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押し寄せる罪悪感
「その……シェリーは何の用があってこの屋敷を訪ねてきたのだろうか……」
答えに詰まったレオナルドは気まずさから話を逸らした。
その反応にクロエはため息をつき、答えた。
「色々話してくださいましたよ。あなたが本当に愛しているのはご自分だとか、わたくしは所詮当て馬だとか……」
それを聞いたレオナルドの顔から血の気が引いた。よりにもよってクロエにそれを話すとか正気の沙汰ではない。
「違う! それはシェリーが勝手に言っているだけで、私が本当に愛しているのはクロエ、君だ!」
「まあ、寝言は寝てからおっしゃってくださいな。毒殺したいほどわたくしが邪魔なのでしょう? それなのに愛しているだなんて……笑ってしまいますわ」
「はあ……!? なんで、それを知って……あ、い、いや、なんでもない……」
「その反応、お認めになったも同然ですよ。いやですわ……誤魔化すこともできないなんて、話術が下手になったのではなくて?」
以前から感じていたが、レオナルドは婚約当初と比べると明らかに貴族らしさが失われてきている。
感情を隠して会話するという貴族の基本さえできていない今の彼は、貴族というよりむしろ平民のよう。
「最愛のシェリーさんと結ばれたい。けど、貴族の身分も特権も捨てたくない。だったら邪魔なわたくしを排除して家も爵位も乗っ取ってしまおう。……と、こんなお粗末な計画を、結婚後に実行なさろうとしたのですよね? 事前に毒まで購入するなんて用意周到ですこと。婿入り道具が”毒”だなんて、斬新ですね」
「なっ……!? どうしてそんなことまで知ってる! ……あ、い、いや、違う……」
「……驚くほど正直なのですね。もう少し本音は隠された方がよろしいですよ?」
「違う! それはシェリーが私にそうさせるよう唆したせいだ! 私が君に毒を盛るなど、そんな悍ましい真似をするわけがないだろう!?」
「どの口がそんなことをおっしゃるのかしら? 唆されたとはいえ、実際に実行なさろうとしたのはあなた様ですわ。そうでなければ毒など購入しないでしょう? もしかして、既に何度かわたくしの飲食物に盛ったのではないですか?」
「し、していない! それはまだ……」
そこまで言って、自分の失言に気づいたレオナルドは慌てて口を押さえた。
「まだ、ということは実際に盛ろうと企んではいたということですか……」
「ち、ちがう! ちがうんだ!」
次々とボロを出し、取り繕うことすらできないレオナルドを前にクロエはもはや失望を隠しもしなかった。
冷ややかな軽蔑を宿すクロエの眼差しに気づいた途端、レオナルドの表情はひどく傷ついたものへと変わる。
「……どうして、あなたが傷ついた顔をなさるの? 加害者という自覚がないのかしら」
「そんな、加害者なんて……。私はただ悪い女に騙されただけなのに……」
「あらあら……愛した女性に全責任を負わせ、自分は無関係を装うなど恥ずかしいですよ。騙されたとしても、わたくしを排除してシェリーさんと幸せな未来を築こうという選択をなさったのはあなたでしょう? なら、あなたもシェリーさんもわたくしにとっての加害者ですよ」
きっぱりと告げると、レオナルドは泣きそうに顔を歪める。なおも自分を哀れんでいる彼にクロエは嫌気が差し、冷めた表情で見据えた。
「謝罪に来たのか、言い訳に来たのか……いずれにせよ、用件がこれで終わりでしたらお帰り下さい。被害者面をなさっている人とこれ以上話したくありませんので」
「そんな……。クロエ、君は変わったよ。昔はそんな厳しく冷たい物言いをする人じゃなかったのに……」
「こちらの罪悪感を煽るような物言いはやめてくださる? 不愉快です。わたくしは自分に毒を盛ろうとした犯罪者に慈悲をかけるほどお人好しではございませんの」
罪悪感を植えつけようとするその物言いに不愉快さを覚えたクロエは冷えた表情のまま、凍りつくような声で応じた。この男はどこまでこちらを失望させるつもりなのか。潔く認めてくれればいいものを、騙された被害者ぶって実に情けない。
「これ以上失望させないでくださいまし。誠心誠意謝罪するならまだしも言い訳ばかりで……不愉快です。わたくしに毒を盛ろうとしたことは特別に不問にして差し上げます。だから、もう二度とわたくしの前に姿を見せないでください」
「そんな……謝るから許してくれ、クロエ! 君に見放されたら私は生きていけないんだ……!」
「そうでしょうとも。わたくしとの婚約がなくなればあなたは貴族の身分を失い、平民として生きていかねばなりませんものね。優雅な暮らしを手放すのはさぞかし惜しいことでしょう。ですが、そうなれば気兼ねなくシェリーさんと添い遂げられるではありませんか? 今までのような生活は望めなくとも、愛する方と一生を共に出来れば幸せなはずですよ」
「シェリーのことなどどうでもいい! あんな頭のおかしい女なぞ、もう何とも思っていない! お願いだ、クロエ……これからは大切にすると誓うから、どうか私ともう一度婚約を結んでくれ! 今度こそ君を幸せにしてみせる!」
「まあまあ……そんなことを言ってはシェリーさんが可哀想ですよ? あなたが見初めたせいでシェリーさんは貴族になれると叶わない夢を見てしまったのですから。それは無理でも、責任をもって幸せにして差し上げねば。必ず迎えに行く、と約束したのでしょう?」
「なんでそれを……!? いや、違う……そんな約束などしていない!」
あくまで白を切るつもりらしいが、クロエにとってはどうでもいいことだ。
涼しい顔で侍女が運んできたお茶を飲んでいると、レオナルドが縋りつくような目で懇願してきた。
「シェリーのことは悪い夢だったんだ。悪夢から覚めた今、私の頭に浮かぶのは君との美しい思い出ばかりだ。思い出してくれ、クロエ……。君と私はあんなにも仲睦まじい婚約者だったではないか?」
「ええ、ええ……そうですとも。わたくしはあなたを信じておりましたよ。まさか不貞を犯した挙句、わたくしを殺そうと企んでいるなど、夢にも思いませんでした。……あなたこそ分かりますか? 信じていた人に裏切られ、陰で殺害計画を練られていた、わたくしの気持ちが……」
「…………ッ!?」
哀しそうに目を伏せるクロエの姿にレオナルドは思わず息を呑んだ。
その姿に未だかつてないほどの罪悪感が押し寄せ、胸が締めつけられた。
答えに詰まったレオナルドは気まずさから話を逸らした。
その反応にクロエはため息をつき、答えた。
「色々話してくださいましたよ。あなたが本当に愛しているのはご自分だとか、わたくしは所詮当て馬だとか……」
それを聞いたレオナルドの顔から血の気が引いた。よりにもよってクロエにそれを話すとか正気の沙汰ではない。
「違う! それはシェリーが勝手に言っているだけで、私が本当に愛しているのはクロエ、君だ!」
「まあ、寝言は寝てからおっしゃってくださいな。毒殺したいほどわたくしが邪魔なのでしょう? それなのに愛しているだなんて……笑ってしまいますわ」
「はあ……!? なんで、それを知って……あ、い、いや、なんでもない……」
「その反応、お認めになったも同然ですよ。いやですわ……誤魔化すこともできないなんて、話術が下手になったのではなくて?」
以前から感じていたが、レオナルドは婚約当初と比べると明らかに貴族らしさが失われてきている。
感情を隠して会話するという貴族の基本さえできていない今の彼は、貴族というよりむしろ平民のよう。
「最愛のシェリーさんと結ばれたい。けど、貴族の身分も特権も捨てたくない。だったら邪魔なわたくしを排除して家も爵位も乗っ取ってしまおう。……と、こんなお粗末な計画を、結婚後に実行なさろうとしたのですよね? 事前に毒まで購入するなんて用意周到ですこと。婿入り道具が”毒”だなんて、斬新ですね」
「なっ……!? どうしてそんなことまで知ってる! ……あ、い、いや、違う……」
「……驚くほど正直なのですね。もう少し本音は隠された方がよろしいですよ?」
「違う! それはシェリーが私にそうさせるよう唆したせいだ! 私が君に毒を盛るなど、そんな悍ましい真似をするわけがないだろう!?」
「どの口がそんなことをおっしゃるのかしら? 唆されたとはいえ、実際に実行なさろうとしたのはあなた様ですわ。そうでなければ毒など購入しないでしょう? もしかして、既に何度かわたくしの飲食物に盛ったのではないですか?」
「し、していない! それはまだ……」
そこまで言って、自分の失言に気づいたレオナルドは慌てて口を押さえた。
「まだ、ということは実際に盛ろうと企んではいたということですか……」
「ち、ちがう! ちがうんだ!」
次々とボロを出し、取り繕うことすらできないレオナルドを前にクロエはもはや失望を隠しもしなかった。
冷ややかな軽蔑を宿すクロエの眼差しに気づいた途端、レオナルドの表情はひどく傷ついたものへと変わる。
「……どうして、あなたが傷ついた顔をなさるの? 加害者という自覚がないのかしら」
「そんな、加害者なんて……。私はただ悪い女に騙されただけなのに……」
「あらあら……愛した女性に全責任を負わせ、自分は無関係を装うなど恥ずかしいですよ。騙されたとしても、わたくしを排除してシェリーさんと幸せな未来を築こうという選択をなさったのはあなたでしょう? なら、あなたもシェリーさんもわたくしにとっての加害者ですよ」
きっぱりと告げると、レオナルドは泣きそうに顔を歪める。なおも自分を哀れんでいる彼にクロエは嫌気が差し、冷めた表情で見据えた。
「謝罪に来たのか、言い訳に来たのか……いずれにせよ、用件がこれで終わりでしたらお帰り下さい。被害者面をなさっている人とこれ以上話したくありませんので」
「そんな……。クロエ、君は変わったよ。昔はそんな厳しく冷たい物言いをする人じゃなかったのに……」
「こちらの罪悪感を煽るような物言いはやめてくださる? 不愉快です。わたくしは自分に毒を盛ろうとした犯罪者に慈悲をかけるほどお人好しではございませんの」
罪悪感を植えつけようとするその物言いに不愉快さを覚えたクロエは冷えた表情のまま、凍りつくような声で応じた。この男はどこまでこちらを失望させるつもりなのか。潔く認めてくれればいいものを、騙された被害者ぶって実に情けない。
「これ以上失望させないでくださいまし。誠心誠意謝罪するならまだしも言い訳ばかりで……不愉快です。わたくしに毒を盛ろうとしたことは特別に不問にして差し上げます。だから、もう二度とわたくしの前に姿を見せないでください」
「そんな……謝るから許してくれ、クロエ! 君に見放されたら私は生きていけないんだ……!」
「そうでしょうとも。わたくしとの婚約がなくなればあなたは貴族の身分を失い、平民として生きていかねばなりませんものね。優雅な暮らしを手放すのはさぞかし惜しいことでしょう。ですが、そうなれば気兼ねなくシェリーさんと添い遂げられるではありませんか? 今までのような生活は望めなくとも、愛する方と一生を共に出来れば幸せなはずですよ」
「シェリーのことなどどうでもいい! あんな頭のおかしい女なぞ、もう何とも思っていない! お願いだ、クロエ……これからは大切にすると誓うから、どうか私ともう一度婚約を結んでくれ! 今度こそ君を幸せにしてみせる!」
「まあまあ……そんなことを言ってはシェリーさんが可哀想ですよ? あなたが見初めたせいでシェリーさんは貴族になれると叶わない夢を見てしまったのですから。それは無理でも、責任をもって幸せにして差し上げねば。必ず迎えに行く、と約束したのでしょう?」
「なんでそれを……!? いや、違う……そんな約束などしていない!」
あくまで白を切るつもりらしいが、クロエにとってはどうでもいいことだ。
涼しい顔で侍女が運んできたお茶を飲んでいると、レオナルドが縋りつくような目で懇願してきた。
「シェリーのことは悪い夢だったんだ。悪夢から覚めた今、私の頭に浮かぶのは君との美しい思い出ばかりだ。思い出してくれ、クロエ……。君と私はあんなにも仲睦まじい婚約者だったではないか?」
「ええ、ええ……そうですとも。わたくしはあなたを信じておりましたよ。まさか不貞を犯した挙句、わたくしを殺そうと企んでいるなど、夢にも思いませんでした。……あなたこそ分かりますか? 信じていた人に裏切られ、陰で殺害計画を練られていた、わたくしの気持ちが……」
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