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「良いけど、話下手だよ?」
このままでは押し問答になってしまいそうだ。
それに、彼女に話すのは嫌じゃない。
そう思っての、翔子の話切り出し方であった。
「大丈夫。」
「そう?」
「うん、大丈夫だよ。翔子ちゃんの話なら、私何時間でも……いや、何日でも聞くよ。」
にっこり。
微笑みながら梨華が言う。
「そっか……うん、なら話しちゃおっかなー。」
ふふふ。
翔子が機嫌良く言い始めた。
「わー。」
ぱちぱちぱちぱち……。
彼女の機嫌の良さにつられてテンションが高くなる梨華。
拍手をしてさらに場を盛り上げた。
「……実はね?」
そこから先は、梨華の予想していないものであった。
前言撤回。
長時間はおろか、最初から彼女の言葉をろくに聞くことが出来なかった。
頭が真っ白になる。
直前に聞いたもの。
その名を聞いただけで、思い出しただけで腸が煮え繰り返る気分になってしまう。
弓浜美成実。
彼女が、翔子の通う春部高校に転入してきたとのことであった。
なぜそれが嬉しいのだ?
翔子を傷つけた帳本人なのだぞ?
そんなことを忘れてしまったのか?
目の前で笑顔で話す翔子。
最愛の姉。
翔子が姉で良かった。
なぜ翔子が姉であったのだろう。
血の繋がりを喜んだことも、恨んだこともあった。
そして、同性であることにも悩んだ。
彼女に対して複雑な気持ち。
それを極力抑え込み、これまで生きてきた。
たまに自身でも我慢出来なくなることもあった。
しかし、決して彼女を傷つけることはなかったのだ。
繊細な翔子。
ガラス細工を扱うように接しなければ壊れてしまう。
そう思い、大事にしてきた。
そして、それが正解だと思っていた。
それが今、否定された。
ぷつん。
梨華の中で、何かが切れる。
好き勝手やり、翔子を傷つけた美成実。
今度会ったらどんな手を使ってでも排除してやる。
そう思っていた。
しかし、そんなことをしなくても良い。
そんなものをする必要はなくなったのだ。
好き勝手やっても、彼女は笑顔で話している。
もしかしたら、自身の欲望、それを翔子にぶつけることこそ、彼女の喜びなのではないか?
もし、そうだとしたら、やることは一つだ。
このままではまた盗られてしまう。
決して届かない。
そう思い込んでいたものが、手に入り、平和に過ごせると思っていた。
しかし、甘かった。
このままでは押し問答になってしまいそうだ。
それに、彼女に話すのは嫌じゃない。
そう思っての、翔子の話切り出し方であった。
「大丈夫。」
「そう?」
「うん、大丈夫だよ。翔子ちゃんの話なら、私何時間でも……いや、何日でも聞くよ。」
にっこり。
微笑みながら梨華が言う。
「そっか……うん、なら話しちゃおっかなー。」
ふふふ。
翔子が機嫌良く言い始めた。
「わー。」
ぱちぱちぱちぱち……。
彼女の機嫌の良さにつられてテンションが高くなる梨華。
拍手をしてさらに場を盛り上げた。
「……実はね?」
そこから先は、梨華の予想していないものであった。
前言撤回。
長時間はおろか、最初から彼女の言葉をろくに聞くことが出来なかった。
頭が真っ白になる。
直前に聞いたもの。
その名を聞いただけで、思い出しただけで腸が煮え繰り返る気分になってしまう。
弓浜美成実。
彼女が、翔子の通う春部高校に転入してきたとのことであった。
なぜそれが嬉しいのだ?
翔子を傷つけた帳本人なのだぞ?
そんなことを忘れてしまったのか?
目の前で笑顔で話す翔子。
最愛の姉。
翔子が姉で良かった。
なぜ翔子が姉であったのだろう。
血の繋がりを喜んだことも、恨んだこともあった。
そして、同性であることにも悩んだ。
彼女に対して複雑な気持ち。
それを極力抑え込み、これまで生きてきた。
たまに自身でも我慢出来なくなることもあった。
しかし、決して彼女を傷つけることはなかったのだ。
繊細な翔子。
ガラス細工を扱うように接しなければ壊れてしまう。
そう思い、大事にしてきた。
そして、それが正解だと思っていた。
それが今、否定された。
ぷつん。
梨華の中で、何かが切れる。
好き勝手やり、翔子を傷つけた美成実。
今度会ったらどんな手を使ってでも排除してやる。
そう思っていた。
しかし、そんなことをしなくても良い。
そんなものをする必要はなくなったのだ。
好き勝手やっても、彼女は笑顔で話している。
もしかしたら、自身の欲望、それを翔子にぶつけることこそ、彼女の喜びなのではないか?
もし、そうだとしたら、やることは一つだ。
このままではまた盗られてしまう。
決して届かない。
そう思い込んでいたものが、手に入り、平和に過ごせると思っていた。
しかし、甘かった。
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