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「そう、なんですね」
どう反応したらいいのかわからなくて曖昧に頷いてしまう。だが、
「男性も恋愛対象なのは引きますか?」
先生の眉が下がっていることに気付いて、俺は慌てて首を横に振った。
「違うんです!俺はパートナーとか付き合うとか……本当、誰とも深く関係を持ったことがなくて!」
そんな惨めにも見える希薄な俺の人間関係なんて伝えなくていいのかもしれない。
でも、先生とはちゃんと向き合いたいのだから仕方がない。
不思議と何でも隠さず言えて、先生のことも教えて欲しいと思うのだから。
「そうなんですか?」
「そうですよ!」
茶色の綺麗な瞳と目が合ってしっかりと頷く。
「家に友人を呼ぶのもほとんどなかったし、その数回も全部あっちの部屋に物を押し込んでこの部屋だけで……」
ベッドがあるそっちの部屋を指差すと、先生はふわりと笑った。
「じゃあ……あちらに行ってもいいですか?」
既に先生は向こうの部屋にも入って布団を干して、片付けて、また綺麗に敷いてくれたのに、なぜそんな嬉しそうなのか?
頷くと、先生はゆっくり戸を開けた。
そして、こっちを見て微笑む。
「こちらの部屋でプレイしましょうか?」
手を差し出されて俺はゆっくりその手に触れた。
「緊張していますか?」
「いえ」
部屋に入りながら言われて首を振る。
緊張というよりは期待だ。
できれば早く先生のコマンドが欲しい。
「少しずつ……僕たちのプレイを探っていきましょうね?」
頷くと、先生はまた優しく微笑んでくれた。
どう反応したらいいのかわからなくて曖昧に頷いてしまう。だが、
「男性も恋愛対象なのは引きますか?」
先生の眉が下がっていることに気付いて、俺は慌てて首を横に振った。
「違うんです!俺はパートナーとか付き合うとか……本当、誰とも深く関係を持ったことがなくて!」
そんな惨めにも見える希薄な俺の人間関係なんて伝えなくていいのかもしれない。
でも、先生とはちゃんと向き合いたいのだから仕方がない。
不思議と何でも隠さず言えて、先生のことも教えて欲しいと思うのだから。
「そうなんですか?」
「そうですよ!」
茶色の綺麗な瞳と目が合ってしっかりと頷く。
「家に友人を呼ぶのもほとんどなかったし、その数回も全部あっちの部屋に物を押し込んでこの部屋だけで……」
ベッドがあるそっちの部屋を指差すと、先生はふわりと笑った。
「じゃあ……あちらに行ってもいいですか?」
既に先生は向こうの部屋にも入って布団を干して、片付けて、また綺麗に敷いてくれたのに、なぜそんな嬉しそうなのか?
頷くと、先生はゆっくり戸を開けた。
そして、こっちを見て微笑む。
「こちらの部屋でプレイしましょうか?」
手を差し出されて俺はゆっくりその手に触れた。
「緊張していますか?」
「いえ」
部屋に入りながら言われて首を振る。
緊張というよりは期待だ。
できれば早く先生のコマンドが欲しい。
「少しずつ……僕たちのプレイを探っていきましょうね?」
頷くと、先生はまた優しく微笑んでくれた。
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