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三十六話 調伏
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「う~ん」
ドカンちゃんはスマホを見ている。
「どったの、どったの?」
チカンちゃんがスマホをのぞき込む。
「このさあ、星陵台ってすごくカッコイイ名前じゃない?
だって、星の陵だよ」
「だよね~」
「チカンちゃん行ってみたくない?」
「行きたい!行きたい!」
チカンちゃんはピョンピョン跳ねた。
「このフラワーセンター星陵台ってお店の名前もすごいよね
すごいお花がいっぱいありそう」
「たのしみだね~」
ドカンちゃんは自転車で大蔵海岸の松林を抜け、
朝霧の陸橋を渡ってJRの鉄道を越えた。
そこには朝霧川が流れていて、ずっとずっと川沿いに北上していく。
そして、小学校の前まで来たとき、チカンちゃんがモジモジしはじめた。
ドカンちゃんはそれにすぐ気付く。
「どうしたの?」
「あの……ちょと寄り道していい?」
「いいよ」
「ちょっと朝霧台のほうに行ってほしいの」
「わかった」
ドカンちゃんはチカンちゃんに言われるがまま、朝霧台の坂を登った。
チカンちゃんはある建て売り住宅の前まていくと、自転車の前カゴから
とびおりた。
「う~」
チカンちゃんはそこにひれ伏す。
そのあと、チカンちゃんは知らないお家に入っていこうとする。
「だめだよ!人のお家だよ」
ドカンちゃんがチカンちゃんを抱え上げた。
「う~」
チカンちゃんが呻くと、そこには大きな神社の社殿が現れた。
その天井裏には近所の小学校の子供たちが、自分達が遊んだ大好きな
神社に感謝を込めて、何枚もの絵を奉納し、それが天井一面に
貼り付けてある幻想があらわれた」
「うわ~」
ドカンちゃんは圧倒されて、声をあげた。
「この土地は清の皇帝 愛新覚羅溥儀も参拝したという聖なる神の
神殿だったんだ。
清帝国の至宝の地霊が祀られてあった」
「そんな伝統ある神社ならどうして……」
「李鴻章から清帝国の至宝を託された中側軍医の
子孫が長年守ってきた。
その家が絶えるとき、町内会に託して死んだ。
町の人々は、
中側さんが死んだとたんに至宝の神社を潰して土地を売った」
「え……」
「地霊は怒り狂って祟りを成したが、西日本の陰陽師、霊術士が数十人あつまって
調伏して石の下に封じ込めたんだってさ」
「チカンちゃんそれって……」
チカンちゃんはそっぽを向いた。
「さあ、気が済んだからもう行こう。だっこ!」
チカンちゃんはちょっとホッペタをぷっくり膨らませながら
抱っこをせがんだ。
「はいはい」
ドカンちゃんはチカンちゃんを抱え上げ、自転車の前カゴに入れた。
どうしてチカンちゃんはドカンちゃんをこんな処につれてきたんだろう。
ドカンちゃんは考えた。
もし、チカンちゃんがドカンちゃんの妄想なら、こんな場所、知っているはずがない。
ドカンちゃんがそこに導かれることで、チカンちゃんの存在が、
ドカンちゃんの妄想の産物ではないことを
示したかったんだろうなとドカンちゃんは思った。
ドカンちゃんはスマホを見ている。
「どったの、どったの?」
チカンちゃんがスマホをのぞき込む。
「このさあ、星陵台ってすごくカッコイイ名前じゃない?
だって、星の陵だよ」
「だよね~」
「チカンちゃん行ってみたくない?」
「行きたい!行きたい!」
チカンちゃんはピョンピョン跳ねた。
「このフラワーセンター星陵台ってお店の名前もすごいよね
すごいお花がいっぱいありそう」
「たのしみだね~」
ドカンちゃんは自転車で大蔵海岸の松林を抜け、
朝霧の陸橋を渡ってJRの鉄道を越えた。
そこには朝霧川が流れていて、ずっとずっと川沿いに北上していく。
そして、小学校の前まで来たとき、チカンちゃんがモジモジしはじめた。
ドカンちゃんはそれにすぐ気付く。
「どうしたの?」
「あの……ちょと寄り道していい?」
「いいよ」
「ちょっと朝霧台のほうに行ってほしいの」
「わかった」
ドカンちゃんはチカンちゃんに言われるがまま、朝霧台の坂を登った。
チカンちゃんはある建て売り住宅の前まていくと、自転車の前カゴから
とびおりた。
「う~」
チカンちゃんはそこにひれ伏す。
そのあと、チカンちゃんは知らないお家に入っていこうとする。
「だめだよ!人のお家だよ」
ドカンちゃんがチカンちゃんを抱え上げた。
「う~」
チカンちゃんが呻くと、そこには大きな神社の社殿が現れた。
その天井裏には近所の小学校の子供たちが、自分達が遊んだ大好きな
神社に感謝を込めて、何枚もの絵を奉納し、それが天井一面に
貼り付けてある幻想があらわれた」
「うわ~」
ドカンちゃんは圧倒されて、声をあげた。
「この土地は清の皇帝 愛新覚羅溥儀も参拝したという聖なる神の
神殿だったんだ。
清帝国の至宝の地霊が祀られてあった」
「そんな伝統ある神社ならどうして……」
「李鴻章から清帝国の至宝を託された中側軍医の
子孫が長年守ってきた。
その家が絶えるとき、町内会に託して死んだ。
町の人々は、
中側さんが死んだとたんに至宝の神社を潰して土地を売った」
「え……」
「地霊は怒り狂って祟りを成したが、西日本の陰陽師、霊術士が数十人あつまって
調伏して石の下に封じ込めたんだってさ」
「チカンちゃんそれって……」
チカンちゃんはそっぽを向いた。
「さあ、気が済んだからもう行こう。だっこ!」
チカンちゃんはちょっとホッペタをぷっくり膨らませながら
抱っこをせがんだ。
「はいはい」
ドカンちゃんはチカンちゃんを抱え上げ、自転車の前カゴに入れた。
どうしてチカンちゃんはドカンちゃんをこんな処につれてきたんだろう。
ドカンちゃんは考えた。
もし、チカンちゃんがドカンちゃんの妄想なら、こんな場所、知っているはずがない。
ドカンちゃんがそこに導かれることで、チカンちゃんの存在が、
ドカンちゃんの妄想の産物ではないことを
示したかったんだろうなとドカンちゃんは思った。
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