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上手くいかない。
白百合高校に入れば変われる。
そこからまたやり直すことが出来る。
そのはずだ。
そう思っていた。
しかし、そんなことはなかった。
中学生生活。
秋姫にとって、それはあまり良いものではなかった。
友人。
立場上、そう呼んでいた華子という存在はいた。
しかし、彼女は秋姫にとって利用価値はあまりないものであった。
自身の価値を上げてくれるわけでもない。
何の取り柄もない病弱な女子生徒。
秋姫は、自身のことながら、なぜ中学生の頃に彼女と一緒に過ごしていたのか分からなかった。
華子にとっての彼女。
それは、確かに欠けがえのない唯一の友人であった。
しかし、それは華子の一方通行であった。
自身よりも下に思っていた華子。
彼女は黒龍高校に入学した。
病弱で、勉強が出来なかった。
きっと彼女はクラスに上手く馴染めずにいるはずだろう。
今の自分と同じはずだ。
秋姫は、そう言い聞かせる。
しかし、彼女自身、それはないと薄々分かっていた。
以前見た華子は、全くの別人になっていた。
暗かったあの時と違い、垢抜けていて綺麗になっめいた。
そして、彼女の隣には整った顔のクラスメイトがいた。
亥玄だ。
彼女は否定したが、恐らく彼氏か、それに近い関係だろう。
「何で……何でこんなことに……こんなはずじゃなかったのに……。」
ボソリ。
机に突っ伏し呟く秋姫であった。
不満のある秋姫。
そんな彼女と同じ教室。
そこにいる彼もまた、不満があった。
しかし、彼女の抱いているものとは違う種類のものだ。
瀧澤巳白。
彼もまた、ここにいる大多数の家庭とは違う場所、所謂一般家庭で育った者であった。
そんな彼の不満は、校内のスクールカーストについてではなかった。
彼にとって、それは些末なものであった。
それよりも大事なこと。
黒龍高校と、白辰高校についてだ。
華子の活躍により変化した両校。
しかし、彼はそれについて良い感情は抱いていなかったのだ。
彼がまだ、中学生の頃。
放課後、街中で遊んでいる時に黒龍高校の生徒から絡まれたことがある。
もちろん、その時彼に落ち度はなかった。
あくまで普通に遊んでいただけだ。
それなのに、いきなり恐喝され、財布を取られた。
一方的ないちゃもんだ。
だからこそ、恐怖の後に来たのは不満や苛立ちであった。
それでもどうすることも出来ない。
出来なかった。
白百合高校に入れば変われる。
そこからまたやり直すことが出来る。
そのはずだ。
そう思っていた。
しかし、そんなことはなかった。
中学生生活。
秋姫にとって、それはあまり良いものではなかった。
友人。
立場上、そう呼んでいた華子という存在はいた。
しかし、彼女は秋姫にとって利用価値はあまりないものであった。
自身の価値を上げてくれるわけでもない。
何の取り柄もない病弱な女子生徒。
秋姫は、自身のことながら、なぜ中学生の頃に彼女と一緒に過ごしていたのか分からなかった。
華子にとっての彼女。
それは、確かに欠けがえのない唯一の友人であった。
しかし、それは華子の一方通行であった。
自身よりも下に思っていた華子。
彼女は黒龍高校に入学した。
病弱で、勉強が出来なかった。
きっと彼女はクラスに上手く馴染めずにいるはずだろう。
今の自分と同じはずだ。
秋姫は、そう言い聞かせる。
しかし、彼女自身、それはないと薄々分かっていた。
以前見た華子は、全くの別人になっていた。
暗かったあの時と違い、垢抜けていて綺麗になっめいた。
そして、彼女の隣には整った顔のクラスメイトがいた。
亥玄だ。
彼女は否定したが、恐らく彼氏か、それに近い関係だろう。
「何で……何でこんなことに……こんなはずじゃなかったのに……。」
ボソリ。
机に突っ伏し呟く秋姫であった。
不満のある秋姫。
そんな彼女と同じ教室。
そこにいる彼もまた、不満があった。
しかし、彼女の抱いているものとは違う種類のものだ。
瀧澤巳白。
彼もまた、ここにいる大多数の家庭とは違う場所、所謂一般家庭で育った者であった。
そんな彼の不満は、校内のスクールカーストについてではなかった。
彼にとって、それは些末なものであった。
それよりも大事なこと。
黒龍高校と、白辰高校についてだ。
華子の活躍により変化した両校。
しかし、彼はそれについて良い感情は抱いていなかったのだ。
彼がまだ、中学生の頃。
放課後、街中で遊んでいる時に黒龍高校の生徒から絡まれたことがある。
もちろん、その時彼に落ち度はなかった。
あくまで普通に遊んでいただけだ。
それなのに、いきなり恐喝され、財布を取られた。
一方的ないちゃもんだ。
だからこそ、恐怖の後に来たのは不満や苛立ちであった。
それでもどうすることも出来ない。
出来なかった。
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