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22.平穏
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アンバーの淹れてくれたお茶を飲みながら、午後の日差しに目を細める。
「紅茶はマイクの方が美味いな」
同じく紅茶に口をつけてから、エドガーが微かに顔をしかめた。
「あら、私はアンバーの豪快な淹れ方も好きですわ」
確かにお湯をドバっと入れてロクに蒸らしもしないアンバーの紅茶は、一から丁寧に淹れるマイクには到底かなわない。
それでも塵一つ残さない完璧な掃除をするような彼女が、お茶に関してだけはなぜか雑なのが面白くて私は結構好きだ。
本人曰く、お茶よりお酒の方が美味しいからということらしい。
その理由を聞いた時、それとこれとは話が別なのではないかと笑ってしまった。
「シェリルは採点が甘いな」
「そういうあなたこそ、きちんと残さず飲むではありませんか」
「文句は言うが」
「アンバーにはちっとも堪えませんわね」
諦めたように肩を竦めるエドガーに苦笑する。
さっきも遠慮がちに「もう少し時間をかけて淹れた方が……」と進言するエドガーに、アンバーは「今すぐ注いでもお茶はお茶です」と素敵な笑顔で談話室を後にしたばかりだ。
たまたま別の仕事でタイミングの悪かったマイクの代わりにお茶を淹れてくれただけで、本来の彼女の仕事ではない。
それでもやってあげたのだから、文句を言わずに飲みなさいということなのだろう。
やはりアンバーには彼の「魔性」が一切効かないようで尊敬してしまう。
「君の甘やかしぶりなら、俺が人生初の料理を失敗しても美味いと言って食べてくれそうだ」
「ええもちろん。だって大切な家族ですもの」
まんまと魔性に魅入られてしまった私はと言えば、こうして必死で「家族」であるということを強調して心の平穏をなんとか保っているという有様だ。
「それで、何を作ってくださるのですか?」
「素人の作ったものを食べたいのかい?」
戯れに言った言葉に私が乗っかると、エドガーは驚いたように目を丸くした。
正直なところ、かなり食べてみたい。
実家で義姉とお菓子作りをすることもあった私とは違って、一度も調理場に立ったことのないエドガーが一体どんなものを作るのか。
失敗しても面白いけれど、とても上手く作れる気もする。
「是非に」
ワクワクしながら頷くと、エドガーは楽しそうに目を細めた。
「美しい妻が望むのなら頑張ってみようかな」
「本当ですか? 横で見ていてもよろしくて?」
「ダメだ。ズルがバレてしまう」
「まあ! ではマイクに見張らせなくては」
冗談を言って笑い合っているうちに、本当に料理を作ってくれるのかは曖昧になっていく。
彼は人を煙に巻いてうやむやにするのが上手いのだ。
そうやって今までは言い寄ってくる女性たちをのらりくらりとかわしていたのだろう。
最近ではこんなふうに、社交にもライケンス家にも関係のない話をすることが増えた。
ヨハンナとのことがあって以来、意外なほどに穏やかな日々が続いている。
クレーベルク公爵家全体を巻き込んでの解決が、少なからず社交界へ影響を及ぼすことは覚悟していた。
けれどその影響は、思いのほか良い方向へと事を運んでくれたようだ。
ここのところ、パーティーでもお茶会でも、私への露骨な敵意やエドガーへの執着が目に見えて減っていた。
ヨハンナのしたことは速やかに貴族間に広まり、女性たちがトラブルやスキャンダルの二の舞を演じることを恐れたのかもしれない。
そうなってくると自然とパーティーでも一緒にいる時間が長くなり、エドガーとも素に近い状態で過ごせるようになった。
人目を気にしなくて良くなると休日に出掛けることも増えた。
出掛けなくても何かとエドガーが私のところへ来るようになったのは、緊張が解けて気が緩んだ結果なのかもしれない。
それともヨハンナの時のようにならないために、守ってくれているのか。
それはさすがに私の都合のいい想像だと分かっているけれど。
とにかく、エドガーが私と過ごすことが増えたように思う。
嬉しいような申し訳ないような、あるいは後ろめたいような複雑な気持ちだ。
「そうだ、来週の舞踏会のリストを確認したよ。分かりやすくて助かった」
「お義母様の教え方がお上手ですもの。もう全て引き継いでも問題ないくらい」
邪な感情を抱いてしまった罪滅ぼしに、せめて少しでも彼の役に立ちたい。
そう思い積極的に義母へ教えを乞ううちに、少しずつ次期侯爵夫人としての仕事も増えてきた。
エドガーからの愛ではなく、信頼を得るための行動であれば後ろめたさも打ち消せるはず。
そんな思いで頑張っていることを認めてもらえて、性懲りもなく舞い上がってしまいそうになる。
「頼もしいけど、あんまり頑張りすぎると心配になる」
気遣うように言って、少し隈の浮き出た私の目元を指先でなぞった。
心臓が大きく跳ねて、咄嗟に変な声が出そうになるのを無理やりねじ伏せる。
こんな浅ましい感情、エドガーにだけは絶対に知られたくなかった。
「私、あなたに後悔させたくありませんの」
だから精一杯の笑顔を見せる。
「後悔?」
「ええ。私を選んでくださったことを」
自信に満ちたように。
恋愛感情なんて一切ありませんという顔で。
「まさか。後悔なんてありえない」
私の強がりに、エドガーは幸せそうに笑う。
「シェリルと結婚してから毎日が楽しい。こんなこと、想像もしていなかった」
「そんな、大袈裟です」
謙遜するフリで目を伏せて首を振る。
エドガーの真っ直ぐな言葉に、何か別の意味を期待してしまう自分が嫌だった。
「いいや真実だ。君に会うまで家のことしか頭にないつまらない男だったよ」
「あら、家を大切にするあなたは魅力的でしたわよ?」
そういう人だから結婚を決めたし、家のことだけと言うわりに最初からずっと私を大切にしてくれていた。
だから今こんなにもエドガーが好きなのだ。
「嬉しいことを言ってくれる。おいで」
エドガーが両腕を軽く広げて言う。
ハグされる、と身構えそうになるのを堪え、ぎこちなく身を寄せた。
「君といると心が安らぐ」
穏やかな声が耳元で聞こえる。
他意なんてないはずなのに、特別な人に向けられた言葉に思えるのは私がそう望んでしまっているせいだ。
「……私も」
その嬉しそうな言葉に、咄嗟になんと返したらいいのかわからず掠れた声で言う。
彼は家族として、人として言ってくれているのは分かっている。
少し前まではそれだけで十分だったし、満足していたはずなのに。
私にはもう恋心が芽生えてしまった。
「私も、あなたのことを信頼しているわ」
本音を言ってしまいそうになるのを恐れて、わざと少しズレた言い回しをする。
どうするのが正解なのかよく分からない。
だって男性に好かれたいと思ったのは生まれて初めてなのだ。
その初めての相手が夫で、本来なら喜ぶべき状況のはずなのに、それを望むのがタブーだなんて。
親愛のハグを、同じ気持ちで返すことができずに私の腕は行き場を失っている。
こんな風に手放しで言ってもらえるのは、私が同性愛者で彼に恋心を抱かないと思い込んでいるからだ。
エドガーは私が彼を好きになることはないと信じているから、安心して気を緩めてくれている。
それを裏切ってはいけないし、裏切りたくはなかった。
「あなたやお義母様たちと家族になれて幸せよ」
そっと身体を離して、エドガーを見上げる。
微笑んで言うと、なぜかエドガーは少し悲しそうな顔をした。
「……そうか。そうだよね」
その声は先程までとは違って、沈んだものに聞こえた。
どうしてそんな顔をするのか。
その理由は、自分のことで手一杯な私には分からなかった。
「紅茶はマイクの方が美味いな」
同じく紅茶に口をつけてから、エドガーが微かに顔をしかめた。
「あら、私はアンバーの豪快な淹れ方も好きですわ」
確かにお湯をドバっと入れてロクに蒸らしもしないアンバーの紅茶は、一から丁寧に淹れるマイクには到底かなわない。
それでも塵一つ残さない完璧な掃除をするような彼女が、お茶に関してだけはなぜか雑なのが面白くて私は結構好きだ。
本人曰く、お茶よりお酒の方が美味しいからということらしい。
その理由を聞いた時、それとこれとは話が別なのではないかと笑ってしまった。
「シェリルは採点が甘いな」
「そういうあなたこそ、きちんと残さず飲むではありませんか」
「文句は言うが」
「アンバーにはちっとも堪えませんわね」
諦めたように肩を竦めるエドガーに苦笑する。
さっきも遠慮がちに「もう少し時間をかけて淹れた方が……」と進言するエドガーに、アンバーは「今すぐ注いでもお茶はお茶です」と素敵な笑顔で談話室を後にしたばかりだ。
たまたま別の仕事でタイミングの悪かったマイクの代わりにお茶を淹れてくれただけで、本来の彼女の仕事ではない。
それでもやってあげたのだから、文句を言わずに飲みなさいということなのだろう。
やはりアンバーには彼の「魔性」が一切効かないようで尊敬してしまう。
「君の甘やかしぶりなら、俺が人生初の料理を失敗しても美味いと言って食べてくれそうだ」
「ええもちろん。だって大切な家族ですもの」
まんまと魔性に魅入られてしまった私はと言えば、こうして必死で「家族」であるということを強調して心の平穏をなんとか保っているという有様だ。
「それで、何を作ってくださるのですか?」
「素人の作ったものを食べたいのかい?」
戯れに言った言葉に私が乗っかると、エドガーは驚いたように目を丸くした。
正直なところ、かなり食べてみたい。
実家で義姉とお菓子作りをすることもあった私とは違って、一度も調理場に立ったことのないエドガーが一体どんなものを作るのか。
失敗しても面白いけれど、とても上手く作れる気もする。
「是非に」
ワクワクしながら頷くと、エドガーは楽しそうに目を細めた。
「美しい妻が望むのなら頑張ってみようかな」
「本当ですか? 横で見ていてもよろしくて?」
「ダメだ。ズルがバレてしまう」
「まあ! ではマイクに見張らせなくては」
冗談を言って笑い合っているうちに、本当に料理を作ってくれるのかは曖昧になっていく。
彼は人を煙に巻いてうやむやにするのが上手いのだ。
そうやって今までは言い寄ってくる女性たちをのらりくらりとかわしていたのだろう。
最近ではこんなふうに、社交にもライケンス家にも関係のない話をすることが増えた。
ヨハンナとのことがあって以来、意外なほどに穏やかな日々が続いている。
クレーベルク公爵家全体を巻き込んでの解決が、少なからず社交界へ影響を及ぼすことは覚悟していた。
けれどその影響は、思いのほか良い方向へと事を運んでくれたようだ。
ここのところ、パーティーでもお茶会でも、私への露骨な敵意やエドガーへの執着が目に見えて減っていた。
ヨハンナのしたことは速やかに貴族間に広まり、女性たちがトラブルやスキャンダルの二の舞を演じることを恐れたのかもしれない。
そうなってくると自然とパーティーでも一緒にいる時間が長くなり、エドガーとも素に近い状態で過ごせるようになった。
人目を気にしなくて良くなると休日に出掛けることも増えた。
出掛けなくても何かとエドガーが私のところへ来るようになったのは、緊張が解けて気が緩んだ結果なのかもしれない。
それともヨハンナの時のようにならないために、守ってくれているのか。
それはさすがに私の都合のいい想像だと分かっているけれど。
とにかく、エドガーが私と過ごすことが増えたように思う。
嬉しいような申し訳ないような、あるいは後ろめたいような複雑な気持ちだ。
「そうだ、来週の舞踏会のリストを確認したよ。分かりやすくて助かった」
「お義母様の教え方がお上手ですもの。もう全て引き継いでも問題ないくらい」
邪な感情を抱いてしまった罪滅ぼしに、せめて少しでも彼の役に立ちたい。
そう思い積極的に義母へ教えを乞ううちに、少しずつ次期侯爵夫人としての仕事も増えてきた。
エドガーからの愛ではなく、信頼を得るための行動であれば後ろめたさも打ち消せるはず。
そんな思いで頑張っていることを認めてもらえて、性懲りもなく舞い上がってしまいそうになる。
「頼もしいけど、あんまり頑張りすぎると心配になる」
気遣うように言って、少し隈の浮き出た私の目元を指先でなぞった。
心臓が大きく跳ねて、咄嗟に変な声が出そうになるのを無理やりねじ伏せる。
こんな浅ましい感情、エドガーにだけは絶対に知られたくなかった。
「私、あなたに後悔させたくありませんの」
だから精一杯の笑顔を見せる。
「後悔?」
「ええ。私を選んでくださったことを」
自信に満ちたように。
恋愛感情なんて一切ありませんという顔で。
「まさか。後悔なんてありえない」
私の強がりに、エドガーは幸せそうに笑う。
「シェリルと結婚してから毎日が楽しい。こんなこと、想像もしていなかった」
「そんな、大袈裟です」
謙遜するフリで目を伏せて首を振る。
エドガーの真っ直ぐな言葉に、何か別の意味を期待してしまう自分が嫌だった。
「いいや真実だ。君に会うまで家のことしか頭にないつまらない男だったよ」
「あら、家を大切にするあなたは魅力的でしたわよ?」
そういう人だから結婚を決めたし、家のことだけと言うわりに最初からずっと私を大切にしてくれていた。
だから今こんなにもエドガーが好きなのだ。
「嬉しいことを言ってくれる。おいで」
エドガーが両腕を軽く広げて言う。
ハグされる、と身構えそうになるのを堪え、ぎこちなく身を寄せた。
「君といると心が安らぐ」
穏やかな声が耳元で聞こえる。
他意なんてないはずなのに、特別な人に向けられた言葉に思えるのは私がそう望んでしまっているせいだ。
「……私も」
その嬉しそうな言葉に、咄嗟になんと返したらいいのかわからず掠れた声で言う。
彼は家族として、人として言ってくれているのは分かっている。
少し前まではそれだけで十分だったし、満足していたはずなのに。
私にはもう恋心が芽生えてしまった。
「私も、あなたのことを信頼しているわ」
本音を言ってしまいそうになるのを恐れて、わざと少しズレた言い回しをする。
どうするのが正解なのかよく分からない。
だって男性に好かれたいと思ったのは生まれて初めてなのだ。
その初めての相手が夫で、本来なら喜ぶべき状況のはずなのに、それを望むのがタブーだなんて。
親愛のハグを、同じ気持ちで返すことができずに私の腕は行き場を失っている。
こんな風に手放しで言ってもらえるのは、私が同性愛者で彼に恋心を抱かないと思い込んでいるからだ。
エドガーは私が彼を好きになることはないと信じているから、安心して気を緩めてくれている。
それを裏切ってはいけないし、裏切りたくはなかった。
「あなたやお義母様たちと家族になれて幸せよ」
そっと身体を離して、エドガーを見上げる。
微笑んで言うと、なぜかエドガーは少し悲しそうな顔をした。
「……そうか。そうだよね」
その声は先程までとは違って、沈んだものに聞こえた。
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