異世界から戻ったら再会した幼馴染から溺愛される話〜君の想いが届くまで〜

一優璃 /Ninomae Yuuri

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第三章

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真白の過去回


僕が少し他人とズレていると分かったのはまだ小さい頃のことだった。
家に親がいないのは当たり前で大抵のことは我慢するために感情を抑え込むことに必死だった。
だから、おもちゃを取り合って泣く子や遠足でまだ遊んでいたいと先生を困らせる子を見るともやもやした。
そういう子に向かって
「わがままいっちゃダメ!」
って注意すると、
「わがままじゃないもん!」って余計泣かれたり
「うるさい!」って怒られた。
先生にも「他の子に意地悪なこと言っちゃダメでしょ」
と言われる始末。

なぜ僕が怒られるのかもわからなかった。
僕の言葉がなんで他の子を刺激してしまうのかわからなかった。

下手なことを言って怒られないように友達との距離を置くしかなかった。

距離を置くといっても全く誰とも話さないわけじゃない。
喋る時は相手の言葉を肯定して相手の欲しいものは喜んでる風を装って譲って貸して本心は隠した。

小学校から中学校に上がれば、もう随分とそれが板に付いた。

最初はわがままだって思っていたことも普通だと思えるようになっていたし、相手も喜ぶから僕も嬉しくなっていた。

大体の人とは付かず離れずいい距離感で関係性を築けていると思う。

朔以外とは

難しい。だって、朔の考えていることがわからないから、何をいったらいいのかわからないし。
何を言ったって不満だらけだとも言いたげな顔をしてくる。
仲良くなるのに失敗したんだ。
もう取り繕うのも面倒くさくて、悪い態度をとっても変わらずに接してくる。

それがまた理解不能で気持ち悪かった。

小さい頃、うちに時々来るお婆ちゃんに朔のことを相談したっけ。


「その子は真白ちゃんのことがだいすきなのね」
「えー、そんなわけないじゃん。いっつもからかってきてイヤな思いにさせられるんだよ」
「きっと真白ちゃんにかまって欲しくて意地悪しちゃうのよ。」

お婆ちゃんが笑いながら僕の頭をぐるぐる撫でる。

この時、小さかった僕はお婆ちゃんの言うことを理解できなかった。



僕はそこで目を覚ました。
日中ずっと眠ってしまったみたいだ。
懐かしい夢をみていた気がする。
起きてぐっと伸びをした。
身体が軽く怠さも完全に抜け切ったみたいだ。
階段を降りてリビングまで行くと、テーブルの上にビニール袋と飲み物が大量に置かれていた。
色んな種類の水、お茶、スポーツ飲料が目に入って、そういえば喉が乾いていたなと適当にペットボトルを開けて飲む。
袋の中にはこれまた大量の風邪薬や解熱剤が入っていた。

これは有馬が置いてってくれたのか。
あいつもよく僕のそばにいるよなぁ。


昨日も今日もあいつは僕のために色々やってくれた。
心なしか今まで見た中で一番楽しそうだった。

ペットボトルに置いてキッチンに移動する。
さてと、夕飯くらいは作ってやろうかな。

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