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下手な嘘
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「殿下、出来れば人払いをお願いしたく……」
「あら、それは何故?」
「いえ、その……二人だけで話したいことが……」
「別にここで話してくれて構わなくてよ。遠慮せずどうぞ」
「い、いや……それは……」
歯切れの悪い態度に内心笑いが込み上げる。
恥知らずな男といえども人がいる場でいかがわしい事は言えないようだ。
(前回よりもしつこいわね……)
時戻り前はここまでしつこく二人きりになろうとはしなかった。
まあ、前回は一か月後に輿入れが決まっていたが今回はそうではないので彼も焦っているのだろう。
だが、その焦りに付き合うつもりはない。
「そういえば閣下はどうしてわたくしに求婚してくださったの?」
「えっ!? あー……、それはですね……」
急に話題を変えるとダニエルは一瞬鳩が豆鉄砲を食ったような顔を見せた。
時戻り前に彼のそんな阿呆面を見たことはない。
あまりの面白さにジュリアーナは思わず吹き出してしまうところだった。
(この男相手ならわたくしの感情は動くのね……。といっても、蔑みや嘲笑だから褒められたものではないけど)
憎い相手になら壊れた心も動くのだなと自嘲する。
この男が焦る様に愉悦を感じ笑いすら込み上げてきそうだ。
「えっと……そう、式典! 式典で殿下をお見掛けしました! その時に貴女様の美しさに心を射貫かれたのです!」
「式典で? ……わたくし、式典では顔を隠しておりましてよ? それで美しさとおっしゃられても……どの部分でそう思われたのでしょうか」
「へっ………………?」
先程よりも更に阿呆さが増した顔に思わず口角が上がってしまった。
誤魔化すようにお茶のカップを口に運び、一口飲んで落ち着きを取り戻す。
「式典では未婚の女性王族は皆ヴェールで顔を隠す習わしです。顔を見せていいのは王妃殿下に側妃殿下だけでして、わたくしを含めた姉妹たち、それに準王族にあたる兄達の婚約者様は皆一様にヴェールで顔を隠しておりますの。多分……その状態ですとどれがわたくしか分からないと思うのですよね」
未婚の女性王族や準王族は式典で顔を隠すのがこの国の習わしだ。
貴族ならば誰もが知っている常識である。
(嘘をつくならもう少し考えなさいよね……)
この男とはあの求婚の場が初対面だ。もしかすると式典などで会っているのかもしれないが、見初めた云々の話は適当についた嘘であることは間違いない。ダニエルにとってジュリアーナは愛人の子を正式な跡継ぎにするための道具にすぎないのだから。
「え……いや、でも……先日の謁見の場ではヴェールは被っていませんでしたよね……?」
「ええ、式典以外ではそうですね。もちろんお茶会や夜会でも顔は出しております」
分かり易くダニエルは「しまった……」と言わんばかりの顔をする。
ジュリアーナの美しさに心を射貫かれた、という嘘をつきたいのなら式典以外の場所を選べばよかったのだ。顔を隠して誰が誰だか分からない状況で美しさ云々言われても何の説得力も無い。その整合性の無さと、そこから嘘がバレてしまうのではないかと今更ながら気づいて焦りだす様は実に滑稽だ。
「……もしかして、嘘をつかれましたか? 本当は求婚した理由が他にあるのではなくて?」
「…………っ!!? め、滅相もない! そんなものあるわけがありません! 私は本当に殿下の美しさに心を射貫かれて……」
「あらそう? 意地悪な言い方をしてしまったわね、ごめんあそばせ」
揺さぶるのはこのくらいで勘弁してやろうとジュリアーナは話を終えた。
能天気なダニエルは上手く誤魔化せたとばかりにほっと息をつく。
誤魔化せていないからね、と彼の馬鹿さ加減に呆れつつも話題を変えた。
「オーガスタ辺境伯領はどのようなところですか? 温暖な気候で珍しい果物が豊富と伺いましたわ」
話題を変えると冷や汗をかいていたダニエルが“助かった”と満面の笑顔になる。
それをジュリアーナは「気持ち悪っ……」と引きつつも淑女の笑みを崩さぬように努めた。
「はい、そうです! 我が領地は果物が多く採れまして、当家の食卓にあがるのも収穫したばかりの新鮮なものばかりです。特にその日の収穫物を絞った果実水は美味でして……」
「まあ、それは素敵ね! 嫁いだらわたくしも是非味わってみたいわ」
「ええ、きっと気に入って頂けるかと! アニーもこれを好んで毎日飲んでおりまして……」
それを言い切る前にダニエルは「しまった!」という顔で固まった。
ジュリアーナも思わずなんでここで愛人の名を出したと厳しい目を向けそうになる。
この男は愛人の存在を隠したいのか隠したくないのかどっちなんだと。
「アニーとはどなた? 名前で呼ぶなんて随分と親しい仲のようですね。閣下のご姉妹でしょうか?」
「あ、いや……その……アニーは……メイド、そう! メイドです!」
「メイド? オーガスタ家ではメイドと食事を共にするのですか?」
「あっ……そ、それは……」
貴族が使用人と共に食事をすることは滅多にない。
下位貴族ですら珍しいことを辺境伯家では行っているのかと訝し気な視線を送ればダニエルは困惑して大量の冷や汗をかいた。
(もうこの辺で止めておきましょう。なんだか虚しくなってきたわ……)
少しつつけば簡単にボロを出すダニエルを最初は面白く思えていたのだが、段々とこんな馬鹿の企みに騙されたのかと悲しくなってくる。
「閣下、顔色が悪いようですが……もしかして体調がよろしくないのかしら?」
これ以上ダニエルの馬鹿さ加減を見ていたくない。
ジュリアーナは不本意だがダニエルに助け舟を出した。
「あっ……はい! そ、そうなんです……。戦の疲れが長引いておりまして……」
「まあ! それは大変、今日はもうお帰りになって休んだほうがよろしいわ」
「そ、そうさせていただきます! 申し訳ございませんが本日はこれで失礼を……」
そそくさと逃げるように立ち去るダニエルを冷めた目で見送るのだった。
「あら、それは何故?」
「いえ、その……二人だけで話したいことが……」
「別にここで話してくれて構わなくてよ。遠慮せずどうぞ」
「い、いや……それは……」
歯切れの悪い態度に内心笑いが込み上げる。
恥知らずな男といえども人がいる場でいかがわしい事は言えないようだ。
(前回よりもしつこいわね……)
時戻り前はここまでしつこく二人きりになろうとはしなかった。
まあ、前回は一か月後に輿入れが決まっていたが今回はそうではないので彼も焦っているのだろう。
だが、その焦りに付き合うつもりはない。
「そういえば閣下はどうしてわたくしに求婚してくださったの?」
「えっ!? あー……、それはですね……」
急に話題を変えるとダニエルは一瞬鳩が豆鉄砲を食ったような顔を見せた。
時戻り前に彼のそんな阿呆面を見たことはない。
あまりの面白さにジュリアーナは思わず吹き出してしまうところだった。
(この男相手ならわたくしの感情は動くのね……。といっても、蔑みや嘲笑だから褒められたものではないけど)
憎い相手になら壊れた心も動くのだなと自嘲する。
この男が焦る様に愉悦を感じ笑いすら込み上げてきそうだ。
「えっと……そう、式典! 式典で殿下をお見掛けしました! その時に貴女様の美しさに心を射貫かれたのです!」
「式典で? ……わたくし、式典では顔を隠しておりましてよ? それで美しさとおっしゃられても……どの部分でそう思われたのでしょうか」
「へっ………………?」
先程よりも更に阿呆さが増した顔に思わず口角が上がってしまった。
誤魔化すようにお茶のカップを口に運び、一口飲んで落ち着きを取り戻す。
「式典では未婚の女性王族は皆ヴェールで顔を隠す習わしです。顔を見せていいのは王妃殿下に側妃殿下だけでして、わたくしを含めた姉妹たち、それに準王族にあたる兄達の婚約者様は皆一様にヴェールで顔を隠しておりますの。多分……その状態ですとどれがわたくしか分からないと思うのですよね」
未婚の女性王族や準王族は式典で顔を隠すのがこの国の習わしだ。
貴族ならば誰もが知っている常識である。
(嘘をつくならもう少し考えなさいよね……)
この男とはあの求婚の場が初対面だ。もしかすると式典などで会っているのかもしれないが、見初めた云々の話は適当についた嘘であることは間違いない。ダニエルにとってジュリアーナは愛人の子を正式な跡継ぎにするための道具にすぎないのだから。
「え……いや、でも……先日の謁見の場ではヴェールは被っていませんでしたよね……?」
「ええ、式典以外ではそうですね。もちろんお茶会や夜会でも顔は出しております」
分かり易くダニエルは「しまった……」と言わんばかりの顔をする。
ジュリアーナの美しさに心を射貫かれた、という嘘をつきたいのなら式典以外の場所を選べばよかったのだ。顔を隠して誰が誰だか分からない状況で美しさ云々言われても何の説得力も無い。その整合性の無さと、そこから嘘がバレてしまうのではないかと今更ながら気づいて焦りだす様は実に滑稽だ。
「……もしかして、嘘をつかれましたか? 本当は求婚した理由が他にあるのではなくて?」
「…………っ!!? め、滅相もない! そんなものあるわけがありません! 私は本当に殿下の美しさに心を射貫かれて……」
「あらそう? 意地悪な言い方をしてしまったわね、ごめんあそばせ」
揺さぶるのはこのくらいで勘弁してやろうとジュリアーナは話を終えた。
能天気なダニエルは上手く誤魔化せたとばかりにほっと息をつく。
誤魔化せていないからね、と彼の馬鹿さ加減に呆れつつも話題を変えた。
「オーガスタ辺境伯領はどのようなところですか? 温暖な気候で珍しい果物が豊富と伺いましたわ」
話題を変えると冷や汗をかいていたダニエルが“助かった”と満面の笑顔になる。
それをジュリアーナは「気持ち悪っ……」と引きつつも淑女の笑みを崩さぬように努めた。
「はい、そうです! 我が領地は果物が多く採れまして、当家の食卓にあがるのも収穫したばかりの新鮮なものばかりです。特にその日の収穫物を絞った果実水は美味でして……」
「まあ、それは素敵ね! 嫁いだらわたくしも是非味わってみたいわ」
「ええ、きっと気に入って頂けるかと! アニーもこれを好んで毎日飲んでおりまして……」
それを言い切る前にダニエルは「しまった!」という顔で固まった。
ジュリアーナも思わずなんでここで愛人の名を出したと厳しい目を向けそうになる。
この男は愛人の存在を隠したいのか隠したくないのかどっちなんだと。
「アニーとはどなた? 名前で呼ぶなんて随分と親しい仲のようですね。閣下のご姉妹でしょうか?」
「あ、いや……その……アニーは……メイド、そう! メイドです!」
「メイド? オーガスタ家ではメイドと食事を共にするのですか?」
「あっ……そ、それは……」
貴族が使用人と共に食事をすることは滅多にない。
下位貴族ですら珍しいことを辺境伯家では行っているのかと訝し気な視線を送ればダニエルは困惑して大量の冷や汗をかいた。
(もうこの辺で止めておきましょう。なんだか虚しくなってきたわ……)
少しつつけば簡単にボロを出すダニエルを最初は面白く思えていたのだが、段々とこんな馬鹿の企みに騙されたのかと悲しくなってくる。
「閣下、顔色が悪いようですが……もしかして体調がよろしくないのかしら?」
これ以上ダニエルの馬鹿さ加減を見ていたくない。
ジュリアーナは不本意だがダニエルに助け舟を出した。
「あっ……はい! そ、そうなんです……。戦の疲れが長引いておりまして……」
「まあ! それは大変、今日はもうお帰りになって休んだほうがよろしいわ」
「そ、そうさせていただきます! 申し訳ございませんが本日はこれで失礼を……」
そそくさと逃げるように立ち去るダニエルを冷めた目で見送るのだった。
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