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自分だけの
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「サークルのサマーキャンプ?」
いつものように斉木さんと夜の通話をしている時のこと。斉木さんは思い出したように俺にサークルの話を始めた。
「うん。本当は8月の予定だったんだけど予定してた日が悪天候だったから急遽延期になっちゃったの。それで、明日から2泊」
「もう来週には後期も始まるのに、ぎりぎりなんだね」
「うん。このタイミングでしか組め直せなかったみたいで。私も新入生向けに色々企画も考えてきたんだ。だから楽しみなの」
嬉しそうな雰囲気がスマホ越しでも伝わってくる。なんでも前向きに考えて行動に移せる彼女がかわいいなと思う一方で。
「……心配」
大人気ないと思っていても心の声は漏れてしまう。
「えっなんで?大丈夫だよ、お泊まりくらい私もできるよ」
「そうじゃなくってー…」
この鈍感さが更に俺の不安を増幅させる。まったく俺の彼女は、自分がどれだけ魅力的なのか自覚が無さすぎるのでいつもいつもヒヤヒヤものだ。
「男もいるわけでしょ。斉木さんが絡まれないか心配だって言ってるの」
半ば呆れながらそう言うと斉木さんは全然そんなことは頭になかったようで急に慌て始める。
「あっ!そっか…、大丈夫かな…最近大野くんと普通に喋ってるし夏休み中だから忘れてたけど、男の人と普通に会話できるかな……。変な奴って思われないようにしないと…!」
「……はぁ~~~」
何一つとして理解できていない彼女に大きなため息をつくと「どうしたの!?」と焦った声が耳元で響く。まぁでもあの斉木さんのことだから、きっと男が来たら静かにその場から逃げ出すことだろう。
「ううん、なんでもない。楽しんでね」
男と喋るなとか関わるなとか、本当はそこまで言ってしまいたいけど、あまりにも束縛男に映ってしまうと斉木さんも俺に嫌気が差すかもしれない。俺はあえて何も言わず、斉木さんの恋愛偏差値の低さに賭けることにした。
-----
それから数日後、斉木さんはキャンプから帰ってきた。誰とどのように過ごしているのか気になって仕方なかった俺は、斉木さんからの連絡を心待ちにし、LINEが来るたびにほっと安心するのだった。そんな俺の気持ちを見透かしているように、斉木さんは写真やこういうことをしたよとという報告を小まめに送ってくれた。
特にキャンプで困ったようなことはなかったようで、それはつまり男が近づいてきた、ということもなかったんだなと納得したのだった。
朝晩はすっかり秋らしく肌寒くなる頃、ついに後期が始まった。2ヶ月という長い休みの間に色んなことがあった。一番大きい出来事はもちろん斉木さんと付き合えたことだ。夏休み中に付き合ったということもあり、おそらく誰も俺たちの関係には気づいていない。別に示し合わせたわけではないけれど、特に友人にわざわざ報告することでもないかなと思ってお互い誰にもこの話はしていないからだ。
斉木さんとは通年のプレゼミ以外で講義が2つ被っていた。というか後期の履修登録を行う際、可能なら同じ講義を受講しようと話していたので意図的に被らせた、というところだ。
ただ俺も斉木さんも大学では今まで通り、同性の友達とずっと行動するようにしていて、それは講義中も同じだった。同性同士で固まるので俺はもちろん女子の輪には飛び込む度胸もないし、斉木さんなんてもっと無理だろう。そんなわけで、せっかく被っている講義もちらちらとお互い僅かな目配せはするものの、それ以上に何かあるわけではない。周りはまさか俺が斉木さんと付き合っているだなんて想像もしていないだろう。
今日のこの講義も斉木さんは自分の席からは離れた前方の席に、杉本さんと2人で座っている。俺は講義が始まるまでぼんやりと後ろの席からそんな斉木さんの姿を見つめていた。
すると、そのとき。
「……!?」
突然のことに俺は目を見開いた。それは、斉木さんに見知らぬ男が近づいて話しているからだ。しかも斉木さんの隣の席にしっかりと腰を下ろして。
(いや…でも斉木さんは…きっと困って何の反応もできずにいるだろう……)
男の人とろくに目も合わせられず表情が険しくなる斉木さんのことだ。いくら男が距離を詰めようと思ってもきっと無駄に終わるだけ。そう高を括っていたはずなのに。
「え」
斉木さんが男の方を向くことで、彼女の横顔から表情がはっきりと読み取れた。
「笑ってる……」
俺は呆然として口から言葉が漏れ出てしまう。
しばらく二人はお互いに笑い合いながら話に花を咲かせているようだった。そして教授が教室に入り講義が始まるところで、男は自分が荷物を置いていた男の固まっている席へと戻っていった。
僅かに近いその男の席から会話が聞こえてくる。
「お前、斉木さんと仲良いの?」
「ああ、最近なんだけど。サークルのサマキャンで喋るようになってから」
「えー斉木さんと付き合う神展開はありえんの?」
「お前そういうのやめろって。こっちが一方的に好いてるだけだよ」
自分の中に黒い感情が沸々と込み上がってくるのがはっきりとわかった。やっぱりあの時はっきりと釘を刺すべきだった。あの時の自分の行動が恨めしい。
「大野どうしたの?気分悪い?」
隣に座る友達が声をかけてくるが、俺はまともに返事を返せないほど虚な状態になっていた。
(なんで他の男にあんな笑顔見せるんだよ…)
俺だけが見られると思ってたのに。全部俺だけが知っていればよかったのに。あんな笑顔を見せられて好きにならない男なんていないのに。
講義の最中も俺はさっきの男と斉木さんが顔を合わせて笑っていたあの1シーンが脳裏に焼き付いてずっと俺の頭から離れずにいた。
-----
講義が終わると、俺は友達に「先に学食行ってて」と告げてその場に残った。斉木さんと杉本さんが帰りの支度をしている。俺はそこに近づくと斉木さんはびっくりしたような顔をした。
「杉本さん、悪いんだけど、斉木さん借りていい?」
「えっ?あ、あぁ、うん、大丈夫だよ。じゃあ里香ちゃん私今日これで終わりだから帰るね。またね」
俺の只事ではなさそうな物言いに杉本さんは一瞬怯み、そう言ってから教室を後にした。斉木さんはただただびっくりしている様子だ。付き合っていることは秘密、ということにはしていないが、なんとなく進んで公表するわけではなかったから、俺の突然の行動に理解が追いつかないようだった。
「……大野くん?なんか顔色悪くない?大丈夫?」
「ちょっと来て」
斉木さんの気遣いの言葉も丸っ切り無視して俺は斉木さんの細すぎる手首を掴んだ。もう他に残っている人はいない。
「えっ、大野くんどうしたの?」
そっけない態度の俺に焦っているのか声が上ずっているのが分かる。俺は、斉木さんの方を振り返らずにそのまま教室を後にし、いつも利用されることのない空き教室まで連れてきた。
バタンッ
ドアを閉め切る音が響き渡る。お昼の時間だから講堂全体が静まり返り、本当に俺と斉木さんの二人しかこの世界にいないのではないかと錯覚するほどだった。
「大野くん?急にどうしたの……?なんか…怒ってる……?」
思い当たる節は全く無さそうな彼女にちょっとイラッとする。そのイライラをぶつけるように、さっと顎を持ち上げると荒々しくキスを落とした。
「ん!?っ、ゃ、んんっ…」
突然の口づけに驚き、抵抗を見せるが俺は逃げそうな唇を強引に塞いだ。
「っ、ふぅ、ん、んっ」
斉木さんの力が抜けいていくのが分かった。キスだけで溶けそうになってしまう斉木さんを頭の片隅で「かわいい」と思っているはずなのに。俺は唇を離して、斉木さんを見下ろして冷たく言い放つ。
「俺以外にも楽しく会話できる男がいるの?」
斉木さんは「あっ」と小さく言って何のことについて言っているのか気づいたようだったが、もうそれは既に遅かった。
※※次回は性描写になりますので苦手な方は飛ばしてお読みください。
いつものように斉木さんと夜の通話をしている時のこと。斉木さんは思い出したように俺にサークルの話を始めた。
「うん。本当は8月の予定だったんだけど予定してた日が悪天候だったから急遽延期になっちゃったの。それで、明日から2泊」
「もう来週には後期も始まるのに、ぎりぎりなんだね」
「うん。このタイミングでしか組め直せなかったみたいで。私も新入生向けに色々企画も考えてきたんだ。だから楽しみなの」
嬉しそうな雰囲気がスマホ越しでも伝わってくる。なんでも前向きに考えて行動に移せる彼女がかわいいなと思う一方で。
「……心配」
大人気ないと思っていても心の声は漏れてしまう。
「えっなんで?大丈夫だよ、お泊まりくらい私もできるよ」
「そうじゃなくってー…」
この鈍感さが更に俺の不安を増幅させる。まったく俺の彼女は、自分がどれだけ魅力的なのか自覚が無さすぎるのでいつもいつもヒヤヒヤものだ。
「男もいるわけでしょ。斉木さんが絡まれないか心配だって言ってるの」
半ば呆れながらそう言うと斉木さんは全然そんなことは頭になかったようで急に慌て始める。
「あっ!そっか…、大丈夫かな…最近大野くんと普通に喋ってるし夏休み中だから忘れてたけど、男の人と普通に会話できるかな……。変な奴って思われないようにしないと…!」
「……はぁ~~~」
何一つとして理解できていない彼女に大きなため息をつくと「どうしたの!?」と焦った声が耳元で響く。まぁでもあの斉木さんのことだから、きっと男が来たら静かにその場から逃げ出すことだろう。
「ううん、なんでもない。楽しんでね」
男と喋るなとか関わるなとか、本当はそこまで言ってしまいたいけど、あまりにも束縛男に映ってしまうと斉木さんも俺に嫌気が差すかもしれない。俺はあえて何も言わず、斉木さんの恋愛偏差値の低さに賭けることにした。
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それから数日後、斉木さんはキャンプから帰ってきた。誰とどのように過ごしているのか気になって仕方なかった俺は、斉木さんからの連絡を心待ちにし、LINEが来るたびにほっと安心するのだった。そんな俺の気持ちを見透かしているように、斉木さんは写真やこういうことをしたよとという報告を小まめに送ってくれた。
特にキャンプで困ったようなことはなかったようで、それはつまり男が近づいてきた、ということもなかったんだなと納得したのだった。
朝晩はすっかり秋らしく肌寒くなる頃、ついに後期が始まった。2ヶ月という長い休みの間に色んなことがあった。一番大きい出来事はもちろん斉木さんと付き合えたことだ。夏休み中に付き合ったということもあり、おそらく誰も俺たちの関係には気づいていない。別に示し合わせたわけではないけれど、特に友人にわざわざ報告することでもないかなと思ってお互い誰にもこの話はしていないからだ。
斉木さんとは通年のプレゼミ以外で講義が2つ被っていた。というか後期の履修登録を行う際、可能なら同じ講義を受講しようと話していたので意図的に被らせた、というところだ。
ただ俺も斉木さんも大学では今まで通り、同性の友達とずっと行動するようにしていて、それは講義中も同じだった。同性同士で固まるので俺はもちろん女子の輪には飛び込む度胸もないし、斉木さんなんてもっと無理だろう。そんなわけで、せっかく被っている講義もちらちらとお互い僅かな目配せはするものの、それ以上に何かあるわけではない。周りはまさか俺が斉木さんと付き合っているだなんて想像もしていないだろう。
今日のこの講義も斉木さんは自分の席からは離れた前方の席に、杉本さんと2人で座っている。俺は講義が始まるまでぼんやりと後ろの席からそんな斉木さんの姿を見つめていた。
すると、そのとき。
「……!?」
突然のことに俺は目を見開いた。それは、斉木さんに見知らぬ男が近づいて話しているからだ。しかも斉木さんの隣の席にしっかりと腰を下ろして。
(いや…でも斉木さんは…きっと困って何の反応もできずにいるだろう……)
男の人とろくに目も合わせられず表情が険しくなる斉木さんのことだ。いくら男が距離を詰めようと思ってもきっと無駄に終わるだけ。そう高を括っていたはずなのに。
「え」
斉木さんが男の方を向くことで、彼女の横顔から表情がはっきりと読み取れた。
「笑ってる……」
俺は呆然として口から言葉が漏れ出てしまう。
しばらく二人はお互いに笑い合いながら話に花を咲かせているようだった。そして教授が教室に入り講義が始まるところで、男は自分が荷物を置いていた男の固まっている席へと戻っていった。
僅かに近いその男の席から会話が聞こえてくる。
「お前、斉木さんと仲良いの?」
「ああ、最近なんだけど。サークルのサマキャンで喋るようになってから」
「えー斉木さんと付き合う神展開はありえんの?」
「お前そういうのやめろって。こっちが一方的に好いてるだけだよ」
自分の中に黒い感情が沸々と込み上がってくるのがはっきりとわかった。やっぱりあの時はっきりと釘を刺すべきだった。あの時の自分の行動が恨めしい。
「大野どうしたの?気分悪い?」
隣に座る友達が声をかけてくるが、俺はまともに返事を返せないほど虚な状態になっていた。
(なんで他の男にあんな笑顔見せるんだよ…)
俺だけが見られると思ってたのに。全部俺だけが知っていればよかったのに。あんな笑顔を見せられて好きにならない男なんていないのに。
講義の最中も俺はさっきの男と斉木さんが顔を合わせて笑っていたあの1シーンが脳裏に焼き付いてずっと俺の頭から離れずにいた。
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講義が終わると、俺は友達に「先に学食行ってて」と告げてその場に残った。斉木さんと杉本さんが帰りの支度をしている。俺はそこに近づくと斉木さんはびっくりしたような顔をした。
「杉本さん、悪いんだけど、斉木さん借りていい?」
「えっ?あ、あぁ、うん、大丈夫だよ。じゃあ里香ちゃん私今日これで終わりだから帰るね。またね」
俺の只事ではなさそうな物言いに杉本さんは一瞬怯み、そう言ってから教室を後にした。斉木さんはただただびっくりしている様子だ。付き合っていることは秘密、ということにはしていないが、なんとなく進んで公表するわけではなかったから、俺の突然の行動に理解が追いつかないようだった。
「……大野くん?なんか顔色悪くない?大丈夫?」
「ちょっと来て」
斉木さんの気遣いの言葉も丸っ切り無視して俺は斉木さんの細すぎる手首を掴んだ。もう他に残っている人はいない。
「えっ、大野くんどうしたの?」
そっけない態度の俺に焦っているのか声が上ずっているのが分かる。俺は、斉木さんの方を振り返らずにそのまま教室を後にし、いつも利用されることのない空き教室まで連れてきた。
バタンッ
ドアを閉め切る音が響き渡る。お昼の時間だから講堂全体が静まり返り、本当に俺と斉木さんの二人しかこの世界にいないのではないかと錯覚するほどだった。
「大野くん?急にどうしたの……?なんか…怒ってる……?」
思い当たる節は全く無さそうな彼女にちょっとイラッとする。そのイライラをぶつけるように、さっと顎を持ち上げると荒々しくキスを落とした。
「ん!?っ、ゃ、んんっ…」
突然の口づけに驚き、抵抗を見せるが俺は逃げそうな唇を強引に塞いだ。
「っ、ふぅ、ん、んっ」
斉木さんの力が抜けいていくのが分かった。キスだけで溶けそうになってしまう斉木さんを頭の片隅で「かわいい」と思っているはずなのに。俺は唇を離して、斉木さんを見下ろして冷たく言い放つ。
「俺以外にも楽しく会話できる男がいるの?」
斉木さんは「あっ」と小さく言って何のことについて言っているのか気づいたようだったが、もうそれは既に遅かった。
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