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低階層 編
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次に目を覚ました時に見えたのは知らない天井だった。
「いや、昨日来た一軒家よね?ここ」
俺はふらつく身体をなんとかソファの上まで運び、気絶する前の事を思い出す。本を開いたら光に包まれ、今に至ると。
頭の中に日本では考えられない知識がいっぱいある現状に戸惑いはあるが、何故ここにいるかを理解したことにより不安はなくなっている。
「ダンジョンを攻略して住みよい環境を獲得しろって言われてもなぁ」
俺に注ぎ込まれた知識の中で1番最初に入って来たのはこれだった。どうやらダンジョンを攻略していくごとにこのエリアは快適になっていくらしい。そのために必要な最低限の知識、経験、技能は先ほど頭にインストールされた。
「さて、ではいきますかとりあえず」
俺は部屋の中にリュックを置くと部屋の中にあった無骨な剣を持ち腰に剣帯と共に巻きつけた。日本では剣の扱いなどしたことがなかったが、先ほどインストールされた知識によりなぜかわかる。
「知らないのに知ってるって気持ち悪いなぁ。まぁ必要だから仕方ないか」
ボヤキながら元来た道をすすみ扉から廊下へと出た。ドアを挟んで後ろは草原、前は洞窟の通路という意味がわからないぐらい変な現実に笑いを堪える。
快適に過ごす為の場所を提供するだけで連れていかれるとはとても思えないので、気を抜かないようにと意識を引き締め先へとすすむ。
洞窟の中は一本道で、進んだ先には少し広いスペースがあった。そこの中央に棍棒を振り回す小人がいた。
「いわゆるゴブリン?よなぁ」
そう呟きつつ走り寄って抜刀し、そのままの勢いで首を跳ね飛ばす。緑色の血を首から振りまきながらゴブリンらしきものは光となり一部は壁へ、一部は俺へと流れ込んだ。
「いやーインストール様々だわ。一撃って。」
剣に異常がないか確認しながら鞘へと戻す。日本にいた頃では考えられない先ほどの戦闘を振り返りながら復習することも忘れない。
一匹だったので何とかなったが、複数出てきた時にどうするかは今後の課題だなぁなどと考えながらまた通路を行く。
そうこうしながら手元の時計で二時間が経過した頃、一際大きな扉が目の前に現れた。
「明らかにボス部屋だな。」
そう言いながらあっさりとボス部屋の扉を開けた。
「いや、昨日来た一軒家よね?ここ」
俺はふらつく身体をなんとかソファの上まで運び、気絶する前の事を思い出す。本を開いたら光に包まれ、今に至ると。
頭の中に日本では考えられない知識がいっぱいある現状に戸惑いはあるが、何故ここにいるかを理解したことにより不安はなくなっている。
「ダンジョンを攻略して住みよい環境を獲得しろって言われてもなぁ」
俺に注ぎ込まれた知識の中で1番最初に入って来たのはこれだった。どうやらダンジョンを攻略していくごとにこのエリアは快適になっていくらしい。そのために必要な最低限の知識、経験、技能は先ほど頭にインストールされた。
「さて、ではいきますかとりあえず」
俺は部屋の中にリュックを置くと部屋の中にあった無骨な剣を持ち腰に剣帯と共に巻きつけた。日本では剣の扱いなどしたことがなかったが、先ほどインストールされた知識によりなぜかわかる。
「知らないのに知ってるって気持ち悪いなぁ。まぁ必要だから仕方ないか」
ボヤキながら元来た道をすすみ扉から廊下へと出た。ドアを挟んで後ろは草原、前は洞窟の通路という意味がわからないぐらい変な現実に笑いを堪える。
快適に過ごす為の場所を提供するだけで連れていかれるとはとても思えないので、気を抜かないようにと意識を引き締め先へとすすむ。
洞窟の中は一本道で、進んだ先には少し広いスペースがあった。そこの中央に棍棒を振り回す小人がいた。
「いわゆるゴブリン?よなぁ」
そう呟きつつ走り寄って抜刀し、そのままの勢いで首を跳ね飛ばす。緑色の血を首から振りまきながらゴブリンらしきものは光となり一部は壁へ、一部は俺へと流れ込んだ。
「いやーインストール様々だわ。一撃って。」
剣に異常がないか確認しながら鞘へと戻す。日本にいた頃では考えられない先ほどの戦闘を振り返りながら復習することも忘れない。
一匹だったので何とかなったが、複数出てきた時にどうするかは今後の課題だなぁなどと考えながらまた通路を行く。
そうこうしながら手元の時計で二時間が経過した頃、一際大きな扉が目の前に現れた。
「明らかにボス部屋だな。」
そう言いながらあっさりとボス部屋の扉を開けた。
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