溺愛Domの優しいコマンド

充実

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　先生が料理している間に風呂にも入らせてもらって、広いその風呂にも驚く。
　そして、先生のTシャツとスウェットを借りて少しドキドキした。
　ふわりと香る先生の爽やかな香り。
　先生に全身包まれているようにも感じて少し嬉しくもあり、落ち着かない。
　ただ、全て白で統一されたその空間も綺麗に整えられていて先生らしかった。
　夕飯を食べ終えて、普段お弁当にはできないような生春巻きや冷製スープも作ってくれて大満足の俺は満腹の腹を擦ってフーっと幸せを噛み締める。
　こんなに至れり尽くせりでいいのだろうか？
　思うが先生はにこにこ笑って洗い物をしていた。

「せめて手伝いましょうか？」

　聞くと、

「大丈夫ですから、ゆっくりして下さい」

　先生は笑ってまた洗い物を続ける。
　空調も効いていて、満腹で……ゆるやかに感じる空気の中でぼんやり先生を見つめていると、不意に眠気に襲われた。
　昨夜はあまり寝ていないのだから当たり前かもしれない。

「先生、少し休みますか？」

　言われて悪いとは思うのに、一度感じた眠気はなかなかなくならない。

「“Comeおいで”」

　そんな時に手を拭いてキッチンから出てきた先生にコマンドを使われて、俺はふわふわと更に心地良さを感じながら立ち上がった。
　支えられながら歩いて、寝かされたその包み込まれるような安心感は更に眠気を誘う。

「“Sleepおやすみ”」

　頭を撫でられながらそんな優しいコマンドを聞いて、俺はすぐに夢へと落ちた。