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「討伐成功、おめでとうございます。」
「肩の荷がおりた気分だ。これもクロウくん達のおかげだな。
本当にありがとう。」
商談成立から5か月半、ジークムントさんのパーティは番人討伐を果たした。
ジークムントさん達は、3か月目に一度挑戦して後半戦の倍増ブレスに退却。
最終的には、安全策をとって全員の体力を500超えまで上げた。
その成果もあったのか、今回はダメージがほとんど残っていない。
売れたスキル宝珠は約800個、もうけは金貨4万枚を超えた。
まさにWIN-WINといえよう。
シオンと共に潜りまくった5か月半。
1回ごとに渡される数百枚の金貨がモチベーションを保たせたが、
振り返ってみるとテンションはおかしかったかもしれない。
まあ、終わりよければすべてよし、だ。
「お疲れさまでした。これでこの商売も終わりですね。
ジークムントさん達は今後どうされるんです?」
「想定よりも数か月早く討伐できたからな。2,3か月は向こうの
エリア探索をしてスキル宝珠を狙ってみるよ。
できれば全員の攻撃力を上げておきたいのでな。」
「そうですか...
でしたらボクらは少し長めの休暇を取ります。
この5か月半潜りっぱなしでしたし、スキル宝珠狙いなら
高速周回でしょうから狩場がバッティングする可能性が高いで
しょうから。」
「何か申し訳ないな。」
本当にすまななそうな表情のジークムントさんを笑いとばす。
「気にしないでください。大儲けさせてもらったアフターケアと
でも思っていただければ。」
「...甘えるとするか。
休暇中どこかに出かけるのかね?クロウくん。」
「取り立てて何かを考えているわけではないですが...」
ふと思いついた。
「ジークムントさん達が潜っている間、皇国の方へ観光にでも行ってきます。
ついでに噂のダンジョンも覗いてきますね。」
ジークムントさんの表情がかすかに動く。
「あ、攻略なんてしませんからご安心を。
ドロップが悪いダンジョンなんてごめんですし、難度は高そうなので、
シオンと二人じゃ無理ですよ。
経験値はおいしいとのことなので、シオンのレベルが多少でも上がれば
御の字、という程度です。ボクはここ以外のダンジョンを知りませんので、
本当に興味本位でですよ。
それより、皇国の観光地など教えていただませんかね?」
本心であることが伝わったのか、ジークムントさんの表情が戻る。
「観光地か。私はあまり詳しくないので、メンバーに聞いてみる。
明日にでもまた会えるだろうか?」
「昼はギルドの食堂にいるようにします。
できればのんびりできる所があると嬉しいです。2,3か月と
いうことですが、あまり煩雑に移動はしたくないですし。」
数日ごとに移動なんてまっぴらである。
「何となく了解した。」
ジークムントさんが苦笑している。表情に出たかな?
ジークムントさん達は、このまま向こうのエリアを探索するとの
ことだったので、ボクらは戻ることにした。
「シオン、勝手に決めたけど...」
「いいんじゃない? 考えていた倍以上儲けたんだし。
それに、考えてみるとここしばらくのテンションおかしかった。
長期の休暇なんて初めてだし、旅行は嬉しいかな。」
「そっか、よかった。
皇国行ったら、半月ほどダンジョンを覗いて、あとはのんびり
観光しよう。」
「そだね。あ、明日ジークムントさん達に名物料理とかも聞こう!」
安定のシオンだった。
まあ、皇国側の監視はつくだろうが、攻略する気がないことがわかれば
危険はないだろう。
後は、ジークムントさん達がシオンのドロップ運に気づくかどうかだが、
元々ザックたちを始めここのギルドの連中は知っている。
ドロップするスキル宝珠の量からシオンのスカウトが生じる可能性も
あるが、シオン次第だ。ボクは手放したくはないがな。
皇国がスキル宝珠を狙うなら、ドロップ運のいいやつを独自に
育てればよい。
ジークムントさんだから手伝っただけだ。後は知らん。
これだけ儲けたんだ、引退してもいいくらいなんだから。
「肩の荷がおりた気分だ。これもクロウくん達のおかげだな。
本当にありがとう。」
商談成立から5か月半、ジークムントさんのパーティは番人討伐を果たした。
ジークムントさん達は、3か月目に一度挑戦して後半戦の倍増ブレスに退却。
最終的には、安全策をとって全員の体力を500超えまで上げた。
その成果もあったのか、今回はダメージがほとんど残っていない。
売れたスキル宝珠は約800個、もうけは金貨4万枚を超えた。
まさにWIN-WINといえよう。
シオンと共に潜りまくった5か月半。
1回ごとに渡される数百枚の金貨がモチベーションを保たせたが、
振り返ってみるとテンションはおかしかったかもしれない。
まあ、終わりよければすべてよし、だ。
「お疲れさまでした。これでこの商売も終わりですね。
ジークムントさん達は今後どうされるんです?」
「想定よりも数か月早く討伐できたからな。2,3か月は向こうの
エリア探索をしてスキル宝珠を狙ってみるよ。
できれば全員の攻撃力を上げておきたいのでな。」
「そうですか...
でしたらボクらは少し長めの休暇を取ります。
この5か月半潜りっぱなしでしたし、スキル宝珠狙いなら
高速周回でしょうから狩場がバッティングする可能性が高いで
しょうから。」
「何か申し訳ないな。」
本当にすまななそうな表情のジークムントさんを笑いとばす。
「気にしないでください。大儲けさせてもらったアフターケアと
でも思っていただければ。」
「...甘えるとするか。
休暇中どこかに出かけるのかね?クロウくん。」
「取り立てて何かを考えているわけではないですが...」
ふと思いついた。
「ジークムントさん達が潜っている間、皇国の方へ観光にでも行ってきます。
ついでに噂のダンジョンも覗いてきますね。」
ジークムントさんの表情がかすかに動く。
「あ、攻略なんてしませんからご安心を。
ドロップが悪いダンジョンなんてごめんですし、難度は高そうなので、
シオンと二人じゃ無理ですよ。
経験値はおいしいとのことなので、シオンのレベルが多少でも上がれば
御の字、という程度です。ボクはここ以外のダンジョンを知りませんので、
本当に興味本位でですよ。
それより、皇国の観光地など教えていただませんかね?」
本心であることが伝わったのか、ジークムントさんの表情が戻る。
「観光地か。私はあまり詳しくないので、メンバーに聞いてみる。
明日にでもまた会えるだろうか?」
「昼はギルドの食堂にいるようにします。
できればのんびりできる所があると嬉しいです。2,3か月と
いうことですが、あまり煩雑に移動はしたくないですし。」
数日ごとに移動なんてまっぴらである。
「何となく了解した。」
ジークムントさんが苦笑している。表情に出たかな?
ジークムントさん達は、このまま向こうのエリアを探索するとの
ことだったので、ボクらは戻ることにした。
「シオン、勝手に決めたけど...」
「いいんじゃない? 考えていた倍以上儲けたんだし。
それに、考えてみるとここしばらくのテンションおかしかった。
長期の休暇なんて初めてだし、旅行は嬉しいかな。」
「そっか、よかった。
皇国行ったら、半月ほどダンジョンを覗いて、あとはのんびり
観光しよう。」
「そだね。あ、明日ジークムントさん達に名物料理とかも聞こう!」
安定のシオンだった。
まあ、皇国側の監視はつくだろうが、攻略する気がないことがわかれば
危険はないだろう。
後は、ジークムントさん達がシオンのドロップ運に気づくかどうかだが、
元々ザックたちを始めここのギルドの連中は知っている。
ドロップするスキル宝珠の量からシオンのスカウトが生じる可能性も
あるが、シオン次第だ。ボクは手放したくはないがな。
皇国がスキル宝珠を狙うなら、ドロップ運のいいやつを独自に
育てればよい。
ジークムントさんだから手伝っただけだ。後は知らん。
これだけ儲けたんだ、引退してもいいくらいなんだから。
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