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もう一人の転生者
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王宮で騒ぎを起こしてからというもの、セレスタンはずっと私室に閉じ込められていた。
部屋から出ることを禁じられ、扉の外には常に騎士が佇んでいる。
「おい……私はいつになったら部屋から出られるんだ?」
家族が部屋を訪ねることはなく、世話をする使用人しか来なかった。
たまりかねたセレスタンは食事を運んできたメイドに苛立ちをぶつける。
「さあ……それは奥様に聞きませんと」
年嵩のメイドはセレスタンが怒ろうともお構いなしに食事をテーブルに置く。
それが終えると用が済んだとばかりにさっさと部屋から出ようとした。
「待て! 母上に私をここから出すよう伝えろ!」
「はあ……分かりました」
面倒くさそうに答えたメイドはそのままさっさと扉を開けて部屋の外へと出てってしまう。
セレスタンは出ていく背中を苦々しく眺めた。
「はあ……いつになったらここから出られるんだ。アンはどうしているだろうか……」
こんな状況になってもセレスタンは反省一つしなかった。
彼が頭に思い浮かべるのはただ一つ、愛しい恋人のことだけ。
王族に不敬を働いたことも、それによって家を危機に陥れたことも、母親を発狂させたことも気に留めない。
彼の中にあるのはアンヌマリーだけだ。
「フランチェスカがちょっと怒ったくらいで騒ぐなんて大袈裟な……」
セレスタンは自分がやらかした事の大きさを全く理解していない。
王宮で王女を罵倒、しかも原因が不貞相手を優遇してのこと。
これだけのことをして、自分が罰せられることはないと信じて疑わない。
ただ単純に馬鹿だからというわけではない。
何故なら彼は……
「どうせ結末は決まっている。主役である私とアンは結ばれる運命にあるのだから」
セレスタンはフランチェスカと同じ転生者だ。
しかも彼はフランチェスカと違い、産まれた時から前世の記憶があった。
だから彼はここが小説の世界で、自分とアンヌマリーが主役だと幼いうちから知っていた。
いつの日か二人は巡り逢い、恋に落ちることも。
同時に彼は最初からフランチェスカのことを”何をしても構わない女”だと見下していた。
小説の中でのフランチェスカは夫に蔑ろにされようと、自分の子をすり替えられようと、ただ我慢するだけの愚鈍な存在だったから。
だからセレスタンはフランチェスカに一切配慮はしなかった。
自分がどういう態度をとろうが、フランチェスカが婚約を解消することなどないと信じていたから。
そしてその自信は今も揺るぎない。
彼は自分がどんなことをしようとも未来は変わることがないと思い込んでいる。
ほとぼりが冷めれば謹慎はとけ、またアンヌマリーと会えると少しも疑っていない。
セレスタンに前世の記憶さえなければ、その考えが如何に非常識かを理解しただろう。
いやむしろそんな非常識な考えすら浮かばなかったかもしれない。
そんな彼はこれから現実を知ることになる。
そして物語の展開と同じ未来はもう訪れないということも……。
「邪魔するぞセレスタン」
ノックもせずに乱暴に部屋の扉を開けて入ってきたのはセレスタンの兄、ヨーク公爵家の嫡男デリックだ。
デリックはそのままセレスタンの前に立ち、無表情で顔を殴りつける。
いきなりの暴挙のセレスタンは打たれた頬を押さえ、兄を睨みつけた。
「いきなり何をするんだ、兄上!!]
「何を、だと? それはこちらの台詞だこの馬鹿。お前、自分が何をしたのか分かっているのか?」
無表情のまま凄む兄の気迫に押され、セレスタンはそれ以上何も言えなかった。
そんな弟の情けない姿を一瞥し、デリックは深いため息をつく。
「馬鹿だ馬鹿だと思っていたが、ここまでとは思わなかった……。お前、王家に盾突くなんて家を潰したいのか?」
「は……? 私がいつ王家に盾突いたと言うんだ?」
「は? 王宮で姫様を罵倒しておいて何言っている? 王族の姫君を侮辱することは”王家に盾突くこと”だろう?」
「いやあれは……フランチェスカがアンを蔑ろにするから、分からせようと思って……」
「……分からせる、だって? 何をだ? お前が姫様という婚約者がいながら何処ぞの阿婆擦れと不貞を働いていると分からせたかったのか? それならよかったな! お前の不貞は姫様だけでなく、多くの貴族に周知されているぞ! 何せその現場が多くの人間に見られていたからな!」
兄の笑顔なのに目がちっとも笑っていない表情にセレスタンは怯えて顔を青ざめさせる。
怒っている。それも今まで見たことがないほどに。
それを理解しセレスタンは恐怖で体を震わせた。
「王族の姫君と婚約しているにも関わらず、不貞を働いていたことも信じられないが、その相手はよりにもよって姫様の侍女なんだってな? 正気か? 何でそんなすぐにバレそうな相手と不貞を働くんだ?」
「あ……あ、だって、アンと私は運命の恋を……」
「ははっ……”運命の恋”だって? 寝言は寝てから言うものだぞ? 気持ち悪いな、お前!」
実の兄から”気持ち悪い”と言われ、セレスタンは唖然とした。
セレスタンにとってアンヌマリーとの恋は祝福されるものであり、蔑まれるものでは決してない。
だって二人の恋はこの世界での最優先事項のはずだ。二人の恋が生まれなければ、物語は成り立たない。
だからこの世界の住人は自分たちの恋を応援すべきなのに、と信じている。
そんな考えをデリックは根本から打ち砕いた。
「お前たちの”運命の恋”は迷惑だな。我が家を窮地に立たせ、姫様を傷つけ、貴族の力関係を揺るがせる。存在するだけで迷惑な代物だな。それにしても浮気する屑野郎は大概自分の行いをお綺麗な言葉で飾りたがる。運命だの何だのほざくが、ようは性欲のままに乳繰り合っただけの話だろう? 理性を放棄して性欲をとるなんて獣と変わらないな?」
「なっ……!? 迷惑? 獣? いくら兄上といえども言っていいことと悪いことが……」
「やっていいことと悪い事の区別もついていない奴に言われたくないよ。しかも姫様への贈り物を浮気相手に横流ししていたんだってな? 我が領民からの血税を何だと思っているんだ貴様は」
「フランチェスカは服も宝石も沢山持っているだろう!? それに比べてアンはドレス一つ持っていないんだぞ! 持っていない方にあげるのは当然じゃないか!?」
「何が当然なんだ? 当家がその女に施してやる理由はどこにもない。姫様に贈り物をするのは婚約者としての義務であり、お前を”養ってもらう”お礼も兼ねているんだぞ? 姫様に恩義はあれどその女には何もない。その女は当家に何の利益も与えないのだからな」
「え……”養ってもらう”? え? どういうことだ?」
兄の言葉の意味が分からずセレスタンは唖然とした。
養うとは、いったいどういうことなのかと。
「言葉通りの意味だ。継ぐ爵位もない次男のお前が姫様の婿として優雅な生活を約束された。つまりそれは姫様に養ってもらうということだろう? ただヨーク公爵家の子息というだけで、特別優秀でもないお前が姫様の婿に選ばれたんだ。そうでなければお前は文官になるなり武官になるなりして自活していかねばならなかった。なら、姫様に感謝して当然じゃないか? 逆にその女に感謝する理由なんてあるか? どこにもないだろう?」
「それは違う! フランチェスカが我儘言って私を婿にと望んだはずだ!」
「それは婆様の妄言だ。姫様は別にお前なんて望んじゃいない。選べるんだったらお前みたいな浮気性の屑男を選んだりしないだろうよ」
「嘘だ! フランチェスカが私を見初めたんだ! 亡くなったお祖母様はフランチェスカが私に一目惚れをしたんだと、いつも言っていたんだぞ!?」
