5 / 77
ようは父のとばっちりを受けているということ
しおりを挟む
「いや、それが……実はサラの投身自殺は国際問題になりかけたんだ。サラが身投げをしたのは王宮のバルコニーだったから……」
「は? 王宮のバルコニーから身投げ? どういうことです?」
「……その日は王家主催の夜会が開かれていたそうだ。国中の貴族が配偶者や婚約者をパートナーとして連れてくる中、友人は恋人を連れてきた。サラに一人で来い、と命令してな……」
「何ですかそれ? 夜会に愛人を連れてくることも有り得ないですし、妻を一人で向かわせるのも有り得ません。頭がおかしいとしか思えませんわ」
「……そうだな、その通りだ。宮殿に平民の愛人を連れてくるなど頭がおかしい。しかも公の場で堂々と妻を蔑ろにしていることを曝け出すなんて馬鹿だとしか思えない。さすがのサラもこんな屈辱には耐えられないと……衝動的に身を投げた。しかし理由はどうあれ王家主催の夜会を汚したことになる。その責任をとって友人は流刑、平民の恋人は処刑となった。財産は迷惑をかけられた王家への慰謝料として没収のうえでな」
父の友人はそこまでの事態を想定していなかったのかな?
多分絶対頭が弱い人だ。なんで父はそんなろくでもない男と友情を育んでいたのか。絶対に関わったら駄目な人間だよ、そいつ。
「それだけではなく、サラの母国である我が国にも苦情は来た。ヘブンズ伯爵家にではなく、王家にな。そこからなんやかんやあってサラにそんな男を紹介した私が全責任を負うこととなった……」
なんやかんやの部分が気になるな。
でもそんなこと言ったら話が進まないし黙っていよう。
「爵位は没収され、代わりにこんな田舎の地の領主に任命された……。でもそれは仕方ない、私があんな男をサラに紹介したのが悪いのだから……」
「? 爵位を没収とはどういうことです?」
子爵を名乗っているのであれば爵位は有るのでは?
それともそれは自称で、実は我が家は平民だったとか?
「没収されたのは元々私が受け継いでいた爵位だ。本当は伯爵位であったし、姓も違う。それと引き換えに王家直轄であったこのフロンティア家の領地を賜った」
「え? それってつまり元々持っていた爵位をこのフロンティア子爵位と交換したということですよね? なんでわざわざそんなことを……?」
父は伯爵位を持っていたのか。そこから爵位を落として子爵にするならまだ分かるが、別の領地を与えた意味がよく分からない。
「当時の王はこのフロンティア子爵領を誰かに押し付けたかったのだろうよ。ここは面倒な場所だからな……」
うちの領地は面倒なの?
気になって聞こうとしたが母の怒りの籠った声に遮られてしまった。
「それで? あなたがとんでもない愚かで考え無しで幼馴染の女性を不幸のどん底に落としたクズだということはよく分かりましたが、それでどうしてアリッサがサラさんと同じ境遇にさせられるのですか? しかも王命で。もう王家に対しての賠償は済んだ話ではありませんか?」
「お、王家への賠償は終わった……。だが…………」
「だが? 何ですか?」
母の半端ない威圧に父だけでなく私までも震えてしまった。
怖い。滅茶苦茶怖い。
「ヘブンズ伯爵家への償いは……まだなんだ……」
「ヘブンズ伯爵家への償い……?」
「ああ……。夫妻は私にも同じ想いを味わえと……」
「同じ想い? それは娘を屑に嫁がせることですか? それとも自ら死を選べということですか?」
「……前者だ。三十年前、夫妻は当時の国王に願った。私に娘が生まれたら……サラと同じような……愛人を邸内に囲うような非常識な屑に嫁がせてほしいと……」
「へえ……? まさか、この王命がそうだとか言いませんよね……?」
気の毒なほどに震えた父が小さく首を縦に振る。
それを見た母は目を吊り上げて左手を振りかぶり、勢いよく父の頬を張った。
「……ぐうっ……!?」
断末魔の叫びをあげて床に倒れ伏す父。
母が倒れた父を更に叩こうと再び手を振り上げた。
「お待ちになってお母様、もう気絶しております」
「まあ……? なんて情けないのかしら……」
呆れた顔で倒れた夫を見る母。
その目は道端に捨てられたゴミを見るようだった。
「……ようするに、私はお父様のとばっちりを受けているということですね?」
一言に纏めるとそういうことだろう。
父が傷ついた幼馴染を更に不幸のどん底に落としたことはよく分かった。
そしてどうしてそうなったかは分からないが、この王命は三十年前よりヘブンズ夫妻が望んでいた父への復讐というわけか。
しかし、どうして王家が伯爵家の願いを叶える義理があるのだろう?
国家間のいざこざを起こした罰は爵位没収で既に済んでいるのだから、これ以上この件について王家が介入する必要はないはずだ。
「そういうことでしょうね……。どうして王家が介入してくるのかは分からないけど、それが原因なのは間違いないでしょう。でもアリッサには全く関係ない話よ。こんなくだらない王命など受けられるわけないわ!」
「でも王命違反は王家への反逆ととられてしまいますし……理不尽ですけど受けるしかないでしょう」
「そんなの駄目よ! だいたいバーティ侯爵は貴女よりも一回り年が離れているのよ? そんな年の離れた男に娘を嫁がせるなんて冗談じゃありません!」
「え? ですがお母様とお父様もそうですよね?」
父と母は親子ほど年が離れている。どうして母のような若々しい美人がこんなオッサンを……と思ったことは何度もある。
「わたくしは政略で嫁いだからいいのよ。この人……というより、この土地と縁付くことが家の利益に繋がるからよ」
「そうなのですか? 先程の話を聞く限りですと当家はお父様の代から始まったようなもので歴史も無い、お世辞にも名家といえないようなものですが、それでもお母様のご実家は利益を得られるのですか?」
「ええ、必要なのはこの土地ですもの。お父様がこの土地の領主だったから嫁いだだけよ。だから何があったかなんて聞かなかったし気にもとめなかったけど、それがこんな結果になるなんて……。わたくしも詰めが甘いわ。もっと早く聞いておけばなにかしらの対策が練れたかもしれないのに……」
「今更言っても仕方ないことです。それに王命まで出てしまってはもう回避しようがない……。もう前向きに考えて侯爵家と縁付くことで得る利益でも考えるしかありません」
「いえ、バーティ侯爵家と縁付いても何の得にもなりやしないわ。政略結婚が当たり前の貴族の中で、ただ“好き”という理由だけで平民を長く侍らせ独身を貫いているバーティ侯爵は社交界で浮いているもの。そんな家と縁付いても敬遠されてしまうだけよ。……もう、償いだのなんだの言うなら責任取ってこの人があちらに嫁げばいいのよ! 何の罪も無い娘を人身御供に出すなど冗談じゃないわ!」
「……お母様、それです!」
「え……?」
母の発言に閃きを得た。そうだ、責任を取るなら父にやってもらえばいいと。
「……なるほど、それはいい案ね。流石はわたくしの娘、冴えていてよ」
閃いた妙案を聞いてもらうと、母はとてもいい顔で嗤うのだった。
「は? 王宮のバルコニーから身投げ? どういうことです?」
「……その日は王家主催の夜会が開かれていたそうだ。国中の貴族が配偶者や婚約者をパートナーとして連れてくる中、友人は恋人を連れてきた。サラに一人で来い、と命令してな……」
「何ですかそれ? 夜会に愛人を連れてくることも有り得ないですし、妻を一人で向かわせるのも有り得ません。頭がおかしいとしか思えませんわ」
「……そうだな、その通りだ。宮殿に平民の愛人を連れてくるなど頭がおかしい。しかも公の場で堂々と妻を蔑ろにしていることを曝け出すなんて馬鹿だとしか思えない。さすがのサラもこんな屈辱には耐えられないと……衝動的に身を投げた。しかし理由はどうあれ王家主催の夜会を汚したことになる。その責任をとって友人は流刑、平民の恋人は処刑となった。財産は迷惑をかけられた王家への慰謝料として没収のうえでな」
父の友人はそこまでの事態を想定していなかったのかな?
多分絶対頭が弱い人だ。なんで父はそんなろくでもない男と友情を育んでいたのか。絶対に関わったら駄目な人間だよ、そいつ。
「それだけではなく、サラの母国である我が国にも苦情は来た。ヘブンズ伯爵家にではなく、王家にな。そこからなんやかんやあってサラにそんな男を紹介した私が全責任を負うこととなった……」
なんやかんやの部分が気になるな。
でもそんなこと言ったら話が進まないし黙っていよう。
「爵位は没収され、代わりにこんな田舎の地の領主に任命された……。でもそれは仕方ない、私があんな男をサラに紹介したのが悪いのだから……」
「? 爵位を没収とはどういうことです?」
子爵を名乗っているのであれば爵位は有るのでは?
それともそれは自称で、実は我が家は平民だったとか?
「没収されたのは元々私が受け継いでいた爵位だ。本当は伯爵位であったし、姓も違う。それと引き換えに王家直轄であったこのフロンティア家の領地を賜った」
「え? それってつまり元々持っていた爵位をこのフロンティア子爵位と交換したということですよね? なんでわざわざそんなことを……?」
父は伯爵位を持っていたのか。そこから爵位を落として子爵にするならまだ分かるが、別の領地を与えた意味がよく分からない。
「当時の王はこのフロンティア子爵領を誰かに押し付けたかったのだろうよ。ここは面倒な場所だからな……」
うちの領地は面倒なの?
気になって聞こうとしたが母の怒りの籠った声に遮られてしまった。
「それで? あなたがとんでもない愚かで考え無しで幼馴染の女性を不幸のどん底に落としたクズだということはよく分かりましたが、それでどうしてアリッサがサラさんと同じ境遇にさせられるのですか? しかも王命で。もう王家に対しての賠償は済んだ話ではありませんか?」
「お、王家への賠償は終わった……。だが…………」
「だが? 何ですか?」
母の半端ない威圧に父だけでなく私までも震えてしまった。
怖い。滅茶苦茶怖い。
「ヘブンズ伯爵家への償いは……まだなんだ……」
「ヘブンズ伯爵家への償い……?」
「ああ……。夫妻は私にも同じ想いを味わえと……」
「同じ想い? それは娘を屑に嫁がせることですか? それとも自ら死を選べということですか?」
「……前者だ。三十年前、夫妻は当時の国王に願った。私に娘が生まれたら……サラと同じような……愛人を邸内に囲うような非常識な屑に嫁がせてほしいと……」
「へえ……? まさか、この王命がそうだとか言いませんよね……?」
気の毒なほどに震えた父が小さく首を縦に振る。
それを見た母は目を吊り上げて左手を振りかぶり、勢いよく父の頬を張った。
「……ぐうっ……!?」
断末魔の叫びをあげて床に倒れ伏す父。
母が倒れた父を更に叩こうと再び手を振り上げた。
「お待ちになってお母様、もう気絶しております」
「まあ……? なんて情けないのかしら……」
呆れた顔で倒れた夫を見る母。
その目は道端に捨てられたゴミを見るようだった。
「……ようするに、私はお父様のとばっちりを受けているということですね?」
一言に纏めるとそういうことだろう。
父が傷ついた幼馴染を更に不幸のどん底に落としたことはよく分かった。
そしてどうしてそうなったかは分からないが、この王命は三十年前よりヘブンズ夫妻が望んでいた父への復讐というわけか。
しかし、どうして王家が伯爵家の願いを叶える義理があるのだろう?
国家間のいざこざを起こした罰は爵位没収で既に済んでいるのだから、これ以上この件について王家が介入する必要はないはずだ。
「そういうことでしょうね……。どうして王家が介入してくるのかは分からないけど、それが原因なのは間違いないでしょう。でもアリッサには全く関係ない話よ。こんなくだらない王命など受けられるわけないわ!」
「でも王命違反は王家への反逆ととられてしまいますし……理不尽ですけど受けるしかないでしょう」
「そんなの駄目よ! だいたいバーティ侯爵は貴女よりも一回り年が離れているのよ? そんな年の離れた男に娘を嫁がせるなんて冗談じゃありません!」
「え? ですがお母様とお父様もそうですよね?」
父と母は親子ほど年が離れている。どうして母のような若々しい美人がこんなオッサンを……と思ったことは何度もある。
「わたくしは政略で嫁いだからいいのよ。この人……というより、この土地と縁付くことが家の利益に繋がるからよ」
「そうなのですか? 先程の話を聞く限りですと当家はお父様の代から始まったようなもので歴史も無い、お世辞にも名家といえないようなものですが、それでもお母様のご実家は利益を得られるのですか?」
「ええ、必要なのはこの土地ですもの。お父様がこの土地の領主だったから嫁いだだけよ。だから何があったかなんて聞かなかったし気にもとめなかったけど、それがこんな結果になるなんて……。わたくしも詰めが甘いわ。もっと早く聞いておけばなにかしらの対策が練れたかもしれないのに……」
「今更言っても仕方ないことです。それに王命まで出てしまってはもう回避しようがない……。もう前向きに考えて侯爵家と縁付くことで得る利益でも考えるしかありません」
「いえ、バーティ侯爵家と縁付いても何の得にもなりやしないわ。政略結婚が当たり前の貴族の中で、ただ“好き”という理由だけで平民を長く侍らせ独身を貫いているバーティ侯爵は社交界で浮いているもの。そんな家と縁付いても敬遠されてしまうだけよ。……もう、償いだのなんだの言うなら責任取ってこの人があちらに嫁げばいいのよ! 何の罪も無い娘を人身御供に出すなど冗談じゃないわ!」
「……お母様、それです!」
「え……?」
母の発言に閃きを得た。そうだ、責任を取るなら父にやってもらえばいいと。
「……なるほど、それはいい案ね。流石はわたくしの娘、冴えていてよ」
閃いた妙案を聞いてもらうと、母はとてもいい顔で嗤うのだった。
2,475
あなたにおすすめの小説
婚約者の幼馴染?それが何か?
仏白目
恋愛
タバサは学園で婚約者のリカルドと食堂で昼食をとっていた
「あ〜、リカルドここにいたの?もう、待っててっていったのにぃ〜」
目の前にいる私の事はガン無視である
「マリサ・・・これからはタバサと昼食は一緒にとるから、君は遠慮してくれないか?」
リカルドにそう言われたマリサは
「酷いわ!リカルド!私達あんなに愛し合っていたのに、私を捨てるの?」
ん?愛し合っていた?今聞き捨てならない言葉が・・・
「マリサ!誤解を招くような言い方はやめてくれ!僕たちは幼馴染ってだけだろう?」
「そんな!リカルド酷い!」
マリサはテーブルに突っ伏してワアワア泣き出した、およそ貴族令嬢とは思えない姿を晒している
この騒ぎ自体 とんだ恥晒しだわ
タバサは席を立ち 冷めた目でリカルドを見ると、「この事は父に相談します、お先に失礼しますわ」
「まってくれタバサ!誤解なんだ」
リカルドを置いて、タバサは席を立った
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
ある辺境伯の後悔
だましだまし
恋愛
妻セディナを愛する辺境伯ルブラン・レイナーラ。
父親似だが目元が妻によく似た長女と
目元は自分譲りだが母親似の長男。
愛する妻と妻の容姿を受け継いだ可愛い子供たちに囲まれ彼は誰よりも幸せだと思っていた。
愛しい妻が次女を産んで亡くなるまでは…。
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。
【完結】仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
婚約者の幼馴染って、つまりは赤の他人でしょう?そんなにその人が大切なら、自分のお金で養えよ。貴方との婚約、破棄してあげるから、他
猿喰 森繁
恋愛
完結した短編まとめました。
大体1万文字以内なので、空いた時間に気楽に読んでもらえると嬉しいです。
【完結】留学先から戻って来た婚約者に存在を忘れられていました
山葵
恋愛
国王陛下の命により帝国に留学していた王太子に付いて行っていた婚約者のレイモンド様が帰国された。
王家主催で王太子達の帰国パーティーが執り行われる事が決まる。
レイモンド様の婚約者の私も勿論、従兄にエスコートされ出席させて頂きますわ。
3年ぶりに見るレイモンド様は、幼さもすっかり消え、美丈夫になっておりました。
将来の宰相の座も約束されており、婚約者の私も鼻高々ですわ!
「レイモンド様、お帰りなさいませ。留学中は、1度もお戻りにならず、便りも来ずで心配しておりましたのよ。元気そうで何よりで御座います」
ん?誰だっけ?みたいな顔をレイモンド様がされている?
婚約し顔を合わせでしか会っていませんけれど、まさか私を忘れているとかでは無いですよね!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる