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低階層 編
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結論から行くと、ゴブリンが三匹居ただけだったのであっさりと倒してしまった。
ドアを開けると共に三匹を確認したら、突撃し蹴り飛ばし、その勢いで一匹を斬り殺し、一旦蹴り飛ばした方を倒しに行き、残りを仕留めた。
「インストール様々だけど、これはレベルが上がってるな」
剣をしまうと、腕に力を入れてみる。僅かだが、いつもより力が強い気がする。剣を振るのも少し楽になっているのもそのおかげだろう。
そのまま部屋の奥の扉を開けると下へ向かう階段と、宝箱があった。
「こんな低階層で罠はないよな?」
恐る恐る開けると、そこには質実剛健とした小手が入っていた。とりあえず手を通してみると多少キツイが十分に使える代物だったのでそのまま装備して階段を降りる。
階段を降りたその先は代わり映えのしない通路だった。
「とりあえず五階が目安か。ホームポイントがあるところまで何とか頑張ろう」
こうして俺のダンジョン攻略は始まった。レベルが上がって体力にも余裕が出たのか、そのままの勢いでどんどん攻略を進めていけたのは幸いだった。そして、五階のボス部屋には五匹のゴブリンが居たが物の数ではなかった。
「とりあえず、一回帰ろうか」
ボス部屋の奥には家のマークの扉と、階段、宝箱があった。これまでの宝箱で水筒、リュック、胸当て、マントなどの冒険に必要な道具が手に入っていたので次は何だろうとワクワクしながら開けてみる。
するとそこには一枚の金色のコインがあった。
「表には魔法陣、裏には人?らしき絵柄。これはなんだ?知識にないな」
いただいたコインを眺めながら部屋へと繋がるドアを開けた。
「なんの変化もない」
そこは一面の草原に一軒家といういつものホームだった。
少し疲れも出ていたので家に帰って装備を脱ぎ、ソファに座る。そうすると目の前に置いてあった本がうっすらと光っているのがわかった。
「またインストールか?これは辛かったからやりたくないんだか」
そういうと家の中にあるトイレとシャワーを使って身綺麗にしてからベッドの上で本を開いた。案の定、痛くて失神した。
「ふぁ。よく寝た」
ベッドの上で目を覚ました俺は本をサイドボードの上に置いて、棚の中にある袋からパンを取り出して齧りながら蛇口から水をコップに入れて飲む。今の所食事はこれしかないので早急な改善は必要だが、栄養は完璧に取れるパンらしいので壊血病などの心配はしなくてすむ。
「さて、このコインの使い方はわかったから表でやるかね」
先ほどのボス部屋で得たコインは召喚用コインというものらしい。新しくインストールされた知識に付随されていた。コインに描かれた魔法陣を正確に地面に書き記し、コインを中央に起き力を流すと召喚されるというものだそうだ。
日本であったガチャのようだと思いながらなるべく良い召喚相手が出るように祈りながら地面に描く。
「力ってのはどうやるんだ?あれ?これなんだ?」
力を流すために色々試行錯誤していると、丹田辺りからムズムズと違和感がした。しばらくその力を身体の中で動かすように意識しながら身体全体に行き渡らせる。そのまま手の方に集中させ、魔法陣に触れた。ごっそりと力が持っていかれる感覚と共に地鳴りがしだした。
「こいこいこいこい、きたーーー!」
魔法陣が光り始め、コインが浮き上がると物凄い光を発し始める。その光りが空中に立体型光の魔法陣を描くと目を開けていられない程の光りが溢れた。
「ご主人様、お初にお目にかかります。」
聞いたことのない声にはびっくりしながら目を開けると、そこには片膝をついた女性がいた。普通の女性と違うのは、背中に翼があり、尻尾が生えていること。美形で、巨乳のドレス姿に翼と尻尾が映えるその姿は悪魔と呼ぶに相応しかった。
その姿を見た直後に、力を使った喪失感からあえなく気絶したのは想定外ではあった。
ドアを開けると共に三匹を確認したら、突撃し蹴り飛ばし、その勢いで一匹を斬り殺し、一旦蹴り飛ばした方を倒しに行き、残りを仕留めた。
「インストール様々だけど、これはレベルが上がってるな」
剣をしまうと、腕に力を入れてみる。僅かだが、いつもより力が強い気がする。剣を振るのも少し楽になっているのもそのおかげだろう。
そのまま部屋の奥の扉を開けると下へ向かう階段と、宝箱があった。
「こんな低階層で罠はないよな?」
恐る恐る開けると、そこには質実剛健とした小手が入っていた。とりあえず手を通してみると多少キツイが十分に使える代物だったのでそのまま装備して階段を降りる。
階段を降りたその先は代わり映えのしない通路だった。
「とりあえず五階が目安か。ホームポイントがあるところまで何とか頑張ろう」
こうして俺のダンジョン攻略は始まった。レベルが上がって体力にも余裕が出たのか、そのままの勢いでどんどん攻略を進めていけたのは幸いだった。そして、五階のボス部屋には五匹のゴブリンが居たが物の数ではなかった。
「とりあえず、一回帰ろうか」
ボス部屋の奥には家のマークの扉と、階段、宝箱があった。これまでの宝箱で水筒、リュック、胸当て、マントなどの冒険に必要な道具が手に入っていたので次は何だろうとワクワクしながら開けてみる。
するとそこには一枚の金色のコインがあった。
「表には魔法陣、裏には人?らしき絵柄。これはなんだ?知識にないな」
いただいたコインを眺めながら部屋へと繋がるドアを開けた。
「なんの変化もない」
そこは一面の草原に一軒家といういつものホームだった。
少し疲れも出ていたので家に帰って装備を脱ぎ、ソファに座る。そうすると目の前に置いてあった本がうっすらと光っているのがわかった。
「またインストールか?これは辛かったからやりたくないんだか」
そういうと家の中にあるトイレとシャワーを使って身綺麗にしてからベッドの上で本を開いた。案の定、痛くて失神した。
「ふぁ。よく寝た」
ベッドの上で目を覚ました俺は本をサイドボードの上に置いて、棚の中にある袋からパンを取り出して齧りながら蛇口から水をコップに入れて飲む。今の所食事はこれしかないので早急な改善は必要だが、栄養は完璧に取れるパンらしいので壊血病などの心配はしなくてすむ。
「さて、このコインの使い方はわかったから表でやるかね」
先ほどのボス部屋で得たコインは召喚用コインというものらしい。新しくインストールされた知識に付随されていた。コインに描かれた魔法陣を正確に地面に書き記し、コインを中央に起き力を流すと召喚されるというものだそうだ。
日本であったガチャのようだと思いながらなるべく良い召喚相手が出るように祈りながら地面に描く。
「力ってのはどうやるんだ?あれ?これなんだ?」
力を流すために色々試行錯誤していると、丹田辺りからムズムズと違和感がした。しばらくその力を身体の中で動かすように意識しながら身体全体に行き渡らせる。そのまま手の方に集中させ、魔法陣に触れた。ごっそりと力が持っていかれる感覚と共に地鳴りがしだした。
「こいこいこいこい、きたーーー!」
魔法陣が光り始め、コインが浮き上がると物凄い光を発し始める。その光りが空中に立体型光の魔法陣を描くと目を開けていられない程の光りが溢れた。
「ご主人様、お初にお目にかかります。」
聞いたことのない声にはびっくりしながら目を開けると、そこには片膝をついた女性がいた。普通の女性と違うのは、背中に翼があり、尻尾が生えていること。美形で、巨乳のドレス姿に翼と尻尾が映えるその姿は悪魔と呼ぶに相応しかった。
その姿を見た直後に、力を使った喪失感からあえなく気絶したのは想定外ではあった。
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