295 / 311
新学期
9
しおりを挟む
保健室に移動してクラクラする頭を押さえる。
現実逃避したいがそうもいかない。
「で?何でそんなこと?」
向かいのイスに座らせた悠太に向かって聞くと、悠太はまた口を尖らせる。
「二人見てたらわかるでしょ?空気がムカつくくらい甘いし……バレてないと思ったの?」
そうだとしたらめちゃくちゃ恥ずかしいのだが、今は身悶えている場合ではない。
「あのな……」
「僕もSubなんて嫌だったよ。やっぱり熊野くんが言ったみたいに変態な気がしたし、命令されて喜ぶなんて怖かったから」
その小さな手がギュッとテーブルの下でズボンを握るのがわかって俺も黙った。
ダイナミクス持ちだとわかるだけでも少数派で誰だって不安になるだろう。
更にSubは偏見の多い性だ。
悠太は母親を見てきて嫌でも知っているだろうし、男として……そんなプライドが働くのもわかる。
「でも、めちゃくちゃ苦しかったあの時、やっぱり僕はSubなんだって絶望したけど……深谷先生の声は本当に安心したんだ。優しくて、あったかくて……」
トロンとしたその顔。
気持ちはわかるが、その幸せそうな顔には少しチリッともしてしまう。
「だから、僕が先生のパートナーになりたかった」
じっとその目が俺の隣に座っている先生に向けられた。
「ダメだ!」
思わず体が動いてしまってハッとする。
「……本当ズルい」
ハァとわざと大きなため息を吐いて悠太が机に肘を付いて一気に顔が熱くなった。
現実逃避したいがそうもいかない。
「で?何でそんなこと?」
向かいのイスに座らせた悠太に向かって聞くと、悠太はまた口を尖らせる。
「二人見てたらわかるでしょ?空気がムカつくくらい甘いし……バレてないと思ったの?」
そうだとしたらめちゃくちゃ恥ずかしいのだが、今は身悶えている場合ではない。
「あのな……」
「僕もSubなんて嫌だったよ。やっぱり熊野くんが言ったみたいに変態な気がしたし、命令されて喜ぶなんて怖かったから」
その小さな手がギュッとテーブルの下でズボンを握るのがわかって俺も黙った。
ダイナミクス持ちだとわかるだけでも少数派で誰だって不安になるだろう。
更にSubは偏見の多い性だ。
悠太は母親を見てきて嫌でも知っているだろうし、男として……そんなプライドが働くのもわかる。
「でも、めちゃくちゃ苦しかったあの時、やっぱり僕はSubなんだって絶望したけど……深谷先生の声は本当に安心したんだ。優しくて、あったかくて……」
トロンとしたその顔。
気持ちはわかるが、その幸せそうな顔には少しチリッともしてしまう。
「だから、僕が先生のパートナーになりたかった」
じっとその目が俺の隣に座っている先生に向けられた。
「ダメだ!」
思わず体が動いてしまってハッとする。
「……本当ズルい」
ハァとわざと大きなため息を吐いて悠太が机に肘を付いて一気に顔が熱くなった。
26
あなたにおすすめの小説
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
ふたなり治験棟 企画12月31公開
ほたる
BL
ふたなりとして生を受けた柊は、16歳の年に国の義務により、ふたなり治験棟に入所する事になる。
男として育ってきた為、子供を孕み産むふたなりに成り下がりたくないと抗うが…?!
月弥総合病院
御月様(旧名 僕君☽☽︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる