112 / 201
episodo:12
#7
しおりを挟む
「なぁ、芽依。
男の俺には、よく解んねぇけど、女には色々あんだろ?
俺、sexしたくて芽依と一緒に居るんじゃねぇからな。
だから、無理しないで欲しい。
芽依がそういう気分じゃないなら、俺は無理させてまで芽依を抱きたくない。
俺、うまく言えねぇけど、芽依のことが大事だからな」
駄々っ子みたいなことを言って抱きついた私のことを、
海翔は優しく抱きしめたまま、
ソッと優しく頭を包み込むうようにして何度も撫でながら、
優しく言い聞かせるように言ってくれた言葉にまた涙が溢れてきてしまう。
「海翔に私のことだけ考えて欲しいって思っちゃうの。
私のことだけ見てて欲しいって思っちゃうの。
私、スゴいワガママなの。
だから、海翔に嫌われるのが怖いの。
自分でもどうしたら良いのか解んないの」
「俺、いつも芽依だけ見てるよ。
そんなことで芽依を嫌ったりしねぇよ。
だからそんな心配するなよ、な?」
私、海翔の心の中に忍さんが居ても構わないなんて思ってたけど、
やっぱりそんなの嫌だ……。
海翔には自分だけを好きでいて貰いたい……。
ねぇ、海翔、どうして忍さんに逢わないの?
私に気を遣ってるから?
それとも、
今まで抑え込んでた想いが溢れてしまうのが怖いから?
私、海翔のことがよく解んないよ……。
泣いて興奮した私は、
海翔のあったかい腕の中で泣きじゃくることしかできなかった。
漸く涙も止まって、
やっと気持ちも落ち着いた。
横になってる海翔のあったかい胸に埋めてた顔を上げると、
「やっと落ち着いた。
何、キョトンとしてんだよ?
あんまり心配させんなよなぁ」
ふうと短く息を吐いてから、
私の額にコツンと軽く自分の額をくっつけてきた海翔に、
今度は顔を胸に押し当てるようにしてキツく抱きしめられた。
「海翔、苦しいよ」
苦しくて、
何とか逃れようと、
海翔の胸に押し当てている両手の平を強く押したところで、
当然、少しもビクともしなくって。
「俺を慌てさせたバツ。
すぐには解放してなんかやんねぇ……。
俺がどれだけ焦ったと思う?
俺、こんなに焦ったの、X'masに芽依のこと追いかけて以来だからな。
なぁ、芽依、なんかあったのか?」
少しだけ腕の力を緩めて、
私の顔を手でソッと支えて僅かに浮かせると、
ゆっくり瞳の奥を伺うようにして見つめながら聞いてくる海翔。
「……ううん。
最近、…寝不足だったし、…仕事も忙しかったし。……ストレス…かなぁ?」
そんな海翔の視線から逃れるために、
私はゆっくり海翔の胸元に額をコツンと軽く預けながら嘘をついた。
だって、
とてもじゃないけど、
本当のことなんて怖くて言えないんだもん……。
男の俺には、よく解んねぇけど、女には色々あんだろ?
俺、sexしたくて芽依と一緒に居るんじゃねぇからな。
だから、無理しないで欲しい。
芽依がそういう気分じゃないなら、俺は無理させてまで芽依を抱きたくない。
俺、うまく言えねぇけど、芽依のことが大事だからな」
駄々っ子みたいなことを言って抱きついた私のことを、
海翔は優しく抱きしめたまま、
ソッと優しく頭を包み込むうようにして何度も撫でながら、
優しく言い聞かせるように言ってくれた言葉にまた涙が溢れてきてしまう。
「海翔に私のことだけ考えて欲しいって思っちゃうの。
私のことだけ見てて欲しいって思っちゃうの。
私、スゴいワガママなの。
だから、海翔に嫌われるのが怖いの。
自分でもどうしたら良いのか解んないの」
「俺、いつも芽依だけ見てるよ。
そんなことで芽依を嫌ったりしねぇよ。
だからそんな心配するなよ、な?」
私、海翔の心の中に忍さんが居ても構わないなんて思ってたけど、
やっぱりそんなの嫌だ……。
海翔には自分だけを好きでいて貰いたい……。
ねぇ、海翔、どうして忍さんに逢わないの?
私に気を遣ってるから?
それとも、
今まで抑え込んでた想いが溢れてしまうのが怖いから?
私、海翔のことがよく解んないよ……。
泣いて興奮した私は、
海翔のあったかい腕の中で泣きじゃくることしかできなかった。
漸く涙も止まって、
やっと気持ちも落ち着いた。
横になってる海翔のあったかい胸に埋めてた顔を上げると、
「やっと落ち着いた。
何、キョトンとしてんだよ?
あんまり心配させんなよなぁ」
ふうと短く息を吐いてから、
私の額にコツンと軽く自分の額をくっつけてきた海翔に、
今度は顔を胸に押し当てるようにしてキツく抱きしめられた。
「海翔、苦しいよ」
苦しくて、
何とか逃れようと、
海翔の胸に押し当てている両手の平を強く押したところで、
当然、少しもビクともしなくって。
「俺を慌てさせたバツ。
すぐには解放してなんかやんねぇ……。
俺がどれだけ焦ったと思う?
俺、こんなに焦ったの、X'masに芽依のこと追いかけて以来だからな。
なぁ、芽依、なんかあったのか?」
少しだけ腕の力を緩めて、
私の顔を手でソッと支えて僅かに浮かせると、
ゆっくり瞳の奥を伺うようにして見つめながら聞いてくる海翔。
「……ううん。
最近、…寝不足だったし、…仕事も忙しかったし。……ストレス…かなぁ?」
そんな海翔の視線から逃れるために、
私はゆっくり海翔の胸元に額をコツンと軽く預けながら嘘をついた。
だって、
とてもじゃないけど、
本当のことなんて怖くて言えないんだもん……。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
789
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる