2 / 17
チュートリアル
第1‐1話 チュートリアル開始!
しおりを挟む
「ここはどこだ?」
目が覚めると俺は広大な草原で仰向けになっていた。
起き上がると近くにはちょっとした道ができており俺はついさっきの出来事を思い出した。
俺、死んだのか......?
開発室での出来事が脳裏をよぎった。
はあ、ここは死後の世界か……
そんなことを思いながらまた眠り始めると何か音が聞こえてくる。
なんだろう……
俺はじっと音のする先を見ていると馬車に乗った男がゆっくり近づいてきていることに気づいた。
俺が馬車に近づくとその男は馬車を止めて、こんなことを聞いてくる。
「兄ちゃん、旅人かい? こんな所のこのこ歩いているとハウンドウルフに襲われるよ。乗りな!」
ハウンドウルフに襲われる? 何言ってるんだこのおっさん。
とりあえず男のご厚意に甘えて乗せてもらうことにした。
積み荷が大量に置いてあるがすべて木箱に入っており何があるのかが分からない。
「兄ちゃん、どこの国から来たんだ? 見ねえ服装してるが……」
馬を鞭で指示しながらそんなことを聞いてくる。
「に、日本です……」
俺が答えると男は伸びたあごひげを触りながら考えている。
「日本? んなところ聞いたことないな……」
そんな訳の分からないことを言っている。
まあ、仕方ないか、死後の世界なんだし。
「そういえば、今どこに向かっているんですか?」
そう聞くと男は答えてくれた。
「どこって、あそこしかありえないだろ」
そういうと男は見えてきた街を指さした。
「王都 アストロヘイム」
外壁に覆われたその場所は門の前に大きな堀があり、まるで何かを通さないための策を取ったのかのように思える。
王都に着くと男にお礼を言って俺は馬車を降りた。
男は行商人で王都で二年に一度開催される祭りに出店するため来たようだ。
ここって本当に死後の世界なのか?
俺は取りあえず歩き回ることにした。
この街の外観は異世界転生やら転移やらでテンプレの中世ヨーロッパのような外観でレンガ造りの建物がたくさん並んでいる。
なんだか視線を感じるが気にしないようにする。
それにしてもいろんな種族が街を歩いているな……
人族はもちろん、エルフ、ドワーフ、エルーンやハーヴィン、それに竜人も。
まるでゲームの中の光景だ。
そうだ……ここはゲームの中の世界だ。
俺は死んだと思っていたがゲームの世界ならこの光景にも納得できる。
そっか……あんな事が起きたけど結局ログインできたのか。
俺は一通り頭の中を整理させると、とりあえずギルドを探すことにした。
見たことのない文字ばかりで初めは困っていたけれど、言葉は通じる。
街の人たちに聞きながらギルドに向かっていると、一際賑わっているところを見つけた。
見に行くと何か鉄くずのようなものをひたすら殴っていた。
何だろうと思い近くに居た人に聞くと、五ゴールド払い一メートル弱の長さの棒状の鉄くずを一分間ひたすら殴り続けて一番最初に倒した人が賞金を貰えるという遊びらしい。
しばらく見ていたが全く倒せず詐欺まがいということが分かり俺はギルドに向かった。
「冒険者ギルドへようこそ! 冒険者登録の方は奥のカウンター席で、観光申請の方は私が案内致します。」
ギルド内に入ると、若い女の店員が俺に近づいてきて説明してくれた。
取り合えず俺はチュートリアルクリアのため冒険者登録の手続きを済ませた。
その際、係の人から魔法の仕組み、どういった方法で覚えるのか、その他もろもろを教えてもらった。
そこで知ったこと。
魔法は基本的に魔法使いでなければ使えない。
俺はこれを聞いた瞬間、異世界での胸躍る冒険が台無しにされた気分だった。
でも、決して使えないというわけでは無いそうだ。
魔法には階級があり、下から生活魔法、下級魔法、中級魔法、上級魔法、超級魔法、神聖魔法の六段階で、ほかにも幻術といった魔法とは別のものがある。
基本的に魔法使い以外の職は中級魔法と幻術まで使えるらしい。
まあ、そう言われながらも俺が選んだ職は剣での接近対戦を得意とするファイターだ。
始めは、魔法使いと迷ったけど、やっぱりゲーム内での憧れだった主人公に俺はなりたい。
ちなみに一度決めた職を変える事はできないが、実力を挙げることによってグレードアップする仕組みのようだ。
よっし! まずは装備を揃えますか!
俺はそう意気込んで思いっきりギルドを飛び出した。
「で? ギルドを思いっきり飛び出したのはいいが、どこに行けばいいんだ?」
装備を整えるために街に飛び出したのはいいが肝心の文字が全く読めない。
俺の今の手持ちはボロボロの布マントと獣の毛皮でできた空のバック、あとは現実世界で着ていた衣服だ。
一体どうすれば……
考えながら歩いているといつの間にか賑やかなところに俺は立っていた。
ここは……
「兄ちゃん! クルガ湾産のとれたてマイトマインどうだ?」
「お兄さん? それよりうちのサンガルバイトのもも肉、安いわよ~」
どうやらここは市場のようだ。
見たことない魚や料理がたくさんあるな……
いろいろ見て歩いているうちに一軒の店に行きついた。
「なんかここだけ妙に雰囲気が違うな……」
俺は無意識のうちにドアに手を置いていた。
「こ、こんにちは~……」
中をのぞくと真昼間だというのに薄暗く誰もいなかった。
この店セキュリティ大丈夫なのか……?
「あの~すみませーん……誰かいませんかー」
カウンター席の奥にある小さなドアに向かって叫んだが、やはりだれも来る気配がない。
しばらくの間、店内の棚にあるポーションや変わった形の魔道具を見ていると誰かが店に入ってきた。
「おーい! 旦那はいるか~?」
入り口を見ると酔っぱらっているのか酒臭い中年の男性が酒瓶を片手に持ちながら店主らしき人物を呼んでいる。
「あ、あの……」
俺は店主が居ないことをその男性に伝えようとすると男性は勘違いしたのか俺を見ると俺の腕を掴むなり外に連れ出した。
「なんだよ……あの頑固おやじはいないのかよ。じゃあ、バイトくんちょっと来てくれ!」
バイトでも何でもないんだけどな……
連れていかれるままについて行くと人だかりができていた。
「おい! 連れてきたぞ、邪魔だ! どいてくれ!」
男性がその人だかりを掻き分けて出ると頭部から出血した少女が倒れていた。
その横には棒状の鉄の塊が落ちている。
あれっ……この人の恰好……
「俺たちでこの子を冒険者ギルドまで運ぼうと思ったんだがな、子の持っている荷物が重くてな、助ける事ができなかったんだよ」
中年の男性は彼女の横に落ちているパンパンに膨らんだバックを指差している。
マジだ......
そんなことはどうでも良い。今はこの少女を助ける方法を考えないと......
「誰か、回復ポーションを持ってきてください! 」
今は気を失っているだけだが、この状態が続くと命が危ないかもしれない。
「今からこの女の子を安全な場所へ運びます! 力のある方は手伝ってください!」
そう指示すると一人の青年が名乗りを上げた。
「では、左肩を持ってください! 私は右肩を持ちます」
とりあえず冒険者ギルドへ運ぶとギルド前を掃除していた役員が俺たちに気づき急いで中に案内してくれた。
「では、あとはお願いします」
俺と青年はギルド役員に怪我人を任せて外に出た。
「さっきは名乗りあがってくれてありがとう。正直一人だったらここまで運べなかったかもしれない」
決して倒れていた少女が重かったわけでは無くどちらかというとその少女が持っていた荷物が重くて一人じゃ運べなかった。ただそれだけだ。
青年にお礼を言うと青年は何か申し訳なさそうな顔でこちらを見てくる。
「あの、どうしたんですか?」
俺が尋ねると少し重い口調で話し始めた。
「実は……あの子に怪我をさせたのは俺なんです! 私が鉄の塊に向かって振り下ろした剣がまさか折れて近くを歩いていた彼女に当たるなんて.....」
なんかすごい偶然だなそれ……しかもそれで気絶って……
「まあ、なんですか……彼女が目を覚ましたらしっかりと謝ってくださいね。一緒に謝ってあげますから」
俺の言葉に反応したのか分からないが突然泣き出した。
「ど、どうしたんですか⁉」
彼もかなり責任を感じてるんだな……
「いえ、なんかすみません……」
とりあえず俺と青年は少女が目を覚ますまでギルド内で待ち続けた。
空が暗くなった頃に一人の女性役員が近づいてきた。
「すみませんが当ギルドは閉館いたしますのでお帰り下さいませ」
申し訳なさそうに女性役員は言って来た。
どうしよう……宿とか借りるお金ないしな……
「あの~すみません。この街に来たばかりで宿をまだ取っていなくて可能であれば今日だけ、今日だけでいいの部屋を貸していただけませんか?」
無茶だというのは分かっているが今日だけは野宿を避けないといけない。
なぜ今日はダメかって? さっきも言ったが俺の今の格好は武器を一つも持たず戦士の欠片も感じさせない非力な成人男性だからだ。
「はあ~どうしましょう……本来であればお断りしているのですが……まあ、いいでしょう。取りあえずついてきてください」
女性役員は困りながらも優しく部屋まで案内してくれた。
「ここはスタッフルームですのでお気になさらずご自由にお使いください。私たちギルド役員はギルドの裏手にある建物に居ますので何かあったら来てください。では、私はこれで……」
彼女はそう言うと速足で出て行った。
目が覚めると俺は広大な草原で仰向けになっていた。
起き上がると近くにはちょっとした道ができており俺はついさっきの出来事を思い出した。
俺、死んだのか......?
開発室での出来事が脳裏をよぎった。
はあ、ここは死後の世界か……
そんなことを思いながらまた眠り始めると何か音が聞こえてくる。
なんだろう……
俺はじっと音のする先を見ていると馬車に乗った男がゆっくり近づいてきていることに気づいた。
俺が馬車に近づくとその男は馬車を止めて、こんなことを聞いてくる。
「兄ちゃん、旅人かい? こんな所のこのこ歩いているとハウンドウルフに襲われるよ。乗りな!」
ハウンドウルフに襲われる? 何言ってるんだこのおっさん。
とりあえず男のご厚意に甘えて乗せてもらうことにした。
積み荷が大量に置いてあるがすべて木箱に入っており何があるのかが分からない。
「兄ちゃん、どこの国から来たんだ? 見ねえ服装してるが……」
馬を鞭で指示しながらそんなことを聞いてくる。
「に、日本です……」
俺が答えると男は伸びたあごひげを触りながら考えている。
「日本? んなところ聞いたことないな……」
そんな訳の分からないことを言っている。
まあ、仕方ないか、死後の世界なんだし。
「そういえば、今どこに向かっているんですか?」
そう聞くと男は答えてくれた。
「どこって、あそこしかありえないだろ」
そういうと男は見えてきた街を指さした。
「王都 アストロヘイム」
外壁に覆われたその場所は門の前に大きな堀があり、まるで何かを通さないための策を取ったのかのように思える。
王都に着くと男にお礼を言って俺は馬車を降りた。
男は行商人で王都で二年に一度開催される祭りに出店するため来たようだ。
ここって本当に死後の世界なのか?
俺は取りあえず歩き回ることにした。
この街の外観は異世界転生やら転移やらでテンプレの中世ヨーロッパのような外観でレンガ造りの建物がたくさん並んでいる。
なんだか視線を感じるが気にしないようにする。
それにしてもいろんな種族が街を歩いているな……
人族はもちろん、エルフ、ドワーフ、エルーンやハーヴィン、それに竜人も。
まるでゲームの中の光景だ。
そうだ……ここはゲームの中の世界だ。
俺は死んだと思っていたがゲームの世界ならこの光景にも納得できる。
そっか……あんな事が起きたけど結局ログインできたのか。
俺は一通り頭の中を整理させると、とりあえずギルドを探すことにした。
見たことのない文字ばかりで初めは困っていたけれど、言葉は通じる。
街の人たちに聞きながらギルドに向かっていると、一際賑わっているところを見つけた。
見に行くと何か鉄くずのようなものをひたすら殴っていた。
何だろうと思い近くに居た人に聞くと、五ゴールド払い一メートル弱の長さの棒状の鉄くずを一分間ひたすら殴り続けて一番最初に倒した人が賞金を貰えるという遊びらしい。
しばらく見ていたが全く倒せず詐欺まがいということが分かり俺はギルドに向かった。
「冒険者ギルドへようこそ! 冒険者登録の方は奥のカウンター席で、観光申請の方は私が案内致します。」
ギルド内に入ると、若い女の店員が俺に近づいてきて説明してくれた。
取り合えず俺はチュートリアルクリアのため冒険者登録の手続きを済ませた。
その際、係の人から魔法の仕組み、どういった方法で覚えるのか、その他もろもろを教えてもらった。
そこで知ったこと。
魔法は基本的に魔法使いでなければ使えない。
俺はこれを聞いた瞬間、異世界での胸躍る冒険が台無しにされた気分だった。
でも、決して使えないというわけでは無いそうだ。
魔法には階級があり、下から生活魔法、下級魔法、中級魔法、上級魔法、超級魔法、神聖魔法の六段階で、ほかにも幻術といった魔法とは別のものがある。
基本的に魔法使い以外の職は中級魔法と幻術まで使えるらしい。
まあ、そう言われながらも俺が選んだ職は剣での接近対戦を得意とするファイターだ。
始めは、魔法使いと迷ったけど、やっぱりゲーム内での憧れだった主人公に俺はなりたい。
ちなみに一度決めた職を変える事はできないが、実力を挙げることによってグレードアップする仕組みのようだ。
よっし! まずは装備を揃えますか!
俺はそう意気込んで思いっきりギルドを飛び出した。
「で? ギルドを思いっきり飛び出したのはいいが、どこに行けばいいんだ?」
装備を整えるために街に飛び出したのはいいが肝心の文字が全く読めない。
俺の今の手持ちはボロボロの布マントと獣の毛皮でできた空のバック、あとは現実世界で着ていた衣服だ。
一体どうすれば……
考えながら歩いているといつの間にか賑やかなところに俺は立っていた。
ここは……
「兄ちゃん! クルガ湾産のとれたてマイトマインどうだ?」
「お兄さん? それよりうちのサンガルバイトのもも肉、安いわよ~」
どうやらここは市場のようだ。
見たことない魚や料理がたくさんあるな……
いろいろ見て歩いているうちに一軒の店に行きついた。
「なんかここだけ妙に雰囲気が違うな……」
俺は無意識のうちにドアに手を置いていた。
「こ、こんにちは~……」
中をのぞくと真昼間だというのに薄暗く誰もいなかった。
この店セキュリティ大丈夫なのか……?
「あの~すみませーん……誰かいませんかー」
カウンター席の奥にある小さなドアに向かって叫んだが、やはりだれも来る気配がない。
しばらくの間、店内の棚にあるポーションや変わった形の魔道具を見ていると誰かが店に入ってきた。
「おーい! 旦那はいるか~?」
入り口を見ると酔っぱらっているのか酒臭い中年の男性が酒瓶を片手に持ちながら店主らしき人物を呼んでいる。
「あ、あの……」
俺は店主が居ないことをその男性に伝えようとすると男性は勘違いしたのか俺を見ると俺の腕を掴むなり外に連れ出した。
「なんだよ……あの頑固おやじはいないのかよ。じゃあ、バイトくんちょっと来てくれ!」
バイトでも何でもないんだけどな……
連れていかれるままについて行くと人だかりができていた。
「おい! 連れてきたぞ、邪魔だ! どいてくれ!」
男性がその人だかりを掻き分けて出ると頭部から出血した少女が倒れていた。
その横には棒状の鉄の塊が落ちている。
あれっ……この人の恰好……
「俺たちでこの子を冒険者ギルドまで運ぼうと思ったんだがな、子の持っている荷物が重くてな、助ける事ができなかったんだよ」
中年の男性は彼女の横に落ちているパンパンに膨らんだバックを指差している。
マジだ......
そんなことはどうでも良い。今はこの少女を助ける方法を考えないと......
「誰か、回復ポーションを持ってきてください! 」
今は気を失っているだけだが、この状態が続くと命が危ないかもしれない。
「今からこの女の子を安全な場所へ運びます! 力のある方は手伝ってください!」
そう指示すると一人の青年が名乗りを上げた。
「では、左肩を持ってください! 私は右肩を持ちます」
とりあえず冒険者ギルドへ運ぶとギルド前を掃除していた役員が俺たちに気づき急いで中に案内してくれた。
「では、あとはお願いします」
俺と青年はギルド役員に怪我人を任せて外に出た。
「さっきは名乗りあがってくれてありがとう。正直一人だったらここまで運べなかったかもしれない」
決して倒れていた少女が重かったわけでは無くどちらかというとその少女が持っていた荷物が重くて一人じゃ運べなかった。ただそれだけだ。
青年にお礼を言うと青年は何か申し訳なさそうな顔でこちらを見てくる。
「あの、どうしたんですか?」
俺が尋ねると少し重い口調で話し始めた。
「実は……あの子に怪我をさせたのは俺なんです! 私が鉄の塊に向かって振り下ろした剣がまさか折れて近くを歩いていた彼女に当たるなんて.....」
なんかすごい偶然だなそれ……しかもそれで気絶って……
「まあ、なんですか……彼女が目を覚ましたらしっかりと謝ってくださいね。一緒に謝ってあげますから」
俺の言葉に反応したのか分からないが突然泣き出した。
「ど、どうしたんですか⁉」
彼もかなり責任を感じてるんだな……
「いえ、なんかすみません……」
とりあえず俺と青年は少女が目を覚ますまでギルド内で待ち続けた。
空が暗くなった頃に一人の女性役員が近づいてきた。
「すみませんが当ギルドは閉館いたしますのでお帰り下さいませ」
申し訳なさそうに女性役員は言って来た。
どうしよう……宿とか借りるお金ないしな……
「あの~すみません。この街に来たばかりで宿をまだ取っていなくて可能であれば今日だけ、今日だけでいいの部屋を貸していただけませんか?」
無茶だというのは分かっているが今日だけは野宿を避けないといけない。
なぜ今日はダメかって? さっきも言ったが俺の今の格好は武器を一つも持たず戦士の欠片も感じさせない非力な成人男性だからだ。
「はあ~どうしましょう……本来であればお断りしているのですが……まあ、いいでしょう。取りあえずついてきてください」
女性役員は困りながらも優しく部屋まで案内してくれた。
「ここはスタッフルームですのでお気になさらずご自由にお使いください。私たちギルド役員はギルドの裏手にある建物に居ますので何かあったら来てください。では、私はこれで……」
彼女はそう言うと速足で出て行った。
0
あなたにおすすめの小説
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
異世界転生日録〜生活魔法は無限大!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
☆感想の受付開始しました。
【あらすじ】
異世界に転生したルイは、5歳の高熱を境に、記憶を取り戻す。一度は言ってみたい「ステータス・オープン」で、ステータスを見れることに気付いた。スキル「生活魔法∞(無限大)」を発見。その意味を知るルイは、仄かに期待を抱いた。
それと同時に、今世の出自である農家の四男は、長男大事な両親の態度に、未来はないと確信。
家族に隠れて、ステータスにあったスキルの一つ「鑑定」を使い、村のお婆(薬師)相手に、金策を開始。
十歳の時に行われたスキル鑑定の結果を父に伝えたが、農家向きのスキルではなかったルイは「家の役には立たない」と判断され、早々に家を追い出される。
だが、追放ありがとう!とばかりに、生活魔法を知るべく、図書館がある街を目指すことにしたルイ。
最初に訪れた街・ゼントで、冒険者登録を済ませる。だがそのギルドの資料室で、前世の文字である漢字が、この世界の魔法文字だという事実を知ることになる。
この世界の魔法文字を試したルイは、魔法文字の奥深さに気づいてしまった。バレないように慎重に……と行動しているつもりのルイだが、そんな彼に奇妙な称号が増えて行く。
そして、冒険者ギルドのギルドマスターや、魔法具師のバレンと共に過ごすうちに、バレンのお師匠様の危機を知る。
そして彼に会いにいくことになったが、その目的地が、図書館がある魔法都市アルティメットだった。
旅の道中もさることながら、魔法都市についても、色々な人に巻き込まれる運命にあるルイだったが……それを知るのは、まだ先である。
☆見切り発車のため、後日変更・追記する場合があります。体調が不安定のため、かける時に書くスタイルです。不定期更新。
☆カクヨム様(吉野 ひな)でも先行投稿しております。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる