甘え嬢ずな海部江さん。

あさまる

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自意識過剰でもなんでもない。
二人のことを見つめる者達。

「な、なんと言うか、凄いですね。」
苦笑い。
真優が翔子へ言う。

「……。」
こくん。
先ほどとは違い、力ない頷き。

仕方がないか。
ため息をつく真優。
そのまま席を立つ。
そして、歩いてゆっくりと彼らに近づいて行く。

「すみません、食事中なので、その……。」
じろじろ見ないで下さい。
翔子はそう続けたかった。
しかし、それ以上声が出なかった。

上目使い。
集団へ、勇気を振り絞った行動による緊張からの涙目。

「っ!?」
生徒達、陥落。

すぐに彼女の言わんとしていることを察した彼ら。
いそいそと退散していった。

良かった。
ホッとため息をつく真優。
席へ戻っていった。


「す、凄いっ!」
その声に、ビクッと驚く真優。
声の主は、机を挟んで正面に座っていた翔子であった。

「えっ?……あ、え?」

「廊下にいる人達に注意して来てくれたんでしょ!?皆の邪魔になるから。」
キラキラ。
翔子が目を輝かせて言う。

参ったな。
確かにそのつもりであった。
しかし、言えずじまい。
「あ、あはは……。」

その眩しい目。
曇らせたくはない。
そう思った真優。
否定することが出来なかった。


その後、二人は昼をゆっくりと共にした。
心に余裕が出来た真優。
ふと、疑問に思ったことを口にした。

「そう言えば……。」

「うん?」

「昨日は何をしていたんですか?」
昨日。
それは、放課後街中にいた時のことだ。

なぜそんなことを気にするのだろう。
真優は我ながらそう思った。

彼女が他人に興味を示す。
そんなこと自体珍しいことであった。

「あー……。実はね、梨華ちゃ……うん、妹の誕生日が近いからプレゼントをと思っていたんだけど……。」

彼女の妹の名前、梨華というのか。
なるほど、そういうことだったのか。
翔子の話を聞いた真優。
と、言うことは……。

「それならまだ買えてないんですよね?」
そんなことを聞いてどうするのだ。
我ながらそう思う真優であった。

「うん。」

「もし、ですよ?駄目なら断ってもらって構わないんですけど……もし、ご迷惑でないのでしたら……。」


なぜこうなったのだろう。
なぜあんなことを言ってしまったのだろう。
隣に歩くモデルのような美少女、翔子をチラリと見てそう思う真優であった。
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