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15.撃退
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「私に良い解決案があります」
封筒をエドガーに返しながら言う。
「解決? 彼女から手紙が来なくなるということ?」
「いえ。あなたの精神的負担が軽くなる方法です」
「へえ、どんな方法?」
彼は素直にそれを受け取って、少し嬉しそうに首を傾げた。
やはり負担だったのではないか。
そう思ってにこりと笑う。
「読まずに燃やしてしまいましょう」
「それはできない!」
さらりと言うと、エドガーがぎょっとした顔で手紙を後ろ手に隠した。
何も今すぐ同意なしに燃やそうとしたわけではないのにと、予想通りの反応に苦笑する。
「どうせお返事を返さないのであれば同じです」
「しかし真剣な想いを無碍にすることは」
真っ当な心根だとは思うが、背負い込んで本人が疲弊していたら本末転倒だ。
「重た過ぎる想いは時に毒になりますわ」
「手紙を送って来るだけで他は何もない。俺だけが耐えれば平和だ。君にも迷惑は掛からない」
そうだろう? と困ったような顔でエドガーが言う。
そんなわけがない。だって私はもう知ってしまったのだ。見なかったフリなんてできない。
「あなたは私がそれと同じ思いをしていても平気なのですか? 放っておきます?」
「……間違いなく助けようとするだろうね」
複雑な顔でエドガーが言う。
その返事で私に言いくるめられてしまうのを分かった上で、それでもNOとは言えなかったのだろう。
ずるい聞き方をしてしまったけれど、その答えに満足して微笑む。
「でも、さすがに燃やすとなると真心を踏みにじるようで気が引けるよ……」
それでもエドガーは悪足掻きのように言って、手紙を持ったまま肩を落とした。
「ではこうしましょう。私が彼女に手紙を送るのです」
「君が?」
「ええ。妻である私が、女性から夫に手紙が来るのが悲しい、辛いとお伝えするのです」
エドガーはたぶん、送り主であるミランダが、想いを伝えたいだけの無害な女性だと思っている。
対する私の見解は全く別だ。
毎日手紙を送りつけてくる人間が無害なわけがない。
彼女は間違いなく利己的で自己中心的だ。相手の迷惑なんて考えていない。
そんな女性が、想い人の妻からの手紙をどうするか。
本当にただ無害で健気な人間であれば、嫌な思いをさせてしまって申し訳ない、考えが足らなかった、という反省と共にエドガーへの手紙を止めるだろう。
だけど。
「それを伝えても気にせず送ってくるようなら、その方の真心は偽物です」
困惑顔のエドガーだけど、私の言っていることにも納得できるようで迷うような目をしている。
「私は誠意をもって書くつもりです。その真心を無視するような方の言い分を聞いてあげる必要はありませんよね。それはあなたへの想いではなく身勝手な自己愛です」
あえて断定するように言って、エドガーの反論を封じ込める。
恋なんてしたことはないし、人の想いの善し悪しなんて判定できるほど偉い人間ではない。
だけど正直、彼女の想いなんてどうでもいいのだ。
私はただエドガーに笑っていてほしいだけ。
身勝手な自己愛上等。
それなら私も身勝手に我儘にやり返すだけだ。
エドガーは私が矢面に立つかもしれないことに最後まで頷いてはくれなかった。
だから自分の意思で勝手に送った。
腹が立っていたから。
誠心誠意を込めて書いた私の手紙を送ったあとも、案の定ミランダからのラブレター攻撃は続いた。
呆れつつも、やっぱりねという思いが強い。
それどころか、私への宣戦布告のような挑発的な返信もあった。
真実の愛を邪魔することはできない。
これは私とエドガー様の物語なのよ、あなたの気持ちなんかどうでもいい。
愛されてもいないくせに出しゃばるな、顔と身体だけの女のくせに。
そんな侮辱的な言葉の羅列に、ショックを通り越して笑ってしまった。
あまりにも想定通りの反応だったから。
夕食のあと、エドガーとの話し合いの場を設けるために談話室へと呼び出した。
「これで彼女がどういった人か分かってくださいました?」
苦笑しながら、ミランダからの手紙を読み終えたエドガーに問う。
ゆっくりと紙面から顔を上げたエドガーの表情からは、血の気が引いていた。
「……なんてひどい言葉を」
「あらそんなの。慣れっこですわ。色んな方に似たようなことを言われてきましたもの」
