はりぼてスケバン弐

あさまる

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二人から少し離れた場所。
その惨状は、そこで起きていた。

呻き声。
そして、その場に無数に倒れている者達。
彼らは黒龍高校と白辰高校の制服を着ている。

「……これで今週何度目だったか……全くキリがない。」

「……さぁ?でも仕方ないんじゃない?私はそっちの頭を守るように言われてるだけだから知らないんだけど……。」

彼らを倒した者達。
それは、亥玄と蝶華であった。
二人が手を組んだ理由。
それは、もちろん華子を守る為であった。

妙にツンケンしている蝶華。
慣れない相手や、苦手な者には普段からそのようにしているのだろう。
華子に対するそれとは大違いだ。

「……。」

「でもまぁ……多分、先週よりも少なくなってる。このままいけば……。」

「あぁ、終わるだろうな。」

そんなやりとりの後、二人はその場から立ち去るのであった。
これは、心司の作戦だ。
彼のそれは、非常に単純なものであった。

華子を待ち伏せする彼ら。
そんな彼らを逆に待ち伏せし、文字通り叩き潰すというものだ。

二人の体感は、あながち間違いではなかった。
襲撃の為の待ち伏せ。
それは減りつつある。
亥玄達にとって、それは好ましいものだ。

チラリ。
華子の方を見る亥玄。

丸雄とともに歩く彼女。
どこか寂しそうにしている。
しかし、彼にはそれは分かったものの、その理由までは分からなかった。

「……なぁ。」
亥玄が口を開く。

「……?」
声に振り返る蝶華。

「鼬原……何であんな顔をしてるんだ?」

「……あんな顔?……別に、相変わらず整ってるとは思うけど……?」

「いや、お前に聞いた俺が馬鹿だった。」
ため息。
心底呆れた様子の亥玄。
それは直接的に蝶華を馬鹿にしているものであった。

「……?まぁ、私も人のことは言えないけど……多分、黒高に入学している時点でね……。」

「……いや、俺が悪かった。」
皮肉やその類は一切通用しない。
その意味すらも分からないようだ。
本物だ。
戦慄する亥玄であった。


数日後。
以前そこには白百合高校の生徒達、そして、複数人の白辰高校、黒龍高校の生徒達がいた。
そんな廃墟。
しかし、今残っているのはごく僅かであった。

「糞っ!糞っ!糞っ!」
感情を剥き出しにし、乱暴に叫ぶ。
巳白だ。

「……た、瀧澤君……。」
その豹変ぶりに、ただ名前を呼ぶしか出来ない秋姫。
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