30 / 31
御亭御蔵高校による侵攻開始
3
しおりを挟む
「……え?え?」
何が何だか分からない。
しかし、なにやら良くないことが起きようとしていることだけは分かった。
しかし、止めようがない。
無力。
自分にはどうすることも出来ない。
自己嫌悪に陥る利奈。
「利奈ちゃん、あれがあるからこっちに帰って来られないんだよね?」
取り繕った優しさ。
しかし、利奈にも分かる。
それは怒りに満ちていた。
「そ、それは……。」
否定も肯定も出来ない。
どちらの選択肢を選んでも悪い結果になりそうだ。
「良いよ、利奈ちゃん。……こんなの私が今から消して上げる……。……いや、そもそもこんなところがあるからいけなかったんだ……。」
そもそも答えなど期待していなかったようだ。
天菜がさも当たり前かのように言う。
「ちょ、な、何を……。」
「だから、消すんだよ、あれを……。」
そういうと、天菜がそちらへ手の平を翳す。
爆発。
周囲が揺れるほどの激しい音。
平盆高校を灰色の煙が包み込む。
「あ、あぁ……そんな……。」
想像以上の光景に、絶望の表情になる利奈。
まだ一年未満。
しかし、それでも思い出のたくさん詰まった場所だ。
それが、赤子の手を捻るかのごとく崩れ去った。
全てが無に帰した。
そう思ってしまった。
「……我が主……。」
「うん、分かってる。……バレてたみたい。」
「……え?」
二人がそんなやりとりをしていた。
彼女らの表情は、どこか悔しそうだ。
平盆高校。
本来なら、木っ端微塵になっているはずの校舎。
しかし、傷一つない。
そんなあり得ない状況は、彼女らによって作り出されていた。
「……まさかここまで派手なことをやってくれるとはね……。」
「……それで、姉様……どうします?迎え撃ちますか?」
蜜柑とあずさ。
彼女らがいた。
恐らく近いうちに天菜達が何らかのアクションを仕掛けてくる頃だろう。
そう思い、校内にいたのだ。
「いや、止めておこう。……私のお人形さんが一緒にいる。万が一にも怪我はさせたくない。」
「……分かりました。」
蜜柑の言葉にやや機嫌を悪くするあずさ。
利奈がいる。
そして、彼女を怪我させたくない。
そんなことで、迎撃のチャンスを不意にしてしまった。
それが悔しくて、同時に蜜柑にそれほど大切にされている彼女に嫉妬してしまったのだ。
「もう、そんな顔しないの。……あずさ、あんたには感謝してるんだから。」
何が何だか分からない。
しかし、なにやら良くないことが起きようとしていることだけは分かった。
しかし、止めようがない。
無力。
自分にはどうすることも出来ない。
自己嫌悪に陥る利奈。
「利奈ちゃん、あれがあるからこっちに帰って来られないんだよね?」
取り繕った優しさ。
しかし、利奈にも分かる。
それは怒りに満ちていた。
「そ、それは……。」
否定も肯定も出来ない。
どちらの選択肢を選んでも悪い結果になりそうだ。
「良いよ、利奈ちゃん。……こんなの私が今から消して上げる……。……いや、そもそもこんなところがあるからいけなかったんだ……。」
そもそも答えなど期待していなかったようだ。
天菜がさも当たり前かのように言う。
「ちょ、な、何を……。」
「だから、消すんだよ、あれを……。」
そういうと、天菜がそちらへ手の平を翳す。
爆発。
周囲が揺れるほどの激しい音。
平盆高校を灰色の煙が包み込む。
「あ、あぁ……そんな……。」
想像以上の光景に、絶望の表情になる利奈。
まだ一年未満。
しかし、それでも思い出のたくさん詰まった場所だ。
それが、赤子の手を捻るかのごとく崩れ去った。
全てが無に帰した。
そう思ってしまった。
「……我が主……。」
「うん、分かってる。……バレてたみたい。」
「……え?」
二人がそんなやりとりをしていた。
彼女らの表情は、どこか悔しそうだ。
平盆高校。
本来なら、木っ端微塵になっているはずの校舎。
しかし、傷一つない。
