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三木からの提案
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結局、試合は二点差で負け、三木は第三に少しベンチに下がったがほとんど試合には出た。
「どうする?他も見るか?」
ダイの言葉を聞きつつも俺はベンチを空ける準備をする三木を睨みつける。
よく見ると僅かだが足を引き摺っている。
顧問が色々声を掛けているが、笑って話している三木の姿にイラッとした。
「俺、ちょっとトイレ」
俺は観客席を離れて通路に出ると、そのままフラフラと歩く。
無理をする三木にイライラした。
才能も実力もあるくせにここで無茶をして足をダメにするかもしれないあいつに怒りが収まらない。
チー厶からしたら三木が居るというのは大きいかもしれない。
精神的にもだが、プレーでも引っ張っていたのはあいつだ。
でも……笑っていたが、足はたまに引き摺っていた。
どう見たって無理をしている。
「あー!くそっ!!」
イラついて壁を殴りつけると、ちょうど階段下に女バスのメンバーが見えた。
菊川と階段を上がってくる三木をつい睨んでしまう。
「ヤダー!小嶋、こわ~いっ!」
あと数段を残して気づいた三木が笑うのを目を細めたままで見ると、菊川がちょいちょいと手招きをしてきた。
そこに行くのはためらわれて動かずにいると、菊川が三木の横から俺の側まで小走りでやって来る。
「今日も電車?」
頷くと菊川はホッとしたように表情を緩めた。
「どうする?他も見るか?」
ダイの言葉を聞きつつも俺はベンチを空ける準備をする三木を睨みつける。
よく見ると僅かだが足を引き摺っている。
顧問が色々声を掛けているが、笑って話している三木の姿にイラッとした。
「俺、ちょっとトイレ」
俺は観客席を離れて通路に出ると、そのままフラフラと歩く。
無理をする三木にイライラした。
才能も実力もあるくせにここで無茶をして足をダメにするかもしれないあいつに怒りが収まらない。
チー厶からしたら三木が居るというのは大きいかもしれない。
精神的にもだが、プレーでも引っ張っていたのはあいつだ。
でも……笑っていたが、足はたまに引き摺っていた。
どう見たって無理をしている。
「あー!くそっ!!」
イラついて壁を殴りつけると、ちょうど階段下に女バスのメンバーが見えた。
菊川と階段を上がってくる三木をつい睨んでしまう。
「ヤダー!小嶋、こわ~いっ!」
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そこに行くのはためらわれて動かずにいると、菊川が三木の横から俺の側まで小走りでやって来る。
「今日も電車?」
頷くと菊川はホッとしたように表情を緩めた。
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