「妄想癖のある婆様の言う事を信じる奴なんてお前くらいだよ。婆様は自分が妄想したことを全て現実だと捉えるような精神異常者だったじゃないか? 私とお前のことだって『息子の子じゃない!』と何の根拠もなく騒ぎたてたんだぞ。それで母上は一時期精神を病んでしまったじゃないか。お前は自分の母親を追い詰めた糞婆の言うことをよく信じられるな?」
「え……? 母上が……?」
「そうだぞ。私もお前もどこからどう見ても父上そっくりなのに、何の理由も根拠もなくいきなりそんな妄言吐くような気狂いだった。お前はそんな気狂いの言う事を真に受けていたのか? 馬鹿な奴だ。それに、仮にそれが本当だとしても、お前が姫様に無礼を働いていい理由にはならないだろう?」
「う……そ、それは……」
兄に指摘され、セレスタンは言葉を詰まらせる。
だって小説ではフランチェスカをどれだけ蔑ろにしようが、誰も何も言わなかった。
だからこの世界で”セレスタン”に転生した自分もフランチェスカをどう扱ってもいいのだと信じて疑わなかったのだ。
だがそれは間違いだったのではないだろうか……。
兄に詰め寄られ、セレスタンは薄々そう感じ始めた。
部屋から出ることを禁じられ、扉の外には常に騎士が佇んでいる。
「おい……私はいつになったら部屋から出られるんだ?」
家族が部屋を訪ねることはなく、世話をする使用人しか来なかった。
たまりかねたセレスタンは食事を運んできたメイドに苛立ちをぶつける。
「さあ……それは奥様に聞きませんと」
年嵩のメイドはセレスタンが怒ろうともお構いなしに食事をテーブルに置く。
それが終えると用が済んだとばかりにさっさと部屋から出ようとした。
「待て! 母上に私をここから出すよう伝えろ!」
「はあ……分かりました」
面倒くさそうに答えたメイドはそのままさっさと扉を開けて部屋の外へと出てってしまう。
セレスタンは出ていく背中を苦々しく眺めた。
「はあ……いつになったらここから出られるんだ。アンはどうしているだろうか……」
こんな状況になってもセレスタンは反省一つしなかった。
彼が頭に思い浮かべるのはただ一つ、愛しい恋人のことだけ。
王族に不敬を働いたことも、それによって家を危機に陥れたことも、母親を発狂させたことも気に留めない。
彼の中にあるのはアンヌマリーだけだ。
「フランチェスカがちょっと怒ったくらいで騒ぐなんて大袈裟な……」
セレスタンは自分がやらかした事の大きさを全く理解していない。
王宮で王女を罵倒、しかも原因が不貞相手を優遇してのこと。
これだけのことをして、自分が罰せられることはないと信じて疑わない。
ただ単純に馬鹿だからというわけではない。
何故なら彼は……
「どうせ結末は決まっている。主役である私とアンは結ばれる運命にあるのだから」
セレスタンはフランチェスカと同じ転生者だ。
しかも彼はフランチェスカと違い、産まれた時から前世の記憶があった。
だから彼はここが小説の世界で、自分とアンヌマリーが主役だと幼いうちから知っていた。
いつの日か二人は巡り逢い、恋に落ちることも。
同時に彼は最初からフランチェスカのことを”何をしても構わない女”だと見下していた。
小説の中でのフランチェスカは夫に蔑ろにされようと、自分の子をすり替えられようと、ただ我慢するだけの愚鈍な存在だったから。
だからセレスタンはフランチェスカに一切配慮はしなかった。
自分がどういう態度をとろうが、フランチェスカが婚約を解消することなどないと信じていたから。
そしてその自信は今も揺るぎない。
彼は自分がどんなことをしようとも未来は変わることがないと思い込んでいる。
ほとぼりが冷めれば謹慎はとけ、またアンヌマリーと会えると少しも疑っていない。
セレスタンに前世の記憶さえなければ、その考えが如何に非常識かを理解しただろう。
いやむしろそんな非常識な考えすら浮かばなかったかもしれない。
そんな彼はこれから現実を知ることになる。
そして物語の展開と同じ未来はもう訪れないということも……。
「邪魔するぞセレスタン」
ノックもせずに乱暴に部屋の扉を開けて入ってきたのはセレスタンの兄、ヨーク公爵家の嫡男デリックだ。
デリックはそのままセレスタンの前に立ち、無表情で顔を殴りつける。
いきなりの暴挙のセレスタンは打たれた頬を押さえ、兄を睨みつけた。
「いきなり何をするんだ、兄上!!]
