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1章 回想シーンから
目覚め✳︎ご注意
しおりを挟む人間の大人たちは、5人ほどいる。
腕にはこの国の紋章を付けている。
「おい、こりゃいいラビットだな…」
1人の男がニタァと不気味な笑いを浮かべる。
「やめてっ!近づかないで」
私は咄嗟にラビット族でも使うことが許されている禁断の変化を使ってしまい…。爪も鋭く伸び牙も生えてしまい別人へ変わってしまったのだ。
「やだっ、何よこれ。これは私…?」
動揺を隠せなかった。その変化は15歳にならないと発動してはならなく…。
幼い子供が発動すると元の姿に戻ることが力不足で出来なくなるからだ。
(何と帰ったらお母さんに言われるのだろうか…。でも、今はそんなことよりも)
「うわぁ、化け物になったぞ。これは良い。オズワード王に献上しなくては」
1人の男が、こちらに向かって剣を振りかざしてくるのが見える。運良くフロッセを庇い守れたけど2回目はそういかなかった。
「お、お姉ちゃんっ!」
この目の前の男に気を取られていて背後から迫る人影に気づかなかった。フロッセが人質になってしまった。
「フロッセッ!!!!」
(もうどうすれば良いのか、男5人に私子供だけ)
「これ以上動くな」
そう言った男の刀の刃をフロッセの首につけた。それを見た瞬間…私の体の中が電流が走ったみたいにビクッと反応した。そして…。
『あの男を殺さないといけない』
なんだか自分の体では感じがして誰かが支配しているような…。
「許さないっ」
それは、あっという間だった。フロッセは自分の身に何が起こったのか理解するのに一苦労だった。
あり得ないスピードとジャンプ力で、フロッセを捕らえていた人間の腰を狙って爪を引っ掻いたのである。
ガリッと。
「アァ!ヴゥ…」
「フロッセ!」
「お姉ちゃんっ!」
フロッセを抱きしめる。
(良かった無事で)
私にやられた男の腰からは血飛沫が流れ出てかなり奥の方へ刺さったようだった。その様子を見ていた人間の男たちは、急に怖くなったのか…。
「おいっ!大丈夫かぁ?!」
「ちくしょ、引き返すぞ」
と、ゾロゾロと王宮へ帰っていった。
「お姉ちゃん大丈夫?」
その声で、我にかえった。この姿を見られたら…
その時…。
「2人とも!」
騒ぎを聞きつけたお母さんが迎えに来てくれたのであった。
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