そんなあり得ない状況は、彼女らによって作り出されていた。
「……まさかここまで派手なことをやってくれるとはね……。」
「……それで、姉様……どうします?迎え撃ちますか?」
蜜柑とあずさ。
彼女らがいた。
恐らく近いうちに天菜達が何らかのアクションを仕掛けてくる頃だろう。
そう思い、校内にいたのだ。
「いや、止めておこう。……私のお人形さんが一緒にいる。万が一にも怪我はさせたくない。」
「……分かりました。」
蜜柑の言葉にやや機嫌を悪くするあずさ。
利奈がいる。
そして、彼女を怪我させたくない。
そんなことで、迎撃のチャンスを不意にしてしまった。
それが悔しくて、同時に蜜柑にそれほど大切にされている彼女に嫉妬してしまったのだ。
「もう、そんな顔しないの。……あずさ、あんたには感謝してるんだから。」
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
放課後の約束と秘密 ~温もり重ねる二人の時間~
楠富 つかさ
恋愛
中学二年生の佑奈は、母子家庭で家事をこなしながら日々を過ごしていた。友達はいるが、特別に誰かと深く関わることはなく、学校と家を行き来するだけの平凡な毎日。そんな佑奈に、同じクラスの大波多佳子が積極的に距離を縮めてくる。
佳子は華やかで、成績も良く、家は裕福。けれど両親は海外赴任中で、一人暮らしをしている。人懐っこい笑顔の裏で、彼女が抱えているのは、誰にも言えない「寂しさ」だった。
「ねぇ、明日から私の部屋で勉強しない?」
放課後、二人は図書室ではなく、佳子の部屋で過ごすようになる。最初は勉強のためだったはずが、いつの間にか、それはただ一緒にいる時間になり、互いにとってかけがえのないものになっていく。
――けれど、佑奈は思う。
「私なんかが、佳子ちゃんの隣にいていいの?」
特別になりたい。でも、特別になるのが怖い。
放課後、少しずつ距離を縮める二人の、静かであたたかな日々の物語。
4/6以降、8/31の完結まで毎週日曜日更新です。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
せんせいとおばさん
悠生ゆう
恋愛
創作百合
樹梨は小学校の教師をしている。今年になりはじめてクラス担任を持つことになった。毎日張り詰めている中、クラスの児童の流里が怪我をした。母親に連絡をしたところ、引き取りに現れたのは流里の叔母のすみ枝だった。樹梨は、飄々としたすみ枝に惹かれていく。
※学校の先生のお仕事の実情は知りませんので、間違っている部分がっあたらすみません。
身体だけの関係です‐原田巴について‐
みのりすい
恋愛
原田巴は高校一年生。(ボクっ子)
彼女には昔から尊敬している10歳年上の従姉がいた。
ある日巴は酒に酔ったお姉ちゃんに身体を奪われる。
その日から、仲の良かった二人の秒針は狂っていく。
毎日19時ごろ更新予定
「身体だけの関係です 三崎早月について」と同一世界観です。また、1~2話はそちらにも投稿しています。今回分けることにしましたため重複しています。ご迷惑をおかけします。
良ければそちらもお読みください。
身体だけの関係です‐三崎早月について‐
https://www.alphapolis.co.jp/novel/711270795/500699060
小さくなって寝ている先輩にキスをしようとしたら、バレて逆にキスをされてしまった話
穂鈴 えい
恋愛
ある日の放課後、部室に入ったわたしは、普段しっかりとした先輩が無防備な姿で眠っているのに気がついた。ひっそりと片思いを抱いている先輩にキスがしたくて縮小薬を飲んで100分の1サイズで近づくのだが、途中で気づかれてしまったわたしは、逆に先輩に弄ばれてしまい……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる