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第五話 尋問1
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「まあ、あれだけ大胆な事しやがったんだから、そこらをふらふら歩いてるとは思わなかったけどな…」
真夜中近くなってパトロール局に帰って来た二人は、疲労困憊していた。
パトロール・プルバはフライングマシーンの中で爆睡している。
「ほれ、寝るのはベッドにたどり着いてからにしてくれ」
助けに出て来た同僚の手にプルバを渡して、小角は夜空を見上げた。
高い空を行く風はごうごうと音を立てて、北の峰から南の山へと駆けて行く。
季節風だ。
もうすぐ秋が終わって冬が来る。
あの風はヒマラヤの峰にぶつかって、雪となって落ちるのだ。
「何とか助け出してやりたい、いや絶対助けるんだ。待ってろ」
小角は傍らに居ない星野に心の中で話しかける。
いつもいるのが当たり前だと思っていた。
『あいつ、ばかだ、プルバみたいに局の仮眠室で寝れば、もっと長い時間休めたのに。
わざわざ部屋にかえって来るんだもんなあ…』
むろんそれは小角がいるからだ。
この街に来て、まだ不慣れな小角を気使っていた、というのはわかっていた。
そのやさしさを、うっとおしいと思いながら甘えていた。
大切なものをなくして気づく。
なくさなければ気づかない。
自分が情けない。
『そりゃわかっているさ、星野は笑さんに来いしている。
俺に回す恋愛感情なんかかけらも持ってない』
同僚にからかわれて、うろたえる、噂に振り回される。
自分が馬鹿なだけなのだ。
彼の純粋な好意を受け入れなかったのは、自分の屈折のせいだ。
「はいはい、そうだよ、俺が悪いんだよ」
小角はため息をついた。
◇
翌日。
「らっきー、歩き廻っていたかいがあったぜ」
パトロール・ジジャ・サラット・バッターチャンが小さくブラボーを叫んだ。
パタンの街の動物園のペンギンの池の前で、ネズミ小僧を見つけたのだ。
「早く来い、今なら外だ。シェルチャン家とは関係なく尋問ができる!」
小角とプルバは見張っていたジジャに礼を言うと、
「あんたはいないほうがいい。どんな事でシェルチャン家と関わるかも知れんからな」
と言って、そっとネズミ小僧の後ろに廻って行く。
「よう」
ぽん、と肩をたたいたのが、星野の同業者だと悟ると、素早く逃げ腰になるネズミ。
だがチンピラの扱いに慣れているパトロールが、むざむざと逃がすはずはない。
「久しぶりだなあ、俺を覚えているか?」
小角は朗らかに言って、ペンギンにしか見えない角度で、小増を睨みつけた。
ほかの客には、仲良さそうな若者たちとしか見えないだろう。
「ちょいと顔貸せよ」
にこやかに言って、とプルバが両脇から腕を取る。
「な、何だよ、おいらは今…」
「お前を怪我人にしてから、連行してもいいんだぜ」
小角が鼠の耳に囁き、ぐっとうでに力を込めて掴んだ。
「うっ…わ……」
叫び出そうとした鼠の口を押えると、素早く屋根付きのフライングマシーンに押し込む。
それは誘拐団が見たら、ぜひアルバイトにほしいと思うような手際のよさだった。
「ど、ど、ど、どこへ…っ、連れて行くつもりなんだよ?」
「怯えなくてもいいよ、なにも取って食うわけじゃないんだからさ」
小角はびくびくと落ち着きなくパトロールマシーンの中を見回す鼠に、なるべく優しく見えるように笑いかける。
だが目論見が成功したかは怪しい。
なにしろ小角はここ十年来ほかにないほど怒っているのだ。
「お、おいらは…シ、シェルチャン商会の者だぞ、おいらに変な事したらインドラ様が黙ってないぞ」
おどおどした態度が急に大きくなる。
スポンサーの事を思い出したので、虎の威を借る事にしたのだろう。
「お前が死体になって、ヒマラヤのどこかに転がっていたら、インドラ様は探してくれるかい?」
「な、なんだって…、パトロールのくせに、人殺しなんか…」
「いやあ、そんな手間はかけないよ? 俺気がよわいからさあ、人を気づつけるなんて…ぇ、できないわぁ。
でも、ほんのちょびっと山の中に跳んで行ってー、マシーンから放り出す…。
…くらいは、簡単かなあ…て?」
「げえ…」
「うん、そう、山の中にはきれいなお姉さんたちがいるよねえ。
淋しいあんたを、優しくおもてなししてくれるかもよ」
妖魔たちに追いかけられ、死にモノ狂いで逃げ回った記憶も生々しいネズミは、真っ青になって震え出した。
「や、やめて…、な、何が聞きたいんだ?」
「うんうん、察しのいい子は好きだなあ。
お前が攫ったパトロールが、どこへ連れて行かれたのか、
ちょこっと教えてくれるだけでいいんだよ」
「お…おいらは…、そんな事なしてない」
「とぼけたってだーめ、ちゃんと目撃者がいるんだから。
お前、命の恩人に何てことしやがんだよ。
星野がいなかったら、今頃ほかの仲間と一緒にあの谷間でミイラになって転がってたんだからな」
「うっ…」
さすがに星野の事を言われると、鼠はがくがくと震え出して、目に涙を滲ませた。
「だって、だって、おいら…。
知らなかったんだ、あんなひどい事するなんて…」
どこから見てもチンピラだし、やる事はもっと悪どいくせに、臆病らしい。
「ひどい事って?」
「な、何でもないよ…」
「ふうん、じゃあ、ダウラギリのてっぺんあたりで一時間くらい頭冷やすか?」
「い、いや…だよお!」
「星野はどこに居る?」
「し、知らない、本当なんだ。
パトロールを隠れ家に連れて行ったら、おまえはもう用がなうからって、帰されたんだ」
「隠れ家って?」
「パシュパティナートの裏の、店の二階だよ」
「三軒並んでる真ん中の店?」
「そう」
「何のために星野を誘拐したんだ?
インドラは何と言っている?」
「あ、あの、絶対あの人は無事に返すからって…。
ちょっと人質になってもらって、妖魔をおびき出すだけだって…」
「妖魔?」
「そう、何かあの人がいると、寄って来る妖魔がいるんだって。
捕まえて、働かせるんだって」
「それは…、笑さんの事か! 捕まえる? 妖魔を?
笑さんは優しいから、人の命取ったりはしないけど、妖魔だぜ。
人間が捕まえるなんて無理だよ」
「ううん、何かうんと偉い坊さんがいて、その人の魔術で虜にできるんだって」
「何だとお?」
「よ、妖魔は人間に悪い事するだろう?
だから、どうなったっていいし、星野さんに絶対危険はないからって…」
「お前馬鹿か? さっき何て言ったよ、星野はどんなひどい事されたって?」
「う…、そ、その…、麻薬を…ほんのちょっとだよ。命に別状ないよ」
「お前、お前だろう、星野を後ろから殴ったの?」
「ちっ、違うよ! おいらが挨拶してる間に別の奴が…。
まさか殴るなんて、思わなかったんだよ」
「じゃあ、どうやってパトロールを誘拐すると思ってたんだ?」
「う…、そ、それは…」
「で、つまり、星野は彼女をおびき出すために、薬漬けにされて、餌にされるわけだ?」
「う…、うん」
「ふーん…」
小角はわなわなと震え出しそうな腕を、自分でしっかり押さえた。
ここで怒りだして、こいつを殴りつけたりしても、星野奪還の役には立たない。
「まあ、あれだけ大胆な事しやがったんだから、そこらをふらふら歩いてるとは思わなかったけどな…」
真夜中近くなってパトロール局に帰って来た二人は、疲労困憊していた。
パトロール・プルバはフライングマシーンの中で爆睡している。
「ほれ、寝るのはベッドにたどり着いてからにしてくれ」
助けに出て来た同僚の手にプルバを渡して、小角は夜空を見上げた。
高い空を行く風はごうごうと音を立てて、北の峰から南の山へと駆けて行く。
季節風だ。
もうすぐ秋が終わって冬が来る。
あの風はヒマラヤの峰にぶつかって、雪となって落ちるのだ。
「何とか助け出してやりたい、いや絶対助けるんだ。待ってろ」
小角は傍らに居ない星野に心の中で話しかける。
いつもいるのが当たり前だと思っていた。
『あいつ、ばかだ、プルバみたいに局の仮眠室で寝れば、もっと長い時間休めたのに。
わざわざ部屋にかえって来るんだもんなあ…』
むろんそれは小角がいるからだ。
この街に来て、まだ不慣れな小角を気使っていた、というのはわかっていた。
そのやさしさを、うっとおしいと思いながら甘えていた。
大切なものをなくして気づく。
なくさなければ気づかない。
自分が情けない。
『そりゃわかっているさ、星野は笑さんに来いしている。
俺に回す恋愛感情なんかかけらも持ってない』
同僚にからかわれて、うろたえる、噂に振り回される。
自分が馬鹿なだけなのだ。
彼の純粋な好意を受け入れなかったのは、自分の屈折のせいだ。
「はいはい、そうだよ、俺が悪いんだよ」
小角はため息をついた。
◇
翌日。
「らっきー、歩き廻っていたかいがあったぜ」
パトロール・ジジャ・サラット・バッターチャンが小さくブラボーを叫んだ。
パタンの街の動物園のペンギンの池の前で、ネズミ小僧を見つけたのだ。
「早く来い、今なら外だ。シェルチャン家とは関係なく尋問ができる!」
小角とプルバは見張っていたジジャに礼を言うと、
「あんたはいないほうがいい。どんな事でシェルチャン家と関わるかも知れんからな」
と言って、そっとネズミ小僧の後ろに廻って行く。
「よう」
ぽん、と肩をたたいたのが、星野の同業者だと悟ると、素早く逃げ腰になるネズミ。
だがチンピラの扱いに慣れているパトロールが、むざむざと逃がすはずはない。
「久しぶりだなあ、俺を覚えているか?」
小角は朗らかに言って、ペンギンにしか見えない角度で、小増を睨みつけた。
ほかの客には、仲良さそうな若者たちとしか見えないだろう。
「ちょいと顔貸せよ」
にこやかに言って、とプルバが両脇から腕を取る。
「な、何だよ、おいらは今…」
「お前を怪我人にしてから、連行してもいいんだぜ」
小角が鼠の耳に囁き、ぐっとうでに力を込めて掴んだ。
「うっ…わ……」
叫び出そうとした鼠の口を押えると、素早く屋根付きのフライングマシーンに押し込む。
それは誘拐団が見たら、ぜひアルバイトにほしいと思うような手際のよさだった。
「ど、ど、ど、どこへ…っ、連れて行くつもりなんだよ?」
「怯えなくてもいいよ、なにも取って食うわけじゃないんだからさ」
小角はびくびくと落ち着きなくパトロールマシーンの中を見回す鼠に、なるべく優しく見えるように笑いかける。
だが目論見が成功したかは怪しい。
なにしろ小角はここ十年来ほかにないほど怒っているのだ。
「お、おいらは…シ、シェルチャン商会の者だぞ、おいらに変な事したらインドラ様が黙ってないぞ」
おどおどした態度が急に大きくなる。
スポンサーの事を思い出したので、虎の威を借る事にしたのだろう。
「お前が死体になって、ヒマラヤのどこかに転がっていたら、インドラ様は探してくれるかい?」
「な、なんだって…、パトロールのくせに、人殺しなんか…」
「いやあ、そんな手間はかけないよ? 俺気がよわいからさあ、人を気づつけるなんて…ぇ、できないわぁ。
でも、ほんのちょびっと山の中に跳んで行ってー、マシーンから放り出す…。
…くらいは、簡単かなあ…て?」
「げえ…」
「うん、そう、山の中にはきれいなお姉さんたちがいるよねえ。
淋しいあんたを、優しくおもてなししてくれるかもよ」
妖魔たちに追いかけられ、死にモノ狂いで逃げ回った記憶も生々しいネズミは、真っ青になって震え出した。
「や、やめて…、な、何が聞きたいんだ?」
「うんうん、察しのいい子は好きだなあ。
お前が攫ったパトロールが、どこへ連れて行かれたのか、
ちょこっと教えてくれるだけでいいんだよ」
「お…おいらは…、そんな事なしてない」
「とぼけたってだーめ、ちゃんと目撃者がいるんだから。
お前、命の恩人に何てことしやがんだよ。
星野がいなかったら、今頃ほかの仲間と一緒にあの谷間でミイラになって転がってたんだからな」
「うっ…」
さすがに星野の事を言われると、鼠はがくがくと震え出して、目に涙を滲ませた。
「だって、だって、おいら…。
知らなかったんだ、あんなひどい事するなんて…」
どこから見てもチンピラだし、やる事はもっと悪どいくせに、臆病らしい。
「ひどい事って?」
「な、何でもないよ…」
「ふうん、じゃあ、ダウラギリのてっぺんあたりで一時間くらい頭冷やすか?」
「い、いや…だよお!」
「星野はどこに居る?」
「し、知らない、本当なんだ。
パトロールを隠れ家に連れて行ったら、おまえはもう用がなうからって、帰されたんだ」
「隠れ家って?」
「パシュパティナートの裏の、店の二階だよ」
「三軒並んでる真ん中の店?」
「そう」
「何のために星野を誘拐したんだ?
インドラは何と言っている?」
「あ、あの、絶対あの人は無事に返すからって…。
ちょっと人質になってもらって、妖魔をおびき出すだけだって…」
「妖魔?」
「そう、何かあの人がいると、寄って来る妖魔がいるんだって。
捕まえて、働かせるんだって」
「それは…、笑さんの事か! 捕まえる? 妖魔を?
笑さんは優しいから、人の命取ったりはしないけど、妖魔だぜ。
人間が捕まえるなんて無理だよ」
「ううん、何かうんと偉い坊さんがいて、その人の魔術で虜にできるんだって」
「何だとお?」
「よ、妖魔は人間に悪い事するだろう?
だから、どうなったっていいし、星野さんに絶対危険はないからって…」
「お前馬鹿か? さっき何て言ったよ、星野はどんなひどい事されたって?」
「う…、そ、その…、麻薬を…ほんのちょっとだよ。命に別状ないよ」
「お前、お前だろう、星野を後ろから殴ったの?」
「ちっ、違うよ! おいらが挨拶してる間に別の奴が…。
まさか殴るなんて、思わなかったんだよ」
「じゃあ、どうやってパトロールを誘拐すると思ってたんだ?」
「う…、そ、それは…」
「で、つまり、星野は彼女をおびき出すために、薬漬けにされて、餌にされるわけだ?」
「う…、うん」
「ふーん…」
小角はわなわなと震え出しそうな腕を、自分でしっかり押さえた。
ここで怒りだして、こいつを殴りつけたりしても、星野奪還の役には立たない。
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