猫の国(オッサンが異世界転生したら、そこは猫の国でした)

楠乃小玉

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五十話 さて、今度は何処に行こうか

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 俺たちは残った幌馬車に乗って先を急ぐ。

 山道を抜け、平原に入ると誰も襲ってはこなかった。

 平地で遠くから敵が迫ってくればクーガーが察知する。
 
 その時点で迫り来る敵にメテオクライシスを打ち込めば、それで終わりだ。

 だからこそ、接近戦になるあの森の中を狙ったのだろう。


 エルパソまでシルバーバックを送り届けると、シルバーバックは
 俺に握手を求めてきた。

 「君のおかげで我が国の人権と民主主義をまもることができそうだ。
 どうだい、今後もメヒコにとどまっては。
 君がそのつもりなら、高官の地位も約束しよう」

 シルバーバックはそう言った。

 「いや~気楽な冒険者暮らしが性に合っていますので」

 俺はそう言って断ったものの、この街が気に入ってしばらくとどまっていた。

 
 そうしたある日、何故か俺たちの処にスピッツが来訪した。

 スピッツはバージニア植民王国の役人になっていた。

 「はやくメヒコ領から出ろ。そして、二度とメヒコの政治家の依頼は受けるな。
 これはバージニア植民王国総督府の意志だ」

 そう言って、スピッツは羊の皮にインクで書いた命令書を見せた。

 俺もバージニア王国の臣民の一人だ。
 国の命令に逆らえば、領地も財産もすべて没収されかねない」

 「承知しました」

 俺にはそう答えるしかなかった。

 俺たちは装備を調えラスベガスに帰ることにした。

 ラスベガスに帰り宿に戻るとトイガーが飛びついてきた。

 「うわ~ん!もう帰ってこないかと思ったよ~。さびしかったよ~」
 
 トイガーはそういって俺の腕をぎゅっとだきしめてくる。

 胸が当たっている。

 「おい、色ボケ猫、タケにくっつくな」

 そう言ってクーガーがトイガーを引きはがした。

 さて、今度は何処に行こうか。
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