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おかしい
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ため息を吐いた父さんが目頭を押さえてイスに凭れ掛かる。
ゆっくり目を開けて父さんがこっちを向くと、ちょうどドアをノックする音がした。
「お茶をお持ち致しました」
リックの声がその緊張を少し和らげる気がする。
それでもリックが入ってきてカップに紅茶を注ぐ間、父さんは俺から目を離さない。
身を縮めそうになるのを堪らえていると、
「お前にも縁談の話が上がっている」
じっと俺を見たままで父さんは口を開いた。
「は?」
急な言葉に驚くと、父さんはかなり呆れたような顔をする。
「リオッター公爵の御令嬢、サフィナ様とだ」
縁談ってだけでも驚くのに、更に出てきた公爵の名が凄い。
「リオッター家って……元々は王族……」
先々代の公爵が確か王族の姫と結婚している。
その前も辿ると王族に繋がるような由緒正しき公爵家だ。
植物の研究を続けていて、薬草なども詳しく薬の調合も手掛けている。
「そんな御方がお声がけ下さったのにいつまでも適当なことをしているなよ」
警告というよりは絶対的な命令。
色々気になることはあるが、逆らうのは得策ではなさそうだ。
「心しておきます」
頭を下げて内心げんなりする。
正直面倒くさい。
顔を上げて誇らしそうにしているリックが目に入ると余計にそう思った。
そもそも俺はリオッター家と関わりは一切ない。
サフィナ様どころか公爵とも話したことはないが……果たしてどんな人物なんだろうか?
ゆっくり目を開けて父さんがこっちを向くと、ちょうどドアをノックする音がした。
「お茶をお持ち致しました」
リックの声がその緊張を少し和らげる気がする。
それでもリックが入ってきてカップに紅茶を注ぐ間、父さんは俺から目を離さない。
身を縮めそうになるのを堪らえていると、
「お前にも縁談の話が上がっている」
じっと俺を見たままで父さんは口を開いた。
「は?」
急な言葉に驚くと、父さんはかなり呆れたような顔をする。
「リオッター公爵の御令嬢、サフィナ様とだ」
縁談ってだけでも驚くのに、更に出てきた公爵の名が凄い。
「リオッター家って……元々は王族……」
先々代の公爵が確か王族の姫と結婚している。
その前も辿ると王族に繋がるような由緒正しき公爵家だ。
植物の研究を続けていて、薬草なども詳しく薬の調合も手掛けている。
「そんな御方がお声がけ下さったのにいつまでも適当なことをしているなよ」
警告というよりは絶対的な命令。
色々気になることはあるが、逆らうのは得策ではなさそうだ。
「心しておきます」
頭を下げて内心げんなりする。
正直面倒くさい。
顔を上げて誇らしそうにしているリックが目に入ると余計にそう思った。
そもそも俺はリオッター家と関わりは一切ない。
サフィナ様どころか公爵とも話したことはないが……果たしてどんな人物なんだろうか?
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