今更同情されるのも嫌なので茶化すように言うと、彼は泣きそうな顔になった。
「こんな最低な人間だったなんて」
それから怒気を孕んだ声で静かに言う。
エドガーが怒るなんて滅多にない。
「許せないな」
「あなたが気に病む必要はありません」
珍しいなと思いつつ、慰めるようにそっと肩に手を置いて言う。
彼女からの侮辱は、私と彼女の問題であってエドガーのせいではないのだから。
「嫌われるのはいつものことです」
「そんなことない」
肩に置いた手を掴んで彼が言う。
「シェリルは素晴らしい人だ」
その手の熱と、眼差しの強さに心臓がどきりと鳴った。
「見た目も確かに誰よりも美しいが、シェリルはそれだけなんかじゃない。賢いしいつだって周りがよく見えている。それに礼儀作法も隅々まで完璧だ」
「ちょっ、ちょっとなんですの突然」
「突然ではない。君と会うようになってからずっと思ってきたことだ。聞き飽きているだろうと遠慮していた。だが実際こんなことを言われているのを見たら黙っていられない」
そこからミランダの侮辱にひとつひとつ反論するような誉め言葉のオンパレードが続いて、思わずたじろぐ。
今まで散々男性たちから送られてきた美辞麗句は白けた気持ちで聞いていたのに、エドガーから言われると動揺して顔が熱くなってしまう。
「あの、もうそれくらいに……」
「優しくて強くてとてもその、か、……かわいらしい人だ」
それまで淀みなく言っていたのに、最後に変に照れたようにエドガーが口籠る。
「……なぜそこで照れるのです」
「いや、だって……言い慣れていない言葉だったからつい」
気まずそうにエドガーが言う。
確かに美しいという形容は会話の合間のついでや冗談みたいには何度か言われたけれど、かわいいと言われたのは初めてだ。
それどころか、あらゆる女性に紳士的なくせに、女性に対して「可愛い」と言っているのを聞いたことはないかもしれない。
ほんのり頬を染めて目を逸らすエドガーに、つられて私も目を逸らす。
心臓は大きく脈打っていて、ミランダにもらった罵倒の数々よりもある意味ダメージが大きかった。
「とにかく。俺のために自分が泥を被るようなことばかり。なのにそれを当然のことだと言う。俺は自分と家のことばかりだったというのに。本当に自分が情けないよ」
気を取り直すように、あるいは誤魔化すように言われて思わず笑う。
「だって結婚したのですもの。あなたのことも家のことも、もう『私のこと』ですわ」
一緒です、と冗談めかして言うと、エドガーが眩しいものでも見るように目を細めて私を見た。
「ありがとうシェリル。君と結婚出来て本当に幸せだ」
「こちらこそ。平穏とは少し違いますけど、刺激的なのもそう悪くありません」
笑いながら言う。
社交界で騒がれるのはごめんだったけれど、エドガーの平穏のために頑張るのは嫌いじゃない。
「……ハグしても?」
遠慮がちに問われて、ひときわ大きく心臓が音を立てた。
「家族に、そんな断りは必要ありません」
動揺を知られたくなくて、殊更に軽い口調で言う。
家族同士のハグなんてありふれたもの。
実家にいた時だってしょっちゅうみんなとハグし合っていた。血の繋がらない義姉とだって当たり前のように。
そう思おうとしたけれど、エドガーと抱き合うのはなんだかひどく覚悟が必要だった。
その日以来、エドガーは彼女からの手紙を燃やすようマイクに命じ、一切目を通さないようになった。
ミランダと社交の場で会っても、目も合わせようとしない。
余程私への侮辱に腹が立ったらしい。
それでも手紙は止まないどころか、私への手紙の言い訳のためなのか、むしろ数が増やされた。
さすがに付き合いきれないので、これ以上送ってきたらこれまでの手紙を全てしかるべき場所で公表する、という内容で返信するとぴたりと止んだ。
世間体を気にする理性はまだ残っていたようで良かったと、ホッと胸を撫でおろす。
パーティーでエドガーに寄ってきた時には、こっそり近付いて懐に忍ばせた手紙をチラ見せすると退散するようになった。
まるで悪霊に効くという呪い師のお札のようだ。
もちろんその手紙は偽物だし、万が一にも他の人の目に触れることはないだろう。
私はエドガーの役に立てたことを誇らしく思い、また似たようなことがあった時に備えて闘志を燃やすのであった。
封筒をエドガーに返しながら言う。
「解決? 彼女から手紙が来なくなるということ?」
「いえ。あなたの精神的負担が軽くなる方法です」
「へえ、どんな方法?」
彼は素直にそれを受け取って、少し嬉しそうに首を傾げた。
やはり負担だったのではないか。
そう思ってにこりと笑う。
「読まずに燃やしてしまいましょう」
「それはできない!」
さらりと言うと、エドガーがぎょっとした顔で手紙を後ろ手に隠した。
何も今すぐ同意なしに燃やそうとしたわけではないのにと、予想通りの反応に苦笑する。
「どうせお返事を返さないのであれば同じです」
「しかし真剣な想いを無碍にすることは」
真っ当な心根だとは思うが、背負い込んで本人が疲弊していたら本末転倒だ。
「重た過ぎる想いは時に毒になりますわ」
「手紙を送って来るだけで他は何もない。俺だけが耐えれば平和だ。君にも迷惑は掛からない」
そうだろう? と困ったような顔でエドガーが言う。
そんなわけがない。だって私はもう知ってしまったのだ。見なかったフリなんてできない。
「あなたは私がそれと同じ思いをしていても平気なのですか? 放っておきます?」
「……間違いなく助けようとするだろうね」
複雑な顔でエドガーが言う。
その返事で私に言いくるめられてしまうのを分かった上で、それでもNOとは言えなかったのだろう。
ずるい聞き方をしてしまったけれど、その答えに満足して微笑む。
「でも、さすがに燃やすとなると真心を踏みにじるようで気が引けるよ……」
それでもエドガーは悪足掻きのように言って、手紙を持ったまま肩を落とした。
「ではこうしましょう。私が彼女に手紙を送るのです」
「君が?」
「ええ。妻である私が、女性から夫に手紙が来るのが悲しい、辛いとお伝えするのです」
エドガーはたぶん、送り主であるミランダが、想いを伝えたいだけの無害な女性だと思っている。
対する私の見解は全く別だ。
毎日手紙を送りつけてくる人間が無害なわけがない。
彼女は間違いなく利己的で自己中心的だ。相手の迷惑なんて考えていない。
そんな女性が、想い人の妻からの手紙をどうするか。
本当にただ無害で健気な人間であれば、嫌な思いをさせてしまって申し訳ない、考えが足らなかった、という反省と共にエドガーへの手紙を止めるだろう。
だけど。
「それを伝えても気にせず送ってくるようなら、その方の真心は偽物です」
困惑顔のエドガーだけど、私の言っていることにも納得できるようで迷うような目をしている。
「私は誠意をもって書くつもりです。その真心を無視するような方の言い分を聞いてあげる必要はありませんよね。それはあなたへの想いではなく身勝手な自己愛です」
あえて断定するように言って、エドガーの反論を封じ込める。
恋なんてしたことはないし、人の想いの善し悪しなんて判定できるほど偉い人間ではない。
だけど正直、彼女の想いなんてどうでもいいのだ。
私はただエドガーに笑っていてほしいだけ。
身勝手な自己愛上等。
それなら私も身勝手に我儘にやり返すだけだ。
エドガーは私が矢面に立つかもしれないことに最後まで頷いてはくれなかった。
だから自分の意思で勝手に送った。
腹が立っていたから。
誠心誠意を込めて書いた私の手紙を送ったあとも、案の定ミランダからのラブレター攻撃は続いた。
呆れつつも、やっぱりねという思いが強い。
それどころか、私への宣戦布告のような挑発的な返信もあった。
真実の愛を邪魔することはできない。
これは私とエドガー様の物語なのよ、あなたの気持ちなんかどうでもいい。
愛されてもいないくせに出しゃばるな、顔と身体だけの女のくせに。
そんな侮辱的な言葉の羅列に、ショックを通り越して笑ってしまった。
あまりにも想定通りの反応だったから。
夕食のあと、エドガーとの話し合いの場を設けるために談話室へと呼び出した。
「これで彼女がどういった人か分かってくださいました?」
苦笑しながら、ミランダからの手紙を読み終えたエドガーに問う。
ゆっくりと紙面から顔を上げたエドガーの表情からは、血の気が引いていた。
「……なんてひどい言葉を」
「あらそんなの。慣れっこですわ。色んな方に似たようなことを言われてきましたもの」
今更同情されるのも嫌なので茶化すように言うと、彼は泣きそうな顔になった。
「こんな最低な人間だったなんて」
それから怒気を孕んだ声で静かに言う。
エドガーが怒るなんて滅多にない。
「許せないな」
「あなたが気に病む必要はありません」
珍しいなと思いつつ、慰めるようにそっと肩に手を置いて言う。
彼女からの侮辱は、私と彼女の問題であってエドガーのせいではないのだから。
「嫌われるのはいつものことです」
「そんなことない」
肩に置いた手を掴んで彼が言う。
「シェリルは素晴らしい人だ」
その手の熱と、眼差しの強さに心臓がどきりと鳴った。
「見た目も確かに誰よりも美しいが、シェリルはそれだけなんかじゃない。賢いしいつだって周りがよく見えている。それに礼儀作法も隅々まで完璧だ」
「ちょっ、ちょっとなんですの突然」
「突然ではない。君と会うようになってからずっと思ってきたことだ。聞き飽きているだろうと遠慮していた。だが実際こんなことを言われているのを見たら黙っていられない」
そこからミランダの侮辱にひとつひとつ反論するような誉め言葉のオンパレードが続いて、思わずたじろぐ。
今まで散々男性たちから送られてきた美辞麗句は白けた気持ちで聞いていたのに、エドガーから言われると動揺して顔が熱くなってしまう。
「あの、もうそれくらいに……」
「優しくて強くてとてもその、か、……かわいらしい人だ」
それまで淀みなく言っていたのに、最後に変に照れたようにエドガーが口籠る。
「……なぜそこで照れるのです」
「いや、だって……言い慣れていない言葉だったからつい」
気まずそうにエドガーが言う。
確かに美しいという形容は会話の合間のついでや冗談みたいには何度か言われたけれど、かわいいと言われたのは初めてだ。
それどころか、あらゆる女性に紳士的なくせに、女性に対して「可愛い」と言っているのを聞いたことはないかもしれない。
ほんのり頬を染めて目を逸らすエドガーに、つられて私も目を逸らす。
心臓は大きく脈打っていて、ミランダにもらった罵倒の数々よりもある意味ダメージが大きかった。
「とにかく。俺のために自分が泥を被るようなことばかり。なのにそれを当然のことだと言う。俺は自分と家のことばかりだったというのに。本当に自分が情けないよ」
気を取り直すように、あるいは誤魔化すように言われて思わず笑う。
「だって結婚したのですもの。あなたのことも家のことも、もう『私のこと』ですわ」
一緒です、と冗談めかして言うと、エドガーが眩しいものでも見るように目を細めて私を見た。
「ありがとうシェリル。君と結婚出来て本当に幸せだ」
「こちらこそ。平穏とは少し違いますけど、刺激的なのもそう悪くありません」
笑いながら言う。
社交界で騒がれるのはごめんだったけれど、エドガーの平穏のために頑張るのは嫌いじゃない。
「……ハグしても?」
遠慮がちに問われて、ひときわ大きく心臓が音を立てた。
「家族に、そんな断りは必要ありません」
動揺を知られたくなくて、殊更に軽い口調で言う。
家族同士のハグなんてありふれたもの。
実家にいた時だってしょっちゅうみんなとハグし合っていた。血の繋がらない義姉とだって当たり前のように。
そう思おうとしたけれど、エドガーと抱き合うのはなんだかひどく覚悟が必要だった。
その日以来、エドガーは彼女からの手紙を燃やすようマイクに命じ、一切目を通さないようになった。
ミランダと社交の場で会っても、目も合わせようとしない。
余程私への侮辱に腹が立ったらしい。
それでも手紙は止まないどころか、私への手紙の言い訳のためなのか、むしろ数が増やされた。
さすがに付き合いきれないので、これ以上送ってきたらこれまでの手紙を全てしかるべき場所で公表する、という内容で返信するとぴたりと止んだ。
世間体を気にする理性はまだ残っていたようで良かったと、ホッと胸を撫でおろす。
パーティーでエドガーに寄ってきた時には、こっそり近付いて懐に忍ばせた手紙をチラ見せすると退散するようになった。
まるで悪霊に効くという呪い師のお札のようだ。
もちろんその手紙は偽物だし、万が一にも他の人の目に触れることはないだろう。
私はエドガーの役に立てたことを誇らしく思い、また似たようなことがあった時に備えて闘志を燃やすのであった。
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予定より長くなったので短編から長編に変更しました!(スミマセン)
《追記》たくさんの感想コメントありがとうございます!
とても嬉しくて、全部楽しく笑いながら読んでいます。
ですが、実は今週は仕事がとても忙しくて(休みが……)その為、現在全く返信が出来ず……本当にすみません。
よければ、もう少しこのフニフニ話にお付き合い下さい。
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