私達の物語

歌魅音娘-utamineko-

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拾「リセット」

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「リセット」

 ある日、スマホの中にあるアプリが入っていた。

「人生リセット?何これ」

 こんなアプリ入れたっけ?
そんな事を考えた。
いや、私が入れなきゃ誰が入れんだよと自分にツッコミを入れた。
とりあえず、アプリを開いてみることにした。

※注意事項※と書かれた項目があった。

一、気分や悪ふざけですることは、おすすめ致しません。

二、リセットすれば戻れますが、ここに戻ってくることは出来ません。

三、これは選ばれた人のみ、アプリがインストールされます。使うも使わないもあなた次第でございます。

四、二回目以降は「リセット」と声を出せば行えます。二回目以降も、一回目と同じ時間軸へ巻き返しが行われます。

「人生リセット、、出来るって事?」

 馬鹿馬鹿しい、、、そう思った。
けど、、もし、もしも、私が戻れるなら戻りたい。
そう思った。だから
☆年前○月×△日。
私は、自分の一歳の誕生日に戻れるように日付を合わせる。

【決定】と言うボタンを押す。


[これより、時を遡ります。]

 機械ボイスが聞こえたと思えば、物凄く眠たくなった、私はベッドへポテンッと倒れ込み、眠りについた。

━━━━━━━━━

「んぅ?」

 目を擦りながら起きる。
 周りの景色は大きく見え、手は小さい、そして、ここは私の実家だ。目の前に広がるは、緑が沢山のお庭。

(本当に戻った?)

「○○?」

「かあしゃ!(母さん!)」

私が覚えている母よりは若いが私の母だ。

「こんなところに居たの?」

「うゆ!(うん)」

母さんに抱かれてリビングへと向かう。

「あ、○○」

「とうしゃ!(父さん)」

「全く、何処に居たんだ?今日は誕生日だと言うのに」

「この子、縁側に居たんですよ」

「そうか」

「おはにゃ、きれいだっちゃ!(お花、綺麗だったよ)」

その後は普通にお誕生日会をした。
そのプレゼントは小さい頃もらったと言われていたウサギのぬいぐるみだった。とても可愛い、ぬいぐるみ。大きくなってからは少しばかり汚れてしまっていたウサギのぬいぐるみ。私は柄にもなく、とても喜んだのだった。
 その後も、楽しく過ごした。
ずっと、ずっと、欲しかった。
一人寂しい思いをしなくて良いのだと、両親が居るのだと、夢にまでみた光景が目の前あるのだと喜んだのだ。だが、楽しいことはずっとは続かない。
 今日は私の十二歳の誕生日。
そして、両親の死んだ日。とても絶望した日。私は勉強なんて嫌いで、全然しなかったけど、必要だってわかってるし、褒めてくれる両親の為に頑張ったし、何か、大きくなくても、変わってるだろう。でも、今日は、あまり、お出かけはしないで置こう、だって両親はトラックに引かれて死んだから、私の目の前で、、、、、、
 うん、悲しんでても仕方ないや、今日のためにゆっくりするために、昨日、ケーキを用意してもらったから、大丈夫。

「ケホッ、何?煙臭い?」

「○○!!」

「母さん!」

「逃げなさい!」

「へ?」

ガラガラッ

崩れ落ちてくる天井。

ドンッ!

後ろから突き飛ばされたので前に転ける。

「くっ」

「お父さん?」

下半身が瓦礫に挟まれてるお父さん。

「逃げろ!○○を頼んだぞ!」

「はい!行くよ!」
 
え?待って、、待ってよ。
手を引かれて、お父さんは遠くなってく。

「○○、生きろ!」

お父さんはそう叫んだ。

「いや、いや!嫌だ、お父さん!父さん!死んじゃやだ!」

「来なさい!お父さんの命を無駄にしない為に!」

「い、や、、いや」

ポロポロと涙を流しながらもそう言う。

「いい加減にしなさい!」

パシンッ

ジンジンと痛む頬。
泣きそうな顔で怒っている母。
あぁ、母さんだって辛いんだ、悲しいんだ。

「、、、ごめんなさい」

「行きますよ」

その間にも家は崩れ、周りは火に囲まれる。

ガラガラッ

また、瓦礫が降ってくる。

ジュッと左腕が焼けた、半袖だった為、焼けただけですんだ。

もう、出口なのに、、、

お母さんは瓦礫の間に挟まってる。

「、、いき、、なさい!」

「や、だ、やだ!」

「我が儘言わないの!お願い、生きて?ね?」

ギュッと抱き締められる。

「行って」

ぐっと涙を堪えて、走りだす身体、寂しく、生きるくらいならここで、死にたいのに、お母さん、お父さんと一緒に死にたいのに、そんな気持ちには構わず、身体は走りだす。

家からでて、少し歩いたところで、転けた。
周りは、救急車や消防車が来ている。

「あああああああ!!」

私は泣いた、周りの視線なんか、気にせずに泣いた。

「、、、リセット」

そう呟くと私はパタリと倒れ、眠りについた。

━━━━━━━━━
 パチリと目を開ける。

「○○?」

「おかあしゃ(お母さん)」

そこには母がいた。
その後も、十二歳の誕生日には、両親が死ぬ。私はその度にリセットする。何度も何度も繰り返す。
鉄骨の下敷きになったり、通り魔に刺されたり、子供を助けようとして車にひかれたり、車で、交通事故に合って両親だけ死んだり、何回か、回避出来た、けと、次の瞬間、両親は死ぬ。私が両親を何度も殺してるのも変わらない、リセットしなきゃいいのに、そう思っても、あの幸せを願い、今回もリセットする
両親の死体を見ながら、、、、

「リセットっ」


 これは、両親の愛情を求めて、何度も両親の死を繰り返す少女の物語おはなし
何度も何度も経験し、無駄だとわかってもなお、繰り返してしまう。欲しいものがあって、それを僅かでも叶えられるのなら、それを行ってしまうのかもしれませんね。何度も何度も両親の死を見る。地獄と言っても良いでしょうね、リセットしなければ、いつか、終わる苦しみなのに、終わることのない地獄を選ぶ、そんな事があるのでしょうか?経験してみねばわからぬのでしょう。
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