11 / 19
4章
側近の男
しおりを挟む
その人は一言で表すと…
(無力)
な雰囲気を醸し出す不思議な男性だった。
でも、どこか人間なのに嫌な感じがしなかった。
「初めて会った感じがしませんね…」
思わず、呟いてしまった。
「すみません、初対面の人に」
「大丈夫です、僕は側近のバラード・アリーと申します」
見た目は私と同じぐらいかな?
でも、どこか幼さがある。
「彼、こう見えて元ラビット族なんだ」
「!?」
爆弾発言を聞いたわ。
側近のバラードがラビット族だったなんて…。あ、そうか。だからさっき人間から出させるマイナスの匂いがなくどちらかと言えば私たちと同じ匂いがしたのね。
「でも、耳どうしたの?」
そうだラビット族と言えば耳。その耳が無いなんて…。
「彼女なら、助けてくれる」
ソラリスが言った。
「彼は、記憶喪失なんだよ。フィーリン革命軍の1人だったらしいけど情報を漏らし拷問を受け、耳を切られてしまったらしい」
「そんなとき、君も持っているだろう?あの時計屋のペンダントのことを耳にして買って願いを望んだ」
『人間になりたい』と。
「でも、その代償としてペンダントはラビット族からバラードの記憶を消し去ってバラード本人も記憶を失った」
「何でそのことを、あなたが知っているの?」
「そりゃ、俺と時計屋は親友みたいなもので…」
世界は思っていたよりも狭かった。
王宮も、フィーリン革命軍を討伐しようとしていて動いていたのね。
「でも、前のあの男は…」
「言う通りだ。父さんは、リーグ家が人間たちの脅威になると思ってあの日向かったのだ」
「でも、それは間違っていた」
「なんなの…今更…。お母さんはあなたたちよりも立派よ!かっこいいの!死なせないでよ…。そばにいてほしかったのに」
目の前の扉に向かって無我夢中で走り出した。
王宮の中は広すぎて息を切らした私は適当に空いていた部屋に入って号泣した…。
お母さん、もう一度会いたいよ…。
その時、ペンダントが緑色に光っていたことは知らなかった。
コンコン。
「失礼します」
メイドさんたちが続々とやってきた。
「ここにいらっしゃいましたか…」
何ごと?と思うと
「ソラリス殿の奥方になられるというのでこれから式の準備へと…」
ちょ、ちょっと待てぃー!
(無力)
な雰囲気を醸し出す不思議な男性だった。
でも、どこか人間なのに嫌な感じがしなかった。
「初めて会った感じがしませんね…」
思わず、呟いてしまった。
「すみません、初対面の人に」
「大丈夫です、僕は側近のバラード・アリーと申します」
見た目は私と同じぐらいかな?
でも、どこか幼さがある。
「彼、こう見えて元ラビット族なんだ」
「!?」
爆弾発言を聞いたわ。
側近のバラードがラビット族だったなんて…。あ、そうか。だからさっき人間から出させるマイナスの匂いがなくどちらかと言えば私たちと同じ匂いがしたのね。
「でも、耳どうしたの?」
そうだラビット族と言えば耳。その耳が無いなんて…。
「彼女なら、助けてくれる」
ソラリスが言った。
「彼は、記憶喪失なんだよ。フィーリン革命軍の1人だったらしいけど情報を漏らし拷問を受け、耳を切られてしまったらしい」
「そんなとき、君も持っているだろう?あの時計屋のペンダントのことを耳にして買って願いを望んだ」
『人間になりたい』と。
「でも、その代償としてペンダントはラビット族からバラードの記憶を消し去ってバラード本人も記憶を失った」
「何でそのことを、あなたが知っているの?」
「そりゃ、俺と時計屋は親友みたいなもので…」
世界は思っていたよりも狭かった。
王宮も、フィーリン革命軍を討伐しようとしていて動いていたのね。
「でも、前のあの男は…」
「言う通りだ。父さんは、リーグ家が人間たちの脅威になると思ってあの日向かったのだ」
「でも、それは間違っていた」
「なんなの…今更…。お母さんはあなたたちよりも立派よ!かっこいいの!死なせないでよ…。そばにいてほしかったのに」
目の前の扉に向かって無我夢中で走り出した。
王宮の中は広すぎて息を切らした私は適当に空いていた部屋に入って号泣した…。
お母さん、もう一度会いたいよ…。
その時、ペンダントが緑色に光っていたことは知らなかった。
コンコン。
「失礼します」
メイドさんたちが続々とやってきた。
「ここにいらっしゃいましたか…」
何ごと?と思うと
「ソラリス殿の奥方になられるというのでこれから式の準備へと…」
ちょ、ちょっと待てぃー!
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる