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入れ替え
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「気づいたか? そうだよ、これはお前が毒殺しようとした女の顔だよ。今のお前の顔でもあるがな。まあ、もう察したと思うけどお前の体とあのアニーとかいう女の体を入れ替えたんだよ」
(は? い、入れ替えた……? 何それ……そんな……そんなことがあるわけ……)
他人と体を入れ替えるなど人に出来る所業ではない。
万が一それが出来たとしても、どうしてこの青年はアニーと自分の体を入れ替える必要があったのか。
脳が理解を拒む非現実的な状況にセイラはひどく困惑した。
しかし、そんなのはおかまいなしに青年は話を続ける。
「お前が毒を使ったせいでその女の寿命が残り少なくなったんだよね。本当なら十分な量があったはずなのにさ。それじゃ足しにもならないからお前とあの女の体を入れ替えたんだよ。入れ替えた直後ならお前にあったはずの寿命がとれるから」
青年が何を言っているのかセイラにはさっぱり分からなかった。
寿命? 体を入れ替えた? まるで意味が分からない。
「別に理解してもらわなくていい。それよりお前、あのアニーとかいう女に使った毒……本当は王女に使うはずの物だったんだろう……?」
その質問を聞いた瞬間セイラは目の前の理解できない状況を忘れるほど驚愕した。
(な……! 何故、それを知って……)
「何故それを知っているかって? お前のお仲間に聞いた。ほら、こいつだ」
いつの間にか青年の手に一本の小瓶が握られており、それがセイラの眼前に差し出された。じっと目を凝らすと瓶の中には青白い光が揺らめいている。その光が徐々に人の顔のような形を取り出したと同時にセイラは声にならない悲鳴をあげた。
(ひっ…………!? あ、あれ……ハンスさん?)
その光は獄中で亡くなった執事、ハンスの顔をしていた。
かつての同僚の苦悶に満ちた顔と目が合い、セイラは恐怖で涙を零した。
(な、なに、あれ……どうなっているの!?)
何故、死んだはずの同僚がそんな姿になっているのか。
何故、自分はアニーの体と入れ替わっているのか。
そもそも目の前の青年は一体何者なのか……現実から遥かにかけ離れた出来事の連続に理解が追い付かない。
「王女を……僕の花嫁(・)を殺そうとしたんだ。当然お前も殺される覚悟はあるんだよな? 自分だけ安全圏にいるなんてことは許されないぞ」
(ひっ…………!?)
目の前の状況に未だ理解が追い付いていないセイラだが、この青年が自分を殺そうとしているのは嫌でも分かる。慌てて逃げようとしても体がまるで石にでもなったかのように動かない。
(い、いや……なんで……そんな、助けて……! 誰か、誰か……)
助けを呼ぼうとしても声が出ない。
それも当然だ。セイラがアニーに与えた毒がすっかりと体を蝕んでいるから。
(いや……! なんでこんなことに……? わたくしが何をしたっていうの……!)
「……お前は別の時間軸で王女を……僕の花嫁を殺そうとした。その体を蝕んでいる毒を使ってな。未遂に終わったけど……まあ、普通に腹が立つよ」
(え……? 時間軸って何……?)
発言の意味が分からず混乱するセイラの口元に青年の手が伸びる。
彼女の口を塞ぐような形で触れると、声にならない叫びをあげた。
(……………………っ!!?)
しばらくするとセイラの口元から青白い光が飛び出す。
執事の時と同じようにそれは青年の手によって捕獲された。
「お、結構な量があるな」
青年の嬉々とした声だけが部屋の中に響く。
彼は捕獲した青白い光を手に持つ透明な瓶へと入れ蓋を閉めた。
ベッドに横たわる事切れたアニーに体には見向きもせず、青年はその空間から去っていった。
(は? い、入れ替えた……? 何それ……そんな……そんなことがあるわけ……)
他人と体を入れ替えるなど人に出来る所業ではない。
万が一それが出来たとしても、どうしてこの青年はアニーと自分の体を入れ替える必要があったのか。
脳が理解を拒む非現実的な状況にセイラはひどく困惑した。
しかし、そんなのはおかまいなしに青年は話を続ける。
「お前が毒を使ったせいでその女の寿命が残り少なくなったんだよね。本当なら十分な量があったはずなのにさ。それじゃ足しにもならないからお前とあの女の体を入れ替えたんだよ。入れ替えた直後ならお前にあったはずの寿命がとれるから」
青年が何を言っているのかセイラにはさっぱり分からなかった。
寿命? 体を入れ替えた? まるで意味が分からない。
「別に理解してもらわなくていい。それよりお前、あのアニーとかいう女に使った毒……本当は王女に使うはずの物だったんだろう……?」
その質問を聞いた瞬間セイラは目の前の理解できない状況を忘れるほど驚愕した。
(な……! 何故、それを知って……)
「何故それを知っているかって? お前のお仲間に聞いた。ほら、こいつだ」
いつの間にか青年の手に一本の小瓶が握られており、それがセイラの眼前に差し出された。じっと目を凝らすと瓶の中には青白い光が揺らめいている。その光が徐々に人の顔のような形を取り出したと同時にセイラは声にならない悲鳴をあげた。
(ひっ…………!? あ、あれ……ハンスさん?)
その光は獄中で亡くなった執事、ハンスの顔をしていた。
かつての同僚の苦悶に満ちた顔と目が合い、セイラは恐怖で涙を零した。
(な、なに、あれ……どうなっているの!?)
何故、死んだはずの同僚がそんな姿になっているのか。
何故、自分はアニーの体と入れ替わっているのか。
そもそも目の前の青年は一体何者なのか……現実から遥かにかけ離れた出来事の連続に理解が追い付かない。
「王女を……僕の花嫁(・)を殺そうとしたんだ。当然お前も殺される覚悟はあるんだよな? 自分だけ安全圏にいるなんてことは許されないぞ」
(ひっ…………!?)
目の前の状況に未だ理解が追い付いていないセイラだが、この青年が自分を殺そうとしているのは嫌でも分かる。慌てて逃げようとしても体がまるで石にでもなったかのように動かない。
(い、いや……なんで……そんな、助けて……! 誰か、誰か……)
助けを呼ぼうとしても声が出ない。
それも当然だ。セイラがアニーに与えた毒がすっかりと体を蝕んでいるから。
(いや……! なんでこんなことに……? わたくしが何をしたっていうの……!)
「……お前は別の時間軸で王女を……僕の花嫁を殺そうとした。その体を蝕んでいる毒を使ってな。未遂に終わったけど……まあ、普通に腹が立つよ」
(え……? 時間軸って何……?)
発言の意味が分からず混乱するセイラの口元に青年の手が伸びる。
彼女の口を塞ぐような形で触れると、声にならない叫びをあげた。
(……………………っ!!?)
しばらくするとセイラの口元から青白い光が飛び出す。
執事の時と同じようにそれは青年の手によって捕獲された。
「お、結構な量があるな」
青年の嬉々とした声だけが部屋の中に響く。
彼は捕獲した青白い光を手に持つ透明な瓶へと入れ蓋を閉めた。
ベッドに横たわる事切れたアニーに体には見向きもせず、青年はその空間から去っていった。
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