「何を、だと? それはこちらの台詞だこの馬鹿。お前、自分が何をしたのか分かっているのか?」
無表情のまま凄む兄の気迫に押され、セレスタンはそれ以上何も言えなかった。
そんな弟の情けない姿を一瞥し、デリックは深いため息をつく。
「馬鹿だ馬鹿だと思っていたが、ここまでとは思わなかった……。お前、王家に盾突くなんて家を潰したいのか?」
「は……? 私がいつ王家に盾突いたと言うんだ?」
「は? 王宮で姫様を罵倒しておいて何言っている? 王族の姫君を侮辱することは”王家に盾突くこと”だろう?」
「いやあれは……フランチェスカがアンを蔑ろにするから、分からせようと思って……」
「……分からせる、だって? 何をだ? お前が姫様という婚約者がいながら何処ぞの阿婆擦れと不貞を働いていると分からせたかったのか? それならよかったな! お前の不貞は姫様だけでなく、多くの貴族に周知されているぞ! 何せその現場が多くの人間に見られていたからな!」
兄の笑顔なのに目がちっとも笑っていない表情にセレスタンは怯えて顔を青ざめさせる。
怒っている。それも今まで見たことがないほどに。
それを理解しセレスタンは恐怖で体を震わせた。
「王族の姫君と婚約しているにも関わらず、不貞を働いていたことも信じられないが、その相手はよりにもよって姫様の侍女なんだってな? 正気か? 何でそんなすぐにバレそうな相手と不貞を働くんだ?」
「あ……あ、だって、アンと私は運命の恋を……」
「ははっ……”運命の恋”だって? 寝言は寝てから言うものだぞ? 気持ち悪いな、お前!」
実の兄から”気持ち悪い”と言われ、セレスタンは唖然とした。
セレスタンにとってアンヌマリーとの恋は祝福されるものであり、蔑まれるものでは決してない。
だって二人の恋はこの世界での最優先事項のはずだ。二人の恋が生まれなければ、物語は成り立たない。
だからこの世界の住人は自分たちの恋を応援すべきなのに、と信じている。
そんな考えをデリックは根本から打ち砕いた。
「お前たちの”運命の恋”は迷惑だな。我が家を窮地に立たせ、姫様を傷つけ、貴族の力関係を揺るがせる。存在するだけで迷惑な代物だな。それにしても浮気する屑野郎は大概自分の行いをお綺麗な言葉で飾りたがる。運命だの何だのほざくが、ようは性欲のままに乳繰り合っただけの話だろう? 理性を放棄して性欲をとるなんて獣と変わらないな?」
「なっ……!? 迷惑? 獣? いくら兄上といえども言っていいことと悪いことが……」
「やっていいことと悪い事の区別もついていない奴に言われたくないよ。しかも姫様への贈り物を浮気相手に横流ししていたんだってな? 我が領民からの血税を何だと思っているんだ貴様は」
「フランチェスカは服も宝石も沢山持っているだろう!? それに比べてアンはドレス一つ持っていないんだぞ! 持っていない方にあげるのは当然じゃないか!?」
「何が当然なんだ? 当家がその女に施してやる理由はどこにもない。姫様に贈り物をするのは婚約者としての義務であり、お前を”養ってもらう”お礼も兼ねているんだぞ? 姫様に恩義はあれどその女には何もない。その女は当家に何の利益も与えないのだからな」
「え……”養ってもらう”? え? どういうことだ?」
兄の言葉の意味が分からずセレスタンは唖然とした。
養うとは、いったいどういうことなのかと。
「言葉通りの意味だ。継ぐ爵位もない次男のお前が姫様の婿として優雅な生活を約束された。つまりそれは姫様に養ってもらうということだろう? ただヨーク公爵家の子息というだけで、特別優秀でもないお前が姫様の婿に選ばれたんだ。そうでなければお前は文官になるなり武官になるなりして自活していかねばならなかった。なら、姫様に感謝して当然じゃないか? 逆にその女に感謝する理由なんてあるか? どこにもないだろう?」
「それは違う! フランチェスカが我儘言って私を婿にと望んだはずだ!」
「それは婆様の妄言だ。姫様は別にお前なんて望んじゃいない。選べるんだったらお前みたいな浮気性の屑男を選んだりしないだろうよ」
「嘘だ! フランチェスカが私を見初めたんだ! 亡くなったお祖母様はフランチェスカが私に一目惚れをしたんだと、いつも言っていたんだぞ!?」
「妄想癖のある婆様の言う事を信じる奴なんてお前くらいだよ。婆様は自分が妄想したことを全て現実だと捉えるような精神異常者だったじゃないか? 私とお前のことだって『息子の子じゃない!』と何の根拠もなく騒ぎたてたんだぞ。それで母上は一時期精神を病んでしまったじゃないか。お前は自分の母親を追い詰めた糞婆の言うことをよく信じられるな?」
「え……? 母上が……?」
「そうだぞ。私もお前もどこからどう見ても父上そっくりなのに、何の理由も根拠もなくいきなりそんな妄言吐くような気狂いだった。お前はそんな気狂いの言う事を真に受けていたのか? 馬鹿な奴だ。それに、仮にそれが本当だとしても、お前が姫様に無礼を働いていい理由にはならないだろう?」
「う……そ、それは……」
兄に指摘され、セレスタンは言葉を詰まらせる。
だって小説ではフランチェスカをどれだけ蔑ろにしようが、誰も何も言わなかった。
だからこの世界で”セレスタン”に転生した自分もフランチェスカをどう扱ってもいいのだと信じて疑わなかったのだ。
だがそれは間違いだったのではないだろうか……。
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