。
翔子の嬉しそうな顔につられて笑みがこぼれる梨華。

「明日からお昼一緒に食べるんだー。」

「そうなんだ、良かったね。……さ、もう終わり!」
翔子の頭をポンポンと優しく叩く。

翔子は、膝枕をされていた。
学校からの帰宅後の翔子への褒美。
それが、この今日あったことを話ながらの膝枕であったのだ。

「えー、もうちょっとやってよー!」

「駄目でーす。私はこれからお母さんと晩ご飯を作るので一人で良い子にしてて下さーい。」

「……はーい。」
ぶすっと不機嫌そうな顔を見せる翔子。
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